80式マシンピストル
80式マシンピストルに関するページの紹介です。
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80式機関拳銃
80式拳銃の簡単な紹介
1980年、世界の拳銃が装弾数増加の方向に発展する潮流に合わせるため、中国の小火器研究開発人員は下級将校のために大威力の全自動拳銃を設計した。これが1980年式7.62mm拳銃であり、80式機関拳銃とも呼ばれる。
80式機関拳銃は中国による独自設計であり、独自設計による初の戦闘拳銃である。この銃は単発と連発が可能な全自動火器であり、国外では一般にマシンピストルと呼ばれている。
この銃の設計思想は部隊における下級将校および特殊任務の将兵のために立案され、体積が比較的小さく、重量が比較的軽く、威力が比較的大きく、自衛も突撃戦闘もできる個人自衛武器であり、その性能は7.63mmモーゼル拳銃に劣らず、54式拳銃に取って代わることが意図された。1970年代に研究開発が開始され、1980年に設計定型に至った。10年を要した。
設計上の特徴
機関拳銃には拳銃の持つ携帯に便利であるという長所があり、サブマシンガンの持つ猛烈な火力という長所もあり、単発、連発が可能である。
この銃には2種類の着脱式ストックが用意されている。1種類はホルスターストックで、もう1種類はナイフが付属したストックである。ストック装着後は肩当てしての連発射撃が実施でき、手持ちでの射撃時のこの銃の有効射程は50m、肩当てしての射撃時は有効射程100mにおよぶ。この銃は51式7.62mm拳銃弾薬を発射し、初速は470m/s、銃口エネルギーは617ジュール、銃全長は302mm(ストック含まず)、重量は1.37kg(20連空マガジン含む)であり、10連、20連マガジンが選択でき、戦闘射撃速度は60発/分である。弾量指示器も設けられている。銃を保持する右手の親指で迅速にセレクターを回し、単発、連発状態に変換することができる。
自動方式としてはショートリコイル式が採用され、閉鎖方式はロッキングブロック揺動式(頑住吉注:検索するとM92Fに関するページに多数行き当たるので、いわゆるプロップアップと見て間違いないはずです)、発射方式は単発、連発である。この銃は部隊に装備されなかったが、独特の設計、比較的良好な性能により、中国におけるこの種の製品の空白を埋め、拳銃のシステム的発展のために発展的な試みを行ったものである。
性能上の特徴
機能は完備されており、手動セーフティ、ファイアリングピンセーフティ、不完全閉鎖では発火しないセーフティが設けられ、チャンバーインジケーター機能があり、マガジンには残弾を表示する機能とホールドオープン機能がある。
ショートリコイル式自動原理を採用し、エネルギーの配分は合理的である。
バレル回転式閉鎖機構を採用し、射撃精度を高めるのに有利である。
ダブルカアラムダブルフィードのマガジンによる給弾方式を採用し、劣悪な環境下でのマガジンの給弾信頼性を高めている。
半自動発射方式を採用し、単発、連発機能を持つ。
多種の巧みな設計が採用され、構造は単純化され、銃全体の部品点数が減少している。何の工具も必要とせず、素早く不完全分解、組み立てができ、勤務性が良好である。
新型のプラスチックグリップが採用され、グリッピングは快適でフィーリングがよい。射撃時の反動軽減作用もある。
リアサイトとフロントサイトにはほのかに光る光点があり、夜間照準に便利である。さらにレーザーサイトマウントベースも設けられ、レーザーサイトの装着に便利である。
手動セーフティは両側にあり、マガジンキャッチボタンは左右に入れ替えられ、左利き射手の使用に便利である。
さらに必要時この銃はパラベラム拳銃弾薬も発射できる。設計は合理的で、貫通威力が大きく、精度等もよい。
特筆すべき点として、50mの距離においてヘルメットの鋼板を貫通後、さらに50mm厚の松板を貫通でき、殺傷効果は明らかにパラベラム弾薬より優れている。
この銃は中国軍が古くから愛用したモーゼルミリタリーの近代化版であるとされることが多いですが、この説明によれば世界的な(主に西側でしょうが)ピストルの装弾数増加に追随する意図であり、トカレフコピーの54式拳銃に取って代わるはずだった、ということです。しかし未装填状態で1.37kgはサイドアームにするには重すぎ、ちょっと無理があったようです。特殊任務用の軽快なメインアームとして使うという選択肢もあったのではないかと思いますが、先日紹介した1979年式サブマシンガンは同じく空マガジン付きで1.9kgとサブマシンガンとしてはきわめて軽量で80式との重量差はわずか500gあまり、しかもメインアームにするには80式拳銃よりはるかに使いやすく、実質的威力が大きいはずです。この銃に関するこれ以上詳しいページは見つからず、画像も非常に少数、実際に人間が持って使用している画像は全く見つかりませんでした。このことから見て生産は非常に少数に終わったのではないかと思われます。
ちなみにこの銃の画像は左面ばかりで、右面の画像はこれしか見つかりませんでした。ボルトが円筒形のようにも見えます。
http://a0.att.hudong.com/81/85/01300000169330121290857677681.jpg
このページの画像、
http://baike.baidu.com/image/d0526df01d266183a40f52f5
http://baike.baidu.com/image/faacb564a66943dcf73654f7
この2つは明らかにバージョン違いです。右面の画像はこの2つのうち上の画像と同じバージョンのようです。下の画像は昔のマークスマンガバメントのような感じでボルトが後退するようですが、上の画像のバージョンはどこが後退するのかよく分かりません。
http://pic.itiexue.net/pics/2009_4_18_49253_9149253.jpg
同じ画像ながらサイズの大きいこれを見ると、セレーション部だけが後退するような感じですね。デザインの洗練され方から言って、こちらが時期的に後のバージョンではないでしょうか。
http://pic.itiexue.net/pics/2009_4_18_49254_9149254.jpg
これを見るとグリップ左側の下部にランヤードリングがあることが分かります。
セレクターをアンビにしたり、マガジンキャッチを左右入れ替え可能にしたり、チャンバーインジケーターがあったり、サイトにホワイトドットが入っていたり、レーザーサイトのマウントベースがあったり、一見木製風のグリップがプラスチック製だったり、見た目よりは近代化を意識した銃だったことも分かります。
「バレル回転式」という記述があるんですが、プロップアップと回転バレルの組み合わせは理論的にはあり得るでしょうが実際には考えにくく、記述の誤りと推測します。おそらくモーゼルミリタリーに近いロッキングシステムでしょう。