殲ー31関連2題

 もうすぐ珠海航空展に登場するということで殲ー31に関する記事が増えています。

http://military.china.com/critical3/27/20141027/18899512.html


中国の殲ー31戦闘機の輸出、あるいは2種の不利な要素の制約を受けるか

メディアの報道によれば、第10回中国航空展が11月中旬に行われ、展示への参加が確定した各種飛行機は130機を超え、殲ー31も明るみに出、かつ模範飛行を行うことになる。中国の専門家は楽観的に、中国の戦闘機はずっとコストが比較的低く、技術水準は出色で、評判は良く、殲ー31の輸出には優勢があるとしている。未来の兵器貿易市場の中で、中国はもはや「小さな役割」ではなくなり、市場シェアは徐々に増大していくことになる、と。

中国の軍事航空工業発展はずっと導入、消化、グレードアップの過程であるが、技術封鎖と当初における工業的基礎の制約ゆえに、大部分の時間第2世代戦闘機の複製、グレードアップ段階にあり、中ソ関係の雪解けと共に、中国は再度ソ連・ロシアの先進的な戦闘機技術に触れるチャンスを獲得した。中国の軍用航空工業もこれを基礎にしており、加えて中国の科学技術発展の累積の趨勢は歴史的涅槃を実現した(頑住吉注:この場合の涅槃の意味がちょっと分かりません。もちろん死ではないし、悟りの境地でもぴったりしませんし)。

殲ー10戦闘機から始まり、中国の自主的な第3世代戦闘機の発展が外界を横目で見させ、特にDSI空気取り入れルートの設計上は国際的に先んじた地位にあり、この技術はすでに殲ー10B、梟竜戦闘機および第5世代戦闘機殲ー20および殲ー31に広範かつ成熟して運用されている。現在まで唯一解決が待たれるボトルネック問題は航空エンジンであるが、中国には今後5年内に解決する自信がある。これを除けば中国の新型戦闘機は先進的でもありまたカッコ良くもあると言える。

中国とパキスタンが協力して研究開発、生産する梟竜/JF-17雷電戦闘機は中国の新型戦闘機輸出の模範となり、中国とパキスタンは共に努力してこの戦闘機のために国際市場を開拓しつつある。殲ー31も梟竜同様輸出のためにオーダーメイドされた準第5世代戦闘機だが、多種の要素の影響により、市場で受け入れられ得るか否かはまだ未知数である。

中国の専門家は、中国は決して欧米諸国に対し戦闘機輸出を行うことを渇望してはおらず、パキスタンのような伝統的な友好国の他、中東、南アジア、ラテンアメリカなどの多くの国の軍用機の需要が我が国の輸出能力とマッチしており、特に一部の国は第3世代戦闘機の輸入数は比較的少なく、第2世代機もまた淘汰に直面し、軍用機輸入の需要が比較的大きい、とする。「もし我々の関連の製品が時間の周期上こうした国のテンポに追いつけ、軍事外交方面から能動的に打って出ることができれば、将来我々が第3世代機、第4世代機の市場でケーキの分け前にあずかる可能性は比較的大である。」 (頑住吉注:どう考えても戦闘機の世代区分が混乱してますね。「梟竜」は準第4世代機と言いたいんでしょうか。)

だが筆者は次のように考える。中国が殲ー31を売ろうとするのには2つの大きな制約要素がある。まず殲ー31はハイエンドの戦闘機であり、技術でも価格でもああした第2世代戦闘機を使用している国の心理的受け入れ能力との隔たりが比較的大きい。一方購入、使用の能力を持つ国は基本的に全て欧米の先進的な戦闘機を獲得できる。最近パキスタン空軍高官は、パキスタン空軍は殲ー10戦闘機を気に入っている、としたが、財力が間違いなく制限する要素になっている。

