アメリカと中国の軍事技術の隔たりは30年分?

 アメリカが052Dや殲ー15は20年遅れているとか言って中国が必死で反論するパターンの記事はよくありますが、これは中国の専門家によるものです。

http://military.people.com.cn/n/2013/1011/c1011-23160979.html


中国空母はアメリカのフォード級に余りにも立ち後れている 中米の軍事工業の隔たりは30年

原題:陳虎、兵を語る:フォード号空母から見て中国軍事工業の近代化建設は任重くして道遠し

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「これは間もなく完成するアメリカ海軍のCVN-78フォード号原子力空母の最新の工程の進展である。画像が示す状況から見て、フォード号空母の工程は基本的に完成し、間もなく進水する。画像のソース:新浪軍事」)

新華ネット特別原稿:最近アメリカ最新のフォード号空母が非常にホットな話題になっている。最近ある外国メディアは、アメリカがすでにフォード号空母のスクリューの取り付けを終え、間もなく11月には進水し、最も早くて2015年に就役を開始する、と報道した。

フォード号空母の登場は新世代空母技術の基準を示している

全世界で最新の大型水上戦闘艦の登場として、フォード号空母は現在の海軍装備に対し新たな、そして巨大な衝撃を生じさせることになる。非常に多くのメディアがかつてフォード号空母の技術がいかに先進的かを報道したことがあり、これにはその電子探知計測機、艦面、艦橋のステルス設計および非常に多くの作戦ソフトウェアの調整などが含まれた。

この新型空母の戦闘力に対する描写の最もはっきりしたものには、我が国の海軍専門家尹卓将軍のそれが属するはずである。彼は次のように語る。フォード号空母と以前のニミッツ級空母を比較すると、ニミッツ級空母は一昼夜で200余りの目標が打撃でき、一方フォード号空母の打撃できる目標の数は少なくとも3倍、つまり一昼夜で1,000近い目標を打撃する。このことから、フォード号空母の戦闘力には非常に大きな向上があることが分かる(頑住吉注:「中国の専門家、フォード級空母を語る」で数字がおかしいと書きましたが、1,000が2,000と誤記されていたからだったようです)。

「フォード号」の技術の先進さが一体どこにあるのかに関しては当然多くを語る必要はない。しかしこの艦の登場は、我が国の現有の技術装備と比べてどのくらいの隔たりがあるのか? この艦の登場を通じ、我々はこの中から何を見出すべきなのか? これが関心を引き起こすはずである。

フォード号と比べて、我が国の空母には間違いなく隔たりが存在する。単に空母自体から言うと、中国海軍は「後発者」であり、我々の初の空母は現在まだ戦闘力形成過程の最中にあり、一方アメリカは全世界で最大の空母工業国および使用国で、すでに非常に成熟した段階に入っており、しかも最新の空母技術のハードルを不断に高めている。

「フォード号」の登場は実際、新世代空母の技術の基準を示している。我が国の空母とアメリカのそれとでは非常に大きな隔たりが存在することを見て取るのは難しくなく、これは30年の隔たり、甚だしきに至ってはさらに長いかもしれない。1つ上のレベルに上って見てみると、我が国の国防技術とアメリカのそれには同様に非常に大きな隔たりがある。空母技術の上での隔たりは、ある程度我が国の国防科学技術と世界先進レベルとの全体的隔たりを代表している。

中国の「補講」は依然継続

多くの軍事愛好者やネット仲間は、ここ何年かで我が国の国防近代化建設には猪突猛進の発展があると考えているかもしれず、ネット上にはしばしば、例えば新型戦闘艦が「餃子を包むように次々登場」、新型実戦機も不断に進展などの報道が見られる。しかし我々は依然「補講」、追いかける過程にいるのである。

空母は置いておいて、中型、大型駆逐艦の発展から見ると、ある人は我が国の052D駆逐艦はすでにアメリカのイージス戦闘艦と勝負できると考える。単に艦上の武器と電子設備から見ると一定の道理があるかもしれないが、艦体から見ると、依然我が国と世界先進レベルとの隔たりが見て取れる。

我が国の現段階の発展が解決する必要のある問題は、やはり完全ガスタービン推進、減震、騒音軽減、艦体プラットフォームの高さを保持しての実用性、信頼性などの問題である。これらの問題は米軍が30年前、甚だしきに至っては40年前に遭遇し、かつ解決した問題である。

今日、アメリカの中型水上艦艇の突出した技術的特徴はすでに高速水上艦、例えば沿海域戦闘艦に移っており、すでにウォータージェット推進、完全電動推進に転じている。これは我が国が現在直面している問題とでは依然隔たりを形成している。海軍戦闘艦にこのような問題が存在するだけでなく、飛行機も同様である。我々の第4世代機はすでに登場し、初飛行し、急速に研究開発されているところであるが、アメリカの同世代の戦闘機はすでに前世紀90年代初めに登場していたのである。あらゆる武器装備の技術領域を対比すると、我々とアメリカに30年以上の隔たりが存在することを認めざるを得ない。

このため、フォード号空母の登場からまず見て取る必要があるのは、我が国の現在の国防近代化建設の中での世界先進レベルとの隔たりである。距離を見て取るのと同時に一定の危機感を持つ必要があり、経済発展のためにガード、航路護衛を行う必要があり、国家の主権、利益、権益を維持保護する必要があり、世界平和、地域の平和のために貢献をなす必要がある。

危機感こそが前進の動力に変わる 軍隊の近代化建設は任重くして道遠し

我が国の国防領域と近代化建設領域は常に「危機感」に満ちているべきであり、危機感があってこそ動力が生まれるのである。我が国の近代化国防建設を評価する中では、取得した成績を見る必要があるだけでない。もしこうした成績が国の人に誇りと興奮を感じさせたとしても、同時に我々に存在する不足と隔たりをより見るべきなのである。常に危機感に満ちていてこそ、我々は力を持ち、有効に国防、軍隊の近代化建設を推進できるのである。

中国人にとって、中国軍、国防近代化建設は依然任重くして道遠しである。盲目的な現状への満足は非常に危険であり、外部の軍事圧力および脅威、そして我が国の置かれている環境を認識してこそ、冷静な認識を持ち、かつ力量を集中して国防と近代化された軍隊の建設を加速し、より良く中国の夢を実現し、中国の未来の発展のためのガードと航路護衛が行えるのである。


 本当に遅れを認識している部分も当然ありますが、遅れを大きめに認識しておく方が力が有効に出せるのだ、というようなニュアンスも感じます。













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