09-III攻撃型原潜

 中国の潜水艦技術は遅れているとされていますが‥‥。

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中国の第2世代攻撃型原子力潜水艦の建造秘史を全面的に明らかに

新中国建立初期、いくつかの核大国の切迫した脅威に直面して毛沢東は誓った。「1万年かかっても原潜を作らねばならない!」 まさにこの堅固にして不屈の信念に激励された、無数の「無名の英雄」の困難への取り組みと克服、黙々とした奮闘が中国自らの原潜を作り出したのである。最近出版された新刊「中国原潜の目撃者」は世の人のために多くの貴重な史料を披露し、目撃者自らが経歴を述べ、埃に埋もれて封印されていた半世紀の中国の原潜の秘密を明らかにしている。(画像は我が国の第2世代攻撃型原潜、09-III型原潜の進水式)

1990年代、我が国の第1世代攻撃型原潜である09-I型原潜の建造が終わった後、中国の科研人員はこれに対するグレードアップ改造を行うと同時に、新型原潜の研究開発準備作業も開始した。国外メディアの報道によれば、09-III型攻撃原潜のプロジェクト立ち上げは1990年代中、後期で、1998年12月に建造が開始され、2001年に完成、進水し、2003年前後に航海試験を開始した。この時間の中で、09-III新型原潜関連の報道は頻繁に国外メディアに見られたが、その姿が現れることはずっとなかった。

(頑住吉注:2ページ目)2007年7月になって、軍が挙行した「解放軍の新時代の成就展」において09-III新型原潜は模型と写真という方式をもって公開、展示され、新世代の原潜はついに正式にデビューした。その後中央テレビが胡錦濤首席が新型原潜の就役のために軍旗を授与する儀式の画面を明るみに出し、09-III新型原潜の第1号艦がすでに正式に就役し、かつ戦闘力を形成していることを証明した。この時から09-III新型原潜は正式に公開され、意気上がる姿をもって皆の面前に出現したのである。(画像は「解放軍の新時代の成就展」での09-III原潜の模型。09-IIIの第1号艦の軍旗授与の日付は2006年12月23日である。)

(頑住吉注:3ページ目)公開されている画像から見て、09-III新型攻撃原潜は依然涙滴型線形の設計を採用し、その艦体のテーパーなしの部分の長さは明らかに09-I型より長く、標準的な延長涙滴型である。線型の性能から言うと、延長涙滴線型は涙滴線型に似た水動力性能を持つが、涙滴型潜水艦の耐圧殻体建造の難度が高い、船室内の設備のレイアウトが困難などの弊害が避けられている。全体レイアウトでは、09-III型艦は依然09-I型の成熟して信頼性の高い囲殻舵、円錐型の尾部、単軸単スクリュー、尾部の十字型舵という形式を採用し、涙滴型潜水艦の標準的通常レイアウトである。(画像は「解放軍の新時代の成就展」での09-III原潜の写真)

(頑住吉注:4ページ目)アメリカの原潜の線型の発展状況から見て、鰹魚級(頑住吉注:検索しましたが不明)に涙滴型通常全体レイアウトが使用された後、ずっとこれが継続され、今に至るもあまり大きな変更はなされていない。ただ尾舵の形式は十字型舵という基礎の上で続々とH字型、木字型の舵が派生した。また艦首舵ではアメリカ海軍が必要とする北極海の氷の下での作戦が考慮され、囲殻舵がその砕氷能力に影響しないように、688-I型以降は全て艦首の伸縮舵が採用されている。こうした部分的範囲の変更を除けば、アメリカの攻撃型原潜の線型は基本的に延長涙滴型通常レイアウト形式を保持している。このため、09-III型原潜が採用する延長涙滴線型は、国外の現代原潜の線型様式と基本的に同じレベルに接近している。(小さな画像は当時軍事委員会首席の任にあった胡錦濤の09-III原潜内部視察)(頑住吉注:右から2番目ですね)

(頑住吉注:5ページ目)09-III型原潜の囲殻も見る価値が大いにある。新型原潜の囲殻は09-I型の官帽様式の囲殻の造形を放棄し、西側流の横断面積が小さく、スマートな主翼断面状の囲殻に造形されている。09-I型では高く大きすぎた囲殻が潜水艦の水中航行時の抵抗を増加させるだけでなく、潜水艦の最大航行速度にも影響し、潜水艦が高速旋回している時にも突然横向きの回転を生じさせて艦の安全に影響した。しかも面積が大きすぎる囲殻は潜水艦の音反射の強度も高めた。(大きな画像は09-I改良型原潜、小さな画像は09-III原潜の艦長)

(頑住吉注:6ページ目)09-III型潜水艦の囲殻に西側流の主翼断面状の形状を採用すると、新型原潜の水中機動性、快速性、水動騒音低下、音反射強度の軽減に対しいずれにも大きなメリットがあった。(画像は新刊「中国原潜の目撃者」の中の中国原潜の進水式)

(頑住吉注:7ページ目)09-III型原潜が装備する魚-6熱動力新型魚雷は有線誘導、アクティブ・パッシブ音響自動誘導などの機能を備え、最高航行速度は48ノットに達し得、最大射程は50km前後で、攻撃精度が高く、捜索距離が長く、水中音響対抗能力が強い。09-IIIはさらに鷹撃-82型対艦ミサイルを装備し、新型原潜に立体打撃手段を具備させている。これらの新型魚雷、ミサイルの装備は、非常に大きく新型原潜の打撃威力を向上させ、新型原潜の水中威嚇力を強化した。(画像は新刊「中国原潜の目撃者」の中の中国原潜建造記念品。この中には我が国初の09-III原潜のナンバーが407であり、着工時期が1998年12月であることがはっきり示されている。)

