潜水艦関連2題

 まず先日に続いてタイの中国製潜水艦導入関連です。

http://military.china.com/critical3/27/20150629/19919035.html


タイが中国の潜水艦を購入した内幕が明るみに あるいは外交バランスを整え直すためか

参考情報ネット6月27日の報道による ロシアメディアは「バンコクポスト」の報道を引用し、海軍の調達を担当するタイ国家委員会メンバーの情報では、タイは中国から3.6億アメリカドルの単価をもって3隻の中国製潜水艦を購入しようとしている、とした。

タス通信社6月26日の報道によれば、25日に潜水艦問題につき委員会の会議が開かれた。報道は、会で投票した17名の委員会メンバーの中で、大多数が中国製潜水艦を選択し、少数がドイツと韓国の潜水艦を支持した、とする。

報道は、委員会はロシア、スウェーデン、フランスの潜水艦方案を獲得しかつ研究したことがあるが、投票には入っていない、とする。

タイメディアは、委員会が中国製潜水艦を選択したのはそれがより近代化された、技術上より先進的な武器システムを配備し、またその他の方案に比べ水中潜伏時間がより長いからだ、とする。

タイ海軍が以前使用したのはまだ戦争の賠償で獲得した日本の第二次世界大戦時期の潜水艦であり、かつすでに全部退役しており、現在軍の中にすでに潜水艦はない。だがタイ海軍の中にはまだ潜水艦師団の編成がある。人数は満ちていないが。潜水艦師団は主にシミュレーターによって教学と訓練を行っている。

タイは何故中国の潜水艦を買おうとしているのか? タイの言うところの、中国の潜水艦を選択したのはそれがより近代化された、技術上より先進的な武器システムを配備し、またその他の方案に比べ水中潜伏時間がより長いからだという以外に、その価格も非常に重要な要素である。

関連の資料がはっきり示すこところによれば次の通りである。中国製潜水艦は比較的安く、何千万アメリカドルかでもう1隻の通常潜水艦が買え、1億アメリカドルあまりで1隻の原潜が建造できる。もしロシア製に変えたら、価格は3〜5倍に高騰せざるを得ず、もしドイツあるいはフランス製なら、価格は5〜7倍に上がり、アメリカあるいは日本に変えればさらに10〜15倍にならざるを得ない。

国の違いに基づき、ロシアがイランに売った潜水艦は安く、キロ級が1隻2億アメリカドル、中国に売ったのがその次で2.5億、インドに売ったのはちょっと高くて3億である。実はその中には政治的要素も含まれている。

タイが中国の潜水艦を購入するもう1つの原因は次の通りである。タイ軍が2014年に政権を引き継いで以来、アメリカをメインとする西側諸国の制裁を受け、止むを得ず中国、ロシア、ASEANなどに支持を求めた。現在タイは中国を最も重要なパートナーの1つと見ている。

だがタイがアメリカなど西側諸国との関係を完全に放棄することもあり得ない。これはその中に歴史的原因があり、アメリカとタイは長期にわたり互いに盟友で、両国間には特に軍事領域で多くの協力と関係がある。特にタイ軍が政権についた後、アメリカは制裁を宣言したが、1年に1度のタイ・アメリカ「ゴールデンコブラ合同軍事演習」はまだ決して取り消しておらず、双方の関係の緊密さが見て取れる。アメリカもこの東南アジアにおける長期にわたる盟友を放棄することを望まず、タイにいささかの圧力を加え、タイにアメリカの勢力範囲から離脱しないようにさせているに過ぎない。しかもアメリカの潜水はあんなに高く、タイが中国の潜水艦を買うにも理由は充分である。このため、中国の潜水艦購入の一件がタイとアメリカの関係に影響することもあり得ない。

しかも、現在多くの国が大国の中でバランスを探求し、どちらかの側に立たず、どこからも怒りを買わない策をもって自らを保つことを求め、かつその中からより大きな利益を探し求めており、タイも例外ではないのである。

タイは東南アジア唯一植民地とならなかった国家で、それはその大国の間で柔軟に自らを処する道を熟知していることと密接な関係がある。タイは国益を維持保護するため、風に逆らわず動くことを得意とし、このためある学者はイメージ的に「竹外交」と比喩している。根を非常に深く下ろし、風が強く吹けばすぐその方向に向くわけである。現在タイの多くの学者や世論は普遍的に、タイはこれまでの外交の宝を堅持すべきだと考えている。すなわちバランスを保持し、もって最大の利益を探求する。例えばタイがそれぞれ中国、日本と鉄道プロジェクトを締結するのは、まさに典型的な両方から恨みを買わないことの顕著な例に他ならない。

