今年最後の中国国防部定例記者会見

 25日に行われた記者会見の内容です。

http://military.china.com/important/11132797/20141225/19146229.html


中国軍機が試験飛行で墜落損壊し2名の飛行員が犠牲に 国防部:沈痛に哀悼する

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「国防部、渭南に墜落した戦闘機が試験飛行機であると事実確認 間接的に殲轟ー7Bであると実証される」)

中新ネット12月25日電 25日午後、国防部は定例記者会見を行い、国防部ニュース事務局副局長でニューススポークスマンの楊宇軍大佐が軍隊の反腐敗、中国の南海の島嶼における建設などのホットなポイントにつき記者の質問に答えた。

以下は国防部ウェブサイトに発表された問答の実録である。

楊宇軍:記者の皆さんこんにちは。皆さんの今年最後の国防部定例記者会見出席を歓迎します。

これより皆さんに質問を願います。

記者:これは今年最後の定例記者会見であることに言及されたばかりですが、今年解放軍が行ったああいった大型演習活動全てを総ざらいしてください。

楊宇軍:今年全軍と武装警察部隊は年を通じて全部で200余りの師団、旅団以上の規模の実兵演習を行い、部隊が多様化された軍事任務を遂行する能力を高めました。こうした演習の中で、戦闘力の基準を確固として樹立し、実戦の需要から出発した厳しくハードな訓練を堅持し、問題を堅持して組織的訓練に導き、諸軍兵種の合同訓練に入れる力の度合いを強化し、軍事訓練監察制度を推進し、訓練、演習の気風に新たな状況を生じさせました。

記者:今年の中国と外国の軍隊の合同演習の状況を総括してください。

楊宇軍:中国と外国の軍隊の合同演習に関しては、年を通じて全部で31の2国間および多国間演習活動に参加しました。このうちいくつかは我が軍がかつて何度も参加したメカニズム化された演習で、例えば「平和使命-2014」上海協力機構合同対テロ演習、「雄鷹-III」中国・パキスタン空軍合同演習、「ハンドインハンド-2014」中国・インド陸軍対テロ合同訓練等々で、いくつか初参加の演習もあり、例えば「ゴールデンコブラ」多国間合同演習、「リムパック-2014」多国間合同演習、中国・マレーシア軍の合同図上演習、中国・タンザニア海兵隊合同訓練等々です。今年我が軍はさらに「戦車両項目」および「航空ダーツ」など国際軍事競技に部隊を派遣して参加させました。

全体的に見て今年の中国と外国の合同演習は、訓練課題が非伝統的安全保障領域から伝統的安全保障領域に向け(頑住吉注:対テロから正規戦へ)拡張展開され、より実戦化に近づき、我が軍の演習参加部隊は外国軍将兵と同じ場で競技し、相互に参考にし、相互信頼を増進し、協力を深化させ、部隊を鍛錬する目的を達成し、また国際的な軍事の舞台で中国軍の風采を見せつけました。

記者:最近、アメリカ政府は北朝鮮がソニーピクチャーエンターテインメント社に対しハッカー攻撃を発動したことを非難し、アメリカサイドは中国サイドに、誰が今回の攻撃を発動したのかアメリカが探し出すのを助け、かつ今回の攻撃が中国の領土で発動されたのか否かを確認することを要求し、同時に中国サイドが北朝鮮方面に、この種のハッカー攻撃を実施するなと警告するよう要求しています。中国と北朝鮮の軍事的関係は非常に良いですが、中国軍が北朝鮮軍と接触あるいは意志疎通を行うことがあるのかないのかをお訊ねします。中国軍は北朝鮮方面に向けどのような情報を発しているのでしょうか?

楊宇軍:この問題は軍事の問題ではありません。このため非常に遺憾ながら私は今日ここにあなたに答案を与える方法がありません。当然うまい具合に我が外交部の同僚が過去何日かですでにこの種の問題に繰り返し回答しており、調べてみることを提案します。

記者:昨日、安倍が再度首相に当選し、新内閣を組織し、中日関係を重視する中谷元が日本の防衛大臣に着任しました。中国サイドはこれに対しどのような期待がありますか?

楊宇軍:我々は日本が最近防衛大臣を換えたことに注意しています。我々は、誰が日本の防衛部門の指導者に着任しようとも、日本サイドは平和的発展の道を行くべきであり、真面目に中日の四点の原則的共通認識を実行し、双方の関係の改善、発展を推進するために努力をなすべきであると考えます。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「12月22日午後3時30分頃、渭南城区北沙王大橋付近において1機の軍用機が上空を数分間旋回した後で発火し麦畑の中に墜落し損壊した。付近の村民は非常に大きな音を聞いた後、次々と現場に駆けつけた。」です。)

記者:最近アメリカは台湾に向け4隻の軍艦を販売しました。どんな見方がおありですか?

