中国の衛星がアメリカの空母を監視下に置く?

 もちろんアメリカの衛星も中国軍の動きを監視下に置いているわけですが。

http://military.china.com/important/11132797/20151005/20508758.html


中国の高分4号衛星、年末に発射 全世界でアメリカの空母を監視下に置きロックオンする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「衛星が撮影した9.3閲兵の画面」)

対艦弾道ミサイルは1つの大型制海武器システムの一部分でしかなく、4,000km離れて敵の空母や各種戦闘艦の打撃を実現しようとするには指揮協同、遠距離偵察、目標指示、打撃効果評価などワンセットの完備されたソフト、ハードウェアシステムの建設が必要とされる。1つの主要な問題はいかにして広大な海洋上で空母を発見し、かつその航跡を連続的に追跡し、正確にミサイルのために目標指示することができるかである。

2015年9月3日首都北京で挙行された抗日戦争勝利70周年記念の盛大な閲兵式で、中国は初めて2種の数千km離れて敵空母艦隊を打撃する能力を持つ中距離弾道ミサイルを展示した。これが東風-21対艦弾道ミサイルおよび東風-26中距離核・通常兼備弾道ミサイルである。

この2種のミサイルの公開展示は、中国が1990年代から行ってきた陸をもって海を制する打撃体系建設の正式お目見えである。これによりアメリカをメインとする西側諸国にも非常に大きな震撼を与え、西側の軍隊に対応が間に合わなくさせ、次々に根本から中国軍の戦略打撃能力に対する評価を改変すべきであり、武器から戦術までの全体を改変し、もって中国が登場させる新概念ミサイル武器に適応することも必要だ、と考えさせている。そのうちアメリカの行動が最も早く、ロッキード・マーティン社は直ちにアメリカ海軍の5億アメリカドルの資金割り当てを得、現役のアーレイ・バークIIIミサイル駆逐艦のフェイズドアレイレーダーとスタンダードミサイルシステムに改良を行い、対弾道ミサイル能力を強化することを準備している。この資金割り当ては始まりに過ぎず、アメリカは巨資を投じて海軍艦隊の対ミサイル能力に対し全体的向上を行うと見られる。

20年来中国はアメリカ空母撃沈に対し極めて熱中してきた。1996年の台湾海ミサイル危機の中で、アメリカは台湾海域に2隻の空母を配備し、中国軍に極めて大きな刺激を与えた。9.3大閲兵以後、北京とワシントンの軍事研究界はすぐにある情報を伝えた。以前は世界の某地方で危機が発生するたび、アメリカ大統領はいつも「我々の最も近い空母はどこだ?」と質問しただろう。だが9.3大閲兵以後は、もし中米危機が再度発生したら中国の総書記が質問するだろう。「最も近いアメリカの空母はどこだ?」と。

空母を発見するには実に多くの手段がある。中国の対空母監視コントロールシステムの中には地上、空中や宇宙の多重の偵察システムが包含される。陸上基地の遠距離超視距離レーダー、遠洋早期警戒偵察機、水上偵察艦や水中の潜水艦が追跡監視する他、より効果の高いやり方は衛星による偵察の使用である。まず海洋偵察衛星と監視衛星システムをメインとする信号偵察体系で、アメリカ海軍が現在使用する「白雲」系列海洋監視コントロール衛星は海上目標のリアルタイムの監視コントロールを実現できる。中国の好祥信号監視衛星はアメリカ軍のシステムと似ており、3つの衛星によるグループから組成させ、このうち1つがメイン衛星、2つがサブ衛星で、4組の衛星グループが同時並行でネットワークを組み、45〜60分間で再び訪れるサイクルのグローバル海洋監視システムを構成する、とされる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「高分2号衛星」です。)

ジェーン軍事など外国メディアの報道によれば、中国はすでに4組の海洋監視衛星を発射しており、空母艦隊が輻射する電磁信号に対し連続的な観測を行うことにより、艦隊目標の当初における航行方向と速度が提供でき、広大な海洋上で空母艦隊という機動目標が捜索できる。外国の研究機構の推測によれば、中国の対海監視測定システムにはさらに製造中の10の光学偵察衛星、14のSAR合成開口レーダー偵察衛星と12の電子偵察衛星が含まれ、重点海域において30〜45分間というデータ刷新率が実現できる。