関係の批評家は、去年政権についた軍政府はロシアと中国に「傾倒」しつつあると考えている。4月7日から8日、ロシア首相メドヴェージェフはタイに対し正式訪問を行った。これは25年来ロシア首相初めてのタイ訪問である。タイ副首相兼国防大臣であるバーウェイは武装部隊指導者を連れて中国に対し期間3日の訪問を行い、潜水艦購入など軍事装備問題を討論した。タイ副首相兼外務大臣のタナサは、タイは外交方面で一貫して中立を保持するとした。

タイは「事実としてタイの購入する武器はそれぞれアメリカ、中国、ロシアから来ている。現在タイとロシアの武器の販売協定は当初においては前政府によって達成されたもので、現任の政府は協定の履行を継続しているだけだ。」と考えている。

また西側は、アメリカが去年5月22日の政変に対しタイに圧力をかけているなどの状況下で、タイの外交政策には変化が発生しつつあると考えている。「タイが中国の機嫌を取り、外交バランスを整え直す」ことは、西側の現在の政局の合法性に対する疑いも、口実を捜しチャンスを利用してタイの内政に干渉しているのだということをもはっきり示している。

このことから、タイの中国潜水艦購入は人を不思議には感じさせないことが見て取れ、これはタイの外交政策の一種の反映なのである。


 昨日の記事とはだいぶ切り口の違う興味深い内容を含む記事でした。たいていの国は「どちらの側にも立たない」で済めばそうしたいに決まっており、味方に引き込もうとする努力もその国の最大の国益を実現してやる結果にしかならん可能性も大いにあるわけですね。

 次は中国の潜水艦のインド洋での活動関連です。

http://military.china.com/important/11132797/20150629/19919123.html


パキスタンのネット仲間、中国の「元」級潜水艦の性能に疑問を呈し幼稚と指摘される

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の新型通常潜水艦」)

「すでに非常に混乱しているアラビア海において、これはここ何年かで最も人を警戒させる事件である。」 27日、インドメディアはいわゆる「中国の潜水艦、カラチ港に停泊」に対し感嘆を発した。「今日のインド」ウェブサイトは27日、「独占:中国潜水艦が潜航してインドの水域を通過しカラチに停泊か?」という題で報道し、中国のディーゼル・電池攻撃潜水艦が先月インドの水域を通過してカラチに停泊した時、インド海軍は警戒状態に入った、とした。中国の専門家は、もし中国の潜水艦がカラチを訪問した一件が事実でも大げさに騒ぐ必要はなく、何故ならインド洋はインドの内海ではないからだ、と考える。

インドメディア、中国潜水艦のパキスタン訪問を暴露


「今日のインド」は報道し、5月22日に中国の335号「元」級潜水艦がアラビア海を通過してパキスタンのカラチ港に入った、とした。この潜水艦は少なくとも65名の艦員を持ち、カラチで少なくとも1週間の時間を用いて燃料、後方勤務の補給を行い、しかる後に中国に戻った。「今回の訪問は、インド首相のモーディの中国訪問後一週間にもならない時間に発生している。」 報道は、3月31日にこの中国のディーゼル・電池潜水艦は海南島に位置する基地から出発した、とする。335号潜水艦は魚雷、対艦ミサイル、AIP動力装置(非空気依存推進装置)を装備し、この装置はその水中の航続時間を延長できる。2週間後、335号潜水艦はアデン湾に進入した。報道は、「北京は初めてパキスタンに向け潜水艦を配備し、この地域では新たな猫がネズミを捕らえるゲームが始動した」とする。

「インド時報」27日の報道は、中国の潜水艦が去年スリランカの首都コロンボに対する訪問を行ったのに続き、先日またパキスタンの港であるカラチへの停泊を開始し、このことはインドの安全界でさらに一歩の関心を引き起こしている、とした。報道は、これは中国人民解放軍海軍が急速にモデルチェンジするまた1つの暗示である、とする。報道は、今回の訪問は中国の潜水艦が去年9月にコロンボを訪問したのと非常に似ている、とする。インドとスリランカがこの件を交渉した後、中国政府は回答し、アデン湾に赴いて対海賊任務を執行する任務の途中で停泊、補給したのは「世界の海軍に通用するやり方」だ、とした。文章はさらに、現在インド海軍は13隻の高齢のディーゼル・電池潜水艦しか装備しておらず、保有計画の半分でしかなく、この他さらにロシアから賃借した1隻の原潜があるが、いかなるミサイルも装備していない、とする。比較すると中国は51隻の通常動力潜水艦と5隻の原潜を持つ。別に5隻の先進的な「晋」級原潜も部隊装備されることになり、この潜水艦は「巨浪ー2」潜水艦発射ミサイルを装備する。

(頑住吉注:これより2ページ目)

インドはいかにして重要情報を獲得したのか?

