ロシアのT-14戦車を評価する

 まだまだ確かな評価ができるようになるには時間がかかると思いますが。

https://mil.news.sina.com.cn/jssd/2019-02-16/doc-ihrfqzka6290674.shtml


ロシアの「アーマタ」は第4世代メインバトルタンクか? 我が99Aと比べなお隔たりがある

ロシアのT-14メインバトルタンクは2015年赤の広場の閲兵で初めて公開されお目見えして以来、ずっと論争が絶えない。賛美しほめそやす者があり、逆にそれに対し鼻で笑い、一顧だにしない者も少なくない。ならば、我々はT-14メインバトルタンクをいかに扱うべきなのだろうか?

まず、我々は明確にしておく必要がある。これまでの第1、第2、第3世代メインバトルタンクの世代区分方式を根拠にすれば、あるメインバトルタンクがもし次世代に区分され得ようとするならば、前の世代のメインバトルタンクに比べ、この戦車は質的変化たる技術の飛躍を持つことが必須である。これまでに関して言えば、主要なものさしとなる基準は火力、防御および機動という三大技術性能で、現在ではまた情報化が加わっている。このため、我々はT-14を現役のT-72、T-80、T-90の4つの方面の性能と比較をなし、最終的にやっと結論を出してもよい。

火力の上から見て、T-14が装備する2A82型スムーズボア砲はT-72、T-80およびT-90の2A46型スムーズボア砲と同じく125mm口径で、ロシアサイドは前者の威力はドイツの120mmL55スムーズボア砲と比べて20〜25%高いと言明するが、この性能向上は2A46と世代差を形成するのには決して足りない。比較すると、ドイツのラインメタル社が最も新しく研究開発した130mmL51スムーズボア砲は威力が120mmL55スムーズボア砲と比べて50%以上高いと称し、だからこそ現在世界で初めて公開された実用化第4世代メインバトルタンク主砲となる資格を完全に有するのである。

防御の上から見ると、T-14メインバトルタンクはほとんどあらゆる防御手段が車体に追加装備され、車体の防御等級を甚だしきに至ってはエンジン前置きのイスラエルの「メルカバ」メインバトルタンクに比肩し得るものにさせている。だが、鮮明なコントラストを形成するのは、無人遠隔操作砲塔の防御等級がそれにもかかわらず哀れなまでに低いことである。その砲塔外部にはごく薄い金属防御カバーが一層あるだけで、内部は基本的に裸の戦車砲システム、視察照準システムおよび一部分のアクティブ防御である。このような防御等級は、現役メインバトルタンクの120mmおよび125mm高圧スムーズボア砲は言うまでもなく、もし歩兵戦闘車が装備する30mm以上の口径の機関砲が発射する尾翼で安定するサボ付き徹甲弾でも、その砲塔を撃ち抜くのに足りる。しかもひとたび無人遠隔操作砲塔が撃破され効力を失えば、T-14メインバトルタンクがどんな運命を迎えるかは考えれば分かる。

実は、この種の遠隔操作砲塔および武器ステーションに関しこれまでの設計の中で最も容易に軽視されたのが他ならぬ防御力だった。何故なら設計人員は一般に、砲塔内に車両クルーメンバーがいなければ、もし撃破されても死傷者はないと考えるからである。だが、現在の遠隔操作武器ステーションの普及化と共に、すでにどんどん多くの設計人員や使用者はその防御力が比較的弱い問題を意識するに至り、しかもそれを高い等級の防御の外層を持つ砲塔に設計し始めている。だが、T-14メインバトルタンクに関して言えば、このようにすることはできない。車体重量が急激に増加するため、この戦車の現在の戦闘重量はすでに55トンに達しており、もしさらに砲塔に重防御を加えれば、おそらく60トン、甚だしきに至っては70トンにまで激増し、これはロシア軍がどうしても受け入れられないものである。

また、機動性方面では、T-14メインバトルタンクは全く新しいX型12気筒ディーゼルタービン増圧エンジンを採用しているものの、出力はそれにもかかわらず決して大幅に向上しておらず、高いパワー密度の設計も採用しておらず、最大でも1500馬力であり、基本的に現役第3世代メインバトルタンクと対等である。さらにT-14メインバトルタンクの戦闘全備重量の急上昇が加わり、事実その機動性能は向上せずかえって下がっている。特にこの戦車はかつて閲兵演習の中で突然立ち往生し、動力・伝動システムの技術不成熟を暴露している。

