中国の新原理に基づく潜水艦の登場が近い?

 中国は世界最大の潜水艦部隊を持っていますが、技術的には遅れ、問題を残し、騒音が大きいということであり、また自衛隊の対潜戦能力は非常に優れているともされ、一定の安心感がありました。しかし近い将来この状況が根本的に変わる恐れがあるというんです。

http://military.china.com/important/11132797/20130117/17637472.html


中国が建造する超電導磁気流体潜水艦は「騒音ゼロ」に近い

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「以前、中国の科研部門が展示した超電導磁気流体推進潜水艦の模型。外観は伝統的な潜水艦と変わらないが、内部原理はすでに完全に伝統的な潜水艦とは異なる。」)

アメリカの「グローバルセキュリティ」誌によれば、日本の「世界の艦船」誌などのメディアは、解放軍の新型超電導磁気流体潜水艦の設計方案がすでに評価をパスし、間もなく研究開発、生産段階に入ると推測している。

報道は、中国の「某型」先進的潜水艦は先進的超電導磁気流体潜水艦に違いないとしている。公開されている情報によれば、中国科学院の電子工程研究所は一段と力を入れて高速艦艇に用いる大出力超電導磁気流体推進器を研究開発している。アメリカの刊行物は、このことは側面から解放軍の造船計画を反映しており、新型推進器はあるいは超電導磁気流体潜水艦のために準備されたのかもしれない、と考えている。

ドイツの「海軍科学技術」誌も推測して、中国が超電導磁気流体潜水艦を開発中であるとする。この雑誌は、超電導磁気流体推進技術は潜水艦の未来の発展方向であるとする。現在世界にこの種の技術を開発する実力のある国は極めて少なく、中国はまさにその1つである。「海軍科学技術」誌は、中国の軍事工業科学技術の研究開発速度は人を驚嘆させる、とする。この前アメリカ、ドイツ両国は超電導磁気流体潜水艦技術ですでにイギリスとフランスを超越し、世界に先んじた地位を占めた。両国海軍の計画によれば、2017年前後になってやっとこの種の潜水艦の実験型を登場させることができる。現在中国のこの型の潜水艦の設計方案はすでに専門家の評価をパスしている可能性があり、このことは間もなく実際の研究開発、製造段階に入ることを意味し、3〜4年内に研究開発に成功し得るとも予測される。その時、中国はアメリカ、ドイツ同様、全世界で最も先進的な非原子力動力潜水艦を持つことになる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「磁気流体力学推進技術の原理に関しては、我々は中学物理で学習したことがある。だが工程上それを実現する難度は非常に高い。磁気流体力学推進は、今人気のレールガン同様、電磁力の重大な応用である。ひとたび現実となれば、革命的進歩となる。」です。)

日本の「世界の艦船」誌は、中国海軍がもし超電導磁気流体潜水艦部隊を持てば、周辺海域に対するコントロール能力が非常に大きく増強されることになり、これはこの型の潜水艦の超越的に強力な性能によって決定される、と考える。

まず、超電導磁気流体推進器は吸入導流管と噴出導流管をもってスクリューに替える。強大な電磁作用の下で、海水は高速で吸入導流管に進入し、加速を経て噴出導流管から射出され、潜水艦を押し動かして前進させる。スクリューが水流を叩くことがなく、軸受け、ギアシステムの減少は摩擦を減らす。これらはいずれも潜水艦の航行時の騒音を極めて低いレベルまで下げ、ほとんど「騒音ゼロ」を実現する。

次に、この種の潜水艦はより深く潜水でき、しかも極めて敏捷で、水中で「ダンス」できる。その艦体外殻は新型の高強度ポリ塩化ビニルによって作られ、圧力に対する抗力は普通の潜水艦の3倍である。1隻の超電導磁気流体潜水艦は6つ以上の磁気流体推進器を持ち、それらは相互に独立しており、このうちいくつかの推進器の電流の方向と強度を任意に改変できる。すなわち潜水艦の航行状態を改変でき、素早い左右への方向転換、浮上、沈下が実現でき、伝統的潜水艦に比べずっと敏捷である。

さらに、高速回転するスクリュー推進システムは機械材料強度の制限を受けるため、伝統的潜水艦の速度も制限を受ける。これに比べ超電導磁気流体推進器の磁力体、電極はいずれも相対的に静止した固定装置であり、電圧の増強によって超越的に大きな出力が提供でき、したがって潜水艦の航行速度が向上する。理論上、その速度は最も速くて時速185kmに達する。