「中国潜水艦カラチを訪問」はインドメディアの大騒ぎを引き起こしたが、実際にはこれは決してインドメディア初のこの事件の披露ではない。今月4日、「今日のインド」ウェブサイトはもういわゆる中国の335号潜水艦カラチ訪問の一件を明らかにし、かつインド方面の情報ソースに対し推測を行っていた。この「中国、新たな水域を試す」という題の文章は335号潜水艦の行程を紹介し、内容は今回の報道と全く同じである。文章はさらに、「政府の情報ソース」が、335号潜水艦はカラチ港で一週間の時間を費やして休養整備したことを確認した、としている。

この報道は、5月28日に海軍参謀長はニューデリーで記者に、インドは中国海軍のインド洋における行動を密接に監視しつつあると教えた、とする。彼は、世界で最も重要な水域で「新しい広大なゲーム」が開始された、とした。もし冷戦がNATOの大西洋におけるソ連海軍監視だったとしたら、21世紀はあるいは中国のアジア太平洋地域における拡大しつつある(海軍)プレゼンスのいくつかの国による密接な監視かもしれない。文章は、この監視ゲームの中で、インドはアメリカの助けを得る、とする。報道は、去年12月アメリカの1機の無人機が中国の「漢」級攻撃原潜がアデン湾の水上を航行するのを発見した後、関連の情報を共有した、とする。「インド当局者は事実確認を拒絶しているが、335号潜水艦事件はこの種の協力の結果である可能性が高い。「このウェブサイトは同時に1枚の航行ライン図を発表しており、この図は中国潜水艦が海南島南部から出発し、マラッカ海峡を経てインド洋、アデン湾に向かい、後にアデン湾からカラチに向かったことをはっきり示している。

「グローバル時報」記者はインドメディア27日の報道に対し、パキスタン国内メディア内で検索を行い、「中国、潜水艦、カラチ」などのキーワードを入力したが、それにもかかわらずパキスタン主流メディアに関連の情報は見られなかった。

「グローバル時報」記者はパキスタン安全保障業務フォーラムウェブサイトインド板に関連の文章を1つだけ見つけた。報道は、パキスタンはすでに中国から8隻の「元」級通常動力潜水艦を購入することにつき中国と一致を達成している、とする。あるパキスタンのネット仲間は評論し、この潜水艦は驚異的な航行能力を持ち、パキスタンがこの潜水艦を購入するのは良い情報だ、とした。だがこの潜水艦はすでにインドに監視されている可能性があると考え、このためその性能に対し疑問を呈したネット仲間もいた。これに対し、その考え方は「幼稚」だと考え、かつインドサイドは明らかに対潜方面で他国の援助を獲得している、とするネット仲間もいた。

専門家:インドには他国の潜水艦がカラチに停泊するのをあげつらう権利はない

「インド時報」は、インドはずっと前から近距離で中国の艦艇と潜水艦のインド洋での行動を追跡しているが、国際水域あるいは世界に通用しているという原因により、インド海軍は基本的に打つ手なしで、この点は公然の秘密でもある、と考える。結局のところ、我々の4隻の艦艇も現在南シナ海で遠距離海外配備を行っているのである。「だが中国潜水艦のパキスタンに対する訪問は確実にインド洋地域のリスクを高めた。」

中国の専門家は、中国の潜水艦がもしアデン湾で航路護衛に参加したら、近距離補給の角度からも、中国・パキスタン間の友情の維持保護という角度から見ても、カラチに停泊あるいはついでに訪問するのは、いずれもごく正当な選択であり、過度の解読は必要ない、と考える。インドメディアには他国の潜水艦がインドの隣国の港に停泊することをあげつらう権利はなく、インド洋はインドの内海ではないのである。


 アメリカが裏でインドに中国潜水艦の情報を提供しているというのはいかにもありそうなことですけど、真相が明らかになることはないでしょうね。
















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