尖閣をめぐる戦力分析

 似たようなテーマを何度も取り上げますが。

http://tuku.military.china.com/military/html/2012-12-18/211164_2284938.htm


釣魚島をめぐる事態は中国に先に手を下すことを迫る

米軍駐沖縄第18航空連隊のF-15

本期の視点: (頑住吉注:ちなみにスタイルが同じなんで、元々は「2012世界戦闘機ランキング」と同じ雑誌の記事だったんでしょう)

1.中日双方の釣魚島をめぐるゲームはすでに新たな段階に入り、地理的条件から言えば日本は中国に対し優勢がある。中国がもし能動的に積極的行動が採れなければ、すぐに非常に守勢の局面に直面する。

2.日米は沖縄に70機余りのF-15戦闘機を駐留させており、その全体的防空能力は中国サイドが出動させられる戦闘機の数よりやや弱い。日米の現在における釣魚島周辺の防空配備は防御型に属し、比較的強力な攻撃能力はなく、重大な突発事件に遭遇した時は、駐日米軍の本州からの支援を必要とする。

3.日米の沖縄における基地群は中国の各タイプの弾道ミサイルと巡航ミサイルの射程範囲に完全にカバーされており、ひとたび突発事態が発生したら、日米は中国サイドのミサイルの何度にもわたる打撃という巨大な圧力に直面することになる。

4.体系的対抗能力を具備する中国人民解放軍に直面し、日本の自衛隊は闘争の手段からも、闘争の能力からも、完全に劣勢に立たされる。日本が釣魚島でもし過激な行動を採れば、必ずや得より損が大きくなり、日本は釣魚島をめぐるゲームの中でアメリカの支援と保護を必要とし、さもなければ一敗地にまみれる。日中双方の釣魚島周辺の戦力比は中国サイドに有利な方向に発展しつつあり、中国には日本のいかなる形式の挑発行動も打ち破る能力が完全にある。

(頑住吉注:2ページ目)日本の中国に対する「飛行場封鎖」

2012年12月13日、中国海監のコードナンバーB-3837のY12機は4隻の海監船と密接にコンビネーションしてスムーズに我が国の釣魚島海域の海空立体巡航任務を完成させた。これは我が国初の飛行機を派遣して我が国の釣魚島領空に進入し展開した権利維持行動であり、中国が釣魚島およびその付属島嶼に争うことのできない領土主権を持つことを示した。

我が国の海監機の釣魚島パトロールに対し、国外メディアは普遍的にこれは中国が取った最新のゲームをめぐる措置だと考えている。今日、我々はあなたと一緒に中日双方の釣魚島をめぐって行われる空中のゲームの最新の態勢を詳細に検討し、あなたのために中日戦力の対比の背後にある秘密を明らかにする。

我々は当然ある航空基地以外に、海上自衛隊の飛行場、アメリカ軍横田基地、嘉手納基地(すでに発表)および日本列島全体にあまねく分布する大小200余りの民間用飛行場が、いずれも戦時において航空自衛隊に後方支援を提供できることを見て取れる。

沖縄地域は日本本土から遠く離れているため、日本の航空自衛隊の沖縄常駐部隊の規模は決して大きくない。だが沖縄地域の基地建設に対しては非常に重視している。日本の航空自衛隊の沖縄における最も主要な基地は那覇飛行場であり、飛行場の最大キャパシティは150機の戦闘機である。これ以外に、沖縄地域にはさらに多くの予備飛行場と民間の飛行場がある。特に沖縄西南の先島諸島には下地島飛行場、多良間島飛行場、石垣飛行場、波照間飛行場、与那国島飛行場など多くの飛行場がある。これらの飛行場は我が国の台湾島から距離150〜400kmしかなく、我が国の東海沿海からは距離600〜800kmしかない。戦時には非常に重要な前線飛行場である。

大体において、日本は中国東海周辺に4つの飛行場群からなる対中国封鎖網を構築済みである。これらの飛行場群には九州を中心とする九州飛行場群、沖縄を中心とする沖縄飛行場群、宮古島を中心とする西南飛行場群、離島を中心とする離島飛行場群を包括し、これらの飛行場群は南北の縦深が1,500kmに達する第1諸島上に分布し、実際上中国の第1諸島中段突破のあらゆるルートを完全にカバーしており、その用心の緻密さの一端をここから見て取ることができる。