殲ー31というこの種のデラックスな第5世代戦闘機を購入するか、それとも相対的に安価で実用的な西側の第3世代戦闘機を購入するかという問題で、非常に多くの小国は選択に直面する。国家の安全保障戦略の観念の影響ゆえに、こうした国は西側の退役した第3世代機を空軍実力向上の実務的措置として買いたがる可能性が高い。現在全世界の経済が不景気で、欧米諸国はその武器装備輸出戦略を、経済成長の牽引手段として重視ことになるするだろう。梟竜戦闘機が国際市場で、花が咲くだけで実を結ばないという局面ははっきり見ることが必須である。

第2に、中国がもし梟竜同様殲ー31を単純な輸出用機としたら、品質や技術水準の問題で疑問を寄せられることになるだろう。中国空軍が自分でさえ装備したがらない梟竜戦闘機は、たとえパキスタンがどんなに良く言おうとも、興味を感じる顧客を信服されることはできない。全く疑いなくアメリカの石榴姐(頑住吉注:どこから来たあだ名か知りませんがF-16のことらしいです)とロシアのフランカー系列戦闘機があんなに大きな市場シェアを取得できたのは、この2種の戦闘機がいずれもアメリカ・ロシアの主力戦闘機であるという模範を示す作用と密接不可分である。

非常に多くの分析が中国の殲ー31とアメリカのF-35戦闘機を同列に論じているが、F-35の最終的な目標はアメリカ三軍とその盟友の多用途汎用戦闘機になることであって、これは多くの親米諸国が列をなしてF-35を購入する、最も重要な自信の出所である。このため中国が殲ー31を国際市場に向けプッシュしたければ、中国海空軍が大量装備を実現することこそ、最も説得力あるセールスの基礎であり、さもなければ梟竜戦闘機同様の曲高和寡(頑住吉注:曲が高尚過ぎて歌える人が少ない)のまずい境地に陥ることを免れ難い。


 少なくともアメリカのステルス戦闘機はそれまでの戦闘機より圧倒的に強いようで、仲の悪い隣国がF-35を購入し、何らかの事情で自国は買えなかったら殲ー31が重要な選択肢になるでしょう。F-16が売れた理由としてはバトルプルーフだけでなくF-15より安いという理由も大きいはずですし。しかしスウェーデンや韓国のステルス戦闘機がライバルとして浮上してくることもないとは言えませんね。

http://military.china.com/news/568/20141028/18903251.html


専門家、殲ー31の艦載化を好意的に見る:艦載機は「足が長い短い」にこだわる必要はない

「黒絲帯」と「鶻鷹」ではどちらが艦載機になる資格がよりあるか

軍事専門家:艦載機は「足が長い短い」にこだわりすぎる必要はない


31001号の黒色の「鶻鷹」戦闘機が登場したあの時から、それが中国の未来の空母艦載機に発展するという呼び声が耳から離れない。だが、「旱鴨子」から「咸水鶏」に変わりたければ(頑住吉注:めんどくさいんで調べませんけど陸上の鳥と水鳥を比喩に使ってるんでしょう)、殲ー31はある強力な相手をPKで倒さねばならない。‥‥未来の中国空軍の「大黒柱」たる殲ー20である。

この選択の中で、軍事マニアは全体的に殲ー20に傾いている。その理由は次の通りである。「黒絲帯」(殲ー20)には我が国の最も先進的な技術と知恵が集中しており、元手を惜しまず作り出した国家クラスの重点プロジェクトであり、空母艦載機の数が非常に限られるという状況下では、単一の機の性能が特に重要である。また、殲ー20の機体はより大きく、搭載荷、航続距離、作戦半径が出色で、空母に相対的に安全な区域に身をかわさせることができ、艦隊の生存に有利である。

だが、キャリアの長い専門家は逆に「鶻鷹」を好意的に見ている。

「艦載機は陸上機に近い性能を持つ必要がある他、受ける制限が実はずっと多く、より多くの特殊な要求がある。まずそれは空母というこの狭小な活動する飛行場の上で発着と駐機を完成させることが必須で、また海洋の気候環境の中で使用する必要があり、これらはいずれも艦載機の使用に対し陸上機に比べずっと過酷な要求を提出する。」

