055大型駆逐艦は原子力駆逐艦?

 登場が噂される次世代駆逐艦に関する論です。

http://military.china.com/critical3/27/20131216/18220809.html


中国の055大型駆逐艦には原子力動力を搭載すべき 戦力倍増を獲得することに

ネット上にはとっくに中国の1万トン級大型駆逐艦055が伝えられている。いくつかの資料を見て、個人的に中国のこの1万トン級大型駆逐艦、特にその動力システムに対するちょっとした見方を持っている。我々はまず艦船の動力システムの中のメイン動力の発展を見てみよう。おおよそ帆→帆+蒸気機関→蒸気機関→内燃機関(基本的にディーゼルエンジンをメインとする)→蒸気タービン→ディーゼル・ガスタービン混合→ガスタービンとなっている。当然この期間に原子力動力もある。伝統的推進システムは往々にしてメインエンジンと機械装置を汽船のスクリューに連結し、その後船舶の前進を駆動する。このようにメインエンジンは2つのエネルギーを提供する。1つは機械装置を通じてスクリューを駆動し、もう1つは電気エネルギーに変換して照明、調理などの施設に用いる。後に西側に、いわゆる総合電力推進システムが出現した。この船舶総合電力推進システムは現在の船舶動力の発展方向を代表しているとされ、その主要な特徴は推進動力と発電動力の一体化で、日常用電力と推進用電力が1つの電力システム内に結合される。このようになれば、全てが電力を使って解決できる。明らかに相当に先進的で、イギリス人の45型駆逐艦、アメ公のDDG1000駆逐艦はいずれもこのようになっている。中国海軍が世界先進レベルを追いかけ、甚だしきに至っては追い越す必要があるのは必然だが、現在の中国の新型052C/Dはいずれもまだ伝統的な推進システムであり、総合電力推進システムではない。

1、トン数と動力から言って、中国の駆逐艦は実は2本の足で同時に、小走りと飛躍を行うことができる (頑住吉注:要するに小幅な進歩と飛躍的進歩を同時に試みることができる、ということです。)

中国海軍は近年来相当に大きな発展を取得した。このうち小走りの功は無視できないものと言え、特に駆逐艦はいずれも数隻という少数を作り、その後試験、研究、改良を行い、052C/Dまでずっと来てやっと量産されたと評価される。一方トン数もこうで、052の2隻の112/113艦は4,000トン余り、051Bの1隻(これこそかの167らしい)は5,000トンを超えて6,000トンに近く、051Cの2隻、115、116は7,000トン、052Cは6,800トン、052Dは7,000トン余りに到達している。動力システム方面では、051B/Cは蒸気タービンを採用し、一方052C/Dはいずれもディーゼル・ガスタービン混合動力である。駆逐艦は当然遠洋がメインであり、ならば必然的にサイズは充分大きく、より多くの武器と物品を搭載できる必要があり、明らかに現在の中国の最大トン数の駆逐艦は標準6,000トン余り、満載7,000トンに過ぎず、やや小さめである。ならばアメ公のアーレイ・バーク級駆逐艦を参考にすることができ、各タイプの満載排水量は8,500〜9,300トン、7,000〜8,500トンである。だがこれは小走りであり、このようなタイプの駆逐艦は継続して052Eと呼ぶことができ、つまり052の究極タイプである。当然依然として伝統的推進システムとディーゼル・ガスタービン混合動力であり、異なるのはエンジンの出力を増加させる必要があることだ。

これは小走りということができ、依然後ろから世界先進レベルを追いかけるものに過ぎない。結局のところこのようなものはアメ公のアーレイ・バークでとっくにできているのである。当然アーレイ・バーク級駆逐艦の性能は優良なので、アメ公は後期型の生産を継続している。アメ公の最も先進的なものはDDG1000駆逐艦で、これは15,000トン近く、一方ヨーロッパの最も先進的な駆逐艦は大英帝国の45型、7,500トンで(見たところ大英帝国は衰退し、より大きなものは作れず、経済が受け入れられないのである)、両者はいずれも総合電力推進システムである。45型が採用するのはWR-211RCガスタービンx2とAlstom発電器グループ/57600(43MW)に加えてWartsila V12 VASA32ディーゼル交流発電器グループ/5400(4MW)x2に加えてConverteam推進用電動機/54000(40mw)x2である。明らかにこの総合電力推進システムには多くのメリットがあり、未来の船舶動力の発展方向である。ならば中国の1万トン級大型駆逐艦も必然的にこのような推進システムを必要とし、このようにしてこそ追いついたと言えるのである。伝統的動力推進システムから総合電力推進システムに至るのは、1つの飛躍と言うべきである。