(頑住吉注:3ページ目)日本が沖縄地域に配備する西南航空混成団は1個航空連隊と1個対空ミサイル部隊を包括する。

我々は、中日双方の釣魚島をめぐるゲームの地縁的条件は同じではない、ということを見ておくことが必須である。日本サイドは釣魚島付近300から400kmの範囲内に7つの飛行場を建設済みで、釣魚島に対し戦力投入を行うジャンピングボードを形成している。このうち釣魚島からの距離が最も近い飛行場も日本人の手中に掌握されており、多良間飛行場は釣魚島からの距離が170kmしかない。一方我が方の釣魚島から距離が最も近い福建水門飛行場は380kmである。これは釣魚島をめぐる突発事件に対応する時、日本により多くの余裕を持たせる。

(頑住吉注:4ページ目。小見出しは前ページと同じです)日本の航空自衛隊の防空作戦任務を担う機には主にFー15J、F-4EJ戦闘機がある。特殊な状況下ではFー1戦闘機も一定の防空作戦任務を担うことができる。最大作戦半径は次の通りである。F-15J戦闘機は1,100km、F-4EJ戦闘機は800km、F-1戦闘機は560km。平時、戦闘航空連隊は南北2,000km余りの防衛線に沿って分散配置され、所属の7つの飛行場は毎日必ず4機の戦闘機にミサイルを搭載して作戦当番を担っている。

戦時においては15分以内に戦闘航空連隊は100機余りの機を発進させて戦闘に投入できる。もし機の稼働率が95%、毎昼夜の出動強度のべ4機として計算すれば、日本の航空自衛隊が大規模な防空作戦を実施する時、毎昼夜戦闘機をのべ1,000機出動させることができ、しかも必要に応じて主要な作戦の方向に向け機動的に展開し、迅速に防御の重点を形成し、350〜700機の敵機の空襲に反撃できる。近年実施されている大規模防空作戦演習の状況は、日本の航空自衛隊が一昼夜内に連続して500〜600機の敵機(5波)の侵入に反撃でき、模擬迎撃成功率は一般に85%以上だということをはっきり示している。

現有の6個防空ミサイル群が装備する120基の「パトリオット」ミサイル発射架は3分以内に480発のミサイルを発射し、360機余りの高、中、低空で来襲する目標に反撃できる。この他、それらはさらに各飛行場、レーダー基地、対空ミサイル陣地の周辺に基地防空隊を配備し、各隊は2セットの近距離対空ミサイル発射架、24の兵個人用近距離対空ミサイル発射器、6〜16門の20mm「ファランクス」高射砲を装備し、密集した基地防空火力網を構成し、軍事基地付近に突入する低空目標への反撃に用いる。

(頑住吉注:5ページ目)西南航空混成団は沖縄に駐屯し、那覇飛行場を主要な基地とする

日本の航空自衛隊の配備の特徴から見て、一方においては冷戦時代から残されてきた態勢を維持し、一方においては重心を新たな作戦方向に向けて移している。冷戦の時期、日本の主要な作戦対象はソ連であり、北部地域が真っ先に攻撃の矢面に立ち、中部地域は随時北部地域に向け増援する必要があった。しかも中部地域は日本の政治と経済の中心であり、このためこの2つの地域は地上防空と空中作戦の重点だった。

ソ連解体後、日本の航空自衛隊の注意力はすでに西と南に移り始めている。軍事的に言うと、まず当然なのはそのアジアにおける影響力の拡大である。もし朝鮮半島あるいは台湾海峡に軍事的危機が発生したら、アメリカが干渉を行い、日本はアメリカの同盟国として巻き込まれる可能性が高い。また、日本は一方においては東海の石油問題と釣魚島の主権問題で中国との間の矛盾があり、一方においては自分たちの海上輸送ラインを保護し守る必要がある。海洋の利益を争奪するため、日本自身も南面の軍事力を増強する必要がある。

