ドイツの軍事専門家、中国をめぐる問題を語る‥‥?

 これはもう前置きなしにお読みいただきます。

http://adaofu2.blog.china.com/201304/11181182.html


ドイツの専門家、釣魚島防衛戦術を伝授:中国の専門家を赤面させる

アメリカのことわざ:鹿の群を強くする最も良い方法は狼の群とそれらを同じ草原に住まわせることだ。

那小兵記者:ロシアとアメリカはいずれも中国の潜在的ライバルです。私はドイツ人に中立的角度から中国の軍事発展戦略を検討していただくことを希望します。我々は依然ドイツがかつて第二次大戦中に中国の軍事戦略制定を助けたことを覚えています。どうかこの方面における見方をお話しください。

バーグ教授:ご存じのように私は陸軍史専門家で、海軍について語ることは決して多くありません。このため私が現在理解していることを簡単に話しましょう。確かに中国の軍事学者の視点の多くはアメリカが提供した視点と研究の結果から出たものであり、その中には当然多くのアメリカ人が意図的に加えたものがあり、このことは中国の学者がアメリカの意図に沿って思考する弊害をもたらしています。ドイツの軍事教育はずっと自分たち独特のスタイルを持ち、これはドイツの民族主義および民族性と非常に大きな関係があります。またこれはドイツに第二次大戦中悲惨で重大な代価を払わせもしました。

私の父はこの世を去る日までなお兵隊時代の腕時計を身につけ、しかもその針は当時ソ連に進攻したあの時を指して永遠に止まっていました。この種の深層意識はドイツに、アメリカ、ロシアいずれに対してもある種の距離を保持させています。ドイツ人は第二次大戦における犯罪行為を認めていますが、自らがソ連人あるいはアメリカ人に比べ劣るとは認めていません。一方日本人は表面的には犯罪行為を認めようとしませんが、内心ではアメリカ、ロシア、ないし中国に対し根深い恐怖感を持っています。中国の軍事学者は西側の軍事教育からから離れるだけでなく、中国の古い軍事思想からも離れ、その中のはっきりしたポイントは必勝の精神の欠如、遠慮が多すぎること、自分で自分を脅かすことです。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「バーグ教授」)

現在中国の学者たちは国際的戦力比較という思考をする時、しばしば1つの錯誤を犯します。それは相手の角度から問題を見ることを学ばず、ひたすら自身の弱点を強調して対抗を恐れることであり、これ自体がまさに相手の恫喝の策にはまることなのです。釣魚島防衛戦略に関して言えば、中国人は米日の中国に対する恐怖を決してはっきり見ることなく、至る所で遠慮がちになり、このことは戦略的主導権の喪失をもたらしています。

那小兵記者:あなたはこの状況をよく理解されています。あなたはクラウゼヴィッツの軍事思想の研究に非常に業績がありますが、彼の軍事戦略思想は西側軍事思想全体の基礎です。戦術および戦略レベルで中国の読者に、いかに西側の軍事思想を釣魚島および南海の防衛に運用するか話してください。

バーグ教授:まず、中国の相手の戦略的意図を理解し、その後相手方の戦闘の意志と方式を評価し、さらにその後で敵と我が方の実力の対比を評価すべきであり、その後でやっと戦略、戦術が制定できるのです。我々は戦争が政治の延長であることを理解しています。いかなる状況下でも戦争を独立したものと見なすべきではなく、政治のツールであり政治のために奉仕するものと見なす必要があります。戦争勃発後も決して政治から離れることはなく、依然政治的関係は継続します。戦争は政治的関係の別の手段による実現であり、戦争を行う政治、ペンを剣に持ち替えての政治なのです。米英両国は第二次大戦中もういわゆる「ヨーロッパ、アジア大陸封じ込め」の戦略的同盟を建立していました。あの時の相手はドイツであり、ドイツとソ連の交戦はイギリスとアメリカの機に乗じての進攻を行わせることになり、最終的にドイツは敗北しました。

