中国の潜水艦、殲ー11B、殲轟ー7A

 「『漢和安全保障業務評論』がこう言った」という体裁の記事を3つまとめて紹介します。

http://military.china.com/important/11132797/20131202/18188974.html


外国メディア:中国の潜水艦の航行ラインは米日に掌握されている 命令一下すぐ撃沈

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「今年11月14日、アメリカ海軍作戦副部長ファーガソン上将は中国海軍の333号新型AIP潜水艦を視察した。画像からは333号の艦体が消音スレートでカバーされていることがはっきり見える。」)

カナダの「漢和安全保障業務評論」は最近文章を発し、NATOの情報源は中国の一部の潜水艦の最近の活動状況を語り、元級、漢級の騒音問題に言及した、とする。

漢和は、最近若干年、元級潜水艦の中国沿海周辺、主に沖縄海溝近く、日本列島の周囲、台湾周辺、甚だしきに至っては台湾東側に出入りする活動が顕著に増加しており、1隻の改良された漢級潜水艦の活動範囲、航路も元級と大体同じである、とする。あらゆるこうした活動は、中国海軍の上述の2種の潜水艦の潜航位置、ルート、速度、機種を含め米日海軍によって追跡、掌握されている。もし戦争中ならば、こうした潜水艦を撃沈するには命令一声を必要とするに過ぎない。やや早い時期には035Gが通常しばしばこうした航路に沿って巡航していたが、現在では基本的に元級に取って代わられている。少なくとも一部の元級はAIPエンジンを装備済みで、このため水上航行の方式を採用してこうした海域を通過したことは全くない。

漢和は、ロシア式キロ級ディーゼル・電池潜水艦の静音性能に関し情報源は、今までにロシア太平洋艦隊のキロ級が日本周辺に沿ってパトロールした形跡が発見されたことはなく、通常こうした状況が出現したら、日本の防衛省は某種の方式を通じて公表する、と提示する。元級の騒音は初期のキロ級877型を大きく越えている可能性が極めて高い。何故なら太平洋艦隊が装備するキロ級には1隻も改良されたキロ級636はないからだ(頑住吉注:旧式なキロ級すら探知されていないのに元級は完璧に探知されている、ということですね)。両者は武器システム、ソナー、戦闘管制システムの配備にも、外形や構造にも非常に大きな変化がある。636が配備するのは新世代の7枚羽の湾曲した刀型のスクリューであり、一方877が配備するのは6枚羽スクリューである。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「アメリカ海軍作戦副部長ファーガソン上将が333艦で潜望鏡を操作する。」です。プロが見れば視野、クリアさなど多くのことが分かるんでしょうね。)

漢和は、上述の状況に基づき、何故中国が最近ロシア・中国軍事協力過程で「潜水艦の共同研究開発」の枠組みという性質の初歩的協議書に署名したのか難なく理解される、と考える。元級の外形はキロ級およびラダ級の造形を参考にしているが、単に外形が似ているに過ぎず、潜水艦の製造、特に騒音軽減の問題は、ステルス戦闘機の製造に似ており、材料技術、加工技術(スクリュー)が異常なほど重要なのである。元級はさらに中国第2世代の消音スレートを装備しており、早い時期の039A宋級潜水艦に装備されたのは第1世代消音スレートだった。現在すでに明るみに出ている元級を仔細に分析すれば、たった7年のうちに、少なくとも3つのタイプを見つけることができ、1種ごとの外形は全て細かい改変を経ており、主に排水口の位置の変化である。一方成熟したキロ級636、877EKMにはこの種の現象はない。このことは実験の中で中国がその消音性能に対し不断に細かい設計の調整を行っていることを表している。

漢和は、ロシアのルビー設計局副総設計師マカロフ博士がキロ級636改良作業を主宰したことを提示した。彼は1997年に、自分はかつて非常に遠い場所から039A宋級潜水艦を見て、艦橋の設計が高くて大きく、水中安定性が非常に劣り、騒音が大きくなると考えた、とする。またパキスタン海軍は、039Aの総合作戦性能はフランス製のアグスタ90Bに及ばないと考えている。当初パキスタン海軍は3隻の近代化された潜水艦を必要とし、アグスタ90Bの他039Aも入札に参加したが、勝利しなかった。現在、元級の輸出型はタイ海軍で入札を行っている。

NATO諸国海軍の情報源の分析からすると、元級の騒音は主にスクリュー、気泡現象などから生じている可能性がある。米日海軍はすでに元級のスクリュー音響データを記録しており、ひとたび騒音を探知したら、データ記録と照合し、便利にそれが元級かそれとも他の機種の潜水艦かを分析することができる。(知遠 北風)

