中国とロシアの兵器貿易関連3題

 全部違う分野に関する記事で、まずは宇宙開発関連です。

http://military.china.com/news/568/20160420/22477428.html


ロシア企業:中国、電子部品を用いてロシアのロケットエンジンと交換しようとする 「価値が等しくない」

「中国、電子部品を用いてロシアのロケットエンジンと交換することを提案」 ロシアの「情報報」は19日この題をもって、ロシア航空宇宙国営集団社のある高級幹部は、中国はロシアと航空宇宙機材の生産に使用する抗輻射電子部品技術を分かち合い、これをもって引き替えにロシアの液体燃料ロケットエンジン生産技術を獲得しようとしているとした、と報道した。去年12月に行われたあるロシア・中国委員会会議の記録も、双方は関連の技術交換問題を討論したことをはっきり示している。ある中国の専門家は19日「グローバル時報」のインタビューを受けた時、ネット上にこの種の噂があったことがあるが、現在事実と証明できない、とした。だが彼は、中国のいくつかの電子部品は確かに一定の優勢を持っており、ロシアが西側の制裁に遭っている背景の下で、中ロ双方がこのような形式をもって協力を行うのも決してあり得ないことではないと考える。

「情報報」は報道の中で各方の専門家のこの協力に対する見方を引用した。ロシア航空宇宙局の消息筋の人物は、この種の協力はロシアにとって意義が大きくないと言える、と考える。彼は、「中国サイドのパートナーはロシアから液体酸素ケロシンロケットエンジンを獲得することを希望しているだけでなく、しかも生産技術の獲得を望んでいる。中国サイドは航空宇宙機材に使用する電子部品の生産技術を用いて交換することを提案しているが、率直に言ってこれは我々にとって等価ではない。」と語る。この消息筋の人物は次のように語る。ロシアの液体燃料ロケットエンジン領域は公認の先行者で、アメリカの会社も買いたがっている。一方中国は部品領域においていくつかのアメリカの最も先進的な製品を生産することができず、特にfield-programmable gate array(FPGA)、アナログデジタル転換機および光電子探知計測装置アレイなどの領域である。

だが、ロシアのチャイコフスキー航空宇宙科学院メンバーのアンドレイ ユエニンは「中国と技術を交換すべきだ。技術の関係は経済の関係に比べより信頼できる」と考える。彼は、「アメリカは我との関係を中断し、もって我々を懲罰することを企図した。だが実際には、双方は依然国際宇宙ステーション、アトラス-5型運搬ロケット開発などの方面で協力を行っており、技術的関係の中断は不可能なのだ。このため、簡単な商品の交換しかないことには何ら意味はなく、いかなる保障もなく、我々は大型プロジェクトによって中国と技術協力を行い、双方のパートナー関係をさらに上のレベルに上げるべきなのだ。」と語る。

ある姓名を漏らされたがらない中国の専門家は19日「グローバル時報」記者のインタビューを受けた時、ロシアの液体酸素ケロシンロケットエンジン技術は非常に先進的で、コストパフォーマンスも比較的高い、とした。この前さらにあるロシアメディアの報道は、中国はロシアからRD-180エンジンを購入しようとしている、とした。中国も現在関連の機種の研究開発作業を行っている。この専門家は中ロのエンジンの性能の対比を行うことは不都合だ、とした。


 「やや劣る」程度の評価を行うことに不都合はないでしょうから実際は大きく劣るんでしょうね。しかし制裁の中で中国からしか手に入らない部品があればロシアも等価交換でないと自覚しつつも折れざるを得なくなる可能性があるのでは。

 次は戦闘機関連です。

http://war.163.com/16/0419/10/BL0ODM4S00011MTO.html


梟竜のエジプト輸出計画がおじゃんに ロシア、エンジンを抑え受注を奪い去る

作者:候知健

ロシア軍事技術協力委員会は、エジプト空軍がロシアサイドに向け50機のミグー29M戦闘機を発注し、梟竜は淘汰されアウトになった、と確認した。

中国とエジプトの軍用機貿易は非常に遠い年代までさかのぼることができ、1979年にエジプトはもう中国に向け戦闘機を発注し、当時最も早く輸出されたのは一定数の殲ー6戦闘機で、その後エジプトはまたすぐに60機の殲ー7戦闘機およびその予備部品などを発注し、前後の契約は3.7億アメリカドル近く、当時の中国にとってこれは非常に大きな数字と言えた。

