米中航空戦を分析

 普通に考えれば対日本ならともかく対米戦では明らかに分が悪いと思われますが‥‥。

http://www.junshi.com/wangshangtanbing/110888/index.html


ランド社推論演繹:中米の釣魚島における空戦の結果は何と108:0

ランド社が数学モデルに基づいて推論演繹したレポートは、解放軍の台湾ないし東海の争いある領土(釣魚島を指す)に照準を合わせて実施するいかなる作戦行動の中でも、米軍は「空中麻痺作戦」が有効に実施できないことを明確に指摘している。

もしアメリカが台湾海あるいは釣魚島の事態に対する軍事的関与を行うと確定したら、解放軍は西太平洋に位置する米軍施設に対し打撃を行う可能性がある。米軍はすでに衝突区域から距離が最も近い「第一列島線」内の基地(沖縄に集中)の安全を確保し難く、形なき中に米軍(特に空軍)に、より遠く離れたグアム島のアンダーソン基地に頼って作戦を実施することを迫っており、この基地の「台湾海峡中心線」および釣魚島との距離はそれぞれ2,800kmおよび2,580kmに達する。

96機のF-22および保障を提供するKC-135は平時毎日燃料160万ガロンを必要とし、作戦の状況下では毎日の燃料消費量は295万ガロンに急増する。グアム島のアンダーソン基地は現在アメリカ空軍の貯蔵量最大の燃料保障施設を持ち、総貯蔵量は6,600万ガロンに達する。

衝突の開始段階において、もしこの基地の燃料の貯蔵量が満杯なら、外来の補給がない状況下で22日の作戦が遂行でき、外部からの援助が制限を受けない状況下では3ヶ月の作戦が保障できる。だがこの後、アンダーソン基地の燃料供給はグアム島のアプラハーバーの受け入れ量に制限を受けることになり、その保障能力が作戦初期レベルの75%しか維持できなくさせる。

実際的に見ると、制限を受けない燃料輸送と補給は恐らく楽観的に過ぎ、誰もアンダーソン基地の燃料施設が攻撃を受けないと保証することはできない。グアム島のアンダーソン基地の燃料施設の安全および燃料補充能力をいかに保証するかが、米軍の作戦計画人員が考慮することが必須の重要な要素であることが分かる。

アンダーソン空軍基地が充足した維持メンテナンス能力、燃料、空中給油機を持ち、かつ米軍の空中作戦が相手方の攻撃あるいは特殊部隊の襲撃妨害を受けないと仮定すると、96機のF-22は毎日最多でのべ115機が出動でき、それぞれのF-22が毎日平均1回出動することに相当する。数学モデルに照らせば、アメリカ空軍がもし台湾海峡(あるいは釣魚島)上空で24時間不断の空中パトロールを維持したければ、その提供できるF-22の最大滞空数は6機である。

またレポートは解放軍の応戦能力を推計している。中国空軍には現在300機近いスホーイー27、スホーイー30、殲ー11があり、台湾海に近い12の第一線飛行場はそれらの配備を満足させることができる。中国大陸の台湾および釣魚島までの距離はいずれもグアム島からより小さいため、解放軍戦闘機は複雑な空中給油行動を組織する必要がなく、毎日の出動のべ機数も米軍がグアム島に配備するF-22をはるかに超える。

レポートは、第一線飛行場に配備される中国の重戦闘機は毎日のべ690機出動でき、このことは解放軍が台湾海あるいは釣魚島上空で24時間不断に36機の戦闘機の滞空戦闘巡航(CAP)を提供できることを意味しており、この数字は米軍のF-22の戦闘区域滞空機数の6倍である。

メディアの報道は、米軍の行った「レッドフラッグ」および「ノーザンエッジ」などの演習は、F-22は1世代前の非ステルス戦闘機との空戦対抗の中で、10:1のキルレシオを取得できることを示しており、すなわち相手方の撃墜10機、こちら側の損失1機である、とする。しかも最近のいくつかの研究報告は、キルレシオは極端な状況下では108:1にさえ達し得る、と考えている。

だが真実の空戦は演習に比べずっと複雑で、しかも双方の戦闘機の一騎打ちの局面はごく少なくしか出現しないだろう。著名な「ランカスター公式」によれば、空中対抗の態勢に相対的にバランスが取れている時、数の優勢が一定程度に達すると質の優勢を打ち消すことができる。例えば双方の出動のべ機数が1:3あるいはそれ以上だった場合である。1:3の時、10:1のキルレシオを持つ優勢な側は相手と互角に戦うことができるだけで、もし双方の出動のべ機数の比率が1:6に増大すると、キルレシオも10:1から0.9:1に激減する(頑住吉注:たぶん印刷物を読み取りソフトを使って読み込んだせいでエラーが生じたためと思われますが明らかにおかしい部分があり、元は多分こうだったのではないかという形に修正しましたが、間違っているかもしれません)。

(頑住吉注:これより2ページ目)

これはまだ中国の作戦半径がやや小さい殲ー10戦闘機を計算しない状況下で出した数の比であり、もし完全に台湾海や釣魚島の作戦の使用に適する殲ー10を計算に入れれば、双方の滞空させる戦闘機の数の隔たりはさらに拡大することになる。

精密な計算を経て、レポートは2つの結論を出した。まず、解放軍空軍の機群は遅れず集結することができ、かつアメリカ空軍戦闘機に有効な反応ができることを心配する必要はない。グアム島と戦闘区域は相互にはるかに隔たっているため、解放軍空軍の集結行動に照準を合わせてアメリカ空軍が遅れず反応をなすことは深刻に制限されている。次に、アメリカ空軍は重要な施設を保護するため、戦闘空中巡航を連続して実施する必要がある。

もし解放軍の作戦計画人員がこの種の有利な態勢を充分利用することができれば、アメリカ空軍戦闘機は極めて厳しい戦術的劣勢に直面することになる。アメリカ空軍がグアム島基地しか使用できないという状況下では、多くの要素がアメリカ空軍戦力の投入に対し制限を生じさせることになる。すなわち、基地の最高出動率は参戦する飛行機の最大値を制限することになる。

戦闘区域との間の比較的長い距離は飛行機の出動率を制限し、かつ空中給油に対し比較的高い要求を提出することになる。比較的大きな距離はさらに「非対称」方式をもってアメリカ空軍の戦術的柔軟性を削減し、同時に反応時間を大幅に延長する。有効な解決方法を探し出さない限り、米軍はこの種の作戦行動を持続的に実施できなくなり、しかも米軍の空中戦力は最終的に「第一列島線」の戦場から追い出されることになる。

(頑住吉注:以後はたぶん別の記事になっているので省略します)


 これはまあ実戦経験の差、早期警戒機、電子戦機などの実力の差を計算に入れていない推論ですからね。しかし戦場が中国本土に近い場合米軍の楽勝になるとは限らない、というのは確かでしょう。




















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