あらゆるこうした衛星には某いくつかの欠点が存在する。電子偵察監視衛星は容易に曳航式デコイの欺瞞を受け、低軌道の成像式光学偵察衛星の監視の幅とリアルタイム監視能力は不足で、よく見られるリモートセンシング衛星は測量精度を保証するため、主に数百kmの低軌道を運行し、観測面積が相対的に狭小で、しかも同一地点に対する連続観測ができず、上空通過時に写真撮影できるだけである。このように、中国の海洋偵察監視システムはまだ、高い空間識別率と高い時間識別率の上で突破のあり得る衛星システムを発展させる必要がある。つまり高軌道「凝視」衛星と俗称されるものと、高軌道に位置する衛星とその他の低軌道リモートセンシング衛星が相互補完の作用を果たすのである。中国にはこの種の技術はあるのだろうか?

2013年3月の両会の期間、科学技術部、総装備部、中科院、中国工程院、国防科学工業局が国家会議センターで「11.5国家重大科学技術成果展」を行った。この展示の中で、中国航空宇宙工業の展示台の一角に、地味に新型地球静止軌道リモートセンシング衛星が展示されていた。この衛星は大エリアアレイCCDカメラ、口径1.5mの炭化ケイ素光学鏡面、地球静止軌道凝視カメラを配備し、海面識別率は50mに達し、艦体の長さが2、300mの大型軍艦目標を発見するに足りる。これは国内で初めての高い空間識別率と高い時間識別率の結合の実現であり、任意の時間に任意の地域に対し機動観測を実施する能力を持つ。

国務院が発表した「国家中長期科学および技術発展計画要綱(2006〜2020年)」の中で確定している16の重大特定項目の1つである、高識別率対地観測システム(略称高分専項)は高分1号から高分7号までの特定項目衛星工程を計画している。「高分専項」は非常に膨大なリモートセンシング技術プロジェクトで、少なくとも7つの衛星とその他の観測プラットフォームを含む。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「高分4号衛星は年末に発射される」です。)

2010年5月、「高分専項」が全面始動し、2018年までに発射が完了しかつ使用に投入される。このうち2012年に発射された高分1号は、2mの全色識別率を持つ。2013年に発射された高分2号は1m以内の亜メートル級識別率を持つ。2015年に発射された高分3号は識別率1mのC-SAR合成開口成像レーダー衛星である。2015年末に発射される高分4号は、地球静止凝視衛星である。

この間もなく発射される我が国初の静止軌道凝視衛星である高分4号こそ、我が国の対海観測システムのまた1つの重要な手段であり、静止軌道凝視衛星は時間識別率の上で非常に優勢があり、真の「リアルタイムな」目標観測が実現できる。以前の高分系列衛星に比べ、高分4号は高度3.6万kmの地球静止軌道を運行し、観測できる面積が大きく、しかもさらに長期にわたり某1地域に対し固定観測ができる。高軌道凝視衛星は、広大な海洋上に吊るされた常夜灯に相当する。大視野の捜索と凝視機能により、空母艦隊に対する当初における偵察と目標指示が実現でき、かつしっかりと目標を見つめ続け、さらに海洋信号監視衛星や低軌道高精度成像衛星と結合し、空母の高い機動性という優勢を失わしめ、アメリカ空母に身を隠しようがなくさせることができる。1つの完備された武器システムは、無数の種類の戦術をもって偵察-打撃-評価-再度の打撃というサイクルを実現できる。

中国の最も恐ろしいところは、相手が知らないうちに何でも全てやってしまっていることにあるのだ!


 アメリカの影響力が低下に向かい、中国が強大になる中、日本は自力で身を守ることをより強く考えざるを得なくなっていくと思われます。対衛星兵器の研究も必要でしょうね。















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