ロシアの新兵器関連2題

 まず戦車砲関連です。

http://military.china.com/news2/569/20160601/22782305.html


ロシアのBMP-3戦闘車、57mm速射砲を装備 1km離れた13cmの装甲を打ち抜く

「情報報」の報道によれば、ロシアのウラル車両製造株式会社(Uralvagonzavod)と「海燕」中央科研所はBMP-3歩兵戦闘車のために57mm口径の新型AU-200M「ベイジャール」遠隔操作自動砲を装備する計画である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『ベイジャール』57mm遠隔操作速射砲を追加装備したBMP-3戦闘車が浮かんで渡る試験を行う。」)

歩兵戦闘車にこの型の砲塔を装備することは非常に大きく戦闘車の実力を向上させ、何故なら世界にはまだ「ベイジャール」の砲撃に耐えられる装甲車や歩兵戦闘車はないからである。多機能AU-200M型砲塔は広範な地上目標も有効に打撃できるし、また空中からの襲撃からも防御できる。「ベイジャール」は毎分120回発射でき、最長打撃距離は12kmである。この砲塔は徹甲弾、殺傷爆破弾、ミサイルが発射できる。

2015年に行われたロシアの「軍隊-2015」軍事展示会で、AU-200M頂置砲塔は初めて正式にお目見えした。この砲塔はBMP-3戦闘車上に追加装備された。この砲は高射・平射両用砲に属し、装甲目標に対する破壊が行える他、さらに低空飛行する武装ヘリ、固定翼機、無人機などに対しても相当大きな脅威を持つ。「ベイジャール」主砲は毎分120発の発射速度に達し得、BMP-3戦闘車が元々使用している2A70型100mm低圧ライフル砲をはるかに超えるだろう。「ベイジャール」主砲の地上目標に対する最大射程は4kmである。57mmx347徹甲弾を使用すると、1,000mの距離内で130mmの均質鋼装甲を貫通することができ、重装備防御クラスの西側歩兵戦闘車を撃破するに足りる。新砲塔を追加装備したBMP-3戦闘車のあだ名は「デリバティブ」である。

現在、この砲塔はすでにアラブ首長国連邦のユーザーの歓迎を受けている。2015年のアブダビ安全保障業務展で、ロシア国防輸出社とアラブ首長国連邦国防技術社は了解の覚え書きに署名し、内容はAU-200M無人砲塔とアラブ首長国連邦で現役のBMP-3装甲シャーシとの整合を行い、新型装甲車両を研究開発、改良するというものである。

AU-200M型57mm機関砲の原型は1940年代末にソ連が陸軍と海軍のために研究開発した57mm高射機関砲で、この高射機関砲体系は基本型としての陸軍師団に属するS-60型57mm牽引高射機関砲システム、S-68型連装57mm自走高射機関砲システムおよび艦載単一砲身、2本砲身、4本砲身57mm艦砲など多くのタイプを包括した。ソ連解体後、「海燕」設計局はこの砲を基礎にAU-200M型57mm機関砲を研究開発し、かつ国際装甲車、艦艇改装市場向けのMacca 2.5T、3.2T、3.6T、4T、3T(艦用)など多種の57mm砲塔武器システムを登場させた。

(頑住吉注:これより2ページ目)

ロシア軍事工業はすでに「クルガン人-25」というこの全く新しい戦闘車を研究開発しているが、いかにして量産および戦力化を実現するかにはまだ相当長い一定の時間を必要とする。この種の状況下でいかにして現在装備する戦闘能力を向上させスムーズに過渡期を過ぎるかはロシア軍が直面する重要な問題である。この背景の下で「デリバティブ」戦闘車の出現はこの問題を完璧に解決できる。大量に改良された後のBMP-3Mはロシア軍の更新世代交代の過渡的時間内、依然新たな時期の背景の下の各種突発事件あるいは衝突に対応する充分な戦力を持たせることができる。同時に、同様にBMP-3系列戦闘車を装備する外国ユーザーに対しても、非常に高い吸引力があると言える。すなわち部隊の戦闘力を保持でき、また対外販売して金を稼ぐこともでき、ロシア軍事工業のこの小さな算盤勘定は相当に見事である。


 無人砲塔技術は「アーマタ」にも通じるものでしょう。台湾の歩兵戦闘車が20mm機関砲を装備しようとしたが威力不足とされたという話もありましたが、このクラスも重武装化の傾向にあるんでしょうかね。大口径砲の装備は重量やスペース上本来の用途を圧迫すると思うんですが。次はずっとスケールの大きな兵器関連です。

http://military.china.com/news2/569/20160601/22785276.html


外国メディア、ロシアの新たなミサイル防衛システムはTHAADにはるかに勝る、とする:対衛星能力が強力

参考情報ネット6月1日の報道 ロシア自由メディアネットウェブサイトは5月30日「A-235『ヌドゥオール』:アメリカの大陸間弾道ミサイルと衛星の殺し屋」と題する文章を発表した。作者はアンドン マーダソフである。以下のように編集翻訳する。

