中国のヘリ関連3題

 いずれもヨーロッパの国との協力が関係しています。

http://military.china.com/news/568/20140411/18443519.html


イタリアのヘリの巨頭、中国本部を設立 一般民間航空市場をレイアウト

また1社の民間機メーカーが正式に中国入りした。

4月9日、イタリアのヘリの巨頭Augusta Westland(AW)が上海で中国本部の成立を宣言した。

AWはイタリアのターボメカグループ傘下のヘリメーカーで、同グループは世界の5大航空宇宙グループの1つである。2013年、AWのヘリの販売額は40.76億ユーロに達し、受注総額は119.28億ユーロ(約1,021億人民元に相当)だった。

去年9月天津で上海正陽集団傘下の中美洲際(頑住吉注:「中国・アメリカ大陸間」の意)と戦略協力協定を締結した後、このイタリアのヘリメーカーはすぐにその中国における飛行機業務を全面的に向上させることを選択した。説明によれば、AWはその中国区域全権取次販売商である中美洲際のネットワークに頼り、中国において私人顧客の市場を開拓することになる。また中美洲際の会長夏明暁は「21世紀経済報道」の記者に対し、今年6月に中美洲際はさらにAWの専門維持修理センターを成立させ、そのヘリ製品のアフターサービスを完備させる、と説明した。

ヘリの販売を担当する中美洲際の他、正陽集団傘下の金匯通航と正陽飛行場社が飛行場の建設と飛行場の委託管理などの業務を専門に行い、このことはAWサイドから同グループとの協力を選んだ要素とも見なされている。

どんどん多くなる外資産業の主力の中国におけるレイアウト開始は、中国の近年の一般民間航空業のホットなポイントとなっている。AWの前に、固定翼機市場において全世界に先んじているアメリカのセスナが中航工業と協力しての公用機研究開発を選択し、かつCirrusを含む多くの民間機ブランドが中国企業によって直接買収さえされている。

北京航空宇宙大学一般民間航空研究センター主任高遠洋の見たところ、これは中国と外国の一般民間航空産業市場の前途の見通しが異なる結果である。「2007年は全世界の一般民間航空機の引き渡し量のピークで、その後の金融危機は一路下降させ始め、2007年の4,276機から去年の引き渡し数2,256機まで下降した。」 彼は、「だが中国の去年の一般民間機の引き渡し量は2007年の2倍である。」と説明する。

中美洲際が提供する資料によれば、AWのヘリは中国で販売された10年余り前から受注の累計が60機に達し、これは主にAW119、AW109、Grand Newという3種のハイエンドヘリの機種である。

正陽集団総裁史賢俊は、こうした発注の中で政府領域である公安、消防、災害救援がトップを占めるが、自分はこれは一般民間航空市場が依然生育期にある正常な現象であり、一般民間航空業は広範に好意的に見られているが、中国の一般民間航空機の飛行は依然空域制限に直面する、と説明する。

今年年初一般民間航空業は一度「低空空域管理使用規定」を発し、再度外界のこの生産値が兆単位と見積もられる業界に対する想像に火をつけた。だが高遠洋は、一般民間航空の空域開放にはまだ依然2〜3年の準備期間がある、とする。正陽集団を含む多くの上層部も2015年まで待つ必要があり、それで一般民間航空産業はやっと全面開放を迎えるかもしれない、と考えている。そしてこの時間の節目となるポイントは国務院と中央軍事委員会が2010年に発布した「空域改革深化に関する意見」の記述とも符合する。ソース:中国航空ニュースネット


http://military.china.com/important/11132797/20140411/18442776.html


直ー20、中国の弱点を補う:適応性が出色 山に登れ海に降りられる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「直ー20汎用型ヘリは2013年末に試験飛行に成功した」)

