中国の原潜の現状は?

 新しい攻撃原潜については「09-III攻撃型原潜」で触れましたが、今回紹介するのは戦略ミサイル原潜に関する記事2つです。

http://military.china.com/news/568/20130413/17776764.html


中国の094型原潜、大規模な試験航海を開始 集中的に096型の重要問題に取り組んでいる

外国メディアの報道によれば、中国にはこれまでずっと戦略原潜プロジェクトに大きな変化がなかったが、最近新たな情報が出現した。アメリカの軍事ウェブサイト「ストラテジー ページ」の報道は、最近中国の1隻の094型弾道ミサイル戦略原潜が進水し試験航海しているのが発見された、とした。最も新しく建造された094型戦略原潜では、中国は多くの設計上の欠陥を修復し、その性能は大幅に向上している。アメリカの情報専門家は、中国は現在新型の096型原潜の設計に集中しており、外界が海上で見た試験航海中の094型は、096型のために新技術を研究開発、テストしている可能性が高い、と考えている。

第3世代原潜技術は「革命的」を持つ

中国は現在すでに2世代の戦略原潜を生産しており、それぞれ092型「夏」級と094型「晋」級である。1980年代初期、092戦略原潜が登場したが、設計上多くの問題が存在したため、国外は遠洋巡航を行ったことは全くなく、近海で訓練のみに用いられ、その戦略打撃能力も象徴的意義にすぎない、と判断している。2006年以後、094型戦略原潜が姿を現した。西側諸国は094型潜水艦の出現は、中国が自らの原潜を派遣して戦闘巡航を行うことになることを意味している、と考えた。だが後の事実は、この潜水艦には現段階では依然いくつかの技術的問題が存在し、これには騒音が大きすぎる、適した潜水艦から発射するタイプの弾道ミサイルが配備されていない、などが含まれる、と証明した。その先輩同様、094も真の遠洋戦闘巡航当番を行ったことはない。

西側メディアは、現在中国の094が大規模な試験航海を開始していることが偵察されており、これは設計中の096型のために技術試験を行っているのであり、ちょうどかつて1隻の092改良型が094型建造のために技術試験を行ったのと同じだ、と見ている。現在世界最新の潜水艦技術と、中国で最近報道されたすでに掌握されている新技術を根拠に推断すれば、中国は094において096のために次のような新技術を探求している。第3世代減震消音フロート技術、第3世代艦体外殻消音スレート技術、完全電気推進技術、ポンプ推進技術、第3世代艦用小体積大出力核反応路発電技術、第3世代パイプライン騒音軽減連結技術、潜水艦から発射する第3世代遠距離ミサイル技術、新型非平面舷側ソナーアレイ技術、新世代潜水艦総合作戦指揮システムなどである。これらには象徴的な新技術がたくさん応用され、096型に革命的技術進歩をもたらし、かつ遠洋を巡航し全世界のいかなる目標も打撃する能力を持たせる。このことはこの艦を中国最新の先進技術を持つ戦略原潜とする。

(頑住吉注:これより2ページ目)

外国メディア、狂ったように中国の「096」を推測

外国メディアは推測し、中国最新の戦略原潜096「唐」級はすでに建造日程に入っており、最も遅くとも今年年末には進水すると見られる、としている。096型原潜はより先進的な「巨波-3」型ミサイルを配備し、その射程は10,000kmを超え、かつミサイルの搭載数は24発にも達する、とされる。「巨波-3」ミサイルは「巨波-2」型ミサイルに比べ射程がより長く、096型潜水艦に現在カバーされていない北米の目標をカバーできるようにさせ、しかもその被探知計測確率を下げ、配備の柔軟性を高めることもできる。だが、こうした情報の真実性は現在まだ事実と証明され得ない。

このような判断をした原因は西側の国由来の次のようなレポートである。1枚の機種不明な弾道ミサイル原潜の画像が2008年に中央テレビの番組に登場し、この画像はこの弾道ミサイル原潜に24のミサイル発射管があることをはっきり示していた。2010年初め、元インド海軍当局者のサコフージャは文章を執筆し、「中国は次世代の096級戦略原潜の開発作業に従事しており、その外形、構造は094『晋』級原潜に似ており、極地の氷の層に覆われた下でミサイルを発射する能力を持つ可能性が高い。」としている。

中国がひとたび096型原潜を持ったとなれば、西側諸国はさらに中国のためにその具体的使用方法を「計画」してくれている。配備概念方面では、より静音な096型原潜はより先進的な「巨波-3」型ミサイルを搭載でき、潜水艦から発射する射程がより長い「巨波-3」型弾道ミサイルは中国に「稜堡」(頑住吉注:ここでは敵との境界線まで前進して築かれる城壁と考えていいと思います)式の配備戦略を取り、もってより大きな範囲のアメリカの国内目標を射程範囲内に入れることを可能にする。「稜堡」戦略の他、中国原潜は非常に長い海岸線に沿って巡航し、もってより(頑住吉注:自身にとって)安全な核威嚇能力を獲得することもできる。また近年中国海軍航空隊と水上艦艇の更新スピードが比較的速く、それらに「第1列島」以西の局地的海空の優勢を奪取する能力を持たせており、これがひとたび成功すれば中国はその潜水艦にアジア大陸東縁に沿った海域を自由に巡航させる(すなわち「沿海巡航」)ことができ、絶対的大部分の全世界の目標を威嚇できる。

