071ドック上陸艦のステルス性は高い?

 こういった大型艦のステルス措置はそもそもそんなに高い効果は期待できないという説もありますが。

http://military.china.com/important/11132797/20140523/18519479.html


中国の2万トンの071ドック上陸艦のレーダー反射面積は千トン級にしか相当しない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国海軍の071上陸艦」)

先に150名余りの中国の乗客が搭乗したマレーシア航空MH370旅客機との連絡が途絶え、中国政府はいち早く多数の艦船を派遣して関連海域に捜索救援に駆けつけさせた。この中には艦ナンバー999の井岡山艦が含まれていた。このサイズが非常に大きい軍艦こそ、各方の関心を集める中国海軍071型ドック上陸艦である。

2012年、筆者はかつて071型ドック上陸艦の第1号艦である崑崙山艦に乗り、中国海軍艦艇艦隊が南海と太平洋に赴いて訓練するのに同行した。我が国の南海でも、広大な太平洋上でも、外国軍の偵察艦・機は毎日必ず崑崙山艦の行動を窺い見、艦隊と「つかず離れず」の態勢を保持した。この期間、崑崙山艦を「旗艦」とする縦艦隊、横艦隊の大きな画像は、しばしば海外メディアに見られた。

当時ある外国メディアは、崑崙山艦を背景とする中国海軍艦艇艦隊の画像を掲載した。だが、このメディアのこの場面に対する説明は、「中国人は軍隊を『長城』と呼ぶことを習慣としている、というものだった。ご注意ありたい。この「長城」の背後にあるのは、1隻の『崑崙山』と呼ばれる中国最新軍艦である。「崑崙山」は中国西部の長城と同等に有名な大きな山である。あなたは思い至ることができるだろう。「長城」と「崑崙山」が共に海洋に向かうことは、何を意味しているのだろうか? (頑住吉注:この部分何が言いたいのか分かりませんが、どうせちょっとうまいこと言ってみたかっただけで論旨とは関係ないのでいいことにしましょう。)

中国海軍、「上陸艦」時代に入る

071型ドック上陸艦の就役は、海軍の上陸作戦能力の飛躍的向上を事前に示しているが、その誕生は長年の非常に苦しい模索を経ている。

1953年、我が国海軍は初の上陸作戦力量を建設した。当時、この力量には決して専門の上陸運搬ツールはなく、少数の鹵獲した普通の小型の船艇を除くと、多数はまだ漁船や民間船だった。現在の目で見れば、それは相当に貧乏ったらしかった。だが、このような貧乏ったらしい部隊こそ、東南の沿海の島嶼を解放する多くの戦闘の中でしばしば輝かしい戦果を挙げたのである。

1955年になると、我が国はやっと専門に上陸作戦の使用に供する運搬ツールの開発を開始した。しかし、当時の経済、技術的条件は非常に限られており、100トンクラスの小型上陸艇、例えば066、363甲型上陸艇しか研究開発、生産できなかった。こうした小型上陸艇は大規模化された水陸両用作戦に適応し難かったため、一定数の建造後いずれも生産停止され、このことは海軍上陸作戦力量の発展を制限した。

1964年、一定の技術を累積した後、我が国は上陸作戦運搬ツールの研究開発を再始動させ、067型上陸艇を建造した。この上陸艇は大型の戦車1両あるいは装甲車2両、あるいは一個歩兵分隊を搭載でき、航行速度は11ノットに達し得た(頑住吉注:それはまた遅いですな)。だがトン数が小さい、火力が弱いという制限を受け、やや大規模な上陸作戦、特に海岸を遠く離れた上陸作戦を実施するにはやはり意気込みに力が追いつかないと思われた。

その後我々はまた探索の性質をもって068、073、073II型上陸艇を研究開発したが、そのトン数、火力、航行適応性などは終始あまり理想的ではなかった。

1978年になり、072型上陸艦の第1号艦が上海で完成するのと共に、やっと真に中国が「上陸艦」時代に入ったことが象徴的に示された。072型上陸艦の航行速度は20ノットに達し、搭載重量は450トンで、全貫通式運搬船室を採用し、一個59式中戦車中隊、2隻の上陸艇、一個歩兵中隊が搭載できた。

