長剣-20巡航ミサイル

 日本にとって大きな脅威となる兵器のようですが。

http://military.china.com/news/568/20160318/22109953.html


長剣-20空中基地巡航ミサイルを解読:空気取り入れルートと翼、いずれもどこへ行ったのか

現在中国空軍ウェブサイトは一組の画像を公開しており、空軍爆撃航空兵某師団の地上勤務人員が国産の轟ー6爆撃機に新型巡航ミサイルを搭載しているのをはっきり示しており、このミサイルこそ伝えられてすでに久しい中国のトマホーク、長剣-20空中発射巡航ミサイルである。中国軍の長剣-20空中発射巡航ミサイルのアップ写真の初公開は多くのディテールを暴露し、情報量は極めて大きく、国外軍事情報機関やメディアの高度の関心を引き起こし、国内軍事マニアをも異常に興奮させ、同時に非常に多くの誤読も生じさせている。今回我々はこれらの画像を用いて長剣空中発射巡航ミサイルのディテールを解読してみよう。

突然切り札たる巡航ミサイル武器を公表した原因は、ごく明らかに朝鮮半島情勢やアメリカの南海における再三の挑発と直接の関係がある。中国軍はしばしば非常に低調だが、無意識に鋭い牙を見せる。例えばアメリカ国防長官が訪中する日に第4世代殲ー20戦闘機の初飛行を行い、アメリカが南海に来て挑発した時に轟ー6K戦略爆撃機打撃群の宮古島海峡を越えを組織し剣をグアム島に向け、美人宇宙飛行士の宇宙授業の絶え間ない生中継によって中国の軍事宇宙中継通信能力をはっきり示す。あなたが理解しさえすれば。

長剣巡航ミサイルは中国が新世紀に自ら研究開発を行った遠距離巡航ミサイルで、最も早くは2009年の国慶節の閲兵の時に初お目見えした。長剣-10の研究開発は1990年代に始まり、2000年10月に初めて試験飛行し、2006年に陸上基地型の部隊装備を開始した。現在長剣-10はすでに第2世代改良型である東風-10A巡航ミサイルまで発展し、陸上基地、艦載、空中発射、潜水艦発射など多くのバージョン、異なる制御誘導方式、柔軟な発射プラットフォームを派生させ、敵軍を防ぎ難くさせ、世界でも少ない性能が最も先進的な巡航ミサイルである。

西側メディアの推測によれば、長剣-10ミサイルの体積や重量はいずれもアメリカのトマホーク式ミサイルを超え、全長8.3m、重量2.5トン、直径680mm、巡航高度30〜50m、小型ターボファンエンジンを採用し、巡航速度はマッハ0.65、戦闘部重量は500kg、有効射程は2,500km以上である。制御誘導方式は巡航段階が慣性+地形マッチング+衛星補助ナビゲーション、末端制御誘導は光学情景マッチング制御誘導で、2,000km離れた目標を打撃する末端精度CEPは3m未満である。

ディテールその1 ミサイルのタイプに関して。ずっと前から人々はロケット軍の陸上基地巡航ミサイルを「長剣-10」と称している。だが現在この名前にはすでに非常に多くの変化があったようだ。去年の9.3大閲兵で、地上の陸上基地巡航ミサイルスクエアチームの発射ボックスには「DF-10A」の文字があった。対応するタイプは東風-10Aで、一方空中の轟ー6K爆撃機が搭載するミサイルのタイプはK/AKD-20で、対応するタイプは長剣-20である。また中国はさらに長剣-20巡航ミサイルを基礎に空中発射の遠距離対艦ミサイルを発展させており、レーダー誘導弾頭を使用し、鷹撃-100と命名されている。

国家の武器機種命名基準に照らせば、中国軍の空対地ミサイルシステムの正式機種名は通常K/AKD-XXで、この中で「K」は「空軍」を意味し、「A」は「ミサイル」を意味し、「KD」は「空対地」を意味する。例えば国産の2種の典型的な空対地ミサイルであるK/AKD-63とK/AKD-88はそれぞれ鷹撃-63と鷹撃-88テレビ制御誘導空対地ミサイルを指す。画像はミサイル本体上に塗装されたK/AKD-20をはっきり示しており、長剣-20巡航ミサイルを指すに違いない。

