日中の外交関連2題

 それぞれインド、ロシアと関係する記事です。

http://military.china.com/news/568/20140211/18334582.html


中国大使:我々は中印関係に対し自信がある インドが安倍に同意することはない

【グローバル時報のインドに赴いている特派記者 李剣 譚福榕】 今年は中印友好交流年であり、インド総選挙の年でもある。1月26日、日本の首相安倍晋三は主賓としてハイテンションでインド建国記念閲兵に参加し、このことは国際世論に中印日三角関係に対する関心を高めさせることにもなった。最近、「グローバル時報」記者は独占的に中国駐インド大使魏葦にインタビューを行った。魏大使の見たところ、インドは決して安倍の地域の安全を攪乱するやり方に同意してはおらず、また中国の安定と発展はインドなしではあり得ず、インドの発展も中国から離れられない。

グローバル時報:日本の首相安倍晋三がインドを訪問したことは中印関係に影響しますか?

魏葦:日本の首相安倍は1月にインドを訪問しましたが、これは印日両国間の事情であり、双方は経済、安全などの方面でいくつかの協定を成立させており、我々は両国間の協力が地域の平和と発展に有利にはたらき得ることを希望します。私の視点から見ると、インドには独立自主の外交的伝統があり、またインドは平和五原則の唱道国の1つであり、その対日関係発展の着眼点は本国の発展であって、決して安倍の地域の安全を攪乱するやり方に同意してはいません。インド外務大臣はかつて日本サイドに、真面目に歴史に向き合うよう勧告しています。少し前、あるインドメディアは、インドと日本は各領域の協力を発展させているが、これは中国に照準を合わせたものではない、と評論しました。これはインド外交の独立性を体現しています。

中印関係は平和と繁栄に向けた戦略的協力パートナー関係です。両国指導者の相互訪問は頻繁で、各領域の相互利益協力は発展を取得し、双方は二国間関係を非常に重視しています。今年は両国指導者が確定した「中印友好交流年」です。我々は中印関係に対し自信があります。何故なら両国は最大の発展途上国であり、いずれも力を尽くして国家経済社会建設を行い、いすれも力を尽くして平和で安定した国際および地域環境を維持保護しているからです。去年5月、李克強首相はインドを訪問し、両国は共同声明を発表し、中印はすでに有効であることが経験済みの友好共存、共同発展の模式を探し出しており、隣り合う大国間関係の模範となっています。中印の間にはいくつかの歴史が残した問題が存在しますが、双方はすでに、一連のメカニズムを建立して妥当に処理しています。中印間のこの種の平和共存、平等なつき合い、食い違いを平和的に解決する共存の道は、まさに安倍政権にお手本を与えることができるものです。

グローバル時報:「中印友好交流年」の関連の状況を紹介してください。

魏葦:「中印友好交流年」の主旨は中印の友情と相互信頼を強固にし、相互に利益ある協力を深化させ、共同で国際および地域の平和と繁栄を押し進めることです。今年両国指導者は継続して接触を保持し、両国関係の発展をリードします。我々は積極的に二国間経済貿易協力を押し進め、基礎施設や工業団地の建設などの方面での進展の取得を勝ち取ることになります。双方の人文交流を推進し、両国の教育、科学、文化方面における協力の領域を開拓展開します。共同で地域の共同の発展を推し動かし、バングラディシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊などの地域の協力提議等の推進に着手します。双方はすでに一連の友好協力活動を協議して定めており、徐々に実施されつつあります。

グローバル時報:あなたは新たな年の中印関係に対しどんな展望と期待をお持ちですか?

魏葦:2014年は両国にいずれにとっても重要な意義を持つと言えます。中国にとっては、我々が第十八期中央委員会第三回全体会議の全面的に深化させた改革精神を実行し、中央周辺外交業務座談会関連の要求を実行するカギとなる重要な1年と言えます。インドにとっては、5年に1度の総選挙を行い、これは今後5年の発展に対し重要な影響を生じさせます。現在、中印関係は全面的、急速な発展の形勢を保持しており、新たな上昇ルートに入っています。中国の安定と発展はインドなしではいられず、インドの発展も中国から離れられません。両国が協力して発展してこそ、双方の人民に正真正銘の利益をもたらすことができるのです。中印は新興市場国家であり、経済発展の他、国際的業務の中でどんどん重要な作用を発揮しています。中印の協力強化は、両国人民に恵みを及ぼすだけでなく、世界と地域の平和と安定、そして発展、繁栄にも有利です。