(頑住吉注:3ページ目)中国海軍の039型通常動力潜水艦。外部から艦橋の設計が高くて大きく、水中安定性が非常に劣り、騒音が大きいと考えられている。

(頑住吉注:4ページ目)中国海軍の331型通常潜水艦。これら新世代潜水艦はすでに大量装備が開始されている。

(頑住吉注:5ページ目)これはロシア製「キロ」級通常潜水艦。現在この潜水艦はすでにベトナム海軍での就役を開始し、中国海軍の現実の対抗、打撃目標となっている。

(頑住吉注:6ページ目)中国海軍節でデビューした国産攻撃原潜。艦体の排水孔の設計に注意。これはその航行中の騒音を軽減するのに有利である。

(頑住吉注:7ページ目)報道によれば中ロは「アムール」級通常潜水艦導入に関し談判中である。大幅な改変があるとされる。客観的に言って、これは中ロが「アムール」を元に中国海軍が装備する新型通常潜水艦を合同研究開発するもののはずである。

(頑住吉注:8ページ目)中国海軍の新型潜水艦。その動力システムの作動中、硬貨を立てても倒れず、その震動、騒音のレベルを直感的に感じ取ることができる。


 少なくとも現時点では中国の潜水艦の騒音は簡単に探知できるレベルらしいですが、少数の新型潜水艦を探知できていないのではないか、ロシアとの協力により静音性能が大きく向上するのではないか、といった心配は残ります。

http://military.china.com/important/11132797/20131202/18188814.html


外国メディア、中国がスホーイー35を購入する原因を明るみに:殲ー11B、あるいは戦備不能か

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「外国の刊行物が殲ー11B/BS戦闘機の生産状況を報道した文章に掲載された写真」)

カナダの「漢和安全保障業務評論」は最近文章を発して、衛星、地上などの各種の画像を総合的に判断して、沈陽飛行機の殲ー11B、殲ー16の生産速度は緩慢で、殲ー10の毎年一個連隊に装備される生産速度に比べると特にそうだ、とした。

文章は、エンジンを含む部品故障率などの要素により、殲ー11Bと殲ー11BSが部隊に装備されて1〜2年来、まだ有効な戦備態勢を形成していない可能性がある、とする。消息筋の人物は、殲ー11Bはテスト段階にあり、かつて途中で帰ってくる、振動を起こすなどの現象が起きた、とする。

漢和は推測し、2006年以来、殲ー11B/BSの生産は決してスムーズではない、とする。2006年に第1機目の殲ー11Bが試験飛行したが、2007年になっても同社はまだ殲ー11B/BSを大量生産していなかった。衛星写真は、工場内の大量生産は2008年のことに違いないことをはっきり示しており、2009年3月19日になっても飛行場にはまだ多数の殲ー11Bは出現しておらず、2009年4月、飛行場に16機の殲ー11Bが出現した。このうち2機は海軍の塗装、他は空軍の塗装だった。2010年4月5日、飛行場には21機の殲ー11B/BS、1機の殲ー15サンプル機が出現した。殲ー11B/BSの中で1機だけが海軍の塗装だった。2011年3月17日、飛行場に25機の殲ー11B/BSが出現し、このうち14機が海軍の塗装で、殲ー16だとする説もある。現在見てみると、殲ー16は試験飛行段階にあったにだけに違いない。2011年には海軍のために殲ー11BSが生産されたが、これは2010年以前に存在していた多くの技術的問題が一部解決された可能性があることを意味している。さもないと、海軍が受領するはずはない。一部の殲ー11BSが換装されたのはWS-10A国産エンジンである(頑住吉注:「WS」は「渦扇」、つまりターボファン)。

漢和は、上述の全部の殲ー11B/BSの生産数は、2006年から2011年までの6年間で、62機だけ、すなわち16+21+25機である、と提示する。この中で、数字が一部重複している可能性も排除されない。これはつまり、最も楽観的な見積もりに照らしても、2011年までにあらゆる殲ー11BS/Bの生産数はまだまる三個連隊にも装備できないものだ、ということを意味している。上述の殲ー11重戦闘機の生産から、沈陽飛行機はずっと安定した量産段階にまだ入れていない、ということを見いだすことができる。2013年に入って以後の状態に関しては、まだ一定の時間待つ必要があり、それでやっと結論が出せる。

