中国初の国産空母の戦闘力は「遼寧艦」に比べ倍増する?

 これも希望的観測かもしれないですが。

http://military.china.com/critical3/27/20160310/21812571.html


初の国産空母の戦闘力は遼寧艦に比べあるいは倍加するか

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「大連造船工場のドック内で建造中の初の国産空母。中段の機格納庫モジュールが組み込まれたばかり。」)

作者:杜松涛

2016年3月6日、北京で両会に参加中の全国政治協商委員、海軍ネットワーク安全および情報化専門家諮問委員会主任の尹卓は記者のインタビューを受けた時、我が国が建造中の初の国産空母の全体設計はすでに就役している遼寧号に似ているが、トン数はより大きく、もって機格納庫と維持修理作業場の面積を増大し、弾薬と油や水の備蓄能力を増加し、その自力持久力をより大きく、機の搭載をより多く、作戦能力をより強くさせる、とした。

遼寧号は我が国がウクライナから購入したワリヤーグ号空母から改装され、ワリヤーグ号はソ連のクズネツォフ級空母の第2号艦である。ソ連海軍は全部でキエフ級、クズネツォフ級という2種の大型航空機搭載巡洋艦を開発し、その外観、設計思想、作戦使用はいずれも米英仏などの国の空母と非常に大きな差異がある。我が国は現在すでに電磁カタパルトサンプル機などアメリカ式空母のカギとなる重要部品を研究開発しており、何故さらにソ連式空母を建造しようとしているのだろうか?

まず、遼寧級の建造はより早く戦備の需要を満足させることができる。2015年に開かれた中国共産党18大5中全会公報は、戦略的チャンス期の概念の中に含まれるものにはすでに深刻な変化が発生しており、このことは全体的平和環境の中により多くの挑戦が出現することを意味している、と指摘している。我が軍は現在祖国統一実現の重任に直面しており、空母打撃群に代表される外国の軍事力量の干渉を防ぎ止める必要があり、より強い力量を持つことが必須で、第2隻目の空母をできる限り早く完成させることはこれに対し非常に重要である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「遼寧号空母の南海での演習。我が国は現在空母の戦闘力形成に対し切迫した需要がある。」)

大型空母は非常に複雑な大型武器システムであるが、我が国は遼寧号に始まりやっと空母を持った。その日常運用、特に飛行甲板の操作に対しまだ熟知しておらず、3年半の時間を用いても10機あまりの艦載機を同時に操作できるだけである(このことは艦載戦闘機の数の不足、生産が緩慢なこととも関係がある)。同類空母間では高度に類似し、遼寧号上で訓練したことのある艦員は新空母上でも熟練して操作でき、探索時間の節約、素早い戦闘力形成の助けになる。もし新たな構造タイプの空母を建造したら、必ずや改めての模索が必要になる。

次に、遼寧級の建造は比較的良い経済性を持つ。20世紀の初めにはじまり、世界各国は戦艦、空母、重巡洋艦など主力艦を開発する時、多くは同一機種で少なくとも2隻建造するやり方を採用している。このようにすることは装備を更新世代交代させて戦闘力を不断に高めるのにも有利だし、また設計と組立のコストを割り振って製造コストを下げることができ、同時に2隻の軍艦が順繰りに海に出て勤務執行ができ、全体的な戦闘力を保持して大きな起伏が出現しない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像:遼寧号の最近の動画は、この艦が同時に6機の殲ー15戦闘機を搭載していることをはっきり示しており、これは22機という設計指標よりはるかに低い。」)

遼寧号の全体設計はソ連のクズネツォフ号と基本的に一致し、飛行甲板のレイアウトはほとんど完全に同じで、いずれもソ連の1970年代末の技術と戦術構想をベースとし、このことは極めて大きくこの艦の戦闘力の発揮を制限している。

(頑住吉注:これより2ページ目)

尹卓将軍は初の国産空母は遼寧艦を基礎に改良されるだろうと明らかにした。彼も「類似」という言葉を使用したが、空母の設計と運用は非常に複雑なシステム工程であり、多くの時に細微な改良がもう非常にかけ離れた効能の差異をもたらすだろう。

現在初の国産空母はまだ「氷山の一角を表しただけ」で、我々はそれが遼寧艦と比べどんな改良をするのかを推測しても差し支えない。

まず、艦橋の長さが大幅に縮小される。

ソ連海軍は実戦経験が欠乏し、アメリカ海軍のような種類の艦橋が相手方の攻撃機によって掃射され、人員の死傷が悲惨、重大という経歴がなく、このため多くの将校は艦橋の快適さをひたすら求め、次々に自らのオフィスをここに置き、艦橋の体積がアメリカのキティホーク級通常動力空母の数倍という結果をもたらした。もし新空母の艦橋がキティホーク号クラスまで縮小したら、甲板には3機の戦闘機が多く駐機できる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像:キティホーク級(上)とクズネツォフ級(下)の側面図。後者の艦橋の長さがほとんど前者の二倍であることが見て取れる。」)

