052D、8つの謎を解明

 という主旨の記事です。重複部分も多いですが。

http://military.china.com/important/11132797/20130916/18049156.html


中国「最強戦闘艦」052D、八大未解決の謎

最近ネット上に一組の画像が出現し、我が海軍の052D型ミサイル駆逐艦の第1号艦が東海海域において航海試験を行っているところだということをはっきり示しており、軍事専門家尹卓はメディアのインタビューを受けた時、052D新型ミサイル駆逐艦は空母と共に作戦行動し、その艦隊に編入される可能性が高い、とした。ある外国メディアは、052D型駆逐艦は052C「中華イージス」駆逐艦の最新改良型であるとする。アメリカの軍事ニュースウェブサイトは052B、052C、052Dという一連の改良は解放軍の駆逐艦設計に過去10年、非常に大きな進歩があったことを示すと考える。一方アメリカ海軍軍事学院教授エリクソンと「洞察中国」(頑住吉注:「China SignPost」)創始者の1人コリンズは合同で文章を執筆して、052D型駆逐艦がもし大量生産、装備されたら、このことは中国海軍をアジア太平洋地域におけるアメリカのすぐ次の第2の大海軍戦力にする、とした。

未解決の謎その1:中国の「イージス」体系の最大の意義は何か?

中華イージス艦の出現は、まず中国の国産先進艦載フェイズドアレイレーダーシステムにおける進歩をはっきり示したが、その意義は決してこのように簡単なものではない。日本はとっくに中国に先んじて世界初の艦載アクティブフェイズドアレイレーダーを研究開発済みである。「中華イージス」の真の貢献は、これがアメリカを除き初めての四面アレイ全方向フェイズドアレイスキャンレーダーで、先進垂直発射技術を基礎とし、大型空母艦隊作戦の近代化された艦載戦闘情報決策システム専用になっており、したがって中国が最先端の海軍体系作戦設計の能力を持ったことを証明している、というところにある。そしてこの能力は明らかに日本、韓国が持たないものである。

イギリスの45型、フランスのホライズン型防空駆逐艦に比べ、中国の052Cおよび052Dはイージスシステムの特徴と設計思想により近づいている。いわゆるジャパニーズイージス、イングリッシュイージス、フレンチイージスという言い方はなく、一方052Cと052Dは中華イージスと公認されているのは理由のないことではないというべきである。空母はアメリカ海軍の象徴的な戦力だが、各タイプのイージス戦闘艦こそがアメリカ海軍のグローバルな作戦体系の核心なのである。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「8つの傾斜式対艦ミサイル発射装置がなくなり、防空・対潜・対艦汎用垂直発射装置に改められている。」です。)

未解決の謎その2:新型ミサイル垂直発射システムの戦力はどうなのか?

視点1:米軍に比肩し得る

最近、国産052D型ミサイル駆逐艦と052C型駆逐艦の垂直発射装置の対比画像が次々明るみに出ている。分析者の言によれば、052C型ミサイル駆逐艦の前部の6基6管の紅旗-9垂直発射システムが052D型ミサイル駆逐艦の32ユニットの新型垂直発射システムに交換され、後部の2基6管の紅旗-9垂直発射システムと2基の4連装鷹撃-62対艦ミサイルが32ユニットの新型垂直発射システムによって取って代わられており、052D型ミサイル駆逐艦の弾薬搭載量は052Cに比べ20%向上している。アメリカ海軍のMK41垂直発射システムとの比較では、我が軍の新型垂直発射システムはMK41よりはるかに優れているということになる。

視点2:ミサイル搭載数が外国軍に及ばない

ある視点は国産052D駆逐艦の排水量は小さめで、このことはこの艦がより多くのミサイルを搭載できず、戦闘力が限られることも意味している、と考える。ある外国メディアの報道は、052D型駆逐艦は全部で8組8連装の垂直発射装置を装備し、このため64発のミサイルを搭載できる、とする。これに比べ、アメリカのアーレイ・バーク級は96発のミサイルが搭載でき、一方韓国の新型KDX-3「世宗大王」イージス駆逐艦は128発さえ搭載できる。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「ネット仲間がイラスト化した中国海軍052D型駆逐艦の精密で美しいCG画像(作図 西葛西造艦)」です。)