漢和は続けて推測し、重戦闘機の数は依然不足しており、これは沈陽飛行機が2011年になってまた殲ー8の生産を開始した主要な原因であり、中国空軍がスホーイー35の輸入を必要とする原因の1つでもある、とする。2009年以来、毎年沈陽飛行機は依然殲ー8Fあるは偵察型を生産しており、殲ー11/15/16の生産は、決して完全に殲ー8Fに取って代わってはいないのである。

(頑住吉注:2ページ目)殲ー11B戦闘機は中国が国産化したスホーイー27戦闘機の改良型である

(頑住吉注:3ページ目)殲ー11B戦闘機はすでに中国の大型第3世代機の主要戦力となっている

(頑住吉注:4ページ目)殲ー11B戦闘機の三面図および搭載できる武器システム

(頑住吉注:5ページ目)ロシアのスホーイー35戦闘機は最良の第3世代機と賞賛される

(頑住吉注:6ページ目)スホーイー35のいくつかの重要指標はアメリカのF-22など先進的な第4世代機に匹敵するとされる

(頑住吉注:7ページ目)スホーイー35の近代化されたコックピットにはロシアの最も先進的な技術が集められている

(頑住吉注:8ページ目)スホーイー35が装備するエンジンは中国航空エンジンの発展を促進することもできる


 やはり主要な原因はエンジンでしょうね。これらには国産エンジンの使用を開始しているものの、「エンジンを含む部品故障率」、「途中で帰ってくる、振動を起こすなどの現象が起きた」などとあるように、まだ大きな問題を抱えているようです。一方殲ー10はロシアが専用にアレンジしたエンジンを使っているので問題がなく、単発なので数も揃えられるということなんでしょう。ただ殲ー8の少数生産に関しては輸出用なのではとも思いますが。

http://military.china.com/important/11132797/20131203/18192248.html


外国メディア:中国、200機を超える殲轟ー7を装備 空軍、非常に好む

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「殲轟ー7(またの名を飛豹)は我が国が1980年代に自ら設計、研究開発を開始した中型戦闘爆撃機である」)

カナダの「漢和安全保障業務評論」の最近の報道によれば、2013年5月の衛星写真は、西安飛行機社が新たに生産した9機の殲轟ー7A戦闘爆撃機をはっきり示している。これらの機は2012年8月にはもうすでに生産されていた。どの部隊がこれらの新たな殲轟ー7Aを装備するのか?

文章は、まず中国空軍は実際に殲轟ー7Aを非常に好んでいるとされる、とする。弾薬搭載量は国産戦闘爆撃機中最大で、航続距離が長く、維持修繕が容易で、価格が高くなく、このためまだ購入中である。殲轟ー7はその他の系列の作戦機に比べより安全で、しかも2回国外に出て演習している。

文章は、周知のように殲轟ー7はまず海軍航空隊第6師団大場飛行場に装備された、とする。1994年から第16連隊への装備が開始され、当初は20機しか装備されていなかった。ずっと後の2006年になって、大場飛行場はやっと4つの機格納庫を増設し、殲轟ー7Aを完備した一個連隊、24機に補充した。このことから、殲轟ー7が海軍の最終的な認可を得たのは2003年になってのことである可能性が極めて高い、ということが見て取れる。

多機能戦闘機時代に入って以後、西側諸国はすでに戦闘爆撃機の研究開発を停止しており、この概念はすでに時代遅れである。最も典型的なアメリカ・ヨーロッパの戦闘爆撃機の代表例はF-111、「トーネード」の2種である。後者はまだ継続して改良され運用中であるが、前者はすでに完全に退役している。だがロシア空軍は依然戦闘爆撃機を重視しており、スホーイー24に取って代わる新世代のスホーイー34はまだ大量生産中である。このため航空建設が比較的ソ連、ロシアに近い中国も、殲轟ー7A増産の方式をもって戦闘爆撃機能を拡充している。

両国が考慮する作戦意図は大量の武器搭載能力と超音速能力を利用するというもので、遠距離打撃武器の技術が発達している今日、依然戦闘爆撃機が腕を見せる場所はあり、ステルス能力は良くないが、ぞれでも有効な遠距離攻撃能力がある。このため殲轟ー7AのためにYJ-83空対艦ミサイルが開発された。輸出型のC-802A艦対艦ミサイルの射程は180kmに達し、空対艦型の射程は少なくとも250kmを超える。これを基礎に、赤外線捜索装置を装備して改良されてできたC-802AKD(赤外線成像、テレビ制御誘導)の射程も250kmを超えるはずであり、空軍型の殲轟ー7Aに装備される可能性がある。このような射程はすでに多数の西側諸国の地対空、艦対空ミサイルの射程を超えている(頑住吉注:アウトレンジできる、ということですね)。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「殲轟ー7Aは少なくとも10の外部搭載架を持ち、多種の制御誘導および非制御誘導武器を搭載できる」です。)