ロシアは再度対衛星ミサイルを成功裏に試射した。

「ワシントンフリービーコン」ウェブサイトはペンタゴンの消息筋の人物の話を引用し、5月25日、「ヌドゥオール」ミサイル防衛システムの迎撃ミサイル(ダイヤモンド-安泰社が研究開発)がPlesetsk発射場から成功裏に発射された、とした。今回の発射を追跡したアメリカのスパイ衛星は、発射が成功を取得したことを事実確認した。

アメリカ人はすでに「ヌドゥオール」システムを報道するのが初めてではない。しかも毎回必ず、ロシアがアメリカの通信および観測システムに対応するために用いる「対衛星武器」だと称している。

事実の上では、これは決して「対衛星武器」ではなく、新たなミサイルを装備したA-235ミサイル防衛システム(モスクワに配備)である。ある資料は、前の世代のA-135ミサイル防衛システムとは異なり、A-235は確実に衛星を打撃できるようだ、とする。

ロシア戦略技術分析センターの高級研究員で「武器輸出」誌編集長のアンドレ フロロフは、公開の情報は、「ヌドゥオール」システムは2014年からPlesetsk発射場で試射されている、とする。2014年は1回、2015年は2回試射され、2016年5月末にまた1回試射された。

フロロフは、「我々のミサイル防衛システムのアメリカの『THAAD』システムとの異なるところは外形寸法、射程、迎撃高度にある可能性が高い。ある人は、『ダイヤモンド-安泰社』社は2015年のカレンダーに『ヌドゥオール』システム自走発射装置の外形を明るみに出した、と推測する。それはベラルーシのミンスク装輪式牽引車工場が生産する5軸シャーシ上に装備される。」とする。

ロシア軍事工業委員会の専門家委員会の委員で、「祖国の兵器庫」誌編集長のヴィクター ムラソフスキーは、「A-235ミサイル防衛システムと前の世代(A-135)との主要な差異は機動性と非核弾頭である」とする。

A-235システムとS-500対空ミサイルシステム、アメリカの「THAAD」システムにはどんな違いがあるのかに関しムラソフスキーは、「A-235ミサイルの寸法と射程はS-500に比べより大きい、とする。S-500の大陸間弾道ミサイルに対応する能力は結局のところ限られ、それは中・短距離ミサイル(5,500km内)の迎撃に長けている。「THAAD」システムに関しては、それは旧世代の戦区ミサイル防衛システムである。一連の試射は、それが大陸間弾道ミサイルに対応できないことを示している。これにかんがみて、アメリカ人は現在4個中隊の「THAAD」システムしか配備しておらず、彼ら自身もこれが何らかの「万能の妙薬」だとは考えていないのかもしれない。」とする。

防空専門家であるミハイル ホダリャノクは、「A-235は古典的なミサイル防衛システムになる。軍事工業部門の消息筋の人物は密かに私に、『作業の進展は非常にスムーズだ』と教えている。このシステムの研究開発時には以下の3つの原則を考慮したと推測できる。」と語る。

彼は、「第一に、それは非核迎撃能力を持つべきである。何故ならこれまで研究開発されたミサイルは主に核弾頭を搭載し、このことが深刻にその応用範囲を局限したからである。核を搭載した対ミサイルミサイルは事実上核戦争を始めることを意味している。第二に、それは移動できるべきである。第三に、近宇宙目標の迎撃を確保する必要がある。」と語る。

A-235とS-500および「THAAD」などのシステムを持ち出して比較する時ホダリャノクは、S-500がより多く照準を合わせるのは空力目標で、一方A-235は弾道ミサイルと低軌道宇宙機材だけに照準を合わせている。S-500はきっと大陸間弾道ミサイルが迎撃できるが、A-235の迎撃能力はさらに強い、とした。

「THAAD」システムに関してホダリャノクは、それはA-235とは比較可能性がないと考える。彼は、「周知のように、A-235の性能はそれにはるかに勝っている。A-235は『THAAD』と重複もしていないし、それに対し対応するのでもなく、先進的な能力を持つ全く新しいシステムである。」と語る。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:『ヌドゥオール』ミサイル防衛システムの目である『ドン川2N』レーダーシステム」)


 これに関してはロシア人が主張するほど凄いのかどうか全く分からないです。ちなみに敵のミサイルを自国の上空で核弾頭を搭載した迎撃ミサイルによって撃破したら核戦争に発展するもんなんでしょうか。というかそもそもロシア本土に長距離弾道ミサイル(着弾するまで核弾頭か通常弾頭か区別できないでしょうし)が飛来している段階でもう核戦争の危険が切迫していると思うんですが。
















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