2、総合電力推進システムの駆逐艦のステルス、レールガンなどの装備に対する意義は比較的大きい

現在駆逐艦の発展方向の1つはステルスである。ロスケとソ連時代の駆逐艦の設計思想は立ち後れたものだと言わざるを得ない。ソ連/ロシアの駆逐艦は外観から見ると非常に良く暴力の美学を体現している。大量のミサイルをびっしりと配置し、攻撃性能(あるいは火力と呼ぶか)を強調しているが、ステルス性能は劣る。老舗海軍強国と言わざるを得ないアメ公と大英帝国は、いずれも総合性能、すなわちステルス、対艦、防空、対潜などを考慮している。またアメ公のDDG1000のステルス性能はアーレイ・バークをはるかに超えている。この中では総合電力推進システムが非常に重要な作用を果たしている。少なくとも、総合電力推進システムはメインエンジンが発電器を連動させ、電力が直接駆動システムに送られ、その中間で伝統的推進システムのいくつかの機械ギヤなどの連接装置が省かれ、このため騒音低下方面が非常に顕著で、騒音低下も艦船のステルスの1つの方式である。総合電力システムに変えると、いくつかのメインエンジンは全て発電を行い、化学エネルギー(燃料)を電気エネルギーに転化する。かつてのガスタービンのように一方で動力を駆動し、もう一方で発電するのではない。このように全て電力に変わった後は、レールガン、甚だしきに至ってはレーザー兵器を装備することに対する意義が非常にはっきりする。結局のところこうしたものは非常に電力を消耗するのである。

(頑住吉注:これより2ページ目)

3、中国の1万トン級大型駆逐艦は核燃料を採用する試みを行うことができる

1万トン級大型駆逐艦は、個人的感覚ではもしそれが単に1万トンよりやや大きいだけならば、その意義は8,000〜9,000トンとの差異は大きくないと感じ、いわゆる1万トン級大型駆逐艦とは個人的に少なくとも1.3万トン、最も良いのは1.5〜1.8万トンの大型駆逐艦である。このような大型駆逐艦のトン数は実のところ052Dの2倍であり、それでやっと充分多くの武器が搭載できる。アメ公の1.5万トンのDDG1000は80の発射装置を持ち、対空ミサイルが発射できるだけでなく、サイズの大きい対地攻撃用トマホーク巡航ミサイルも発射できることを知る必要がある。

また総合電力推進システムに変われば、常にまず燃料の石油が電力に転化され、その後電力を用いて駆動する(機械エネルギーに変わる)、あるいは照明(光エネルギー、熱エネルギーに変わる)などの用途に用いられ、この過程は中学生でももう知っているエネルギー転換に関わる。エネルギー転換は行うごとに常に効率というものがあり、100%の転換はできない。このため転換過程が多くなるほど、実は理論的に言って効率は逆に低下する。しかも1万トン級駆逐艦の用途から言えば、必然的に遠洋を長時間航行するが、もし油を燃料に採用すれば、総合補給艦の搭載燃料も必ず非常に多くなる。逆にもし原子力動力に変えたら? 核燃料は核反応炉に1回性の装填を行えば、非常に長時間の航行ができることを知る必要がある。このことは補給船の燃料搭載量を省き、省かれたスペースにはより多くのその他の生活品などの物資が搭載できる。

また、レールガンやレーザー兵器の搭載から見て、核反応は不断に電源を提供し、明らかに化石燃料の提供するそれに比べずっと充足している。ならばこの1万トン級大型駆逐艦の攻撃力は強化される。さらに、中国は将来必然的に原子力空母の道を行く必要があり、ならば原子力空母+原子力動力1万トン級大型駆逐艦が形成する艦隊の任務執行は、後方勤務に対する依存がずっと小さくなる。結局のところ中国が将来もし海外基地を持ったとしてもごく少なく、アメ公のように全世界にあるというわけにはいかない。だが中国海軍はグローバルな巡航能力を持つことが必須である。結局のところ中国の利益は全世界に関わっているのである。

中国の原潜はすでに核反応炉を持っている。そして1万トン級大型駆逐艦のトン数は、中国の094に比べて大幅に大きくはなく、ならば完全に094の原子力動力システムを基礎に改良を行い、駆逐艦に搭載することができる。

4、艦隊の配属レイアウト構想

まず、原子力総合電力推進の1.5万トン級大型駆逐艦は、明らかに原子力空母に配属されるものである。空母艦隊は次のようなものである。原子力空母+原潜+原子力動力1万トン級大型駆逐艦+5,000トン級護衛艦(主に対潜)。ならば燃料供給、補給方面に関し、総合補給艦は自分と護衛艦にのみ供給すればもう充分で、非常に大きく負担が軽減される。だが中国の原子力空母ができる前の、通常動力空母艦隊には052の究極改良版052Eさえあれば充分である。増して遼寧艦のようなクラスなら、052Dでも充分である。また中国の原子力空母ができる前、中国がもし原子力動力1万トン級大型駆逐艦を持てば、駆逐・護衛艦隊を組成でき、この1万トン級大型駆逐艦が旗艦となり、その上で052D+054を配属する。


 よくある楽観的夢想という感じですが、現代の駆逐艦は大型化する傾向にあってかつての巡洋艦と大差なくなり、またロシアには原子力巡洋艦が存在し(ただしここで想定されている大型駆逐艦よりかなり大きく2万5千トン程度ありますが)、中国が原子力空母の開発を探求することはまず確実なのでより小型の水上原子力艦船をまず作ることは有り得なくはないだろうという気がします。ただ、核技術では世界トップクラスのフランスのドゴール原子力空母も原潜用反応炉を使って多くの問題が生じたようで、簡単には行くまいと思われますが。










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