台湾のアメリカからの兵器購入2題

 アメリカも非常に難しい選択を要求されますが。

http://military.china.com/news/568/20151016/20570754.html


アメリカの対台湾兵器販売はあるいは中古品の大規模な在庫一掃のためか 台湾はF-35Bを買おうと注視する

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「アメリカが台湾に販売したF-16戦闘機」)

先日の台湾「中央社」の報道によれば、「2015年台湾・アメリカ国防工業会議」の開幕記者会見で、アメリカの台湾商業協会会長のRupert Hammond Chambersは、クリスマスから来年の台湾地域指導者選挙前までに、アメリカ大統領オバマは議会に対台湾兵器販売を通知する可能性がある、とした。軍事専門家の徐光裕は中央テレビ「海峡両岸」のインタビューを受けた時、この兵器販売はあるいは中古品の「大規模な在庫一掃」かもしれず、しかも台湾はそれにもかかわらずこの機を借りてアメリカの短距離発着ステルス機やディーゼル・電池動力潜水艦を購入し得ることを希望しているが、これは台湾の独りよがりな考え方で、アメリカがハイエンド装備を軽易に台湾に販売することはあり得ない、とした。

Rupert Hammond Chambersは、これはオバマ任期内最後の対台湾兵器販売となり、金額は20億アメリカドルを超えないだろうと見られ、しかも「大規模な在庫一掃」をもって中古装備を販売することと現有の武器のグレードアップをもってメインとする可能性がある、とする。

中国文化大学教授の邱毅は、これまでの経験から見て、アメリカ大統領はその職務を退く前、一般にいつも台湾に対し「別れに臨んでの兵器販売」を行う、とする。例えば小ブッシュはその職を退く1ヶ月前、金額の大きな対台湾兵器販売を宣言し、これには「パトリオット」ミサイル、「アパッチ」ヘリなどが含まれた。台湾が長年来アメリカに向けこのように大きな金額の保護費を渡している以上、オバマ大統領はその職を退く前、兵器販売を通じて台湾・アメリカ間の友好関係を態度表明し、アメリカが依然台湾を重視し、台湾を放棄しないことを体現しなければならない。

また、オバマが兵器商に申し送りを与えることも必須である。今アメリカは大統領選挙を行いつつあり、アメリカ大統領選挙の中の政治献金の最も重要な出所の1つはまさに兵器商であって、兵器商はちょうどアメリカの中古武器を台湾に売ってやることを希望している。「台湾に対し販売される兵器の価格は特別に高く、一方台湾もまた自らカモになりたがり、兵器商がもしその中から利を得れば、与党の大統領選挙中の政治献金は当然それにつれて上がり、このことは与党の大統領選挙に対してもポジティブな補完があるだろう。」 邱毅はこのように語る。

徐光裕は、20億アメリカドルは小さな金額ではなく、台湾は少なからぬ装備を買えるだろう、とする。アメリカのこの「別れに臨んでの兵器販売」は中古品の「大規模な在庫一掃」の可能性が高いが、台湾方面はこのチャンスをしっかりとつかむ必要があると考えており、このため非常に多くの需要を提出しており、特に短距離発着ステルス機とディーゼル・電池動力潜水艦である。

徐光裕の説明によれば、台湾は面積が小さく、かつ絶対多数の場所は山地で、比較的大きな飛行場は戦時に非常に容易に攻撃目標となり、このため台湾は飛行場の制限を受けないですむ飛行機を必要としていて、道路、甚だしきに至っては山間のくぼ地の中でも垂直発着できるものが最も好ましい。台湾方面はこの種の飛行機は自分たちにとって用いるところが比較的大きく、このためアメリカの短距離発着飛行機を注視している。また、台湾海軍は現在何隻かの潜水艦を持っているが、すでに非常に古くボロボロで、交換を必要とする。台湾は今回のアメリカの対台湾兵器販売のチャンスをしっかりつかんで、アメリカの通常潜水艦技術を購入し得ることを希望している。

「だがこれらは全て台湾の独りよがりな考え方である。」 徐光裕は次のように語る。短距離発着ステルス機は現在最もハイエンドな飛行機で、アメリカが軽易に台湾に販売することはないだろう。アメリカサイドの関連部門責任者もとっくに台湾に対しこの飛行機を販売することはあり得ない、と態度表明している。(邱越)


http://military.china.com/news/568/20151016/20570523.html


台湾軍、アメリカに向け艦載垂直発射装置の販売を求める 自ら6千トン級イージス艦を建造することを欲する

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「カナダの『ハリファックス』級護衛艦の舷側のMk.48ミサイル発射装置」)

