殲ー15vsF/A-18E

 「全方位で解析」というタイトルになってますが、関連の記事を集めたもののようです。

http://www.junshi.com/wangshangtanbing/110377/index.html


中国艦載機殲ー15を全方位で解析:秘密保持コードネームは「フライングシャーク」

見出し:報道は昨日、中航工業は第5回メディアの日において、記者に中航工業試験飛行センターで近距離から殲ー15戦闘機に接触させた、とした。殲-15総設計師の王永慶は、艦載機の特殊な要求を実現するため、殲-15は空母上での使用に焦点を合わせて特殊な設計がなされている、と明らかにした。

殲-11を基礎に研究開発してできた

殲-15艦載機の総設計師である王永慶は、このコードナンバー555の殲-15艦載機は少なくともメディアおよび公開された資料上に露出することははなはだ少ないが、非常に重要なサンプル機だ、と説明する。

殲-15は我が国が殲-11を基礎に研究開発した第1世代艦載戦闘機である。研究開発過程で、作戦能力を保証する他、さらに艦載機の特殊な要求を実現することに重点が置かれた。

「より率直に言えば、いかに空母の上で発進し、降着し、使用し、維持メンテナンスするか、である。」 王永慶は、艦載機の空母上での発進の方式、着艦降着の方式は陸上とは極めて大きな違いがあり、相応に殲-15の全体レイアウト方案も殲-11系列の飛行機と比較的大きな差異がある、と指摘する。殲-15の外観からは、その前翼、空力レイアウト、主翼面積、機体の装置などいずれにも発着に焦点を合わせた特殊な設計がなされていることが見て取れる。

殲-15艦載戦闘機は我が国初の艦載戦闘機として強大な海空作戦能力を具備し、多機種の空対空、空対地、空対艦攻撃武器を配備し、総合作戦機能は世界の同類機種の先進レベルに達し、殲-15艦載機は我が国の航空工業技術能力の卓越した成就を反映している。

殲-11機に比べずっと強壮

また、殲-15の脚も殲-11に比べずっと強壮である。王永慶が明らかにするところによれば、これは艦載機が空母上で着艦するのに必要とされるエネルギー量が陸上の正常な着陸の約4倍だからである。また、着艦に適応するため、殲ー15艦載機後部にはさらに制動フックなどの装置が配備されている。

(頑住吉注:何故か2ページ目の内容は微妙に違う部分もあるもののほとんど1ページ目と同じなので飛ばします。これより3ページ目。ちなみに以後は本来別の記事だと思います。)

殲ー15は飛べなければならないだけではなく、さらに戦闘をマスターしなければならない 空母は大洋への挺進が必須

23日、中国空母遼寧艦は抜錨して航海を始め、科研試験と訓練を継続して展開した。空母の遠海訓練に対し、軍事専門家杜文竜はメディアのインタビューを受けた時、もし遼寧艦が艦隊の核心として遠海区域で演習を行うことができたら、中国海軍の遠海作戦能力は名実伴ったものになり得る、とした。

空母が遠海訓練を行うことに言及して杜文竜は、主に2つの方面の条件を具備する必要がある、と指摘した。すなわち、一方面は空母の最も本質的な属性、すなわち艦載機と空母自体の密接なコンビネーションであり、艦載機は「飛べる」から「戦闘できる」に発展する必要がある。もう一つの方面では、空母艦隊内の作戦艦艇と艦上指揮システムとの間に完備された通信能力、指揮能力、協同能力を具備することが要求され、このようになってこそ水中の艦艇、水上の艦艇、陸上の大型指揮センターと意志疎通できるのである。

杜文竜はさらに一歩、次のように指摘する。現在見たところ、前者に関しては何度もの訓練を通過しているが、遼寧艦は今後さらに複雑過酷な条件下、極端な気象条件下でさらに一歩の訓練を行う必要がある。後者に関しては、遼寧艦はとっくにもう空母艦隊として遠海作戦力量を作り出すことに着手しており、このため全体的通信連絡上、空母プラットフォームおよび間もなく就役する駆逐艦、護衛艦の間には必然的に同じスタンダードのデータリンクを使用して連絡を行う必要があり、この問題には比較的良い解決が得られるべきである。

杜文竜は、今後の一定の時間内に、もし遼寧艦が艦隊の核心として遠海地域で演習が行える日がひとたび来たら、中国海軍の遠海作戦能力は名実伴ったものになり得る、とする。

(頑住吉注:これより4ページ目。以後も本来別の記事らしいです。)

中国の殲ー15vs米軍のスーパーホーネット

少し前、「遼寧」号は再度航海試験から帰った。今回の試験では、殲-15戦闘機は多くの試験飛行実験を行い、例えば最大離陸重量下での発進、弾薬を搭載しての降着など重要なデータを獲得した。ある時、殲-15に関する論争が再び起こり、一部の人は直接この機をアメリカのF/A-18E/Fに対抗できる世界一の艦載機とさえした。この秋空が高く空気がすがすがしい季節、私はここで自らの視点を発表し、皆さんの指摘と訂正を待ちたい。