最後に、超電導磁気流体潜水艦の推進システムと電池コンパートメントは艦体の両側に位置し、しかも船室のスペースが充分利用され、レイアウトが柔軟である。動力システムは大幅にスマートになり、このことは活力システム(頑住吉注:意味不明)を拡大でき、より多くの威力強大な魚雷や潜水艦搭載ミサイルを搭載でき、潜水艦の水中攻撃力がより強くなることを意味する。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「我が国が自主的に研究開発したHEMS-1北京号超電導磁気流体推進試験船。これは世界初の螺旋ルート磁気流体推進試験船である。磁気流体推進領域において、我々には先んじた優勢がある。」です。)

報道は、解放軍の将来の超電導磁気流体潜水艦によって組織される作戦部隊は航行速度が速く、機動が敏捷で、火力が強大で、、しかも敵サイドに発見されにくく、東アジア地域で最も強大な水中軍団になる、とする。

アメリカの「グローバルセキュリティ」誌は、アメリカの専門家は中国が超電導磁気流体潜水艦を開発しようとしていることに対し、明らかに比類のないほどに緊張している、とする。彼らは、もし中国海軍が本当に今後数年内にこの型の潜水艦を装備したら、アジア海域の情勢に「重大な変化が発生する」、と考える。中国の超電導磁気流体潜水艦はアメリカ軍艦艇のソナーシステムでは探知できず、真の意味での「静かなる殺し屋」でありその強大な攻撃力は、おこがましい望みを持つ南海のアメリカ艦艇の大いなる面倒になる。

アメリカ軍の兵器分析家は推測する。解放軍のこの型の潜水艦は少なくとも6門の発射器を持ち、口径は600mmに達し得、中国海軍の最新型の、潜水艦から発射するタイプの「鷹撃」対艦巡航ミサイルが発射できる。また、中国がこの潜水艦のために開発した高速超電導魚雷はすでに試験に成功している可能性がある。‥‥アメリカ軍艦艇は水上、水中ダブルの打撃に直面することになる。

西側の軍事専門家は、中国はより多くの空母の就役後、やっと海をめぐる権利の維持保護方面において比較的有利な地位を占めることができるが、これには時間を必要とする、と考える。解放軍の新型潜水艦が研究開発、生産段階に入る、このことは前期計画と技術的難関の攻略がすでに基本的に終わっていることを意味する。加えて中国の専門家の潜水艦研究開発方面における経験の優勢があり、中国の超電導磁気流体潜水艦は極めて速く戦闘力を持つかもしれない。新たな潜水艦部隊はより多くの空母の就役前に領海を守護する任務を執行することができる。

(頑住吉注:以後のページは画像とキャプションだけです。4ページ目は「我が国が研究開発した超電導磁気流体推進器の原理サンプル機。船舶の動力装置とする時は伝統的スクリュー、軸系、減速歯車機構はなくなり、極めて大きく騒音が減少する。もし潜水艦に用いたら、これは敵にとっては極めてまずい情報である。」、5ページ目は「」磁気流体推進技術を魚雷に使用したら、この種の伝統的水中兵器は生まれ変わりを果たし、正真正銘の殺しの利器となる!」、6ページ目は「潜水艦部隊は中国海軍の主力部隊の1つである。もし磁気流体推進の潜水艦を装備したら、必ずや鬼に金棒になる! 敵に対する絶対の優勢を創造する!」、7ページ目は「他の一面において強調する必要があるのは、磁気流体技術の強大さは、このごく普通に見えるレアアースに頼っていることである! この時、我が国がレアアース資源の安全を保護することが極度に重要であることがはっきりする!」、8ページ目は「外国の磁気流体推進領域におけるレベルも軽視できない。日本は同様にこの領域において実力が強大である。」です。)


 要するにこうした潜水艦の登場には、ドレッドノート、T34、ジェット機の登場並みかそれ以上のインパクトがあり、通常型潜水艦最強ともいわれる「そうりゅう」級も含め従来型の潜水艦を一気に時代遅れにする、ということです。どこまで信憑性があるのかよく分かりませんが、中国はすでにリニアモーターカーを実用化するなど関連技術が進んでいるようでもあり、仮に技術的な未熟さを残し、ここまでの性能を発揮できなくとも、ただ音が静かだというだけで大変な脅威になり得るでしょう。中国のレアアースの圧倒的産出量がこの分野での強みになり得るという指摘も非常に気になります。







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