戦車競技関連3題

 当然いろいろな見解が出てますけど、困ったことに矛盾した情報まであるんですよね。

http://military.china.com/important/11132797/20140811/18699852.html


ロシアメディア:中国の96Aの性能はT-72改良型と同等 キャタピラの故障は大変不幸

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「外国の記者、中国の96A式戦車のディテールを撮影」)

【グローバル軍事報道】 「トップニュース以外のロシア」ウェブサイトは2014年8月6日、マキシム レグイェンコ(Maxim Leguyenko)の報道を掲載した。モスクワから距離30マイルの軍事訓練施設の中で、尋常でない新たな国際両項目競技が初めて行われている。普通のバイアスロン同様、今回の大会には快速行進と射撃が含まれるが、ここの競技相手はスポーツ選手ではなく世界各地から来た戦車乗員である、と。

世界初の正式な戦車両項目選手権試合は8月4日アラビノ(Alabino)標的場で開始され、12の異なる国から来た乗員が参加している。アンゴラ、アルメニア、ベラルーシ、ベネズエラ、インド、カザフスタン、キルギススタン、中国、クウェート、モンゴル、ロシア、セルビアである。

選手権試合開幕式で挨拶を述べる時、ロシア国防大臣セルゲイ ショイグ(Sergei Shoigu)は、今回の大会はロシア軍事工業総合体にとって非常に重要である、と語った。

「建設された競技場は、乗員の訓練レベルを判定する必要があるだけでなく、戦車の実力をも検証する必要がある。」とショイグは語った。

軍事協力パートナー:実際および潜在的

ショイグはさらに、今回の大会では競技参加国とより密接な政治および軍事関係を発展させることもできる、と明確に言った。

「複雑多変な国際情勢に直面する下で、間もなく開始される競技の主旨は異なる国の軍隊の間の信頼と理解を促進することにある。」とこのロシア国防大臣は言う。

「今回の競技はロシアが力を尽くして軍事領域において国家間のパートナー関係を発展させる願望と意志を証明した」とショイグは語る。彼は明確に、現在競技に参加している国はロシアの現実の、および潜在的軍事技術協力パートナーと見なすことができる、とする。

競争の中で生存を求める

今回の戦車両項目競技は4つの段階に分けて行われることになる。単一車両競技、3,000mの短距離で速度を競う競技、追い越し競技、団体リレー競技である。それぞれの競技参加国で4つの戦車乗員チームが参加する。3つの主力車チームと1つの予備車チームである。

長さ4.5マイルの競技ルートには高速道段階、射撃場および各種障害が含まれ、これは例えば地雷原のルート、2つの上り坂、1本の対戦車壕、1つの障害物と機動場地、いくつかの土の丘、2カ所の断崖、2カ所の浅瀬、1つの軌道橋模型の通過である。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「中国の96Aメインバトルタンクのディテールが明るみに」です。)

リードを勝ち取る

各国の乗員はいずれも楽観的に自分たちは準備があってやってきたのであって賞が獲得できるとしていたが、第1日目の競技はロシアの戦車乗員が相手に比べ技が一段優れていることを示した。観客席からは、その他の競技参加チームに比べ、ロシアの乗員の完成させる動作がより正確でより素早く、より自信を持っていることがはっきり見て取れた。

競技の過程の中で、この種の状況はあるいはある程度変わるかもしれない。第1日目に形成された優勢を打破することはあまりありそうにないけれども。第1日目の競技の後、単一車両競技の4つの勝者が確定した。ロシア、アルメニア、中国、クウェートである。

1年前に行われた第1回国際戦車両項目競技はロシア国防省の積極的な支持を得た。あの時の競技の満足いく成功は、完備された国際戦車両項目競技を、真の軍事スポーツ競技として開催するというこの種の考え方を刺激して引き起こしたのである。

多くの国(これにはいくつかのNATOの国が含まれた)が今回の国際選手権試合に参加する希望を表明した。以前には各競技参加チームが自らの戦車を使用して競技できることが構想され、このことはさらに一歩訓練に対する興味を増大することになった。

しかし、外交領域の情勢悪化とNATOの参加拒絶により、今回の競技参加国は大部分ロシアのT-72戦車を使用して競技することになった。

T-72戦車と中国の96A型戦車

しかし戦車両項目競技の規則は戦車乗員がその他の機種の戦車を使用することを決して禁止してはいない。またこれはまさに2014年の競技が人に興味を感じさせる主要な原因の1つである。中国チームは自らの96A型戦車に乗ってアラビノに到着した。

96A型戦車は1997年に就役し、中国陸軍装甲部隊の基礎を構成している。T-72から顕著に異なっているが、96A型戦車はこのロシアの戦車に比べ5.5トン重い。しかし、その最高速度(時速40マイル)はロシアの戦車に比べ時速3マイル速い。中国の高速戦車は1,000馬力の増圧ディーゼルエンジンを見せつけた。このエンジンは中国の12150L7-BWディーゼルエンジンの改良型で、このためソ連のV-54エンジンの路線を延長したものである。

