中国航空宇宙関連の記事をまとめて

 相互にあんまり関連ないですが中国航空関連の比較的短い記事を3つまとめて紹介します。

http://military.china.com/important/11132797/20130614/17890412.html


ウクライナ、毎年中国向けに40台のL-15高等練習機のエンジンを提供へ

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「AI-222-25エンジンは主にロシアの新世代練習・戦闘機Yak-130への装備に用いられる」 パイロットに比べ機体が非常に小さいのが分かります)

ロシアの「軍工信使」ネット6月13日の報道 原文の表題は「『エンジン・シーチ』社、毎年中国向けに40台のAI-222-25Fエンジンを販売」

報道は、ウクライナの「エンジン・シーチ」社の元取締役会主席ヴャチェスラフ ボグスライェフが最近、同社は毎年中国向けに40台のAI-222-25F型ジェットエンジンを販売する計画であると明らかにした、とする。

ロシアの「軍工信使」ネットの原文を以下のように編集翻訳する

ボグスライェフは、AI-222-25エンジンは主にロシアの新世代練習・戦闘機Yak-130に装備するのに用いられ、一方AI-222-25Fは中国のL-15ジェット練習機への装備専用に用いられる、と指摘する。彼は、AI-222-25FはAI-222-25のアフターバーナー改良型で、そのアフターバーナー使用時の推力は4.2トンに達するが、原型の推力は2.5トンでしかない、と説明する。

だが、彼は中国に販売するAI-222-25Fの総数を明らかにすることを拒絶し、これは1つの「客観的発注」であると強調しただけである(頑住吉注:意味分かりませんが発注された数売るだけ、というような意味でしょうか)。

この前のあるメディアの報道は、中国は250台にも達するAI-222-25Fエンジンを発注した可能性がある、とした。このうち、第1陣のAI-222-25Fはすでに2012年に中国サイドに引き渡されている。

2台のAI-222-25Fエンジンを装備した時、L-15(最大離陸重量9,800kg)の最大飛行速度はマッハ1.6に達し得る(頑住吉注:だから即どうこうと言うんじゃないですけどF-35と同じくらいですね)。単価が1,000万アメリカドルでしかないため、L-15は国際市場において素晴らしい販売の前途の見通しを持つことになる。この機は非常に高い改装ポテンシャルを持ち、今後は近代化された「空対空」および「空対地」武器を搭載できる小型作戦機に発展する可能性がある。AI-222-25Fエンジンは「エンジン・シーチ」社によって生産され、一部の部品はロシアの「礼砲」社によって提供される。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「AI-222-25Fは中国のL-15ジェット練習機への装備専用である。」です。)

ウクライナの消息筋の人物の説明によれば、AI-222-25Fはウクライナが研究開発した初のアフターバーナー燃焼室を持つエンジンである。彼は、この研究開発計画を通じウクライナサイドは戦闘機への装備に用いる20トン級エンジン関連の製造技術を掌握した、とする。このタイプのエンジンが大量生産に投入されるのと共に、このエンジンはロシアのRD-93エンジン(現在中国とパキスタンが合同研究開発したJF-17「梟竜」戦闘機への装備に用いられている)に徐々に取って代わる可能性がある。

L-15は中国が今までに研究開発した最も先進的な練習機で、その最大離陸重量は9,800kg、実用上昇限度は16,500m、全長12.27m、全幅9.48mである。L-15の機体構造のうち25%はカーボン複合材料から作られている。この機の使用寿命は1万時間(30年)にも達する。L-15は飛行員が殲ー10、殲ー11、F-16などの第3世代戦闘機を操作コントロールする技能を掌握する訓練養成に用いられる。