この後、072型上陸艦を基礎に、後にまた続々と研究開発がなされ、072III型上陸艦が建造された。この艦の搭載重量は500トンまで向上し、250名の完全武装の兵士、10両の戦車、4隻の上陸艇が搭載でき、さらに1機の直ー8中型ヘリが搭載でき、このことは海軍の上陸作戦の「平面から立体へ」時代の開始を象徴的に示していた。

時は今日に至り、072および072III型上陸艦は依然中国海軍の主力上陸艦である。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは1ページ目と同じです。)

071型ドック上陸艦は一定のステルス性能を備えている

072型上陸艦は中国海軍を「平面から立体へ」の時代に入らせたが、まだ根本から小から大、近から遠、弱から強へという問題を解決してはいなかった。そこで、新世紀に入ると国は071型ドック上陸艦の開発計画始動を決心した。

現在、このタイプの艦はすでに3隻建造されている。第1号艦は崑崙山艦で、艦ナンバーは998、第2号艦は井岡山艦で、艦ナンバーは999、第3号艦は長白山艦で、艦ナンバーは989である。それぞれ2006年、2010年、2011年に進水した。

この3隻の艦は、中国が自ら建造したトン数最大、技術が最も先進的な水陸両用ドック上陸艦となった。その第1号艦が「崑崙山」の名を取ったのは、この艦に960万平方km余りの錦繍河山と300万平方kmの海洋の国土の相思相愛を象徴させるためだとされる。当然、崑崙山艦の就役は、このドック上陸艦が新型駆逐・護衛艦と一緒になり、中国海軍が完備された「立体上陸」作戦能力と遠海・近海が相結合した海上防御作戦能力を構築し得ることをも象徴的に示している。

071型ドック上陸艦の外形設計は現代艦艇の特徴を非常に有している。この艦は外表面が平滑でシンプルなだけでなく、小角度の傾斜を持ち、一定のステルス性能を備えている。その2万トン余りの艦体の、実際のレーダー反射面積も千トン余りクラスの駆逐・護衛艦に相当する。このことは、海軍がすでに「ステルス」時代に入ったことをも説明している。

そのサイズが大きいため、遼寧艦がまだ就役していない時、一時中国の「小空母」と呼ばれた。その乾舷は5階建てのビルの高さに足り、上層建築物は艦の中、前部に設置され、主に指揮室、制御室、医療救護室、一部の居住船室が設置され、甲板より上の約2/5の空間を占める。後部は飛行甲板で、同時に2機の艦載ヘリを置くことができる。加えてヘリ格納庫にはさらに4機が置け、実際に搭載されるヘリは2から6機の間である。これを見れば、この艦には確かにやや「空母」の風貌がある。

甲板より下は上陸船室であり、前後2段階の船室段に分かれている。前段は装甲車両を置く船室で、海兵隊一個強化大隊の装備が搭載できる。後段はドック上陸船室で、4隻の大型ホバークラフト上陸艇あるいはより多くの小型水陸両用ホバークラフト上陸艇などを置くことができる。これは日本の「おおすみ」級ドック上陸艦が搭載する2隻の上陸艇、イギリスの「ALBION」号が搭載する1隻の上陸艇、および韓国の「独島」級上陸艦、インドネシアの「マカザール」級上陸艦などと比べ、世界でこの種の上陸ツール搭載能力最強の大型ドック上陸艦と評価される。このことは、中国をアメリカとロシアに次ぐ第3の、大トン数ホバークラフト上陸艇のカギとなる重要技術を掌握する国ともさせる。

このタイプの艦の標準配置火力は比較的強い。例えば艦首の単砲身76mm速射砲であり、艦の両舷側の近距離火砲は、毎分約5,000発にも達する発射速度を利用して2,500mの範囲内の低空、超低空航空機、ミサイル、海上目標などを迎撃でき、あるいは上陸部隊に対し火力支援が提供できる。また、パッシブ妨害装置は妨害チャフを発射し、本艦のためにパッシブ防御が提供できる。

共体構造艦体(頑住吉注:検索しても同一の文しかヒットしません)を採用し、艦首が尖翹(頑住吉注:検索すると無数にヒットしますが意味を説明したページは全く見つかりません)、長さ:幅比が小さいため、この艦の航行適性は良好で、航続力が比較的強く、標準排水量の下で1万km近く航続でき、12級の波風に抗する。

艦上には3級乙などの病院船に相当する医療救護船室が設置されている。今回井岡山艦を派遣して連絡が途絶えた旅客機の捜索救援任務を執行させた1つの重要な考慮は、この艦が医療、応急手当能力を持つことに他ならない。ひとたび人員が救助されれば、乗艦して即応急手当が受けられるのである。