だが、国外の専門家にはさらに大胆な推測がある。すなわち、中国はさらに最も壮大な志を持つ選択肢を使用する可能性があり、それは原潜を西太平洋と大西洋に前進配備し、もってより多くの目標をその射程に入れ、これは西側諸国の「致命的な剣」となる、というのである! この種の「公海巡航」は必然的にアメリカにより多くの艦艇と航空機を公海に派遣して中国の原潜を追跡することを迫り、これによりアメリカ軍のその他の方向に用いる機動兵力が牽制される。だが、「前進配備」は中国に、アメリカとの「全面核戦争」発生のリスクを発生させる。だがこれは前例のない真の意味での威嚇性の巡航であり、このためたとえ適度に前寄りの配備模式であったとしても「中国の核戦略に変化あり」の信号を発することにもなり、したがって非常に大きくアメリカサイドの威嚇の予期を高める。この状況下では、もし中国の陸上基地および空中基地核戦力が第一波の攻撃で全て機能しなかったとしても、中国は1隻の多弾頭戦略ミサイルを配備した原潜が生き残りさえすれば、依然破壊性の極めて強い核報復を展開することができるのである。


http://military.china.com/important/11132797/20130416/17781678.html


台湾:大陸の094原潜、東風-41、巨浪-2ミサイルはいずれも就役していない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の原潜に関し、外界には事実と証明できない各種の推測が満ちあふれている。本文の中の台湾当局者の説もこれに属する。」)

【グローバルネット総合報道】 「聚焦台湾」ウェブサイト4月15日の報道によれば、台湾の「国家安全局長」蔡得勝は15日、中国大陸の094型「晋」級原潜、潜水艦から発射される巨浪ー2弾道ミサイル、東風-41大陸間弾道ミサイルはいずれも研究開発あるいはテスト段階にあり、まだいかなる軍事基地にも配備されていない、とした。

ある公聴会で、台湾の「国家安全局長」蔡得勝は、094型潜水艦と巨浪ー2弾道ミサイルはいかなる中国大陸の軍事基地にもまだ配備されていない、と指摘した。中国大陸軍事建設の最新発展状況という問題に関し回答する時に蔡得勝は、中国大陸は新世代の東風ー41大陸間弾道ミサイルもまだ配備していない、とした。彼は、この3種の新型武器システムはいずれも発展途中にある、と語った。

だが蔡得勝はさらに一歩、中国大陸の軍事技術の発展速度が非常に早いこともあるので、将来中国大陸が成功裏に東風ー41機動多弾頭大陸間弾道ミサイルを生産、配備する可能性は極めて高い、と指摘した。彼は、歴史的経験から見て、先端兵器あるいは軍事装備を研究開発する時、中国大陸は通常段階ごとに困難に遭遇する、と指摘した。

蔡得勝は、中国大陸がこれらの問題あるいは困難を解決する能力は以前に比べある程度向上しているが、このことは決して大陸が自主的に研究開発する武器システムがその当初の設計上の機能を具備し得ることを意味してはいない、とした。彼はさらに付け加え、中国大陸の新型武器システムが目標とする性能を実現するには時間が必要だ、とした。(編集翻訳:叶貝茜)

(頑住吉注:2ページ目)現在ネット上に流れ伝わる中国原潜の画像もどんどん多くなっており、このことは客観的に中国海軍が装備する原潜の数の変化の状況を客観的に反映してもいる。

(頑住吉注:3ページ目)画像は中国海軍の092戦略原潜と091攻撃原潜が海上閲兵に参加した場面。

(頑住吉注:4ページ目)潜水艦から発射される弾道ミサイルは原潜の戦闘力の重要な組成部分である。だが同様に外界はこの方面に対する主観的な推測に満ちあふれている。(頑住吉注:ちなみに「巨浪」と「JL」は表記の違いです)

(頑住吉注:5ページ目)中国の初期の潜水艦から発射する巨浪ー1号弾道ミサイルの試験の画像

(頑住吉注:6ページ目)ある噂は、中国の東風ー21弾道ミサイルは巨浪ー1から発展したとしている。

(頑住吉注:7ページ目)ネット上に流れ伝わる弾道ミサイル発射車らしきものの試験の画像

(頑住吉注:8ページ目)中国で現在依然就役している東風ー5型大陸間弾道ミサイル。画像はその発射試験時のもの。


 094は使い物にならないようですが、次の096はどうなるか分からず、本当に強力なものになればアメリカに大きな軍事費支出を強制して疲弊させるとともに外交上より強気に出ることができるようになり、日本にとっても大きな影響がありそうです。












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