(頑住吉注:これより2ページ目)

ディテールその2 このミサイルを搭載する爆撃機は決して空軍最新型の轟ー6K爆撃機ではない。通常外国の軍事機関は、中国の最新の50機あまりの轟ー6K爆撃機だけが長剣巡航ミサイルを搭載できると考えている。轟ー6Kは現在中国で最も先進的な遠距離爆撃機で、航空電子システムの改装、ロシア製D30ターボファンエンジンへの換装、機首のガラスナビゲーションキャビンを黒色のレーダーキャビンに改めることによって、6発の長剣空中発射巡航ミサイルを搭載し5,000kmの範囲内の目標が打撃できる。画像はこの爆撃機の機首が依然ガラスナビゲーションキャビンであり、下部に白色の大型レドームが装備されていることをはっきり示しており、明らかにより古い轟ー6M型爆撃機である。このことは、中国空軍の轟ー6K以外の、その他のタイプの轟ー6爆撃機も、遠距離巡航ミサイルを搭載できることを説明している。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国空軍の長剣-20を搭載した轟ー6M爆撃機、意外にも1発の長剣-20の実弾である。」)

中国空軍は現在3種の轟ー6爆撃機を持つ。まず最も先進的な轟ー6Kで、2010年に少量生産が開始され、現在すでに50機あまり装備されている。次は轟ー6H爆撃機で、1990年代に装備され、2つの外部搭載架は、鷹撃-63空対地ミサイルの専用発射器に属する。最後は轟ー6Mで、新世紀始めに中国空軍に装備された改良型爆撃機で、2003年に部隊装備が開始された。およそ50機あり、これは轟ー6Hを基礎に発展してできたもので、4つの搭載架があり、2発のYJ-63ミサイルあるいは4発のKD-88ミサイルが搭載でき、航空電子システムはより先進的で、長剣-20遠距離巡航ミサイルが搭載できる。

ディテールその3 画像はミサイル搭載架の搭載ビームに「DF-4A」の文字があることをはっきり示しており、非常に多くの人はピンインの発音に照らしそれを「東風-4A」ミサイルだと解読しているが、これは明らかにロジックに合わない解釈であって、東風-4ミサイルは我が国ロケット軍の中遠距離液体燃料弾道ミサイルで、空軍に出現することはあまりありそうにない。この「DF」は決して東風の意ではなく、「導-発」のピンインの略で、ミサイル発射架の意味である。これは長剣-20の専用ミサイル搭載ビームに違いなく、機載武器は通常実戦機の機体あるいは翼の下面に搭載される。多種の武器を搭載するため、実戦機の搭載架は通常各種武器専用あるいは汎用の、複合搭載ビームによって航空弾薬を搭載し、この搭載ビームは同時にさらにミサイル武器の発射架でもある。

ディテールその4 長剣-20巡航ミサイルの翼はどこにあるのか。画像は爆撃機に搭載されるミサイルに翼がないことをはっきり示しているが、これまで中国空軍が使用してきた鷹撃-63や鷹撃-88空対地ミサイルにはいずれも顕著な固定式の翼があった。画像からディテールを見ることができるが、長剣-20は折りたたみ翼を採用し、ミサイル本体中部に位置し、ストレートな中翼単葉に属する。巡航ミサイルの射程は比較的長いので、ミサイルが比較的大きな揚力:抵抗比を持つことが要求される(航続距離に関するブレゲの公式に照らせば、飛行機の航続距離=巡航揚力:抵抗比×飛行機の速度/エンジンの燃料消費×発射時の重量/燃料を消耗し尽くした時の重量の対数である)。同じ条件下では、揚力:抵抗比が大きいほど射程が長くなり、このため巡航ミサイルは通常平面式中翼単葉を採用し、一対の翼しかなく、対称に本体両側に装備される。外表面から見ると普通の飛行機の空力レイアウトに似ており、このため「飛行機式レイアウト」と俗称される。

(頑住吉注:これより3ページ目)

このレイアウトのメリットはアスペクト比が大きく、誘導抵抗が小さいことである。平面式中翼単葉の全幅は比較的大きく、本体内に折り畳まれる必要がある。長剣-20巡航ミサイルの翼は上の画像の赤色の区域内に折り畳まれ、本体の外部は柔軟性のある1本の長いスリット状カバーで、ミサイル発射後、翼は飛びだしかつ固定され、カバーは直ちに閉鎖され、もってレーダー反射面積と空気抵抗を減少させる。