中国の洪都社の説明によれば、L-15の販売価格はこれと性能が同等なその他の同類機種よりはるかに低く、これにはロシアのYak-130、韓国のT-50、イタリアのM-346が含まれる。中国の専門家は、この機は国際市場において非常に素晴らしい販売の前途の見通しを持ち、特にK-8練習機を装備している国はL-15の重要な潜在的ユーザーとなり、発展途上国の潜在的ユーザーにとって、L-15はさらに価格が相対的に低廉な先進戦闘機にもなる、と考える。(範尭)

(頑住吉注:以下のページのキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)


 ポイントは、やはり中国は最高レベルのものはもちろん比較的低推力のエンジンも満足に作れない、ということと、仮にロシアが中国向けのエンジンの輸出を絞っても、中国にはウクライナから輸入するという別の選択肢がある、ということです。「このエンジンはロシアのRD-93エンジン(現在中国とパキスタンが合同研究開発したJF-17「梟竜」戦闘機への装備に用いられている)に徐々に取って代わる可能性がある。」というのは、ロシア製エンジンを使用していると第三国への輸出が制限されるからだと思われますが、ウクライナも戦車用エンジンに関しては第三国への輸出製品への使用を禁じており、このエンジンが輸出用に使えるのかどうかはこの記事だけでは分からないです。

 次は中国の早期警戒機関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20130615/17891879.html


漢和:中国海軍航空隊、空警ー200とKa-31でハイローミックスを形成

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の空警ー200早期警戒機」 「平均台」レーダーという奴ですね)

新型早期警戒機の配備は中国海軍航空隊の情報収集・監視能力を完備されたものにし、海軍航空隊と空軍の同類装備が共同作戦を行う能力も増強された。

中国が空警ー200および空警ー2000という2種の早期警戒機を2009年の国慶節閲兵式で明るみに出してから、これらはますます頻繁にテレビやその他の報道に見られるようになっている。最近出版されたカナダの「漢和安全保障業務評論」誌は文章を掲載し、ある兆しは中国の早期警戒機の「就役ラッシュ」は必ずしも空軍だけではなく、海軍航空隊が獲得する早期警戒機の数もその後増加傾向にあることをはっきり示している、とする。

文章は、中国が完全自主知的財産権を持つ空警ー200はすでの就役のピークに入り、海軍航空隊の装備数は空軍を超えている、と考える。空警ー200は海軍航空隊のKa-31と「ハイローミックス」を形成し、米日艦隊の動向を監視できる。

集中配備 加護を受ける

「漢和」の文章は、中国海軍航空隊は持続的に早期警戒能力を強化している、とする。アメリカの衛星が撮影した画像は、北海艦隊某航空部隊は6つの屋根を持つ簡単な大型駐機場所を新設し、その長さは約55m、幅50mで、中国空軍が南方の某基地に作った同様の施設(空警ー200専用)と寸法が同じであることをはっきり示しており、このことはこの部隊が少なくとも6機のこの新型早期警戒機を配備することを示している。双方を対比してこの刊行物は、最も新しく製造された大部分の空警ー200は海軍航空隊に引き渡されたと推測する。何故なら前述の空軍基地内には新たな維持メンテナンス補助施設が発見されておらず、4つのさらにサイズが大きい駐機施設があるだけだからであり、これは元々ある空警ー2000のために準備されたものである。

「漢和」は、早期警戒機は中国においてことのほか「加護」されているとする。米日の情報部門は持続的視察を通じ、中国海空両軍はいずれも、運ー8輸送機プラットフォームをベースに研究開発された「高新工程特殊飛行機」を多数装備していることを発見し、これには早期警戒機、電子偵察機、海上哨戒機などが含まれるが、真に専用駐機施設を使用する資格がある高新特殊機は空警ー200だけである。証拠として、北海艦隊某航空基地では、その他の機は全て露天で平地上に駐機されているが、唯一空警ー200だけが「室内休息」の待遇を享受しており、「これはその非常に高価な製造コストによって決定されているのかもしれない。」