第二次大戦後、当時の仮想敵にはロシアと中国という2つの潜在的スーパー大国が含まれました。ひとたびこのうちの1つの大国がその他の大国と開戦したら、アメリカはすぐこの片方を選んで連合してもう片方を征服し、したがって最低のコストを用いて2つのスーパー大国を掌握、コントロールしたはずです。アメリカのロシアと中国に対する経済および軍事の戦略的封じ込め計画は依然有効ですが、これに関する外的状況に変化が発生し、アメリカはややどうしてよいか分からなくなっています。この戦略には2つの弱点があります。すなわち1つはイスラム諸国の勃興が西方文化と東方文化の衝突のエスカレートを作り出したことで、このことはいまだかつてない新たな困難をもたらしています。2つ目はEU、ロシア、中国の相互依存が強化し、米、英、日連合の求心力が弱まっていることです。

アメリカはロシアと中国が動乱の発生によってイスラム式の過激主義に向かうことを非常に心配しており、このため決してあえて近づきすぎることはせず、しかも日本と韓国の軍事的冒険を制約し続けます。非常に大きな程度上、アメリカはあえて真に中国のホルムズ海峡およびマラッカ海峡の生命線に手をふれようとはせず、中国の背水の陣を敷いての一戦が米日韓戦線の完全破壊をもたらすことを心配しています。

アメリカが中国の歴史の中から出した結論は次のようなものです。中国が戦争をするたび、すぐに民族の大団結が促進され、同時に貧富の不平等などの社会問題が解決され、相応に中央集権が非常に大きく強化されます。これに比べ、アメリカ、日本、韓国といった民主国家が能動的に戦争を発動すれば極めて大きく国民を激怒させることになります。このためアメリカは中国が平和的に発展変化し、これがアメリカに対し有利に働くことを希望しています。

中国は釣魚島防衛に関しアメリカが真に介入することを必ずしも心配する必要はなく、適当なチャンスを選んでアメリカの面子を立てる形で調停に乗り出させることができます。経済学の角度から言うと、戦争からの回復能力は戦争をすること自体よりさらに重要です。ドイツと日本があのように勃興したことをご覧なさい。そしてさらに参戦しなかった南米諸国が1つとして勃興しなかったことをご覧なさい。何故なら彼らは既得権益集団に抑えられているからです。

那小兵記者:クラウゼヴィッツは、戦争の政治的目的がもし敵を殲滅することなら、敵の殲滅には必然的に武力による決戦が必要で、戦闘によってこそ達成できるのであり、戦闘はその他の一切の手段に比してもより優越した、より有効な手段なのだ、と考えています。敵の殲滅には物質的力量と精神的力量という2つの方面があります。彼はさらに、進攻と防御は戦争の中の2つの基本的作戦形式であると考えています。両者は相互に関係し、相互に転化するものです。全体的には防御で、一部は進攻ということもあり得ます。中国がこの中からどんな戦術、戦略を採用できるか話していただけませんか?

これは別の角度から見た釣魚島および南小島、北小島である。今後中国国家測定地図作成人員が釣魚島およびその付属島嶼に上陸して実地の測量を行えば、より多くの貴重なデータが得られる。(頑住吉注:見覚えがあるな、と思いましたが「中国はすでに釣魚島測定地図作成のために最悪の思想的準備をしている!」に出てきたキャプションと同一内容です。これも元の記事ではキャプションだったんでしょう。冒頭の「ことわざ」云々もそうだと思います。)

バーグ教授:私はいくつかの現代中国の軍事著作を読んだことがありますが、「超限戦」(頑住吉注:無制限戦争、といった意味で日本語版Wikipediaにもこの著作に関する項目があります)のたぐいの作品は皆軍事戦略思想構造に欠け、技術レベルに拘泥し過ぎ、明らかに西側の「武器が勝利を制する」との論の影響を受けていると思いました。現在の米中ロのバランスという構造を見ると、中国の相対的に最強の戦争の要素は武器で、特に核兵器です。これこそ負けを恐れない切り札です。これは相手たちに、戦争がいかに発展しようとも中国が負けることはなく、さらには領土を割譲したり賠償金を払うこともない、ということを分からせます。