楊宇軍:最近アメリカ大統領は台湾に武器を販売する関連の議案に署名しました。中国国防部スポークスマンおよび外交部スポークスマンはいずれもこれに対し中国サイドの厳正な立場を表明しています。我々はこれに対し強烈な不満ときっぱりとした反対を表明し、アメリカサイドが中米関係発展の大局に損害を与えまた破壊するのを停止し、中国サイドと共に共同で両国両軍関係の継続しての健全で安定した前向きの発展を推進するよう懇切に促します。中国サイドは情勢の発展に密接に関心を注ぎ、状況を見てさらなる一歩の反応をなします。

記者:日本メディアは最近、中国は釣魚島からの距離300kmのナンジー列島上に軍事基地を建立済みで、目的は東海防空識別圏に対する監視コントロールを強化するためであると報道しています。中国サイドが事実確認を行えるか否かお訊ねします。第2の問題として、ブルームバーグ社は最近、中国は2020年までに銀行、軍隊、国営企業およびカギとなる重要な政府機構の中の大多数の外国の技術製品を取り除き、中国本土の供給商への転向を加速する計画であると報道しました。中国サイドはこの報道に対しどのようにコメントしますか?

楊宇軍:第1の問題に対してですが、中国が自らの領土の上でいかなる活動や建設を行おうとも、全て非難すべきところはありません。日本のあるメディアは中国サイドの正常な建設や活動に対しみだりに推測を加え、地域の緊張した事態を誇大宣伝しますが、マスコミが過大に騒いでいるだけです。

第2の問題に関し、私はこの方面の状況を掌握していません。

記者:中国国防部あるいは中国人民解放軍には直接的に北朝鮮軍に向け理解を行い、あるいはいくつかの情報ルートを通じ北朝鮮のハッカー部隊の中国における動きの情報を知っているのでしょうか?

楊宇軍:この問題に関しては私はすでに回答したばかりです。私にはより多くの情報はありません。

記者:我々は最近の一定の時間、西側メディアが中国の武器輸出に対し比較的関心を持っているのに気付いています。ある一部の西側の研究機構は、中国の武器輸出には大幅な向上があり、地域の安全に対し影響を生じさせている、と指摘しています。これに対しいかに回答しますか? また中国の武器輸出の主要な政策は何ですか?

楊宇軍:中国は武器装備の輸出方面で一貫して、関連の地域と世界の平和、安全と安定に関し損害を与えない、他国の内政には不干渉であるなどの原則を厳格に遵守しています。中国は武器装備およびその関連技術輸出問題の上で、一貫して国連の関連の決議と関連の国際法を厳格に遵守しています。中国の武器輸出は全て責任を負ったもので、慎重なものでもあります。

記者:今年中印両軍の交流には非常に多くの事情が発生しました。一方において双方は各レベルいずれにおいても交流を行い、同時に実効支配ライン付近において双方はいくつかの摩擦も発生させました。来年の中印両軍の交流にはどういった項目がありますか? あなたは来年の中印両軍の交流の前途の見通しをいかに展望されますか?

楊宇軍:今年は「中印友好交流年」であり、中印両国の安全保障業務部門と軍隊は一連の重要な交流項目を展開しました。両軍の上層部の交際は絶えず、双方は安全保障業務に関する協議や陸軍対テロ合同訓練を行い、隣り合う軍区や国境防衛部隊も友好交流を展開し、さらに国境地域における遭遇の状況を妥当に処理し、中印国境地域の平和と安寧を維持保護しました(頑住吉注:「平和と安定」という常套句がありますが、ここでは「平和と安寧」になっています)。

来年、中国サイドはインドサイドと共に継続して両軍の対話、交流と協力を強化し、不断に両軍関係の継続した前向きの発展を推進することになります。特に両国政府が署名した「国境防衛協力協議」をうまく実行し、国境地域の平和と安定をうまく維持保護する必要があります。来年の両軍の交際の具体的項目の手配に関しては、現在双方が協議中です。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「現場の飛行機の残骸が残っているところには濃い煙がわき起こり、機首と機の尾部が地上に墜落している」です。)

記者:過去のこの1年、中央軍事委員会巡視チームは3回にわたって7つの軍区の常任委員班およびその構成員に対し巡視を行い、一連の重要な問題と糸口を発見しました。いったいどういった重要な問題を発見したのですか? 具体的な違法、規則違反の個別案件に対し公開を行う可能性はありますか? 次の一歩としてこの巡視計画は軍隊のその他の大単位に関わりますか? 第2の問題として、ある報道は来年から全軍の在職幹部と将兵の給料、収入を全てアップするとしていますが、事実確認をお願いします。