中国版「ブラックホーク」は山に登れ海に降りられる

直ー20は中国航空工業の弱点を補う


出色の環境適応性に頼り、中国の新型汎用ヘリである直ー20は遠洋と海抜の高い地域で活躍することになる。

回転翼機はずっと中国航空工業の弱点だった。このため、コードネーム直ー20の汎用型ヘリが2013年末に試験飛行を成功させると、急速に殲ー20、052D駆逐艦同様、最も関心が注がれる新型国産装備となった。少なからぬ分析は、直ー20は中国陸軍の立体機動能力を非常に大きく向上させるとしており、台湾の「アジア太平洋地域安全保障業務」誌は、この機の意義は陸軍作戦の支援に限られず、中国海軍航空隊の能力向上に対しても同様に重要な価値を持つ、と主張する。

空母艦隊のために作られた「鉄桶陣」 (頑住吉注:サッカーの防御陣形らしいです)

外観について言えば、直ー20は名声高いアメリカ製S-70「ブラックホーク」ヘリに最も似ているが、回転翼、機体後部のラインなどの方面にはそれとの顕著な差異も存在し、これは中国がS-70を参考にすることを基礎に自身の実際の需要を溶け込ませた、完全自主知的財産権を持つ中型汎用ヘリである。これにより、台湾の国際関係学者、軍事ウォッチャーの蔡翼は台湾メディアの文中で推断し、直ー20もS-70のように海軍専用型を発展させることができ、これには艦載対潜型、突撃輸送型、捜索救援型などが含まれ、駆逐艦、護衛艦、空母、ドック上陸艦、多用途上陸艦および将来出現する可能性がある強襲揚陸艦上に搭載され、中国海軍の対潜、垂直上陸、垂直補給、海上捜索救援能力を向上させる、とする。

この判断の基礎は直ー20の極めてポテンシャルあるハードウェアとしての規格である。この機は中国海軍が現在大量装備するロシア製Ka-28と同じく10トン級ヘリに属し、比較的高い搭載荷重と比較的長い航続距離を持ち、回転翼の直径およびテイルローター折りたたみ後の寸法がKa-28と近く、現役駆逐艦、護衛艦上のKa-28のために設計された飛行甲板、機格納庫などの施設を直接利用できる。もし将来新型艦艇が開発されたら、さらに直ー20の外形上高さが低い特徴のため、機格納庫の高さを下げ、全艦の設計を最適化することができる。

直ー20は自主研究開発生産の特徴に関わり、同時に多種の先進的な対潜探知計測設備と武器が装備でき、例えば対海捜索レーダー、吊り下げ式ソナー、ソノブイ、磁気探知機、対潜魚雷、爆雷、光電子吊り下げポッド、音響処理システム、電子戦システムなどで、国産装備と輸入搭載機との互換性問題は存在しない。加えてこの機は滞空時間が長く、中国海軍の対潜警戒圏の半径を100km以上に拡大できるだけでなく、さらに比較的長時間の潜水艦捜索、攻撃行動を支持でき、艦隊の随伴対潜能力を顕著に向上させ、遠洋に向かう空母艦隊のために「鉄桶陣」を作り出す。

アメリカのMH-60R「シーホーク」ヘリの成功した経験を参照し、もし直ー20艦載型のために汎用ラックを装備すれば、この機はさらに対艦ミサイルを搭載して対艦攻撃任務を執行し、敵サイドの軽護衛艦、ミサイル快速艇、パトロール艇など小型水上目標が打撃でき、任務の弾力性が大幅に増加する。当然、直ー20を艦に搭載する前には、必然的に相応の改良を行わねばならず、例えば海水による腐蝕に抗する能力の向上、機体構造の適当な増強、尾部ブームを折り畳めるようにする、脚の強度を高める(尾輪の支柱をより堅固にする必要があり、かつ尾輪はダブルタイヤに改め、かつ機体後下方まで前方に移動させ、もって占用する甲板面積を減少させる必要がある)などである。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)

