中国の77式重機関銃がイラクで妙な活躍を?

 中国製の比較的マイナーな武器が紛争地域で使われているのが話題になるのはよくあることですが。

http://tuku.military.china.com/military/html/2016-08-25/237743_2778703.htm#pic


中国のこの武器がまた「発威」 イラクの無人戦闘車上でISを猛打

報道によれば、イラクの2人の実の兄弟が1台の無人装甲戦闘車を作り出し、各種の遠隔操作が行える。

最も不思議なのは、中国の武器がこの戦闘車上の主役となっていることである。

この兄弟はこの無人戦闘車を用いて、行われつつあるモースル地域の戦闘に参加し、過激武装分子を攻撃しようとしており、このためこの車両上には1挺の重機関銃、2門のロケットランチャーが配備されている。

車上のこの重機関銃は他ならぬ中国の77式12.7mm重機関銃である。(スペシャルサンクス:空軍世界ガトリング)

(頑住吉注:2ページ目)この無人戦闘車は「Alrobot」と命名され、中国語に音訳すれば「〜」(頑住吉注:日本語にない漢字が使われてますしどうでもいいんで飛ばします)みたいなもので、寸法はゴルフ場のバッテリー駆動の車に近い。この車は真正面に放熱リブに似た構造があるので、排気量の小さい代歩車(頑住吉注:いわゆるシニアカーみたいなものらしいですが日本ではあれは基本的に全て電動でしょう)をベースにした可能性が高い。車上には回転塔が1つあり、中央には77式重機関銃が1挺装備され、両側の横梁上にはそれぞれロケットランチャー1門がある。ビデオが比較的模糊としているため、ロケットランチャーの機種はまだ確定できない。

(頑住吉注:3ページ目)前線記者の報道によれば、この車は「テフロン」装甲を追加装備している。専門家は、これは製造者と記者の間で意志疎通の錯誤が出現したのかもしれない、と分析する。「テフロン」はポリマー材料で、不粘鍋(頑住吉注:食材がくっつかない鍋ですね)に常用され、決して防弾機能はない。製造者が言ったのは実は「ケブラー」材料、すなわち現在最も流行する繊維織物防弾材料かもしれない。

(頑住吉注:4ページ目)「Alrobot」無人戦闘車の車体外殻は、家庭の作業場の水準をもって言えばすでに相当に素晴らしく、傾斜面板設計を採用し、防弾能力に対しある程度助けになる。だが見たところこの車両の防御は依然非常に薄弱で、比較的遠距離からの小銃弾の射撃しか防御できないかもしれない。しかも回転塔部分は全く防御がない。

(頑住吉注:5ページ目)報道は、この車両は4台の撮影機を使用する、とする。ビデオは操作者が1台の強化ノートパソコンを用いて操縦を行うことをはっきり示している。操作者は無線電子通信によって4台の撮影機が送ってくる画像を見て、簡単なチャンネル配置を用いて車両に対し各種遠隔操作を行うものと見られ、これには回転塔の回転、武器の射撃が含まれる。この簡単で荒削りな設計では、射撃精度は非常に限られると断定できる。

(頑住吉注:6ページ目)この無人戦闘車の機関銃の下方には1台の撮影機があるようだ

この車が使用する中国の77式重機関銃について言えば、もしも操作者が相対的に正確な制御射撃ができれば、その殺傷力は依然相当に客観的である(頑住吉注:この前も出てきて変だなと思いましたが検索しても見つからないものの「客観」には別の意味があるようです。文脈からして「見るべきものがある」、「相当な」といった感じでしょうか)。中国の77式重機関銃は12.7mmx108重機関銃弾薬を使用し、弾薬ベルトを使用して給弾する。この弾薬は軽々と任意のよく見られる民間用車両の外殻を貫通でき、煉瓦や木の建築物ないし鉄筋コンクリートの建築物に対しても相当な貫通力を持つ。この他関連のデリケートな地域では、12.7mm重機関銃はしばしば遠距離スナイパーライフルとして用いられる。

(頑住吉注:7ページ目)強調しておくことが必須なのは、多くの比較的旧式、あるいはローエンドと位置づけられる軍用装甲車も、12.7mm機関銃の射撃を防御できないことである。例えば中国が大量装備する92式装輪式装甲車は、ごく容易に12.7mm徹甲弾によって貫通され、側面は12.7mm普通弾を防御できない。

(頑住吉注:8ページ目)77式は非常に特殊な気吹式自動原理を採用しており、銃弾の発射時、高圧ガスがバレル中段のガス導入管からボルトユニット上に引き込まれ、「吹き動かされた」ボルトが薬莢の引き抜き、装填、複座などの動作を完成する。この設計の特徴は重量が軽く、振動が小さいことで、欠点はピストン式自動原理の信頼性に及ばないことである(頑住吉注:この記述からしてガス直接利用・リュングマンシステムですかね)。この設計を採用した主要な原因は当時中国軍が重機関銃の重量に対し極めて過酷な要求を出したことで、設計部門に止むを得ずこの重機関銃には比較的少なくしか見られない自動作動原理を採用せざるを得なくさせたのである。

(頑住吉注:9ページ目)77式重機関銃は54式重機関銃の給弾設計をそのまま用い、少しの改良を行った。バレルには複雑な縦向きの放熱ミゾがあり、バレル交換に便利なキャリングハンドルが装備されている。バレル最前端には円錐形の制退器があり、これは77式を後に我が軍に大量装備された85式重機関銃と区別する重要な特徴である。

(頑住吉注:10ページ目)77式重機関銃の研究開発成功は、我が軍の新型重機関銃に対する需要を暫時解決し、各種性能指標の規定を満足させた。だが当時指標を制定した極限性、および技術能力の相対的立ち後れに制限され、77式の実際の使用効果は人を満足させ難かった。85式重機関銃はこれを基礎に多くの改良を行い、77式に存在した少なからぬ欠陥を徹底して解決し、我が軍ユーザーの歓迎を獲得し、このため大量生産に投入され装備、使用された。ここに至り、我が軍は世界一流の重量が軽く、高性能な12.7mm重機関銃を持ったのである。

(頑住吉注:11ページ目)上述の重機関銃およびその輸出型は、相次いで若干の国に輸出された。そのうちいくつかの国のこうした武器は各種合法、非合法のルートを通じて戦場に流入し、今回「Alrobot」無人戦闘車が77式を採用したことは、この銃がこの地域の戦闘で広範に使用されていることを説明しており、側面から我が国の小火器設計の先進性を実証している。

(頑住吉注:13ページ目)中国珠海航空展での各種戦場ロボットには、地雷排除ロボットの他さらに戦闘ロボットがある。


 製作者も自由に機種が選べたらこの銃は選ばなかったのでは。実験的な兵器だから第二線級の銃を使ったのかもしれませんし。ただ手作りとはとても思えない完成度で、カメラで目標を見て射撃するなら銃の固定が甘くないかぎり理論上精度に問題は出ないはずでしょう。




















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