中国軍のロケット砲はニューデリーを射程に収める?

 最近緊張が高まっている両国ですが。

http://military.china.com/important/11132797/20170713/30962439_all.html#page_2


中国、ニューデリーまで打撃できるロケット砲を試射? ごめんこれは嘘だ!

青蔵高原で遠距離ロケット砲を試射?

香港の「東方日報」ウェブサイト12日の報道は、解放軍最新の03式遠距離ロケット砲はすでに中印国境に配備され、最近さらに青蔵高原で実弾射撃演習を行った、とした。「解放軍のいくつかの新型遠距離多砲身ロケット砲を分析すると、最大射程は400kmに達し得、インド東部のいくつかの軍事基地、甚だしきに至っては中国国境からの直線距離300kmあまりの首都ニューデリーが、いずれも打撃範囲にある。」 文章は、ひとたび有事になれば、解放軍は青蔵高原上で、上から下へと遠距離ロケット砲によるカバーを使用してインドに脅威を与える能力が完全にある、とする。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「(資料画像)」)

一方台湾の東森ニュースクラウドの最近の報道は、チベットに駐屯する解放軍は27日PHL-03式300mmロケット砲を実弾試射し、400km離れたインドの首都ニューデリーを直接打撃できる、とした。「理解されているところによれば、今回の演習は高山の寒冷地の機動作戦能力を鍛錬した他、これを利用してインドに向け双方の国境に対する態度を表明もしたのかもしれない。」

文章は、「中国軍公式メディア」の報道によれば、西部戦区砲兵部隊が27日青蔵高原で実弾演習したロケット砲は、解放軍陸軍現役のPHL-03式300mm多砲身の可能性がある、とする。ロケット弾の中には「簡易制御誘導」システムが装備されているため、それにミサイルのような正確度および攻撃作用を得させるが、このため製造コストも安くなく、1発が100万人民元(約449新台湾ドル)以上である。

また、PHL-03式300m多砲身ロケット砲は射程範囲が40kmから400kmをカバーし、チベットの解放軍はが青蔵高原にいるだけで、もうインドの首都ニューデリーが直接打撃できる。

だが「グローバル時報」記者は、東森ニュースクラウドの文章に添えられた画像が決してPHL-03ロケット砲ではなく、射程が比較的短い122mmロケット砲であることに気づいた。中国軍メディア最近の報道を調べても、解放軍が最近中印国境で遠距離ロケット砲の実弾演習を行ったという情報は決して発見されない。香港・台湾メディアの報道は誤報の可能性がある。

遠距離ロケット砲の性能は誇大化されている

域外メディアの報道は、03式300mm遠距離ロケット砲の最大射程は400kmに達し得、しかもニューデリーまで打撃できるとする。

これに対し、ある姓名を明かされたがらない中国の軍事専門家は「グローバル時報」記者に向け、03式ロケット砲は現在世界各国の現役ロケット砲の中で性能が一二を争うが、域外メディアの03式ロケット砲の性能に対する描写はやや誇大化されている、とした。

この専門家は説明し次のように語った。最近の何年かの珠海航空展では確かに多くの機種の射程が300kmに近い遠距離ロケット砲が出現した。例えばA200、A300ロケット弾の弾頭は発射後に本体と能動的に分離し、ロケット弾の最大射程を大幅に延長できるだけでなく、しかも弾頭はさらに飛行弾道を新規計画でき、極めて強い防御突破能力を持つ。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「03式ロケット砲(資料画像)」)

だが今までに、03式ロケット砲の射程が400kmに到達したとの確実な情報はない。

一般的に考えて、03式ロケット砲の基本型の最大射程は70km前後で、新弾種を使用すると射程は100kmを超え、高原で発射すれば、空気抵抗が小さいなどの原因により射程はある程度増大するが、それでも400kmには達しないだろう。増してやニューデリーを打撃するのは不可能である。

また、もし射程が300km、甚だしきに至っては400km前後に達し得るロケット砲でも、コストは比較的高く、真のロケット砲のように大量に制圧作戦や面目標に対するカバーに用いることはできず、その使用方法はむしろ弾道ミサイルに似て、主に高価値目標に対する正確打撃に用いる。

要するに、経済性と高性能は矛盾であって、もしロケット砲でも廉価なロケット弾の価格をもってミサイルの効果を完全に実現することはできない。だが総体として、中国陸軍はロケット砲でも大型の砲身を持つ火砲でも、主要な性能はいずれもインド軍サイドを超えている。

しかも中印国境線は、中国サイドの地勢がより高く、加えて中国サイドの火砲には射程の優勢があり、間違いなく大量のインド軍の拠点と基地をカバーできる。

正常な演習が過度に解読される

「東方日報」は、新疆に進駐する解放軍特戦旅団は最近さらに航空降下奇襲実戦演習を行い、多くの特戦部隊が多くのヘリに分乗し、高原の深いところに向け快速機動し、かつ敵後方への飛行機の降下と落下傘降下行動を実施し、奇襲任務を執行した、とした。

報道は、この特戦部隊は配備が精良で、多種の先進装備を有し、これには高度科学技術戦術ヘルメット、新式戦術ベスト、新型背嚢など新式装備が含まれる、とする。公式メディアが放送した画面からは、演習に参加した特戦隊員が95-1式アサルトライフルと軽機関銃を装備しているのが見て取れる。

また特戦隊員には多くの狙撃手がいて、88式など高精度スナイパーライフルを用い、別に05式消音サブマシンガンを装備し、隠蔽された作戦行動が執行できる。またネット上のある画像は、最近一定数の殲ー10戦闘機がチベットの飛行場に降着し、国境衝突に対応する準備をしつつあるらしい、とする。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲ー10戦闘機がチベットの飛行場に降着(資料画像)」)

中国の専門家は、国家防衛の職責を担う中国の軍隊が自らの国土の範囲内で行ういくつかの演習と移動はごく自然なことだ、とする。

これまで、青蔵高原は地形が複雑で、気候条件が劣悪なため、中国はチベットに大量の兵員を配備せず、某いくつかの隣国に比べ数の上で優勢を占めなかったかもしれない。

だが中国空軍や陸軍などの部隊は何度も高原適応性演習を行っており、非常に多くの部隊が短時間内に移動と配備が完成でき、しかも相当な高原作戦経験を持ち、短時間内に数と質の上でのダブルの重大な優勢を実現できる。


 まあ実際には両者にとってメリットよりデメリットが明らかに大きいはずで、インドと中国に武力衝突が再び起こる可能性は低いでしょう。


















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