空警ー200は中国北海艦隊に集中配備され、西側のウォッチャーが出した解釈の1つは、「集中管理に便とする」というものだが、「漢和」は、中国海軍航空隊はとっくに艦隊の指揮から離脱しており、その上北海艦隊は新式水上艦艇、潜水艦の分配上優勢を占めておらず、これらの空警ー200はあるいは海軍航空司令部直轄とされ、もって海軍航空隊が機動配備する先進戦闘機とデータリンクによるネットワーク化作戦を実施するのに便とするのだ、と考える。「ちょうど中国空軍の空警ー2000早期警戒機が南京付近に駐屯しているが、それらの活動範囲がとっくに南京軍区を越えているようにである。」

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「Ka-31艦載早期警戒ヘリはそのまま空母上に配備できる」です。)

空母艦隊の有力な支援

「漢和」は、中国海軍の現在の訓練の重点は空母艦隊の作戦であり、「遼寧」号空母が北海艦隊の某基地を母港としていることを考慮すれば、空警ー200をこれに近い地域に配備すれば、空警ー200と空母が搭載するのロシア製Ka-31早期警戒ヘリと合同訓練を実施するのに有利である、と推測する。ひとたび「有事」になれば、中国空母は「複合型」早期警戒サービスが得らえる。すなわち陸上基地の空中早期警戒は空警ー200によって担当され、遠海の早期警戒は艦載のKa-31によって担当され、両者は「一方はハイ、一方はロー、一方は海、一方は陸」で共同して海軍航空隊の情報監視網を支えるのである。作戦という角度から見ると、空警ー200とKa-31の間のデータ通信に問題はない。何故なら中国はKa-31購入時本国のデータリンクシステムを装備することを堅持し、もって合同作戦を実現させたからである。

この刊行物は、空警ー200が北海艦隊に配備されることは、南下する米日艦隊に対し監視を実施し、かつ各艦隊の航空隊、特に北海、東海艦隊の戦闘機部隊に通知し、それらが充分に英気を養って疲れた敵兵の来るのを待つのに有利とする、と指摘する。空警ー200の機載レーダーには少なくとも300kmの探知計測距離があり、山東半島に沿って巡航を実施すれば、理論上日本の九州をカバーできる。

作戦の必要性という角度から見ると、中国海軍航空隊の空警ー200と空軍の同型機の任務の差は次のところにある。中国海軍航空隊の空警ー200は海軍航空隊各師団を指揮し、駐日米軍第7艦隊および米日空軍の海上における動向に関心を注ぐ。空軍の空警ー200は空軍航空隊師団を指揮し、重点的に米日空軍に対応する。当然、2つの軍種の空警ー200は必要な時は相互にデータを交換し、協同を行う。

非常に大きな部隊規模と非常に長い海岸線に基づき、中国海軍の完備された早期警戒機部隊の建設にはまだ非常に長い時間と持続的技術戦術研究が必要である。異なる類型の早期警戒機がいかに協同し、いかにデータを交換し、いかに異なる機種を指揮するのか? 同一海域の空中作戦の中で、それぞれ海軍、空軍に属する空警ー200が同一区域で勤務執行すると仮定した場合、海軍航空隊戦闘機、攻撃機群、空軍戦闘機航空隊、爆撃機航空隊は誰の指揮を受けるのか? 早期警戒機はいかにして責任を負う区域を区分けするのか? 「漢和」は、装備更新の加速と共に、多くの関連の課題はなお将来の実戦的訓練の中での解決が待たれる、とする。(ソース:青年参考)

(頑住吉注:3ページ目)Ka-31早期警戒ヘリの装備は艦隊の早期警戒レベルを有効に向上させることができる

(頑住吉注:4、6、8ページ目)空警ー200早期警戒機

(頑住吉注:5ページ目)中国海軍の運ー8警戒機は何度も東海に進出してパトロールを行っている

(頑住吉注:7ページ目)中国海軍の運ー8警戒機


 当面はこうでしょうが、艦載固定翼早期警戒機の登場も時間の問題でしょう。

 次はちょっと毛色の変わった記事で、軍事とは直接関係ありません。

http://military.china.com/important/11132797/20130614/17890240.html


韓国、中国の航空宇宙強国の秘訣を暴く:10万の80後の大軍は米日をはるかに超える (頑住吉注:「80後」は1980年代生まれのことです)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ずっと中国政府は各大学に優秀な卒業生を推薦して航空宇宙研究員の行列に加入するよう奨励している」)