96A型戦車の主砲はロシアの2A46M戦車砲の正確な複製品である。弾薬は42発の砲弾で、このうち22発が自動装填装置の中に装備される。ロシアの戦車同様、中国戦車の発射速度も毎分8発である。96A型戦車とロシアのT-72戦車との間の主要な差異はその外観にある。96A型戦車には特徴がはっきりしたエッジの形状があり、結果的に人にややドイツの「レオパルド1」戦車を連想させる。

競技の中で、96A型戦車は現在まで良好な戦術および技術性能を見せており、かつ自分たちと競技に参加する大部分の戦車の性能が同等であることを見せた。だが不幸なキャタピラの故障は中国を競技初期においてロシアを超えることができなくさせた。

去年同様、決勝戦の中で勝利を獲得した車両チームのそれぞれの乗員は、ロシアのウラル機械車両工場(Uralvagonzavod)が生産した新車1台を賞品として獲得することになる。今回の賞品は仕様がトップクラスのロシアのSUV-UAZ愛国者である。

8月16日、競技最後の日、結果が計算して出された後、車のキーが勝利を獲得した者に渡されることになる。(知遠 王建国)


http://military.china.com/important/11132797/20140813/18705038.html


ロシア:中国戦車のエンジン、火力コントロール、キャタピラ連続して故障!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「戦車大会に参加する中国の96Aメインバトルタンク」 なおこの記事のキャプションは6ページ目までこれと同じです。)

「戦車両項目」競技はモスクワ近郊のアラビノ標的場で盛んに行われ続け、しかも場面はどんどん激烈で緊張したものになってきている。8月8日と9日には極めて鑑賞性に富む競技段階が行われた‥‥短距離競技である。10日晩、競技の組織委員会は定例のニュース発表会を行い、主審を担当するロシア武装力量訓練総局の副局長ユーリ ビテロフが短距離競技の最終成績を報告した。

ホスト国のロシアは継続してリードを保持している。ハディエフ軍曹によって率いられるロシア第3車両グループ(編注:それぞれの競技参加国は3つの車両グループを派遣して競技に参加する)が16分13秒の成績をもって優勝した。カザフスタン第3車両グループとロシア第2車両グループはそれぞれ16分34秒および16分53秒の成績をもって第2位および第3位に位置した。36の競技参加車両グループの中で、中国の第2車両グループは順位第8位(成績は18分17秒)、第3車両グループは順位第12位(成績は19分42秒)、第1車両グループは順位第19位(成績は21分19秒)だった。

ロシアメディアの戦車大会に関する宣伝ポスターはかつて一度至る所に氾濫していたが、また突然に鳴りを潜めた。当初この競技の件の積極的な報道を承諾していた多くの紙メディアは約束を守らず、甚だしきに至ってはテレビが放送する競技のニュースも非常に簡単である。だがロシアの民衆にとって「戦車両項目」は少し前の「ワールドカップ」に比べずっと興味あるものだろう。少なくともロシアチームが競技の中でずっと先んじているのだ。この先んじた地位は決して容易に得られるものではないにもかかわらず。競技の期間、非常に多くの戦車のスカートが衝突されて飛び、見たところ戦場から帰って来たばかりのようである。

競技の初日(8月4日)、もう論争と懸念が生じた。インドの選手が、自分たちは競技の不公平さに対し失望を感じている、と語ったのである。

本来あらゆる競技参加隊伍はいずれもロシアのT-72B戦車(やや古いことが目立つが、久しく試練を経て性能は信頼できる)を使用し、中国チームだけが自らの96Aを携えてやって来て競技に参加することになっていた。だがロシア製のT-72Bのエンジンはおよそ800馬力、中国の96Aは1200馬力に達する。インド代表チームはこれにより、競争の条件が不平等であると考えたのである。

インドチームは何故これに対し憤慨を感じたのか? これは彼らが競技の中での順位を非常に重視しているからである。特に重要なカギは中国チームに後れを取ってはならないということである。だが中国チームの競技初日(8月4日)のパフォーマンスはいささか人をびっくりさせた。彼らはスタート後リードしたが、後に意外にもT-72Bを操縦するロシア代表チームによって追い抜かれた。そしてすぐに中国チームの96A戦車は停車を迫られた。そのキャタピラが断裂したのである。後の調査で、キャタピラ断裂の原因は金属の質が極めて劣り、内部に非常に多くのスが入っているからだと判明した。

8月8日、戦車短距離競技の期間、ロシアチームの戦車は再度中国チームを追い越した。しかも山の坂を上っている時に軽々と追い越したのであり、中国選手はロシアチームの追い越しを決して阻むことはできなかった。しかも、中国選手が射撃陣地に入った後、何と発砲、射撃することができなかった! 発砲遅延の真の原因の所在は非常に語り難いが、火力コントロール設備が高速で障害を越える時に生み出される強大な衝撃力を受け入れられず、故障が起きたせいである可能性がある。