報道は、後に殲轟ー7Aを装備した海軍航空部隊は海南島に駐屯する第9師団であるとする。建設時期から、殲轟ー7Aの装備状況を見て取ることができる。機格納庫の建設は2009年以前に完成していた。

文章は、海軍航空隊は全部で4個連隊の殲轟ー7/殲轟ー7Aを配備済みで、全部で96機であると考える。

文章は、空軍第28師団は2個連隊を殲轟ー7Aに換装済みであるとする。このため、最も新しく製造された殲轟ー7Aは、この一個連隊の換装を補充し完成させた可能性もある。

文章は、済南軍区空軍第5師団第14連隊ウェイファン基地も24機の殲轟ー7Aを配備済みであるとする。これは朝鮮半島、日本列島に最も近い殲轟ー7A部隊である。この部隊は2008年にはもう殲轟ー7Aを装備し、当時は機格納庫が建設されておらず、2011年になってやっと機格納庫の建設が完成した。沈陽軍区の空軍、四平に駐屯する空軍第11師団第31連隊も殲轟ー7Aを配備している。これは中ロ国境から距離が最も近い殲轟ー7A部隊でもあり、直線距離で560kmである。2010年10月の衛星写真はもうすでに四平基地に殲轟ー7Aの機格納庫が建設されていたことをはっきり示していた。

今年の中ロ合同軍事演習の画像が外界の関心を引き起こした。殲轟ー7Aが直接ウルムチからロシアに飛んだのである。ウルムチ飛行場は地下基地で、空軍第37師団は近年来換装が非常に急速である。2012年1月19日の衛星写真は、ウルムチ飛行場に7機の殲轟ー7Aと15機の殲ー8IIが駐屯しているのをはっきり示していた。後者には明らかに給油管がなく、このため殲ー8D/Fの可能性は排除される(頑住吉注:そんな細かいことまで衛星写真で分かるんですか。凄いですねー)。さらに3機の殲ー7がいた。これらの殲轟ー7Aは移動途中なのか? それともすでにここに駐屯しているのか? 不明である。当時大興土木が機格納庫を建造中だったことをはっきり示す兆しはない。だが、当初空軍第5師団ウェイファン基地もまず殲轟ー7Aが駐屯し、後に機格納庫が建設された。

このため最終的にあり得る1つの結論は次のようなものである。空軍第37師団にも殲轟ー7Aの進駐が開始されたのか否か? 先進戦闘機の防衛布陣の規則性から見て、これは完全にあり得る。何故ならその他の三大軍区はいずれもすでに殲轟ー7Aを装備しているからである。一方成都、蘭州軍区はまだ装備していない。近年来、NATO、米軍のアフガニスタン進駐に対し防備するため、中国西部国境が緊迫し、西部全体の防空が強化された。西安、蘭州など西部の都市に相次いで紅旗-9A地対空ミサイルが配備されたが、これはこの種の戦略の調整の現れに他ならない。

文章は、もしウルムチ基地の殲轟ー7Aを計算に入れないと、空軍は全部で4個連隊、96機の殲轟ー7Aを配備済みであり、同数の海軍航空隊の殲轟ー7/殲轟ー7Aを加えると、殲轟ー7Aの総数は192機に達し、訓練センターが配備を必要とするのを加えると、200機を超える配備数と考えられる、とする。

(頑住吉注:3ページ目)殲轟ー7の作戦半径は1,650kmに達する。これは中国の轟ー5型機の2倍である。

(頑住吉注:4ページ目)殲轟ー7戦闘爆撃機が2機編隊で発進

(頑住吉注:5ページ目)殲轟ー7は慣性とGPSを組み合わせたナビゲーションシステムを採用し、ナビゲーションの位置決定精度が高く、機の海上および陸上での作戦に有利である

(頑住吉注:6ページ目)中国空軍はすでに大規模に殲轟ー7戦闘爆撃機を装備している

(頑住吉注:7ページ目)殲轟ー7戦闘爆撃機は多種の武器装備を搭載できる

(頑住吉注:8ページ目)殲轟ー7A戦闘爆撃機の三面図


 非常に好んでいるといっても積極的に好んでいるわけではなくエンジンの問題でより先進的な戦闘爆撃機であるはずの殲ー16が間に合っていないからでしょうけどね。ちなみに殲轟ー7はイギリスのスペイ マーク202のライセンス生産版である渦扇-9を使用しており、最新のエンジンに比べれば当然推力などの性能は劣ります。



























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