ディテールその5 画像の中で爆撃機に搭載されたミサイルには何と空気取り入れルートがなく、人を非常に不可解にさせる。巡航ミサイルは比較的燃料が節約されるターボファンエンジンを使用し、空気取り入れルートを設置してエンジンのために空気の流れを提供する必要がある。例えばアメリカのトマホーク式巡航ミサイルは本体下部の固定式2D空気取り入れルートを採用し、非常に顕著な外的特徴を持つ。

長剣-20ミサイルはより先進的な埋め込み式空気取り入れルートを採用している。本体下部に突出した空気取り入れルートのリップは見えず、非常に不明確な落ち込み部分があり(上の画像の赤い丸の区域)、初期のトマホークやKH55など同クラスの巡航ミサイルとは顕著な差異がある。埋め込み式空気取り入れルートを採用した巡航ミサイルの機種には非常に多くがあり、例えば戦術トマホークBlockIV型、インドの「Nirbhay」式遠距離巡航ミサイル、パキスタンのハタフ巡航ミサイル、ロシアの3M14E「クラブ」巡航ミサイルには、いずれもいささか長剣-20ミサイルの面影がある。

上の画像は非常に顕著に長剣-20ミサイルの外的特徴を見て取ることができ、これは実弾であって訓練弾を搭載しているのではない。我が軍の航空兵は訓練時、しばしば戦闘部のない訓練搭載弾(GX)を搭載し、外形は実弾に似ているが、ディテールは異なり、通常翼やエンジンはない。この長剣-20実弾の後部の赤色の矢印は埋め込み式空気取り入れルートの位置で、一方前の赤い矢印が指す場所は、ミサイルの地形マッチング制御誘導レーダーアンテナである。

巡航ミサイルにとって、埋め込み式空気取り入れルートには非常に多くのメリットがあり、まず空気取り入れルートの折りたたみ機構を設計する必要がなく、間隙のない発射筒の直接使用に利する。次に各種形式の空気取り入れルートの中で、埋め込み式空気取り入れルートのレーダーステルス効果は最も良く、その空気取り入れルート口面はレーダー波の入射方向を完全に避けている。空気取り入れ効率や総圧力比回復不足の欠点はあるが、これは激烈な機動をする必要がある有人操縦実戦機にあまり適していないだけで、機動性に対する要求が高くない無人機や巡航ミサイルに対しては非常に適している。

ロシアのKH55遠距離巡航ミサイルの本体下方にも空気取り入れルートが見られず、そこで非常に多くの人は中国の長剣ミサイルとKH55はいずれも埋め込み式空気取り入れルートだと考えるが、実はKH55は決して埋め込み式空気取り入れルートではなく、KH55ミサイルは伸縮式吊り下げエンジンの設計を採用し、発射前エンジンナセルは本体内に引き込まれ、ミサイル発射以後、エンジンは本体尾部から飛びだし、本体下部に吊り下げられる。エンジンナセルは直通式空気取り入れルートを使用し、ステルスの考慮はない。例えば上の画像はイランがロシアのKH55ミサイルをコピー生産したSoumar型巡航ミサイルで、これも外に置かれたターボファンエンジンナセル、折りたたみ可能な中翼単葉を採用している。

以上の5点のディテールから見て、中国の長剣-20巡航ミサイルは、国外のその他の巡航ミサイルとでは非常に多くのディテール上の差異があり、このことはこれまで外国メディアが中国の巡航ミサイルに対しロシアの某いくつかのミサイルの機種をパクったとの推測に、全く根拠がないことを説明している。

中国の長剣系列巡航ミサイルは、ごく明らかに独立自主研究開発であって、かつ現在世界最新、最も膨大な巡航ミサイルファミリーに発展している。


 比較的旧式の轟ー6でも搭載できるならより多数を一度に使用できることになり、厄介かもしれません。原設計が非常に古い轟ー6は当然のことながら生存性は低いとされますが、射程が長い巡航ミサイルを発射するのに用いるならその欠点もある程度は埋め合わされるでしょう。













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