スーパー大本営軍事フォーラム編集長の李小健は銭報のために次のように解読する。「たとえば、空母の込み合った甲板は、艦載機の寸法ができるだけ小さいことを要求し、主翼、甚だしきに至っては尾翼も折り畳める。海面の湿度が極めて高い塩分を含んだ霧は、金属材料を深刻に腐蝕させ、艦載機が腐蝕を防ぐ性能を持つことを要求する。動揺し、移動中の空母の甲板で発進、降着するには、艦載機の低空安定性、操縦性に対する要求が過酷で、失速速度はできるだけ低い必要がある。」

外国メディアの推測によれば、「鶻鷹」は全長17mに満たず、明らかに20m以上の「黒絲帯」に比べ小型精巧で、より艦載環境に適応する。

より重要なカギとなる要素は、非常に良い瞬間旋回性能を獲得するため、殲ー20がエンテ式レイアウトを採用していることである。しかし、その後退角の大きいデルタ型の主翼は、決して空母上での頻繁な低空低速の発着に適応しない。殲ー20の「遼寧」号での発着をあやつることは、機の反応が遅く、非常に危険な「鬼門」となる可能性が高い。

また、殲ー31の通常レイアウトの主翼は折りたたみに非常に便利で、殲ー20のデルタ翼は逆に折り畳み難い。

軍事マニアが最も重視する内部燃料と作戦半径に関し李小健は、艦載機は実は「足が長い短い」にこだわりすぎる必要はないのだ、とした。

「1944年6月、太平洋戦争のマリアナ海戦で、日本海軍の機動部隊の艦載機の航続距離はアメリカの空母上の艦載機よりずっと長かった。しかも日本軍は長い航続距離の優勢が最大の程度で発揮される往復爆撃戦術を採用した。だが結果は日本軍の惨敗で、進攻した日本の艦載機は米軍戦闘機によって一方的に殺戮され、「マリアナの七面鳥狩り」の記録を残した(頑住吉注:例が古すぎますし、これ「艦載機の航続距離は短くてもいい」根拠にはならんような気がしますが)。

座標が固定された陸上の飛行場とは違い、空母は移動する基地であり、行方は定まらず、進攻時は敵に接近し、機を放出した後で後方に撤退して身をかわすことができる。このため、内部燃料は使用に充分ならもうOKで、アメリカの第4世代機の中の艦載機は、F-14もF/A-18も、超越的に長い航続距離は決して持たない。F/A-18の内部燃料は甚だしきに至ってはごく少なく、任務遂行時はしばしば4つのサブタンクの搭載を必要とする。

「まだある。殲ー31を設計した沈陽飛行機設計研究所は、まさに殲ー15艦載戦闘機の研究機関で、艦載機の研究のプロセスを経験しており、彼らは戦闘機がどのように空母の作戦の需要に適合するか、殲ー20を研究開発する成都飛行機に比べより経験がある。」 これも殲ー31のためにポイントを加える。

李小健はさらに、中国海軍が今後20〜30年のうちに、10万トンを超える大型原子力空母を持つ確率は高くなく、国産空母のトン数はあるいは7〜8万トンかもしれず、このため甲板と機格納庫を占めるスペースが比較的少なく、管理調整がより便利で柔軟な中型機が、より我々の実際の状況に適応する、と提示する。

「現在、空母艦載機に用いるF-35Cは困難に遭遇し、進度は緩慢で、空軍のA型や海兵隊の垂直離着陸のB型よりはるかに立ち後れており、議会によって切り捨てられる可能性さえある。」 李小健は、殲ー31は突き詰めればステルス能力を持った第4世代機であり、アメリカの現役のF/A-18艦載機を制圧するのに問題はない、と考える。(記者 屠晨マ)


 航続距離は長いに越したことはないはずですし、ステルス機は基本的に外部燃料タンクが使えないのでちょっとこの論はどうかと思います。まあ技術的に殲ー20の空母での運用が難しいなら止むを得ないでしょうが。
















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