CF07拳銃

 今回は、「リボルバーに対する激烈な批判」の項目でちょっとだけ言及された新型拳銃、CF07に関するページの内容を紹介します。実は私もあのページを読んで検索してみるまで全く知りませんでした。

http://hot.580k.com/n/201006/25/n20100625_240135.shtml


次世代国産警察用拳銃の謎を暴く これこそがCF07だ

この銃は数年の発展を経て、今ついに完成した。この銃は公安系統の64、77式拳銃に対する絶えることのない不満の声を徹底的に消し去ることができるはずだ(頑住吉注:64式はPPK亜流、77式はワンハンドピストルで、いずれも.32ACPに準ずる7.62mm弾薬を使用する中型オートです)。

これはついに登場した64および77式の真の後継製品であり、警察用リボルバーでは根本的に実現し得ないものだ! この銃は今に至るもまだ正式名称がついていないが、使用教材はすでに編集中である。

(頑住吉注:原ページにはここに、本体左側面と抜き出したマガジンの画像があります。)

誕生の背景

自衛用の拳銃は連隊長以上の将校、特殊公安および武装警察の装備する特殊武器である。世界中にこの種の武器は多数あり、有名なのはスイスのSIG-ザウエルP230 9mm拳銃、ソ連のマカロフ拳銃、ドイツのHK P7 K3 9mm拳銃、そして我が国の64式及び77式 7.62mm拳銃などである。

だが我が国の64式及び77式7.62mm拳銃はすでに前世紀の製品であり、威力及び使用性能はいずれも向上、改良を必要としている。64式7.62mm拳銃は構造がきちんと整っており、外形が小さく精巧で、コンシールドキャリー性が良好だが、グリッピングが快適でなく、リコイルショックが大きい。同様に77式7.62mm拳銃にも、グリップが短すぎる、グリッピングが快適でない、トリガーストロークが長すぎる、撃発の瞬間の感覚が不適切、トリガーガードを動かして装填する際に指をはさんで痛い、威力が小さいなどの多くの欠点がある。また64式と77式の口径はいずれも7.62mm、使用するのは64式7.62mm拳銃弾薬であり、我が国の現在の装備に関する方向性と整合性がなく、武器の系列化、汎用化実現に不利である。

CF07式9mm自衛拳銃はまさにこの要求の下、時運に乗って生まれたものであり、主要用途は特別警察の好パートナーとすることである。

5大注目点

9mm自衛拳銃は構造が先進的、完璧で、具体的には以下の数方面に表れている。

複合式閉鎖機構

9mm自衛拳銃は、QSZ92式9mm自動拳銃(以下92式9mm拳銃と略す)を基礎に研究開発された系列の拳銃である。使用する9mmパラベラム拳銃弾薬の初速が速く、威力が大きいが、銃の閉鎖機構の重量が軽いため、もしストレートブローバックの自動方式を採用したら、スライドの後退速度が速すぎ、リコイルショックが強すぎるという結果を招くはずである。このためこの銃は慣性閉鎖の半自由閉鎖機構式を使うようになっている。すなわちスライド後退時にバレルがスライドにつきしたがって、その軸線をめぐって回転する減速機構であり、これをもってスライドの後座速度を減速し、開鎖時期を遅延し、リコイルショックを減少する目的を達成したのである。同時に、チャンバーにらせん状のミゾを彫り、薬莢引き抜きの阻力を増大することによりスライドの仮想重量を増大した。

完備されたセーフティ機構

この銃のマニュアルセーフティはフレーム上にあり、左右のレバーはグリップの両側に露出している。操作しやすく、切り替えは迅速である。レバーをセーフティ位置にしている時は、ハンマーとスライドを両方ロックすることができ、この時ハンマーを起こすことはできないし、スライドを引くことも、トリガーを引くこともできず、使用安全性が保障される。この銃には、チャンバーに装填されている際に銃を意図せず落とした時に暴発することを防ぐファイアリングピンセーフティがある。トリガーさえ引かなければ、ハンマーが倒れてもファイアリングピンセーフティ軸に阻まれ、ハンマーがファイアリングピンを打たないことが保証される。同時にファイアリングピンセーフティ軸はファイアリングピンもロックし、前進できなくし、意図しない暴発を防止する。この他この銃には不完全閉鎖セーフティ機構も設けられ、毎回の発射全て、必ずスライドが復帰しきって閉鎖した後で進行することを保証している。さもなければもしトリガーを引いても発射はできない。これにより薬莢の破裂等、射手に危険を及ぼす事故の発生が避けられる。