視点3:ミサイルの数は使用に充分ならそれでよい

052Cと052Dの組み合わせは中国の空母の作戦集団を組成し、搭載するミサイルの数は米軍の同類艦に及ばないようだが、さらに2点の考慮を必要とする。

まず、中国空母艦隊は第一、第二列島線における作戦時、味方サイドの陸上基地航空隊の強力な支持を得ることができ、防御でも進攻でも052Cおよび052Dはいずれも主要な火力発射ポイントではなく、重要な情報探知計測ポイントなのである。防空駆逐艦は決してただ単なる対空ミサイルの「発射車」ではなく、フェイズドアレイレーダーの超強力な探知計測機能を利用して、早期警戒機、戦闘機など各種プラットフォームと連合して体系的探知計測の優勢を発揮し、艦隊の空中の安全を実現するのである。

次に、もし第二列島線外だったとしても、中国空母艦隊は米軍と、力に力で対抗するような愚かなことはしない。米軍を除き、数十機の重戦闘機、4〜5隻の駆逐、護衛艦と潜水艦から組成される厳密な防御圏を突破できる国はいくつもない。このため48発のミサイルであろうが64発のミサイルであろうが、2、3隻の中華イージス艦のミサイルの数で完全に現在の中国空母艦隊防空作戦の必要性を満足させることができる。

全体的に見て、052Dがどのくらいのミサイルの搭載を必要とするかは、中国空母艦隊作戦全体の大きな枠組み内に置いて総合的に比較判断する必要がある。中国の海上戦力と海軍戦略の長期計画にとって、052Cと052Dはすでに非常に出色と言えるが、必ずしも中国海軍の「未来の期待値」には到達できておらず、将来我々は052Dに比べより先進的な「究極版中華イージス」を見ることになるかもしれない。

(頑住吉注:これより4ページ目。画像のキャプションは「052D級新型駆逐艦の武器配置図」です。)

未解決の謎その3:052Dには一体どんな新たな変化があるのか?

一部の外国の専門家は現有の052Dの画像の対比を通じて、以前の052C型駆逐艦と比較して、052D型の上層建築の傾斜角がより大きく、より良いステルス性能を提供していることに気付いた。機格納庫両側には一対の小型艇格納庫が増設され、この設計は054A型護衛艦と非常に似ている。同時に対空レーダーが艦尾に移動している。上層建築の傾斜角が増大しているため、052D艦上に装備された新型レーダーのアレイ面積もこれにつれ増大している。052C型のフェイズドアレイレーダーに比べると、新型レーダーのマトリックス面積はより大きく、このため推測によればより多くのユニットが配備されているはずである。しかもレーダーカバーは052C型の弧型から平面に変わり、このことは新レーダーが本来の空冷/液冷混合システムを放棄し、純液冷システムを採用した可能性があることを意味している。

何枚かしかない052Dのミサイル垂直発射システムの画像から外国メディアは、052C型駆逐艦の垂直発射システムと比べ、052Dの新型垂直発射システムはリボルバー式円形発射筒から、054A型護衛艦に似た四角型発射筒に改められていることに気付いた。しかも054A型護衛艦の四角型垂直発射筒および米軍のMK41発射装置と異なるのは、052D型駆逐艦の新たな垂直発射システムには決してはっきりしたミサイルガス流排出システムがなく、このため一部の国内のネットユーザーは052D型は冷発射模式あるいは冷熱共通架発射方式を採用し、異なる発射ユニットの組み合わせによって、対空ミサイル、対地攻撃巡航ミサイル、対潜ミサイル、対艦ミサイルが発射できる、と推測している。

052C型駆逐艦と比べての、052D型のもう1つのはっきりした改良点は新たな単一砲身130mm艦砲が本来の100mm艦砲に取って代わっていることだ。新たな130mm艦砲の外形設計はよりステルス設計に向かい、砲塔はまるで慎重に切削した巨大なジャガイモのように見える。052Dの130mm艦砲が発射できる砲弾の種類はより多く、分装式弾薬も発射できるし、一体式弾薬も使用できる。さらに口径が130mmより小さい砲弾や制御誘導砲弾も発射できる。しかも新たな130mm艦砲は射撃過程で必要に応じて異なる弾薬の種類に転換することができる。

(頑住吉注:これより5ページ目。画像のキャプションは3ページ目と同じです。)

未解決の謎その4:052Dはどの艦隊に配備されることになるのか?