今日台湾の「風伝媒」の情報は、台湾のいわゆる「国防省」は、すでにアメリカに向けMk.41およびMk.48ミサイル垂直発射装置を購入する請求を提出しており、この2種の発射装置を外部吊り下げ形式をもって「ノックス」級護衛艦と「沱江」号軽護衛艦上に装備して試験を行うことを準備し、これに「天弓3」および「海剣2」ミサイルとの互換性を持たせる計画である、とした。将来「6,000トン独自建造イージス艦」および「迅海計画第二段階」護衛艦を研究開発するために準備をするのである。

台湾の「風伝媒」は、台湾当局は最近のアメリカ・台湾兵器購入会議でアメリカに向けMk.48購入の新たな要求を提出した、とする。この前台湾軍はアメリカからMk.41ミサイル垂直発射装置を購入したことがあり、陸上実験に用いた。

報道によれば、今回の台湾によるMk.48垂直発射装置購入は、この装置を用いて台湾自ら生産する「海剣2」ミサイルを発射する試験をし、かつコードネーム「迅連プロジェクト」の艦載作戦システム整合試験を完成させるためである。もし一切がスムーズなら、台湾は2018年にMk.48垂直発射装置を獲得し、かつ試験に用いる可能性がある、とされる。台湾海軍は1隻の古い「ノックス」級護衛艦を試験艦として用いる可能性があり、新たに建造した「沱江」級の艦を使用して試験を行う可能性もある、とされる。

台湾の「迅連プロジェクト」作戦システムはミサイル発射システムの他、さらに三座標フェイズドアレイレーダー、電子対抗、コンピュータなどのシステムを包括するとされる。このシステムは研究開発成功後、台湾が計画中の新型艦艇の主要な作戦システムとなる。性能上「イージス」には遠く遠く及ばないが、システムの組成や作用から言えば、「迅連システム」とアメリカの「イージス」システムは似ている。

「迅連システム」完成後、台湾は6,000トン級の独自建造「イージス」艦と2,000トン級の「迅海第2世代」護衛艦の研究開発を開始する可能性があるとされる。Mk.41システムを使用して「天弓3」ミサイルを発射し、Mk.48システムを用いて「海剣2」ミサイルを発射するのである。

だが興味深いのは、同時にMk.41とMk.48を配備するという方式が非常に奇怪だということである。何故ならMk.48垂直発射装置は寸法が小さく、重量が軽く、甲板を貫かなくても装備でき、このため通常ああした大型のMk.41垂直発射装置の取り付けに不適合な戦闘艦上に用いられるからであり、例えば日本の「むらさめ」級、カナダの「ハリファックス」級の艦などである。一方Mk.41垂直発射装置が装備できる艦艇は一般に全てMk.41装置だけを装備し、例えばオーストラリアの「アデレード」級護衛艦は8ユニットのMk.41装置を使用し、「1筒4弾」方式をもって「先進シースパロー」ミサイルを発射する。

台湾の未来の6,000トン級「イージス艦」がもし同時にMk.41とMk.48を装備するとしたら、「海剣2」ミサイルの寸法が過大で、Mk.41発射装置の「1筒4弾」に使用できず、一方「天弓3」ミサイルの低空近距離作戦能力に問題がある可能性があり、このため中近距離ミサイルでその不足を補う必要があり、止むを得ずこの種の奇怪な配置方式を選択することを説明するのかもしれない。


 アメリカは当然台湾に強力で先進的な兵器を販売したいわけですが、それをすれば大陸との関係が悪化し経済的にもデメリットが出る可能性があり、またもし大陸が台湾を「統一」したらそれらの秘密が大陸に全て掌握されてしまうことにもなるので当然限度もあり、このさじ加減は難しいでしょう。日本がアメリカとの関係を捨てて中国べったりになることは少なくとも近い将来には全く考えられず、アメリカは対外販売するうちで最も先進的な兵器を日本に与えますが、最近アメリカと中国の間でバランスを取る外交路線を取っている韓国に対しては台湾ほどではないにせよ先進的な兵器を販売することに躊躇せざるを得なくなるでしょうね。























戻るボタン