中国が最弱なのは実戦経験と軍事思想訓練の欠如、通常兵器システムの中にいくつかのカギとなる重要技術が欠けていることですが、これらはいずれも実践を通じて短時間で手に入れることができます。何故なら中国はこうした方面に対し遠慮がありすぎるからです(頑住吉注:ちょっと首を傾げましたが、「何故なら」は「手に入れることができる」ではなく「この部分が弱点だ」の説明です)。このため南海各国は中国に対し不断に恐喝しているのです。例えばベトナムは毎回中国に金銭を要求する前に必ずまず南海で事を起こし、姿勢を強め、その後中国から金を持ち去ります。このことはかつて匈奴人が中国に物資、金、糧食を提供するよう迫ったこととどんな差があるでしょうか?

フィリピンも同様の方式を用いて中国からメリットを得ることを企図しています。実は、私は今後釣魚島および南海において、より多く出現する武器は「冷兵器」(頑住吉注:本来は刀などの白兵戦兵器ですがここではちょっと違います)だと予想しています。つまり装甲艦艇が相互に衝突することで、これは心理戦の範疇に属します(頑住吉注:要するに火器使用なき戦いということですね)。日本人も中国に対し心理戦を実施することを企図しています。彼らはメディアとパトロールを通じて1つの虚構のイメージを強化しているところです。それは「日本が釣魚島に対し実効支配権を掌握している」というものです。私は日本人に、茫々たる大海において何に頼って釣魚島を実効支配しているのか? と聞いてみたいです。まさか中国船が行くことと日本船が行くことに差があると? まさか日本が建立した島の上の防衛施設ですか? (頑住吉注:灯台のこと? 実はよく知らないだけかも)日本人がこの心理戦術を使用する原因は、彼らが中国人は農耕民族であり、農耕民族は往々にして誤って陸地を区分けする考え方で海洋を区分けし、これが中国人に心理的に日本の戦略的主導権を受け入れさせる、と考えていることです。

日本は債務が深刻で、韓国は北朝鮮を恐れ、ベトナム経済は中国頼りで、フィリピンは形を変えたアメリカ植民地で、インドは自身が民族と社会の危機に陥り、このため中国は相対的に形勢が最も良い国であり、依然上昇中であり、彼らを恐れる必要はありません。

アメリカが中国を攻撃するほど中国の冷戦思想の過激化をもたらし、これはアメリカにとって非常に怖いことです。中国が最も恐るべきなのは恐れ自体です。13億の国家全体が友を失うことを恐れるなど聞いたことがありません。中国人民にとって中国人民こそ最も確固たる盟友であり、それはNATOにワルシャワ条約機構の国々を加えたよりなお多いのです。「戦争をもって戦争を終える」(頑住吉注:戦争を終わらせるための戦争なら恐れず行け、といった意味らしいです)の決心さえあれば、どんな国も中国をあえて攻撃しようとはしません。誰であろうともあえて永遠に殲滅することのできない中華民族とあくまで戦闘しようとはしないのです。(ソース:軍事泥巴)


 中国人は弱気すぎる、客観情勢が許しているのだからもっと自信を持ってどんどん行け、と煽るドイツ人専門家、写真まで出てるんで実在はしてるんでしょうが本当に正しい発言の紹介なんでしょうか。ドイツは日本と同じ、そして中国とは違って思想や言論が自由ですが、いくら何でもこんな認識のドイツ人の専門家がいるとはちょっと信じ難いんですが。日本にも中国寄りだと批判される専門家はいますが、それはあくまで日本人の立場をベースとして中国寄りの見解を持っているのであって、この人の立ち位置は中国のそれそのものとしか思えません。












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