台湾の「中央社」ウェブサイトは大陸メディアの報道を引用し、大陸の三大艦隊の近年新たに増えた19隻の主力作戦艦艇のうち、9隻が南海艦隊に配備され、東海および北海はそれぞれ5隻である、とした。数から見て、南海に重点が置かれている。

報道は、2014年に就役すると見られる052D型ミサイル駆逐艦も南海艦隊への就役が有望だとする。このため、武器装備の分析からも、南海の戦略的位置が最も重要だとの答えが得られる。

艦艇の性能から見ると、大陸の護衛艦の中の主力戦闘艦は南海艦隊が全部で7隻、東海と北海はそれぞれ4隻である。また、南海艦隊は大陸唯一の大型上陸艦を配備する艦隊でもあり、全部で3隻ある。

大陸の密集した作戦艦艇の就役に関し、海軍軍事専門家の李傑は、第1が東海で、南海、甚だしきに至っては黄海海域も近年形勢が緊張しており、安全に関する脅威を受けるに至っている、と分析する。第2は大陸の海洋の安全に対する関心度の高まりである。

(頑住吉注:これより6ページ目。画像のキャプションは2ページ目と同じです。)

未解決の謎その5:052Dは空母戦闘群に編入されるのか?

軍事専門家尹卓は中央テレビのインタビューを受けた時、052D新型ミサイル駆逐艦は空母と共に作戦行動し、艦隊に入る可能性が高い、とした。

中国の052D新型ミサイル駆逐艦航海試験は何を意味しているのかに言及した時尹卓は、皆「遼寧艦」がすでに就役していることを知っているが、艦隊を組成するにはまず艦隊区域防空の問題を解決する必要があり、052D新型ミサイル駆逐艦は空母とともに作戦行動し、艦隊に入ることが大いにあり得、この可能性は非常に高い、とした。

052D新型ミサイル駆逐艦が将来さらにこのコードネームを使用するのか否かに言及した時尹卓は、その可能性はあるが、具体的なコードネームはまだ正式な発表を待つ必要がある、とした。現在事実確認することはごく難しいとも言えるが、現在のこのコードネームはロジックに符合している。

(頑住吉注:これより7ページ目。画像のキャプションは2ページ目と同じです。)

未解決の謎その6:052Dの切り札である「鷹撃-18」は1発で「イージス」に重大な損傷を負わせるか?

ここ何日か中国の現在最も強力な052D型「中華イージスII」級駆逐艦が航海試験を行っているとの情報が最も視線を引きつけているが、この艦が配備している可能性のある先進対艦ミサイルも同様に人を注目させている。イギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」の報道によれば、中国はすでに先進的な「鷹撃-18」超音速対艦ミサイルの研究開発に成功しており、このミサイルは間もなく就役する052D型駆逐艦上に配備されることになり、しかも先進的垂直発射方式が採用される。最近のネット上の画像がはっきり示すところによれば、このミサイルは空中および海上作戦プラットフォームによって発射され、遠距離目標に対し「必殺」であり、特に「イージス」級戦闘艦に対しては一撃必殺である。

大型対艦ミサイルとして、鷹撃-18は非常に大きく中国海軍大型水上艦艇の攻撃力を向上させることができる。特に最新型の052D駆逐艦上には対艦ミサイル垂直発射装置が採用され、さらに鷹撃-18ミサイルの垂直発射型に適合することになる。今後中国はあらゆる大、中型水上作戦艦艇を鷹撃-18ミサイルに換装し、このことは非常に大きく中国海軍の制海作戦の実力を向上させることになる、と推断できる。また、鷹撃-18ミサイルは中国が自ら建造する新型潜水艦にも継続して配備されることになる。信じられているところによれば、このミサイルは中国海軍の大、中型艦艇と新型潜水艦の主力対艦ミサイルとなり、中国海軍の敵空母およびその「イージス」級戦闘艦に反撃する能力を顕著に向上させる。

推測によれば、鷹撃-18は中国海軍にとって単なる新型対艦ミサイルに過ぎないわけではなく、このミサイルおよび新型艦載垂直発射システムにより、海軍戦術ミサイルの品種の系列化、汎用化、垂直発射化が実現され、したがってステルス能力がより高い水上艦艇建造のための堅実な基礎が打ち立てられた。

(頑住吉注:これより8ページ目。画像のキャプションは「3M54E『クラブ』ミサイルは中国の鷹撃-18の設計のお手本とされる」です。)

中国の鷹撃-18の攻撃方式は非常に特殊である。イギリスの「週刊ジェーン安全保障業務」の報道によれば、このミサイルは艦載垂直発射システムで垂直に発射された後、尾部のガス舵を利用して迅速に方向転換し、固体補助推力段はブーストを完成させた後放棄される。すぐ続けて弾体後部のターボジェットエンジンに点火され、ミサイルを等速巡航段階に入らせ、マッハ0.8の速度で180km飛行させ、燃料が消耗され尽くした後、ターボジェットエンジンも放棄される。分離された前部弾体は1つの独立した「小ミサイル」で、このミサイルには固体ロケットエンジンによる推進が採用され、飛行速度はマッハ2.5〜3.0、航続距離は40kmに達し得る。この時、このミサイルは主に目標命中時の巨大な運動エネルギーに頼って威力を増強する。