第二に、増加されたトン数を利用し、飛行甲板のレイアウトを改修し、さらに一歩駐機位置を増加させる。

スキージャンプ甲板の幅を広げる。現在遼寧艦のスキージャンプ甲板は比較的狭く、加えて殲ー15の全長は比較的長く、スキージャンプ甲板上には縦向きに配置された臨時の駐機位置しかなく、機の発進作業時には利用できない。スキージャンプ甲板を広げれば、右舷に3〜4の固定された駐機位置が設置できる。また、この2本の滑走路の往中線(頑住吉注:意味不明ですが語の成り立ちからして中心に向かう線?)をやや流用すれば、さらにショートポイント発進滑走距離が増加でき、艦載機の重搭載発進能力がより強くなる。

ソ連海軍は空母を設計、使用した経験が欠乏していただけでなく、技術上も非常に立ち後れ、このため遼寧号上には非常に多くの技術発展の潮流に符合しない、戦闘力発揮に影響する場所が残留し、例えば舷側の武器プラットフォームとクレーンが飛行甲板の使用面積を侵略占領している、弾薬リフトの位置が不合理、1つの場所という形式での総合保障が実現されていない等々である。これをいずれも新たな艦で補えば、さらに甲板後段左右両側に3〜4の固定駐機位置を増加し、かつ給油、弾薬搭載の作業効率を向上させることができる。

安全上の考慮ゆえに、艦載機の出動時は空母甲板での給油、弾薬搭載作業の完成が必須である。現時点で遼寧艦は機の発進時18の固定および臨時の駐機位置があって使用でき、このことはこの艦の1回の最大の出動能力が18機の戦闘機であることを意味している。ひとしきりの改良を経た後、9つ以上の駐機位置が増加することが有望で、1回の最大出動能力は27機まで向上する。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「画像:遼寧号の飛行甲板の縁は艦橋、武器プラットフォーム、クレーンによってあまりにも多くの面積が占拠され、飛行機の駐機、発進に影響している。」 続いて2枚目。「画像:ロシア人はインドのチャンドラグプタ号空母を改装して間違いなく少なからぬ金を稼いだが、その甲板の改良の幅はやはり一定の水準に達したものと評価される。」)

第3に、機格納庫の面積を拡大し、飛行機の搭載数を増加させる。

遼寧艦には空母として1カ所重大な欠陥があり、それはこの艦の前身がかつて12発のSS-19超音速対艦ミサイルを装備し、12本の傾斜した発射管がスキージャンプ甲板の後段下方の船室に配置されていることである。SS-19ミサイルのサイズは非常に大きく、その発射管も本来は機格納庫に用いることができる空間を大量に占拠している。

(頑住吉注:これより3ページ目)

対比できるのは、遼寧艦の満載排水量が約6万トン、機格納庫の面積が4,054平方m、フランスのドゴール号空母の満載排水量が4.2万トン、機格納庫の面積がそれにもかかわらず4,600平方mある、ということである。もしドゴールが原子力空母であるがゆえに、燃料タンク、空気取り入れ、排煙ルートなどが省かれる優勢があるにしても、このように大きなトン数の隔たりである。初の国産空母は最適化作業が一定の状態に達していさえすれば、機格納庫の面積がドゴール号の水準まで拡大されることはあり得ると信じる。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「画像:クズネツォフ級空母の一大欠陥は、スキージャンプ甲板後段に12本の対艦ミサイル発射管が装備され、本来機格納庫に用いることのできる空間を占拠していることである。」 続いて2枚目。「画像:フランスのドゴール号空母の機格納庫面積は比較的大きく、甲板の最適化設計も比較的よくなされており、比較的多くの駐機位置がある。」)

まとめると、初の国産空母の遼寧艦に比べての改良は、率直に言って多擠擠(頑住吉注:意味不明)、スペースを空けて飛行機を駐機することに他ならない。空母は真の「巻き貝の中に道場を作る」の場所であり、運用効率が保証される状況下で、戦闘機が1機多く駐機できれば、戦闘力を一段アップすることができるのである。

外国メディアが発表した画像から見て、現在初の国産空母はまだ全部の部分の組立が完成しておらず、最も早くて今年の末に進水し、2019年に正式就役できると見られる。もしディテールのところが成功裏に改良できたら、その戦闘力は遼寧艦に比べ倍増するだろう。(文/杜松涛)


 まああんまり構造や運用方法を変えたら遼寧艦での訓練通りにはいかなくなるでしょうが、基本構造は保持し便利になる方向での改良を行うなら多少の追加訓練で使用できるようになるかもしれないですね。

















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