上述の形勢の下にあって、沖縄地域は日本の航空自衛隊の主要な前線基地となる。何故なら中国の沿海および東南アジア地域に対し、日本本土の大部分の基地は離れ過ぎていて手が届かないからである。

(頑住吉注:6ページ目)中日米3国の第3世代機の対比

2011年春に入ってから、日本の航空自衛隊が装備するFー15J型戦闘機には事故が頻発し、国内の憂慮を引き起こし、一方F-2戦闘機は製造コストが非常に高いなどの要素の影響を受けて75機しか装備されていない。しかも28機は3月の地震の津波で損傷を受け、このうち10機は修復不能である。一方日本のF-4EJ戦闘機は典型的な第2世代戦闘機で、各方面の性能はすでに立ち後れている。だが新世代戦闘機調達はスムーズでないため、依然日本の航空自衛隊内で頑張って就役し続けている。

目を現在の東アジアおよび東南アジア地域に向けると、日本の航空自衛隊はすでに二流の空中戦力に堕落している。韓国空軍は172機のAIM-120C先進中距離ミサイルを装備するKFー16戦闘機、50機近い近代化されたF-15K戦闘機を持ち、制空作戦能力は日本をずっとしのいでいる。一方台湾地区空軍もAIM-120Cが発射できるFー16A/B戦闘機を約150機持ち、この他に50機余りのミラージュ2000-5戦闘機、約130機のIDF戦闘機も比較的強い制空作戦能力を持ち、やはり実力は日本の航空自衛隊よりも上である。猫の額ほどの土地と評価されるシンガポール空軍も70機のグレードアップを経たF-16C/D戦闘機と24機のF-15ファミリー中最も豪華で最も強大なF-15SG戦闘機を持ち、数は比較的少ないが戦力は決して日本の航空自衛隊より弱くない。

中国空軍と比較すると、戦力差はさらにはっきりする。現在中国空軍と海軍航空隊の、先進的中距離ミサイルが発射でき、先進航空電子設備とマッチングされた戦闘機隊の規模はすでに600機近い。一方日本の第3世代戦闘機の総数は300機にも及ばず、先進的中距離ミサイルが発射できるものは50機に足りず、規模の隔たりは巨大である。しかもここ2年、中国の殲ー10B、殲ー16など第3世代改良型戦闘機がすでに徐々に成熟し、第4世代の殲ー20戦闘機もすでに試験飛行を開始し、中日の間の空中戦力の隔たりは今後数年内にさらに一歩開くことになると予想される。

(頑住吉注:7ページ目)画像は那覇基地から飛び立つFー15J戦闘機。沖縄地域は日本本土を遠く離れているため、日本の航空自衛隊の沖縄に常駐する部隊の規模は決して大きくない。だが沖縄地域の基地建設に対しては非常に重視しており、その飛行場の最大キャパシティは150機の戦闘機である。

(頑住吉注:8ページ目)アメリカの嘉手納空軍基地(日本語では嘉手納空軍基地/かでなくうぐんきち、英語ではKadena Air Force Base)

これは日本の沖縄県中頭郡嘉手納町、沖縄市と中頭郡北谷町に位置する駐日アメリカ空軍基地で、日本サイドは嘉手納飛行場と呼ぶ。総面積は19.95平方km、これは日本最大の民間用飛行場である羽田飛行場の2倍のサイズで、しかも3,700mの滑走路2本を持ち、基地内には200機近い軍用機が駐留し、極東地域最大の空軍基地である。

(頑住吉注:9ページ目)日本の戦闘機の飛行員

長期にわたり日本の飛行員の高い素質はずっと多くのメディアから高く評価され、甚だしきに至ってはやや神話的である。だが実際には高い素質の飛行員であっても高い消耗には耐えられず、1人1人叩いて減らしていけば、日本は残酷な第3世代機空中消耗戦において何の優勢もなくなる。体系的対抗能力を持つ相手に直面し、日本の自衛隊は完全に劣勢に立たされる。