水上艦艇が超低空目標を迎撃する時は一般的に言って最大射程でも40km前後であり、このようなミサイルは防御側の艦艇にとって極めて迎撃困難と言え、このため鷹撃-18は非常に高い防御突破確率と命中率を持つ。

鷹撃-18は非常に成熟した中継慣性制御誘導方式+末端段階アクティブレーダー制御誘導方式を採用し、かつキャリアはデータリンクを利用してミサイルに対し弾道の修正を行い、もってミサイルの攻撃弾道あるいは攻撃目標が変更できる、と見られている。関連の資料によれば、最近中国の戦術ミサイル制御誘導システム方面における進歩は顕著で、高精度のレーザー慣性誘導、光ファイバー慣性誘導システムがすでに運用され、「北斗」二期工程の使用への投入は、中国に独立自主の衛星ナビゲーション位置決定システムを持たせ、こうなれば中国が大規模に衛星ナビゲーション/慣性制御誘導システムを使用するための堅実な基礎が打ち立てられ、中国の中、遠距離対艦ミサイルの攻撃能力も高められた。

鷹撃-18は重力加速度10Gの方向転換機動動作を実施することによって、敵艦の防空火力を避けることができ、「アメリカ海軍の『イージス』艦載防空システムおよび駆逐艦を打ち破る」ことができるとされ、この能力はアメリカと日本がずっと希望を託している「イージス」システムが未来において日本あるいはアメリカの戦闘区域ミサイル防御システムの中でカギとなる重要な作用を発揮するとの夢想に重傷を負わせることになる。1発鷹撃-18が命中しさえすれば、その巨大なマッハ3の衝撃力と300kg近い高性能爆薬のエネルギーは「イージス」戦闘艦の作戦能力を喪失させるに足りる。このミサイルにはさらに対輻射機能があり、もし敵艦から50mのところで爆発しても、敵艦の60%の電子システムを破壊できるのである。

(頑住吉注:これより9ページ目)

未解決の謎その7:052Dは果たして10隻作られるのか?

日本の「外交学者」誌ウェブサイトの文章は、中国がミサイル駆逐艦を作ることが地域の海上戦力の比率の変化を引き起こすか否かは非常に思考に値する、とする。直接的な答えはイエスである。国際戦略研究所(IISS)の「軍事力対比」レポートに基づいて行われた随意の推測は非常に説得力を持っている。もし中国人民解放軍が「台北時報」が予測するように海上に10隻の052D型ミサイル駆逐艦を配備したら、もし中国がもはやこの類型の戦闘艦を作らなかったとしても(当然この可能性はあまりない)、中国は16隻の「イージス」艦との比較に堪える戦闘艦から組成される艦隊を持つことになる。

これに比べ日本と韓国というこの装備方面で中国と勝負できるアジアの2つの海上強国は、現在それぞれ6隻および3隻の「イージス」駆逐艦しか持たない。

少なくとも名目上、このことは中国を正式にアジアの海軍の中の優秀者にする。ひとたび052Dが解放軍艦隊に加入すれば、中国はすぐに地域内のその他の国の艦隊を見下げることができる。当然これにはアメリカ海軍は含まれず、アメリカ海軍が勝利を獲得する可能性は非常に高い。だが中国の日本海上自衛隊に対する優勢は16:6となり、韓国海軍に対する優勢は16:3になる。ただし日韓連合艦隊に対する優勢は16:9となる。このような戦力は過小評価を許さない。

(頑住吉注:これより10ページ目。画像のキャプションは「ネット仲間が撮影した最も新しく進水した052D駆逐艦。ある情報はこれはすでに第3隻目に進水したこの型の艦だとする。」です。)

未解決の謎その8:052Dの後に055型は出現するのか否か?

日本の「外交学者」ウェブサイトなど外国メディアの報道によれば、中国は055と呼ばれる大型駆逐艦を研究開発中のようだ。外国メディアの推測によれば、055ミサイル駆逐艦は満載排水量12,000トンで、米軍のアーレイ・バーク級および日韓のイージス艦を超えるだけでなく、アメリカの現役のタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦も超え、アメリカのDDG-1000駆逐艦の15,000トンの排水量のすぐ次となる。055型駆逐艦がひとたび就役すれば、世界で第2番目に大きいミサイル駆逐艦となる。またこの艦はさらに国産QC280型ガスタービンの改良型を採用することになると考えられている。外国メディアの推測によれば、055型駆逐艦は強力な単一艦による総合作戦能力を持ち、遠、中、近三層のソフト、ハード武器、早期警戒防御網、攻撃火力網を持ち、防空、対潜、対艦能力を持ち、対地攻撃の執行や火力支援任務の遂行もできる。