この間の情報システムは先進的で、艦隊の指揮艦として使用できる。立体上陸、戦場の救護に用いる他、さらに強襲揚陸艦に改装することもでき、「1つの専門、多機能」の万能選手と称するに堪える。

当然、世界のその他の先進的なドック上陸艦に比べれば、この艦には一定の不足もある。例えば飛行甲板の面積が限られ、同時発着能力、立体投入能力が比較的弱いことである。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「中国海軍の072上陸艦」です。)

未来のドック上陸艦はより期待に値する

071ドック上陸艦の主要な作戦用途は水陸両用部隊の輸送であり、海軍が大洋に向かうのを支えるのに用いる。今後、071型ドック上陸艦に似て、より多くの艦載機とホバークラフト大型上陸艇を搭載できる大型上陸艦が、依然継続した発展を獲得することになると信じられる。

世界の大型上陸艦の発展の趨勢から見て、この種の作戦艦艇はバランスの取れた搭載、より大きな航続距離、高速航行、輸送と作戦の一体化の方向に向けて発展することになる。

バランスの取れた搭載とは、編成された装備、人員、物資、上陸搭乗ツールが1隻の上陸艦上に集成されることで、加えて搭載される上陸船艇は高い航行速度、長い航続距離、ステルス化、強い火力、直接上陸の方向に向け発展し、その単一の艦での立体上陸作戦能力はさらに一歩増強されることになる。

より大きな航続距離はその艦を本土から遠く離れ、より持久的に例えば航路護衛、救援、居住民撤退など多様化された軍事任務を執行できるようにさせる。特に直面する空中や水中から来る脅威はどんどん大きくなり、その他の作戦艦船との一体化作戦の要求はどんどん高まり、今後の上陸艦艇の発展はより防空および対潜能力、合同作戦能力を重視し、能力の総合化の道を行くことになる。

例えばアメリカ海軍の「サンアントニオ」級上陸艦は、艦上に光ファイバーによる広域ネットワークを構築し、このネットワークによって全艦の機械・電気システム、偵察システム、指揮コントロールシステム、武器システムを融合し、交互式訓練とネットワークに基づく一体化作戦を展開する。

このような目標に比べ、071型ドック上陸艦の後続の改良、モデルチェンジと発展は依然前途が非常に長い。だが我々は、国家経済、科学技術の実力が継続して発展し、全国が海軍の大きな発展、急速な発展を支持するという状況下で、このような能力は飛躍的に高まり、期待に値すると信じる。

(執筆した団体:軍事科学院)

(頑住吉注:4ページ目は3ページ目と同じ。5ページ目)中国海軍の074上陸艦

(頑住吉注:6ページ目)中国の玉海級上陸艦

(頑住吉注:7ページ目)第11回アブダビ国際安全保障業務展での中国の強襲揚陸艦の模型

(頑住吉注:8ページ目)中国海軍の強襲揚陸艦(想像図)


 台湾版Wikipediaによれば071上陸艦はさらに2隻が建造され、1隻が計画中だということです。

 もう1つ関連の記事を紹介します。

http://military.china.com/critical3/27/20140522/18517344.html


中国がもし081型強襲揚陸艦を装備したら、あるいは海軍にマイルストーン的な発展変化を発生させるか

中国の新型LHDプラットフォームと081の展望 (頑住吉注:LHDは「Landing Helicopter Dock」の略で強襲揚陸艦のことです。)

2012年3月5日、タイで行われたバンコク安全保障業務展で、中国船舶のブースで初めて対外的に強襲揚陸艦の模型が展示された。この艦のサイズは071に似ており、全通式飛行甲板を採用し、全幅が増大しているだけで、左側の一体化された密封式上層建築は顕著な中国軍艦の特色を持っていた。艦橋の後方には1台のリフトがあり、下方のヘリ格納庫とつながっていた。甲板には4つのヘリ発着ポイントがマーキングされ、さらに1機の直ー9および1機のKa-28の模型が置かれていた。機格納庫の下方はドック船室と車両船室のはずで、レイアウト上は典型的な強襲揚陸艦の模式である。艦載武器とレーダー電子設備はいずれも国産型で、艦体の四隅には4基の30mm艦砲が配置されていた。動力の上では4台の大出力エンジン、2軸推進が採用されているはずで、最大航行速度はあるいは20ノットを超えるかもしれない。全体的に見て、この艦の設計は定石通りだが、世界の潮流にぴったりついて行っており、現代の強襲揚陸艦の性能の特徴を完全に具備している。国の武器輸出の原則に照らせば、これは国産型の縮小版のはずであり、真の国産強襲揚陸艦は必ずやより大きくより先進的だろう。