(頑住吉注:10ページ目)画像は駐沖縄第83航空隊に属する第204飛行隊の日本軍のF-15戦闘機

日本の航空自衛隊のF-15戦闘機は、解放軍の殲ー10および殲ー11戦闘機に対し質的優勢はなく、双方の空戦はまず態勢感知能力と中距離空戦能力の勝負となる。だが最終的には異常に残酷な第3世代戦闘機の消耗戦となる。

指摘しておくことが必須なのは、日本の自衛隊は対抗手段と対抗の強度上明らかに海上保安庁より上だということだ。だが両者は互いに管轄せず、データや情報の交流もスムーズではない。特に自衛隊の出動プログラムは煩瑣で、相手方が正規の軍事力を出動させたか否かの判断が特に困難である。日本国には去年12月、中国の海洋調査船を軍事力と見なすべきであり、自衛隊が出動して対抗を行ってもよいと考える人がいたが、最終的には支持が得られなかった。このため日本は自衛隊出動問題上いろいろと気をもみ、低烈度の衝突において自衛隊は通常有効に作用を発揮することができない。

日本の防衛省にとって、航空自衛隊を出動させて空戦を行うか否かも非常に手を焼く問題になる。

(頑住吉注:11ページ目)第2砲兵隊のカバーする範囲を示す図

中国の対日作戦は高技術条件下での全方位立体式の空、宇宙、電磁、海の打撃作戦であるべきである。我が軍の第2砲兵隊、空軍、海軍、航空宇宙作戦部隊、ネットワーク作戦部隊によって、日本の宇宙空間から深海に至るまでの軍事資産および軍事ポテンシャルに対し暴風驟雨のごとき打撃を実施するのである。これは軍事的打撃手段を通じて日本の右翼の戦意を叩き潰し、中国の領土を完全なものとする正義の挙である。中国の対日作戦は決して日本人民に照準を合わせたものではなく、中国には日本が真に平和を愛好する国家となるのを助ける義務と責任がある。中国には東アジア地域の発展と安定を守り、導く義務がある。中国には一部の中国に挑戦することを企図し、外部勢力を立ち上がらせる考え方を静める責任がある。

画像に我々は中国の第2砲兵隊中距離弾道ミサイルと巡航ミサイルがいずれも日本の全領土をカバーし、近距離ミサイルが沖縄諸島の日本軍基地、日本の九州の重要な港に対し高密度の打撃能力を具備していることを見る。日本の主要な都市群、工業帯、重要インフラはいずれも我が空軍、海軍航空隊、第2砲兵隊の戦術ミサイルの射程内にある。

(頑住吉注:12ページ目)日本の迎撃システムの範囲を示す図

日本のミサイル防御体系は大雑把には2つの部分を包括する。すなわち第1の部分は航空自衛隊の対空戦力群で、アメリカ製のパトリオット3陸上基地迎撃ミサイルを装備し、末端迎撃システムに属する。第2の部分は海上自衛隊が装備するイージス型ミサイル駆逐艦で、スタンダード3 Block IAミサイルを装備し、海上からの中段迎撃に用いる。現在発射およびミサイル迎撃能力を持つ艦艇は6隻あり、この6隻は日本海から中国の東海まで一文字に配列展開し、対中国ミサイル障壁を形成し、しかも相互に協力している。だがこの種の対ミサイルシステムの効率は依然高くなく、発射能力が比較的低い北朝鮮に対してならまだいくらかの戦力を持つかもしれないが、何千発の各形式のミサイルを持つ中国人民解放軍に関して言えば、やや焼け石に水である。特に中国人民解放軍の第2砲兵隊のミサイル攻撃戦術は全て高度の防御突破性と欺瞞性を持ち、日本が自分の実力に頼って中国サイドのミサイルを迎撃したくても非常に困難な状況である。

(頑住吉注:13ページ目以降には新しい内容はありません。)


 今回もすでに訳した覚えのある内容がところどころ混じってました。また内容に誤りがあると思われる部分もありますが(例えば羽田は日本最大の民間飛行場じゃないですよね)、そのまま紹介するにとどめます。ただ日本の航空自衛隊の実力がアジアでも立ち遅れたものになっているという指摘がどこまで当たっているのかは気になります。







戻るボタン