【グローバル時報総合報道】 韓国の「中央日報」6月13日の文章、原題:航空宇宙強国の背後の10万の「80後」の大軍

神舟十号有人宇宙船の発射に用いられた長征2号Fロケットであるが、その電気関連の全体設計師を担当したのは弱冠31歳の「80後」だった。彼は牟宇といい、現在中国運搬ロケット技術研究院全体副主任設計師を担当している。この研究院は中国航空宇宙の父銭学森によって創立された。2000年、18歳の牟宇は北京理工大学飛行機設計専攻生として合格し、2007年にドクターコースを卒業し、中国運搬ロケット技術研究院で仕事をしている。現在この研究院で仕事をしている研究員の中で、牟宇同様80後の若者は約1.7万人いて、研究員総数の80%を占めている。

天宮一号の設計グループの中にいる、中国宇宙技術研究院の全体主任設計師柳寧も「80後」である。今年33歳の彼は天宮一号宇宙実験室の全体設計師である。2008年、柳寧は清華大学力学専攻の博士号を取得し、卒業後学校に推薦され「神舟」プロジェクトに参加した。ずっと中国政府は各大学に優秀な卒業生を推薦し航空宇宙研究員の行列に加入するよう奨励している。現在、中国宇宙技術研究院でマスターコース、ドクターコースで学ぶ1,000名の研究員のうち、900人が「80後」である。

このように膨大な若い人材の蓄えと不断の流入は、まさに中国航空宇宙事業が1999年以来連続10回成功裏に宇宙船を発射した秘訣である。これらの若者は中国の未来の航空宇宙事業の発展をリードする主力軍でもある。中科院のアカデミー会員で宇宙飛行力学・ロケット弾道設計の専門家余夢倫は、「中国が航空宇宙強国になった秘訣は、新鮮な血液の不断の輸血と、国家の関心と扶助である」とする。

間違いなく、15万の中国の航空宇宙領域の研究員のうち、10万人が「80後」に属する。これらの人の平均年齢は31〜33歳で、世界の主要な航空宇宙大国の同業者の平均年齢に比べ15歳若い。NASAの研究員の平均年齢は42歳であり、またヨーロッパや日本の科研人員の年齢はより高いとされる。

また、航空宇宙人員に対する有効管理も中国が航空宇宙大国に発展した原因の一つである。1956年における中国航空宇宙飛行空気動力技術研究院の建立を端緒として、2009年までに中国は全部で16の航空宇宙研究院とその下に属する数百の研究所を成立させた。21世紀に入り、これらの航空宇宙研究院は相次いで2つの国有会社、すなわち中国航空宇宙科技集団と中国航空宇宙科工集団に組み込まれた。専門家は、この挙の意図は、この二大巨頭に良性の競争を展開させ、彼らが国外から先進技術を学び、かつ国際市場とリンクさせ、したがって航空宇宙製品の海外市場を開くことを激励することにあった、と考えている。(筆者は崔炯奎、金恵真翻訳)

(頑住吉注:以下のページのキャプションは本文の一部を切り取ったものなので他は全て省略します。8ページ目「未来の中国航空宇宙の前途は無限である」)


 明治維新を中心になって担ったのは非常に若い層であり、第二次大戦終戦まで日本の航空分野の設計者の多くも驚くほど若かったわけで、国の勢いというのはこういう部分にも現れるんでしょう。ただ将来的には「一人っ子政策」のマイナス面の影響が出てくる可能性もあると思われます。













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