ネット上には081に関する非常に多くの言論があり、この中のあるものは081はデマだと言い、081は建造中で、満載排水量は4万トン級に達するだろうと言うものもある。ならば、我々は客観的な軍事マニアの身分をもって真面目に081の性能の特徴を展望し、現在掌握されているデータを通じて081に対し比較的合理的な位置付けをしてみよう。071の性能によって081を推測するのは最も簡単な道に他ならないが、推測を行う前に我々は必ずドック上陸艦と強襲揚陸艦に対し区分を行う必要がある。両者の最大の差異は艦体の全体設計の上にある。また軍艦建造の重要なカギは動力の上に具体化される。そこで私はこの2つの方面から国産強襲揚陸艦技術を語ってみよう。

ドック上陸艦と強襲揚陸艦の任務はやや異なり、前者のそれは主に人員と装備の輸送であり、一方後者は前者の特徴の他に、さらに艦載機の考慮を加える必要があり、これには甲板、機格納庫、リフトの設計などが含まれる。両者のトン数の大小は似ているが、内部構造の差ははなはだ遠い。いかにしてドック船室、車両船室、機格納庫などをうまく協調させるか、これが強襲揚陸艦の内部設計の難点なのである。2011年、「ワリヤーグ」が航海試験を行い、この大型軍艦に対し、我々は期間7年の改造と熟知を行い、内部船室の設計に対しすでに一定の理解があり、技術の上では難度はなく、欠乏しているのは豊富な製造経験だと言うことができる。国外には多くの強襲揚陸艦があり、それらの内部設計は多いか少ないかはいろいろだが全て共通性があり、我々はそれらのメリットを完全に参考にすることができる。この内部設計の問題さえ解決してしまえば、この強襲揚陸艦は基本的にもう半分完成である。もう1つは艦体のトン数と動力の間のマッチングの問題である。これはずっと我々の軍事装備発展の1つの弱点でもある。2万トン級に満たない軍艦にディーゼルエンジンを採用するのは非常に良い選択に他ならない。満載排水量がすでに4万トン級に達している軍艦に2台の大出力ガスタービンを採用するのも素晴らしい選択である。海軍装備の「小股で駆け足」の発展戦略に基づけば、筆者は3万トン級の強襲揚陸艦に傾いている(頑住吉注:「4万トン級に達する」説は飛躍が大きすぎ、というわけですね)。このようにすればこの艦には非常に良い動力の選択肢もあり、ディーゼルエンジン・ガスタービン動力、すなわち2台のガスタービンエンジンと2台のディーゼルエンジンの組み合わせで、我々の駆逐艦の動力レイアウトに似ており、満載排水量3万トン級の軍艦を適した速度に到達させることが完全にできる。

我々は、我が軍には大型強襲揚陸艦研究開発の上ですでに何の技術的難度も存在しない、ということを見て取ることができる。だが具体的建造に関してはさらに周辺の情勢と軍隊の戦略の変化を見る必要がある。以下は筆者が国外の強襲揚陸艦を結合させて予測した081の性能データである。全長220m、全幅32m、喫水7m、標準排水量28,000トン、満載排水量32,000トン。2台のQC-280国産ガスタービンエンジンと2台の中速ディーゼルエンジンを採用し、最大航行速度は24ノット、航続力は18ノットで6,500海里、自衛武器は2基の730Aおよび2基のFLN-3000N近接防御武器システムで、主に自身の近距離防空・対ミサイル任務を満足させる。典型的な搭載模式は、12機のAC-313ヘリ、6機の武直ー10、6機の直ー20汎用ヘリ、4隻のLCACホバークラフト、メインバトルタンク一個中隊と一個強化歩兵連隊。(これは完全に筆者自身の推測であり、当局による未来のデータを代表するものではない。)


 以後直接関係ない戦術論になっているので省略します。3万トンクラスの艦の最高速度が恐らく希望的観測も含めて24ノットというのでは噂の国産空母はどうする気なんだという気もしますが。










戻るボタン