高原への転戦は強大な「心臓」に頼る

「アジア太平洋地域安全保障業務」はさらに一歩、中国海軍の沿海行動には10トン級ヘリの助力が早急に必要とされるが、高原環境に適応する中型汎用ヘリの欠乏も直ー20で埋める必要がある、と強調する。ヘリはエンジンに頼って発揮された出力を回転翼に伝え、回転翼の空気中での運動が揚力と引く力を生じさせて飛行するのであり、回転翼の揚力と引く力は空気の密度と正比例する。だが高い海抜の地域では、空気の密度が平原の地域に比べずっと小さく、ヘリの性能、特に搭載輸送能力の顕著な下降をもたらす。

中国陸軍航空の最も主要な装備の提供者であるロシアは、1979年にアフガニスタン戦争を発動した時になってやっと高原山地環境の特殊性を意識するに至り、そこで改良型のミルー8TM、ミルー171ヘリを開発し、1990年代以後相次いで中国とインドに輸出したが、これらの機種は根本から基本設計を改変してはおらず、任務に関するコストパフォーマンスが低い。

このため、ミルー171のメリットとデメリットを深く知る中国軍は直ー20の上でその高原性能を突出させ、かつアメリカ製S-70をお手本として選択し、これはロジックに合った結果である。結局のところ解放軍成都軍区陸軍航空隊はS-70を使用してチベット高原に進出して長年になり、その環境適応性に対しては好評が多いのである。また、中国のヘリ研究開発の実力が依然比較的弱く、技術の蓄えが不足している状況下で、総合性能が良く、比較的深入りして理解しているS-70を直ー20の主要な参照対象に選択したのは、相対的に穏当な選択である。

S-70ヘリの高原性能が優秀なのは、主にエンジンの性能の強大さのおかげである。アメリカが中国に対し輸出したS-70は2台のゼネラルエレクトリック社のT700-GE-700ターボシャフトエンジンを採用しており、1台あたりの出力は1,210キロワットである。現在、中国のT700系列と同等に優れたターボシャフトエンジンは国産の渦軸-6と、中国とフランスが協力して研究開発した渦軸-16(フランスはArdiden-3と称する)で、前者の出力は1,100キロワット以上だが、立ち後れた基礎設計に制限されて燃料の経済性が劣り、使用寿命が短く、直ー20に真っ先に選択される可能性はあまりない。中国・フランス合同研究開発の渦軸-16の出力は約1,200〜1,500キロワット、初回の修復までの間隔は3,000時間以上で、かつダブルルートの全権デジタル電子コントロールシステムを装備する。もし直ー20が渦軸-16を採用したら、その技術性能は非常に出色で、アメリカ製品に劣らない。直ー20の他、渦軸-16はさらに直ー10武装ヘリの「心臓の交換」に用いることもでき、甚だしきに至ってはこれを動力としてさらに一歩、より先進的な大型武装ヘリを開発し組み立てることもでき、前途の見通しは人に思いをはせさせる。(特約執筆原稿 秦鴎)

(頑住吉注:以後のページのキャプションは本文の一部を切り取ったものなので省略します。)


http://military.china.com/news/568/20140414/18446443.html


中航ハルビンの第1機目の直ー15、架外組み立て段階に入る すでに40%完成 (頑住吉注:「架外」は検索しても無数に引用された同一の記事しかヒットしませんが、架台から外して、といった意味でしょうか。)

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「工員が緊張して架外組立を行っているところ」)

中航工業ハルビンが製造する第1機目の直ー15(AC-352)ヘリはすでに架外組立段階に入っている。職工たちは厳格に品質管理し、努力して傑作機を作り出し、現在すでに架外組立作業の40%を完成させている。(通信員尤志強による撮影報道)


 直ー15はフランスとの合作であり、エンジンも含めフランスの技術援助が中国の軍用ヘリを大いに助けていることが分かります。























戻るボタン