(頑住吉注:これより2ページ目)

特殊技術支持車が迅速に火力陣地に駆けつけて援助したが、経験豊富な技術者たちも故障を排除できなかった。やむを得ず競技に参加する戦車を交換したが、これは競技の規則を根拠に許されることである。結果としてコードナンバー807の競技参加戦車はコードナンバー808の戦車によって取って代わられた。

8月8日は良い日だったが、中国チームは4発中2発しか命中せず、成績は決してあまり理想的ではなかった。一方キルギススタンは3発全て模擬戦車目標に命中させた。ベネズエラチームとインドチームも全弾失中なしだった。

非常に多くの人が、中国チームが96Aを選択して競技に参加したのは期待と正反対だったのかもしれないと考えている。一部の競技参加戦車クルーは、中国チームはさらにエンジンに対し改装を行い、その出力を上げ、その実際の出力は定額出力より高い可能性が高いと考えている。だが彼らは相応に冷却系統を増強することはなく、結果的にエンジンの過熱がもたらされた、と。中国戦車の数回の停車はいずれもエンジンの過熱が原因だった。また、96A戦車の電子システムも比較的脆弱で、競技過程の中での強大な衝撃力を受け入れられない。あるいは、これも中国チームの短距離競技初日の射撃成績が良くなかった主要な原因かもしれない。

インド戦車選手の心配は杞憂だったと証明された。彼らが乗るロシア製戦車はいささか古いが、戦闘性能は素晴らしいのである。現在、彼らの全体成績は暫時中国に先んじている。

何日かの競技が終わり、全ての競技参加チームはある共通の結論を出している。ロシア戦車兵の訓練の強度はその同業者よりずっと高いのだろう、というものである。1つの競技参加国もアラビノのように複雑な戦車標的場を持ってはいない。しかもこれはまだ機械化歩兵師団の標的場でしかなく、真の戦車師団の標的場ではないのである。

もしベラルーシとカザフスタンの戦車兵の訓練条件もずっと緩かったとしても、「平時の訓練が苦しければ、戦時に自在に対応できる」という著名な軍事専門家スウォロフが数百年前に語ったこの話は、今に至るも依然少しも時代遅れではない。

だが、実は勝ち負けは決して重要ではない。重要なのはあらゆる競技参加隊員の間にすでに非常に友好的な関係が建立され、真の戦闘兄弟の友情が誕生していることである。観衆たちも外国選手に対しより大きな程度の好意を見せている。

こうした外国選手の中で、アンゴラから来た可愛い「褐色の戦士」が関心を集めている。また、さらにいつも微笑んでいるベネズエラ選手とセルビアの兄弟、いささか用心深いが同時に非常に楽観的なインド選手、体格が頑丈なクウェート選手、やや神秘的な感じを帯びた中国選手、さらにロシアの友好国アルメニア、ベラルーシ、キルギススタン、モンゴルの選手がいる。あらゆる観衆は彼らとの記念撮影を希望する。

「戦車両項目-2014」競技現場にはさらにロシア軍の兵員募集所も開設された。最初の週にもうおよそ30人が応募に応じ、彼らは連絡先を書き、関連の用紙の記入欄を埋めた。(寧遠)

(頑住吉注:7、8ページ目)戦車大会に参加する各国の戦車


http://military.china.com/important/11132797/20140813/18706950.html


中国戦車、最後の何秒かでロシアサイドによって追い越される 中国チーム原因を説明

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「戦車大会に参加する中国の96Aメインバトルタンク」 なおこの記事のキャプションは全てこれと同じです。)

8月12日、ロシア戦車大会第2段階の競技が終わった。中国チームのパフォーマンスはずば抜け、当日の競技の中での順位は第3位だった。第2段階の競技の中で、中国の火砲の射撃は全部命中したが、最終的にエンジンの出力の問題により、何秒かの差をもって同グループのロシアチームによって追い越された。

中国代表チームの侯鵬は、今回の競技の全体的な感覚はやはり素晴らしく、操縦員の操縦ぶりは非常に良い、とした。ロシアのエンジンの出力は1,130馬力で、我々に比べ300馬力あまり大きく、このため我々は射撃方面で我々の弱点を補うしかない。

ロシア国防省は8月12日、中国代表チームの第2段階の競技得点ランキングは第4位で、上位3位にランクされるのはそれぞれロシア、カザフスタン、キルギススタンである、と発表した。


 最初の記事は普通ないロシア人の英語表記が併記されているなどから英語圏の記事の翻訳、2番目の記事は視点などからロシアの記事の翻訳ではないかと思います。2番目の記事は中国の戦車の質に対し疑問を呈しており、「キャタピラにス」、「射撃管制装置が強い衝撃に耐えられない」、「エンジンをパワーアップしても冷却システムを強化せず加熱でエンストする」が仮に本当なら中国の戦車技術にまだ問題があることを示すものと考えられるでしょう。















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