情報化方面では、T-14メインバトルタンクはモニターを用いて伝統的な視察照準鏡に取って代わらせている他、決してあまり多くのハイライトはない。逆に、もしT-14の砲塔の視察照準システムに信号伝達の故障が出現したら、砲手には予備用照準手段1つさえなく、盲人となるしかない。また、大量の先進的に見える防御システムが車体と砲塔に装備され、理論上は確かに大多数の制御誘導型対戦車弾薬に対応できるが、威力最強の尾翼で安定するサボ付き徹甲弾に対する防御には決したあまり大きな援助はない。

このため、以上のいくつかの方面の総合から見て、T-14メインバトルタンクは確かに冷戦後期から今に至るソ連・ロシア戦車技術研究開発の最高の成就を充分に体現しているが、真の意味での第4世代メインバトルタンクと呼ばれるには決して足りない。まさにスホーイ-35が第4++++世代戦闘機と呼ばれ得るのと同様に、我々はT-14メインバトルタンクを第3++++世代メインバトルタンクの身分を与えて差し支えないかもしれない。

もし我々がT-14をその他の国の新型メインバトルタンクと比較すると、いささかの疑惑がすぐにより鮮明に見えてくるだろう。現在、欧米諸国はすでに非常に久しく全く新しいメインバトルタンクを研究開発しておらず、ずっと現有の第3世代メインバトルタンクを改良している。その中で、全体性能が比較的突出した機種にはアメリカのM1A2 SEPV2/3とドイツの「レオパルト」2A7+が属する。注意に値するのは、この2機種の第3世代改良型メインバトルタンクは甚だしきに至っては全く新しく製造されたものでさえなく、現役あるいは不使用状態で保存された古いタイプが全面リニューアルとグレードアップを経てやっと誕生したものだということである。その基礎設計と製造水準の出色さを見て取るに足りる。

しかも、もし古い戦車からリニューアル、グレードアップされてできたものであっても、M1A2 SEPV2/3と「レオパルト」2A7+の全体性能は依然としてT-14をはるかに超える。火力から言えば、M1A2 SEPV2/3は120mmL44スムーズボア砲をもって最新のM829A4尾翼で安定するサボ付き徹甲弾を発射し、「レオパルト」2A7+は120mmL55スムーズボア砲をもって最新のDM63尾翼で安定するサボ付き徹甲弾を発射し、2000mの距離でT-14の車体正面の上部装甲を軽々と撃ち抜くのに足りる。T-14の裸に近い無人遠隔操作砲塔はましてや言うまでもない。防御の上で、M1A2 SEPV2/3と「レオパルト」2A7+は元々もうすでに非常に出色に作られており、今大幅グレードアップを経た後、戦闘重量はすでに70トンに接近あるいは到達している。T-14のいわゆる新型2A82型スムーズボア砲はいうまでもなく、もし我が軍の99Aの長砲身125mmスムーズボア砲が二期、甚だしきに至っては三期弾を発射しても、必ずしも1500〜2000mの距離での貫通を確保できない。機動性と情報化方面では、T-14とM1A2 SEPV2/3、「レオパルト」2A7+の隔たりはさらに大きく、全く同じレベルにはない。

もし我が国の99Aメインバトルタンクと比べても、T-14は依然劣勢に甘んじる。火力でも、防御でも機動性でも情報化でも、T-14が99Aを超えることのできる項目はほとんどない。我が国の99Aメインバトルタンクには全世界唯一のアクティブレーザー制圧システムがあるからなおさらで、その作戦効能と威力はいずれもT-14のかの複雑、非常に高価かつ信頼性の劣るアクティブ防御システムにはるかに勝るだろう。 (作者の署名:現代兵器雑誌)


 いずれも実戦経験がなく、片方はたぶんまだ改良中の戦車の強さを紙面の上で評論してもまああんまり意味はないとは思いますけど。私はT-14が実戦で意外な強さを発揮する可能性は充分にあるのではないかと思います。





















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