(頑住吉注:8ページ目)また、ここ何年かで次々に明るみに出た039型通常潜水艦の指揮室の画像から見て、中国の潜水艦はすでに自動化の程度が高く、情報化能力が強い新世代潜水艦用指揮コントロールシステムを装備している。09-IIIプロジェクトの研究開発時期は039通常潜水艦のそれよりさらに後であり、新型原潜が使用する指揮コントロールシステムは必然的に039のような通常潜水艦に比べさらに高級、さらに先進的である。保守的な見積もりでも09-III新型原潜の多目標打撃能力は、すでに西側原潜の1980年代末と同じレベルを備えているに違いない。

(頑住吉注:9ページ目)最近公開された資料の分析を根拠にすると、09-III新型原潜が装備する総合ソナーと大口径低周波数舷側アレイソナーは技術性能が先進的で、探知計測距離が長く、捜索精度が高く、多目標追跡能力が強い。中国が1997年前後に曳航線列アレイソナーをもうすでに国産某型調査船上で使用していたこと、2004年に就役した052B/C新型駆逐艦も曳航線列アレイソナーを装備していることを考慮すると、09-III新型原潜も曳航線列アレイソナーを装備している可能性が非常に高い。こうした新型水中音響探知計測設備の装備、使用は、必然的に中国の新型原潜の水中音響探知計測レベルを非常に大きく改善させる。全体的に見て、09-III型原潜の水中音響探知計測設備の能力と自動化コントロールシステムのレベルは、すでに初期のロサンゼルス級原潜のレベルに相当し、かつ688-I改良型ロサンゼルス級原潜の能力に近いに違いない。

(頑住吉注:10ページ目)09-III型艦の流水孔は分段縦縫式流水孔を採用し、09-I型の長条縦縫流水孔に比べ、分段レイアウト形式を採用しているため、各段の流水孔の縦向きの長さが短縮され、流水孔の開口部の外殻体薄板の強度が強化され、このことはダブル殻体艦の高速航行下での、流体が外殻体薄板の共振を促し、水動力騒音を生むことの改善に対し、比較的大きな助けになる。039型通常潜水艦で、我が国はすでに消音スレートと減振フローティング技術の使用を開始しており、新型原潜に採用されるのは規格がより高く、性能がさらに先進的な製品に違いない。このことは非常に大きく新型原潜の機械騒音を下げ、敵ソナーの捜索距離を短縮し、新型原潜の隠蔽性を顕著に向上させる。

(頑住吉注:11ページ目)同時に国防工業の加工能力の増強につれ、原潜の減速歯車、伝動軸などの機械部品の加工精度に比較的大きな改善があり、精度がより良い機械伝動部品は運転時の機械衝撃力を減少させ、機械振動騒音もはっきり低下する。我が国はさらに039通常潜水艦で7枚羽大ピッチスクリューの普及を開始し、新型原潜にも当然空泡性能がより良く、騒音レベルがより低い新型7枚羽大ピッチスクリューが採用されている。上述の一連の先進的騒音低下措置を経て、09-III新型原潜の騒音レベルは比較的優秀なはずで、その騒音のデシベルクラスはロシアの671RTMK(VIII)級潜水艦より良く、ロサンゼルス級初期型と同じレベルにあり、しかも688-1改良型ロサンゼルス級の騒音デシベルクラスに近いに違いない。これは我が国の原潜の騒音レベルに関して言えば非常に大きな向上と言える。

(頑住吉注:12ページ目)09-III新型原潜の就役は我が国原潜の性能が立ち遅れた状況を変え、世界の先進原潜との性能の隔たりを短縮した。また我が国に信頼性が高く、水中航行速度が速く、自力持久時間が長く、隠蔽性能が良く、打撃威力が大きい攻撃型原潜を真に手にさせた。そして我が国の海軍作戦能力向上、我が国の潜水艦部隊の威嚇力向上に対し重要な作用を果たした。このことはいくつかの国が何隻か多くの通常動力潜水艦を建造し、何隻か多くのAIP混合動力潜水艦を導入することでチャラにできることではない。このことは我が国の国防の安全の改善、海洋権益を維持保護する能力の向上、国際的安全形勢への対応、いずれに対しても重要な作用がある。

(頑住吉注:13ページ目)09-III型原潜の研究開発作業は、我が国原潜の研究開発レベルも促進し、我が国の潜水艦製造加工能力を改善し、我が国の遠くない将来におけるさらに新世代の原潜研究開発作業に良い基礎を打ち立てた。しかも予見できる遠くない将来、、我が国の経済領域の躍進と共に船舶工業は世界先進レベルに追いつき、国防装備研究開発への投資が拡大し、その時中国も最新のアメリカのバージニア級、ロシアのヤーセン級、イギリスのアスチュート級と同一レベルの攻撃型原潜を持つことになる。

(頑住吉注:14ページ目)画像は09-III原潜を基礎に発展した我が国の第2世代弾道ミサイル原潜、09-IV型戦略原潜。我々がその中から09-III原潜の主要な意義を見出すのは難しくない。(頑住吉注:後は19ページ目まで同じキャプション、20ページ目にはキャプションはありません。)


 というわけで「はずである」といった表現であり、しかも世界最先端レベルにはまだ届いていないことを認めているものの、従来に比べればはるかに進歩しているという主張です。これがどこまで正しいのかは私には全く分かりません。



















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