その他の要素は置いておいて、紙の上で兵を語るだけであるが、まずデータを挙げる。殲-15の先輩はスホーイ-33であり、このためスホーイのデータに依拠して殲-15の性能を推測する。中国の軍事工業科学技術の進歩にかんがみて、殲-15の空虚重量を17.5トン、最大離陸重量を33トン、最大内部燃料9トン、搭載重量6.5トン、最大作戦半径1,500kmと仮定する。一方F/A-18E/FはF-18の改良型で、最大の特徴は翼面積の増加、ストレーキの拡大、内部燃料の容量増大である。F-18Eの空虚重量は14トン、最大離陸重量は29トン前後、搭載重量8トン、内部燃料6.5トン、最大作戦半径1,000kmである。基本的データから見て、殲-15はF-18Eを超えている。だがこれは理論上のことに過ぎず、真の性能分析はそれぞれのプラットフォーム上に置いて行う必要がある。

殲-15は比較的先進的な重戦闘機であるが、プラットフォームの制限を受け、この機が自らの戦闘性能を完全に発揮することは不可能である。ここ何回かの実験から見て、殲-15は最大離陸重量下であっても大量の弾薬を搭載しておらず、1つあり得るのは燃料満載での発進だということである。3号発進ポイントにおける発進時、長さ195mに達する滑走路は殲-15に充分な運動エネルギーを賦与するが、依然33トンの重量で発進を行って作戦するのは非常に難しく、しかもこのようにすれば発進効率が非常に低くなる。甲板風が適当な時、私は殲-15は燃料を満載し、6発のPL-12および2発のPL-9を搭載して空中迎撃任務を行い(頑住吉注:PL=「霹靂」)、あるいは燃料半分搭載状態で4発のYJ-83ミサイルを搭載して対艦任務を行い、あるいは若干発の制御誘導爆弾/ミサイルを搭載して対地打撃が行える、と見積もる。当然もし3号発進ポイントからならばこの状況は改善されるはずである。一方F-18のプラットフォームは世界最大の戦闘艦、ニミッツ級原子力空母であり、遼寧艦に比べ余りにも多くの優勢がある。例えば満載排水量は4万トン近く大きく、艦内のスペースがより広く、原子力動力は自身の燃料を省いて、より多くの航空燃料と補給品などの搭載に転じることができる。4基の蒸気カタパルトは極めて短時間内に4機の作戦機を発射できる。だが忘れてはいけない。蒸気冷却の時間は逆に殲-15にチャンスをもたらしている。3つの発着ポイントは必ずしもF-18Eに比べ機能が低下してはいない。しかも、6万トン余りの大型空母として、「遼寧」の搭載機数自体ニミッツより少ない。このため、対等な時間内でこの艦は同様に1波の戦闘機を発進させて有効な作戦が行える。全体的に言って、カタパルトの隔たりはやはり殲-15の機能をF-18より弱くする。

(頑住吉注:)これより5ページ目

さらに戦闘機の格闘性能を見る。殲-15はコブラ機動の創造者であるフランカーファミリーの傍系であり、空虚重量が増加していてもその出自はやはり殲-15に比較的良好な空戦性能を持たせる。しかも3つの翼面の空力レイアウトは相対的に空虚重量増加がもたらす機動性能の低下を補っている。さらにF-18Eを見ると、非常に大きなストレーキはこの機に比較的良好なロール速度と低速大仰角性能を持たせ、勢いに乗じての旋回能力は殲-15より弱くはないだろう。我々がさらに両者の設計の初志から見ると、殲-15は中国の艦載機がないという問題を解決したのであり、この機の現在の主要な任務はやはり艦隊防空、戦闘区域の制空権掌握、区域拒止作用の発揮である。このため、この機は高速迎撃性能が突出し、マッハ2.2にも達する最大速度はF-18を我及ばずと恥入らせる。この機は任務執行時より速くポジションに到達することもできる。だがF-18の当初の設計は、この機に良好な多用途性能を持たせ、F-14と相互補完するものになることを要求した。この機は全世界で総合性能が最も突出した艦載機と言うことができる。AN/APG-79フェイズドアレイレーダーとAIM-120のコンビネーションは、さらにF-14を排除した。良好な多用途性能、充分な搭載量はA-6、A-7も全て排除し、アメリカ空母唯一の戦闘攻撃機となった。だが疑いなく後方勤務保障能力を高め、艦隊全体の能力に対し全く弊害はない。このため、殲ー15の多用途能力はF-18より弱いが、高速迎撃能力は突出している。さらに語る必要のあるポイントは、両者の火力コントロールシステムであり、これも核心の1つである。F-18Eはより成熟したレーダー電子技術を持ち、この点で殲-15は負けを認めるしかない。だが私は中国の軍事工業も不断に進歩し、早期に先進的な電子設備を研究開発すると信じる。

最後に語る必要があるのは次のことである。現在の戦争は単一の武器に頼って勝利を得るものではない。2種の戦闘機はいずれも非常に優秀だが、我々は1つの事実をなおざりにしている。すなわち、真の戦争で両者の一騎打ちの機会があるはずはない、ということである。空母艦隊の対抗はむしろ系統的な対抗であり、艦載機の出撃にはその他の機種と武器の支持が必須である。この点において我々とアメリカはまだ隔たりが非常に大きく、アメリカの空母艦隊には成熟し完備された体系があり、戦闘機の協調能力も我々が2、3年でもう追いつけるというものではない。このため、我々が紙上で兵を語っても非常に大きな実戦上の意味はない。要するに、発展とは定まった規則通り行われるものであり、我々の空母が真に戦闘力を持ちたければ、さらに非常に長い通らねばならぬ道があるのである。


 殲ー15に個別の性能上スーパーホーネットを上回っている部分があっても、全体システムとして比較すればそりゃアメリカ空母が大きく上回るのは間違いないでしょう。

















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