殲ー6は技術的に立ち後れていたため、エジプトでは単なる過渡的応急的なものでしかなく、重用はされなかった。殲ー7はエジプトにおいて就役した歴史がずっと長かったが、エジプトが最も認可しまた愛でたのはやはり中国のK-8練習機だった。この機は飛行の質が良く、信頼性が高く、エジプトは直接生産ラインを導入した。

K-8の海外バージョンは、アメリカのエンジンを採用したため、推力のパフォーマンスと信頼性がいずれも国内の自ら用いるバージョンに比べずっと出色だった。K-8の経歴はエジプトに、中国は優秀な飛行機を設計する能力を持っている、と認識させた。このことは殲ー10就役以後、エジプトが中国の戦闘機研究開発能力の進歩を客観的に見るための基礎を固めた。

K-8は当初パキスタンと中国が合同で行ったプロジェクトだったが、梟竜はK-8プロジェクトの運用模式と成功を引き継ぎ、顧客人脈も引き継いだ。すぐにエジプトは中国と梟竜の導入の上で非常に深入りした交流を行い、エジプト内乱前、梟竜の生産ラインをエジプトに向け輸出することはすでに確定的なことになっていた。

しかし梟竜は輸出の上で終始1つ隠れたリスクが存在している。国内には長期にわたり梟竜に適合するエンジンがなく、ロシア製RD-93(ミグ-29が採用するRD-33エンジンファミリーの改良型)を採用するしかなく、このことは梟竜の輸出がロシア人の許可を避けて通れないようにさせた。エジプト内乱の後、梟竜の受注はエジプト政局のシャッフルと共に逆転され、ロシアのミグー29Mが機に乗じて梟竜の市場を奪い占めた。

ミグー29はロシアが設計した双発戦闘機で、このことは同様の50機という受注で、ロシアが倍の数のエンジンを売ることができることを意味している。このためRD-33系列エンジンのメーカーとして、クリモフ社がミグー29Mと梟竜の間でどちらを支持するかは非常にはっきりした選択だった。

エジプトが今回導入するミグー29Mは、オリジナルのミグー29を基礎にした大改良タイプで、より先進的なレーダーなどの電子設備に交換し、有効に機内燃料備蓄空間を向上させ、しかもデジタルフライバイワイヤ飛行コントロールに交換し、性能には顕著な向上がある。


 ロシアも戦闘機販売のような美味しい商売を中国に譲るような余裕はないでしょうからね。まあ仮に中国国産エンジンが搭載できて信頼性、耐久性がロシア製と同等だったとしても、バトルプルーフされてないなどの理由で選択されない可能性も高そうですが。

 次は直接中国とロシアの貿易に触れていませんが中国が導入する可能性があるとされるロシアの新型潜水艦関連です。

http://military.china.com/news2/569/20160421/22489455.html


ロシア、前倒しで第5世代「カリーナ」AIP潜水艦を建造 ラダ級終わる

[グローバル安全ネット2016年3月22日の報道による] ロシアは間もなく第5世代「カリーナ」級通常潜水艦の建造に着工するが、その時間は以前に公表していたポイントより早いかもしれない。「カリーナ」級潜水艦は非空気依存推進システムを装備し、ロシア海軍副司令は、ロシアのルビー設計局はすでに1機種の通常潜水艦を設計している、とする。この前の報道は、「カリーナ」級通常動力潜水艦は2020年以後になってやっと建造に着工されるとしていた。

この潜水艦は636プロジェクト「アムール」級潜水艦と677プロジェクト「ラダ」級潜水艦の優勢を結合させることになり、AIP動力システムを装備する。ディーゼル・電池潜水艦に比べ、しばしば水面に浮上し電池の充電のためディーゼルエンジンを始動する必要がない。原潜に比べ、騒音の大きい冷却ポンプを使用して核反応炉に対し冷却を行う必要がない。AIPシステムを装備した潜水艦は水中を数週間継続して航行でき、同時に騒音が極めて低い。見積もりによれば、新型AIPシステムを装備する「カリーナ」級通常潜水艦は水中で25日継続して航行できるようになる。

この前の報道は、ロシアのルビー設計局は2017年に「カリーナ」級潜水艦の設計を完成させ、第1号艦は2018年にAIPシステムを装備すると推測していた。新型AIPシステムは現役の「ラダ」級潜水艦で試験が行われる、と。

最後の2隻の「ラダ」級潜水艦は2018年および2019年に時間通り引き渡されることになる。その後ロシアは677プロジェクト「ラダ」級潜水艦の発展を終わらせ、「カリーナ」級の発展に転じることになる。(中国船舶情報センター 陳暁 白旭尭)


 初めてのAIPの使用では少なくとも初期にいろいろな問題も発生する可能性が高いでしょうが。























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