我々は心から、友好的、平和的で、安定、繁栄し、強大なインドを見ることを希望し、また中国とインドが共同で自らの夢を実現させることを希望します。両国国交成立から60年余りの歴史を回顧すると、両国の間には確かにいくつかの歴史が残したデリケートな問題が存在します。例えば国境問題、国境をまたぐ河川の問題などです。隣人の間では食い違いや差異があることは免れられませんが、重要なカギは我々がいかにそれを取り扱い、そして解決するかを見ることです。こうした問題に対し、我々には有効に管理コントロールし、問題をエスカレートさせず、中印関係の大局に影響させない、という充分な自信があります。相互尊重、相互信頼という基礎の上に、相互が互いの関心と利益に配慮すれば、きっと問題を妥当に解決する方法が探し出せます。


 当たり前なんでしょうけど建前論の域を一歩も出てないですね。しかしまさに歴史を回顧すれば、隣り合い、しかも国境問題を抱えた2つの国が勃興する時に平和共存関係を継続していくのがいかに困難かが分かると思うんですが。

http://military.china.com/news/568/20140211/18334099.html


専門家:中国が釣魚島問題でロシアに助けを求めることはない

鳳凰衛星テレビの報道によれば、ロシア大統領プーチンと安倍晋三のソチでの面会に対し、あるロシアメディアは夢の世界のように素晴らしいと形容し、外界は日ロ関係改善が東アジアの構造を変えるか否かに関心を注いでいる。ある北京の専門家は、日本が対ロシア関係改善に力を入れるのは中国に照準を合わせた心理を抱いているからだ、と考える。またある分析は、ロシア・日本友好の現象は非常に大きな程度上日本が能動的に出撃しているのであって、その政治的意義を過分に解読するべきではない、と指摘する。

釣魚島問題で後顧の憂いなしを切望

日本問題専門家で、台湾中央研究院近代史研究所副研究員林泉忠は「明報」に向け次のように指摘した。日本には中国とバランスを保とうとする気があり、このためその他の近郊とは安定を保つことを希望している。その第一歩は去年4月に台湾と締結した漁業協議に他ならない。これにより馬英九政権が釣魚島問題で内地と手を携えることがないことを確保した。今回のは第二歩目と評価でき、ロシアが将来釣魚島問題で自らの足を引っ張らないことを希望しているのだ。

国務院参事で、中国人民大学国際関係学院教授の時殷弘は、日本が対ロシア関係改善に力を入れるのは、中国に照準を合わせた心理を抱いているからだ、とした。彼と林泉忠はいずれも、プーチンが日ロの論争において最大である北方四島問題で譲歩することはあり得ず、双方が進展を取得するチャンスはかすかである、と指摘する。林泉忠はさらに、近年来モスクワが日本に向けて善意を見せたことは全くなく、メドヴェージェフに至ってはそれぞれ大統領と首相の身分で何度も北方四島に上陸し、日本サイドに大いに憤怒を感じさせた、と強調する。言い換えれば、プーチンと安倍が友好を見せているのは表象に過ぎない。

林泉忠は次のように形容する。安倍が能動的に好意を示している以上、ロシアが受け入れても損失はなく、プーチンは当然渡りに舟とばかり善意で出迎える。時殷弘もまた、日ロ関係はやや改善するかもしれないが、それは公然と対抗することがないということに限られるのであって、北方四島に関する談判で突破があることはあり得ない、と指摘する。

学者:中国がロシアに助けを求めることはない

日本にはロシアが釣魚島問題で自分の足を引っ張ることを避ける気持ちがあり、外界には中国がモスクワによる中国の釣魚島の主権への支持を勝ち取ると指摘する説があって、プーチンのこれに対する立場に関心を持たせている。時殷弘はこの説を鼻で笑った。彼は、北京がロシアサイドにこのように要求することはなく、ましてやクレムリン自身がこの種の要求に同調することはあり得ない、と指摘する。カーネギーモスクワセンター主任Dmitri Treninも先月、「日本経済新聞」に対し、ロシアが中国との戦略的協力パートナー関係を重視し、中国と周辺国との主権に関する論争の中で中立を保持し、「対中国関係に損害を与えることをすることはない」と信じる、と語った。


 どこの国も対立する当事国双方いずれとも友好関係を保った方が有利なわけですから、たいていは「領土問題で特定の立場を取らない」と言うわけです。ロシアが北方領土を日本に奪われるという危機感を感じていれば中国に同調する可能性もあるでしょうが、実際問題として日本が武力で北方領土を奪還する可能性は全くなく、ロシアにはデメリットばかりでメリットはないので「尖閣は中国領」と認めることはまず考えられないでしょう。
















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