楊宇軍:第1の問題に関しては、メディアですでに報道がなされており、私には提供できるより多くの情報はありません。

第2の問題に関しては、最近軍人の給料、待遇を高めることに関する意見が非常に多いです。説明を必要とするのは、軍隊は国家の主権、安全、発展の利益を維持保護する堅固な礎であり、党と国家は軍人の生活、待遇の向上に対しずっと非常に関心を持っている、ということです。軍人の給料、待遇をある適当なレベルに保持することは、軍人の後顧の憂いを軽減し、広大な将兵がより良く職責を履行し尽くすのに有利です。

記者:軍隊の反腐敗の最新の状況と次の一歩のもくろみを紹介してください。第2の問題として、最近中米の海軍艦艇がアデン湾で海上の意外な遭遇演習を行いましたが、今回の演習にはどんな効果があったのですか? 今回の演習の経験は将来その他の海域で継続して実施されるのですか?

楊宇軍:第1の問題に関しては、中央の配備に基づき、軍隊は継続して反腐敗の業務を深入りして推進します。軍の中に腐敗分子が隠れる場所があることは絶対に許しません。軍隊の中で発生した腐敗案件に対しては、どんな人に関わろうと、職務がどんなに高かろうと、必ず徹底した調査を堅持し、絶対に見逃しません。

第2の問題に関しては、12月中旬、中国海軍第18航路護衛艦隊の運城艦、巣湖艦はアメリカ海軍の「Strelet)」号ミサイル駆逐艦と、アデン湾海域において「海上の意外な遭遇に関する規則」の運用につき演習を行いました。これは中米の海軍が初めて行うこのような演習で、双方の相互信頼の増進、誤解誤判を避けることに対しポジティブな意義を持ちます。

記者:アメリカメディアは最近、中国は13日新型の東風-41大陸間弾道ミサイルを発射したとし、かつミサイル技術の向上と共に中国が将来核先制不使用の政策を改変するかもしれないと心配しています。これに対しどんな回答がありますか?

楊宇軍:我々が国内において計画通りに行う科研試験は正常なことです。これらの試験はいかなる特定の国や目標に照準を合わせたものでもありません。説明を必要とするのは、中国は自衛防御の核戦略を堅持しており、核先制不使用の政策に改変はないということです。

(頑住吉注:これより4ページ目。画像のキャプションは「墜落機の現場写真は非常に惨烈である。さらに飛行機の大型レドームが見え、戦闘機であると確認できる」です。)

記者:最近北京で行われたグローバル時報年次会議で、ある代表が台湾問題に言及する時、台湾問題が久しく引き延ばされて決着しないということはなく、武力使用を絶対に放棄せず、必要な時は軍事的手段を用いて台湾問題を解決するのも選択肢である、としました。これに対し何かコメントはありますか?

楊宇軍:我々の台湾問題の上での立場は一貫しており、明確です。近年来両岸関係には平和的発展の良好な局面が示され、台湾海地域の平和と安定に有利です。両岸関係の平和的発展を推進する我々の方針、政策は変わりませんし、「台湾独立」の分裂陰謀を制止する決意と意志も動揺することはありません。

記者:ある報道は、今月22日に1機の軍用機が陜西省渭南に墜落損壊し、機上の2名の操縦員が死亡したとしています。事件調査の進展状況を説明してください。

楊宇軍:理解されているところによれば、12月22日、国防工業部門のある飛行機が試験飛行中に予期せず墜落損壊し、2名の飛行員が不幸にも犠牲になりました。我々は犠牲になった飛行員に対し沈痛な哀悼を表し、彼らの家族に対し真摯に慰問します。国防事業のために生命を捧げたあらゆる勇士たちに対し、我々は永遠に彼らを偲びます。

記者:ある報道は、我が軍は全面的に合同作戦指揮人材の専業化された養成模式を全面的に推進するとしています。この養成模式の詳細を紹介してください。これは国防と軍隊の改革という範疇の中の一部分なのですか? 国防と軍隊の改革方面に関する新たな状況の発表はありますか? 第2の問題として、最近の一定の時間、ネット上にあるリストが流れ伝わり、このリストの中には40名余りの軍隊の中の中、高級将校が含まれ調整が行われています。ある分析は、今回の人員調整は軍隊の反腐敗と関係があると考えています。事実確認をお願いします。

楊宇軍:第1の問題に関しては、合同作戦指揮人材は諸軍兵種と各戦場空間の戦力を計画し、指揮し、協調させ、一体化された合同作戦を実施する専門の人材であり、合同作戦指揮を実施する核心たる主体です。一定の時間の試験を経て、我が軍は合同作戦指揮人材の専業化された養成模式の全面的な推進を提出しています。この専業養成模式は、合同作戦指揮将校および合同作戦指揮ポストを科学的に位置付けし、合同作戦指揮員と指導管理幹部、合同参謀とその他の参謀人員の班に分けての養成を推進し、合同作戦指揮人材の選抜、養成、試験、使用の全く新しいメカニズムを建立し、合同作戦指揮人材の養成レベルを向上させるものです。