良好な人間工学的設計とインジケーター機能

この銃はグリッピングが快適で、一体式のグリップは強度が高く、強靭なプラスチックを型で成形しており、感触がよい。セーフティレバーは左右に設置され、グリップ両側に露出していて、右手でも左手でも同様に操作できる。マガジンキャッチボタンは必要な場合左右に方向転換でき、これにより習慣の異なる射手の使用に適合できる。

この銃のサイトはノッチ式のリアサイトと矩形のフロントサイトを採用しており、照準は簡単で便利である。それらにはいずれも蛍光ドットが設けられ、夜間照準効果が良好である。この銃にはローディングインジケーターとマガジンの残弾指示の両装置が備えられている。チャンバーに弾薬がある時、指示バーがエキストラクターの表面に突出し、そうでなければエキストラクターの表面に引っ込む。マガジンの窓状開口およびスリットを通じてマガジン内に残った弾の数量を知ることができる。この他、この銃にはスライドストップ機構が設置されている。

良好な勤務性と維持修繕性

この銃は1つの部品が多機能を持ち多くの目的に使われる構造方式を広範に採用しており、構造が単純化され、銃全体の部品数が減少している。ユニット構造が採用され、各機構は大小のユニットにされている。例えばハンマーブロックユニット、ハンマーユニット、スライドユニット、マガジンユニット等である。何の工具も必要とせず素早く分解結合ができ、勤務性と維持修繕性が良好である。

高い信頼性と射撃精度

この銃は容量7発の単列マガジンを採用しており、マガジンには弾薬を誘導するリブがあり、マガジンスプリングはマガジンフォーロワプレートの下方に作用し、弾薬の前部が上昇しないことがないよう保証し、給弾の信頼性が高い。マガジンが特殊な環境下で汚れをため込まないようにし、信頼性を高めマガジン重量を軽減するため、使用強度を保証する前提下で、マガジン両側に開口部が設けられている。バレル回転のためのらせん状ミゾはスライド内面の頂部に設けられ、バレルの突起がこれとかみ合っている。このような設計は汚れが入り込みにくく、スライドの作動の平穏性、信頼性を高め、かつスライド後退運動中バレルが自身の軸線をめぐって回転し、射撃精度を高めるのに有利である。

●92式9mm自動拳銃との異同


CF07式9mm自衛拳銃と92式9mm自動拳銃は構造上非常に多くの共通点を持つ。主なものは次の通りである。ハンマー回転式撃発方式、発射機構はトリガーバー分離式、シングル、ダブルアクションが可能、フレームにプラスチックを採用、マニュアルセーフティ、ファイアリングピンセーフティと不完全閉鎖セーフティを装備、ローディングインジケーターあり、マガジンの残弾指示およびスライドストップ機能、マガジンキャッチボタンが左右互換可能、構造が簡単で信頼性が高い。両銃はハンマーブロックユニット、シアなど一部の部品が共用である。この他両銃は同じ弾種を発射できる。

両銃は全体の寸法が異なるなどの原因で構造設計上一部異なるところがある。主に自動方式と給弾方式に表れている。

9mm自動拳銃はショートリコイル、バレル回転式閉鎖の自動方式を採用している。弾薬の撃発後、バレルは薬莢底部の圧力の作用下でスライドと共に後座する。バレルブロックのらせん面がバレルの回転を強制し、開鎖が実現、スライドは慣性力の作用下で後座を継続する。スライドが後退しきるとリコイルスプリングの作用によりスライドは復帰し弾薬をチャンバーに入れる。同時にバレルはバレルブロックのらせん面の作用下で回転し、閉鎖が完成する。このため9mm自動拳銃のバレル上には2列のロッキングラグの他に、バレルブロックのらせんミゾとかみ合う突起がある。