当然外国メディアの推測は一面の言い方に過ぎない。055型ミサイル駆逐艦が出現するか否かを判断するには、さらに中国海軍にこのような需要があるか否かを見る必要がある。現代の海軍にはまだ護衛艦、駆逐艦、巡洋艦という分類方法があるが、その中の差異はどんどん模糊としてきている。情報化海戦という角度から見ると、この種の過去の分類方式はすでに時宜に合っていないとも言える。これに取って代わるのは充分なグレードアップの余裕のある、異なる情報化システムを搭載できる多機能海上作戦プラットフォームである。米軍のアーレイ・バーク級駆逐艦の大量建造からは、この種の排水量9,000トン前後の艦艇は速度が速く、航続距離が長く、弾薬搭載が充足し、さらに加えて先進的なイージスシステムとグレードアップ可能なモジュール化システムがある、ということが見て取れ、相当に優秀な海戦プラットフォームである。

中国海軍にとって、過去において艦艇の動力の上で弱点があったため、将来もまだ充分なグレードアップの余地のある艦艇プラットフォームが欠乏すると言える。大きな排水量、充足した艦艇の動力があって初めて、未来の海戦武器を不断に更新する需要を満足させ、遠海において宇宙基地、空中基地、陸上基地の戦場情報を受信しフィードバックする情報指揮センターとなり得るのである。

ある意味から言って、055型ミサイル駆逐艦というこの第4世代作戦艦艇は、すでに以前の艦艇の概念と範疇から離脱しており、しかもその位置付けは大型海上総合多機能作戦プラットフォームであるだけでなく、さらに重要なのは情報のカギとなるポイントだということだ。甚だしきに至ってはより大きなトン数の艦体に頼って、055型ミサイル駆逐艦はあるいはモジュールの交換によって特定の機能を強化することができるかもしれない。例えば対地攻撃艦、対艦対潜艦、防空対ミサイル艦等々としてである。

(頑住吉注:これより11ページ目。画像のキャプションは10ページ目と同じです。)

052Dはあるが、我々は盲目的に楽観することはできない

我が国の面積は非常に広く、さらに加えて現在の中国の経済の発展があり、海軍はより多くの戦争以外の軍事行動任務を引き受ける必要がある。我が海軍が真に遠海遠洋の作戦能力を達成できるには、現実から言ってまだ隔たりが相当に大きい。

このような能力を備えるには、単一の艦、機でこの海域に到達して実現できるものではなく、ここで相応の任務を執行できる総合作戦能力を持つことが必須である。

ハードウェアから言うと、例えばアデン湾航路護衛では、ひとたび衝突の状況が出現した場合、航空隊が到達できなければ空中の援護が提供できず、となると水上艦艇の生存能力が大いに問題となる。この角度から言うと、戦闘力を形成することはできず、実際上は総合作戦能力と言うこともできないのである。

実際にはソフトウェアの需要はより多く、これには訓練上の保障がここに到達できるか否か、後方勤務保障が遠洋で作戦する海軍兵力に有効な技術支持を提供できるか否か、甚だしきに至っては遠洋作戦では作戦海域の水文気象条件に対しどのくらいを掌握しているかが含まれる。このため、我々の海軍の遠洋作戦が我が国の戦略上の需要とマッチすることを真に実現するまでには、隔たりはまだ相当に大きく、我々は相当長い時間を費やし、非常に苦しい努力をする必要がある。

この種の状況下で、我々は空母が進水した、052Dが航海試験した、あるいは海軍航空隊の爆撃機が第一列島線を飛び越えたといったことで一人で得意になるべきではない。実際には、こうしたことの我が国の戦略的需要、海軍の戦略的需要との隔たりはまだ遠いこと甚だしいのである。このため、このひとかたまりの建設には城壁(頑住吉注:ハードウェアの比喩ですかね)の建設、保障支持の体系の建設、甚だしきに至っては心理的適応と形成が含まれ、やはり非常に困難で長い過程だと言うべきである。


 「日韓連合艦隊」というフレーズにちょっとびっくりしましたが、まあ情勢の変化によっては絶対に有り得ないとは言い切れませんわな。055に関してはやはりまだほとんど分かっていないようです。しかしアメリカのDDG-1000「ズムウォルト」がもう1か月以内には進水するそうですし、日本も次世代艦を開発せざるを得ないでしょう。

















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