第2の問題に関しては、我が軍の条令条例や制度を根拠に、我が軍は毎年必ず適当な時期に指導幹部に対し一定の調整を行っており、これは正常な人事の手配です。

記者:もう1つ北朝鮮関連の問題を質問します。最近ある中国人民解放軍退役将校が文章を書き、北朝鮮に対し批判的態度を持っています。彼はもし北朝鮮に崩壊の状況が出現しても中国サイドは援助の手をさしのべないが、中国が北朝鮮を完全に放棄することもない、と考えています。彼のこうした視点に対しどんなコメントがありますか? また、より大きなレベルから中朝両軍間の関係を評論してみていただけますか?


楊宇軍:私はあなたが北朝鮮に関わる問題に非常に関心があることに気付きました。私があなたに言えるのは、中朝友好関係発展の上での中国サイドの立場は明確であるということです。

(頑住吉注:これより5ページ目。画像のキャプションは「1台のエンジンは機体の残骸から西側に500m離れたところに墜ちた」です。)

記者:現在の解放軍の、アフリカ地域がエボラ出血熱に対抗するのを援助する状況および軍事医学科学院生物工程研究所が研究開発するエボラ出血熱に対抗するワクチンの最新の進展を紹介してください。

楊宇軍:今年9月中旬から、中国軍は相次いでアフリカのエボラ出血熱発生区域であるシエラレオネやリベリアに向け何度も、合計約300名の医療人員、防疫専門家、随行する保障人員からなる医療隊を派遣しており、人員は中国人民解放軍総後方勤務部衛生部、解放軍第302病院、第三軍医大学、沈陽軍区など多くの機関から来ています。

医療隊はシエラレオネに78のベッドがあるエボラ出血熱患者入院観察診療センターを建立し、リベリアに100のベッドがある診療センターを建立し、かつWHO、国境なき医師団、駐在国政府、国連駐リベリア平和維持部隊などの組織および機構と密接な連絡メカニズムを建立済みです。医療隊は1回あたりの任期が2ヶ月で、シエラレオネに赴く第3医療隊とリベリアに赴く第2医療隊は、2015年1月中旬に行って交代する見込みです。

第2の問題に関しては、今年の西アフリカにおけるエボラ出血熱に関する状況の勃発後、軍事医学科学院科研チームはこれまでの研究を基礎に、新型ワクチンの研究を始動させ、このワクチンは最近国、軍の合同の審査をパスし、12月に臨床試験を展開することになります(頑住吉注:12月25日の記者会見であり、1〜2月の誤り?)。これは世界第3の臨床試験入りするエボラ出血熱ワクチンで、全世界で初の2014遺伝子突然変異型エボラ出血熱ワクチンでもあります。

記者:最近、ある軍の将校と軍事専門家が中国軍建設につき論争を行いました。一部の人は、中国軍の近代化建設は世界先進レベルとの一致を保持していると考えています。別の一部分の人は、中国軍と世界先進レベルには3、40年の隔たりがあると考えています。中国軍の近代化建設レベルは現在どんな段階にあり、世界先進レベルとの隔たりはどのようなのでしょうか?

楊宇軍:長年の努力を経て、我が軍の近代化建設は顕著な進歩を獲得しました。当然、某いくつかの領域では世界先進レベルと比べ、まだ比較的大きな隔たりがあり、我々は継続して不断に努力をなす必要があります。

今日の記者会見はここまでです。もうすぐ新たな年がやってきますが、ここで記者の皆さんの満ち足りた新年、万事思いのままを祝します! 皆さん来年また会いましょう。

(頑住吉注:6ページ目)報道によれば、墜落前この機は数分間の長きにわたって旋回した

(頑住吉注:7ページ目は4ページのキャプションの一部なので省略します。)

(頑住吉注:8ページ目)500m遠くまで放り出されたエンジン。総合的に見て墜落損壊した戦闘機は「飛豹」戦闘機らしい

(頑住吉注:9ページ目)現場の飛行機の垂直尾翼の残骸。八一の文字が入った軍マークが非常にはっきりしている


 この種の記事はよくあるんですがあまり訳す気にならないのは回答があまりにも官僚的で実質的内容に乏しいからで、今回のはこれでもまだましな方です。「私はあなたが北朝鮮に関わる問題に非常に関心があることに気付きました」という発言からは「余計な質問する奴はお前だと確認したぞ」みたいなニュアンスを感じないでもありません。

















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