一方CF07式9mm自衛拳銃は慣性閉鎖の半自由閉鎖機構式を採用しており、撃発後、まずスライドが後座する。スライドが一定距離後座した後に、スライド内のらせんミゾとバレル上の突起がかみ合い、バレルの回転が強制され、スライドの後退エネルギーが消耗され、その後座運動速度を減速する目的が達成される。そのバレル上にはらせんミゾとかみ合う突起1つしかない。

給弾方式上では、9mm自動拳銃はダブルカアラムダブルフィードのマガジンで給弾するが、9mm自衛拳銃は単列マガジンでの給弾を採用している。

この他、9mm自衛拳銃のファイアリングピンセーフティは9mm自動拳銃のファイアリングピンセーフティを基礎に改良され、拳銃が意図せず落下した際に暴発する可能性がなく、安全性がさらに増している。

要するに、CF07式9mm自衛拳銃は外患が美しく上品で、構造はきちんと整い、ユニークで、体積が小さく、重量が軽く、機構の作動は敏速で、信頼性が高く、維持修繕、使用に便利である。この銃はグリッピングが快適で、リコイルショックが小さく、精度が高く、我が国のさらなる新型警察用拳銃となり、必ずや警察用銃器界で1つの地位を占めるはずである。

(頑住吉注:原ページには断面図イラスト等があります)


 気付いたんですが、中国の銃器紹介記事はコピー品については率直にコピーであると認めているんですが、他国の銃の良い点を取り入れただけの場合はそれに触れないことが非常に多いようです。この銃は5.8mm口径の92式拳銃同様のバレル回転によるスライド減速機構(この記事でもそういう説明になっていますが、私はライフリング回転の反作用でバレルがねじられるトルクを利用したものではないのかという疑問を抱き続けています)の他に、断面図イラストでよく分かるチャンバー内にらせん状ミゾを彫ることによって薬莢を膨らませて張りつかせ、引き抜き抵抗を増加して後退を遅らせるディレード機構を採用していますが、これはマカロフPMMのシステムを真似たものです。ちなみにワンハンドピストルである77式拳銃も、指1本でスライドを後退させる必要上リコイルスプリングを弱めなければならず、類似のシステムを採用していましたが、ミゾはリング状でした。私の知る限りこの種のシステムで最も古いのはH&K HK4であり、この場合ミゾは前後に長い4本のフルートでした。このシステムは、制約上やむを得ず採用する(ワンハンドピストルの利点を失わず、ちょっとでいいからスライドを引きやすくしたい、マカロフの構造を大きく変えずに強力な弾薬を使用したい、低威力の.22LR、.25ACPと共通のスライドで比較的強力な.380ACPを発射したい、など)といった場合が多く、この銃が何故92式9mm同様のショートリコイルにしなかったのかはよく分かりません。このディレードシステムはショートリコイルよりも閉鎖の確実性において明らかに下であり、通常スライドが短く、当然軽くなればより確実性の高いシステムが必要になるものなんですが。またこのシステムは薬莢が変形するためリロードができず、輸出では不利に働くと考えられます。

 この銃は西側で言うと例えばSIG P239に相当する、強力な9mmパラベラムを使用しながらグリップが薄くコンパクトでコンシールドキャリー性が高い自衛拳銃です。閉鎖システム以外に特別ユニークな点はないようですが、個人的には92式よりデザイン的にまとまってカッコいい印象を受けます。ハンマー内にハンマースプリングを収納しているのは比較的珍しいですが、トカレフなどいくつかの前例があります。マガジンの開口部が大きいのはマカロフ、スチェッキンに似た特徴で、この方が汚れをためにくいとしていますが、西側の専門家は逆に汚れが入り込みやすいと評価することが多いようです。












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