中国の「国家創新指数報告」

 直接軍事の話題じゃないですが。

http://military.china.com/news/568/20140331/18422590.html


中国の創新力指数ランキング、第19位までアップ 一部の指標は世界に先んじる

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「データのソース:『国家創新指数報告2013』」)

科学技術の競争が日増しに激烈になる国際構造の中で、我が国の創新能力は何位なのか? 中国科学技術発展戦略研究院が最も新しく発表した「国際創新指数報告2013」は、中国の創新能力が着実に上昇し、国家創新指数ランキングは世界40の主要国の中で19位までアップし、前年に比べ1つ順位を上げたことをはっきり示している。報告は同時に、中国の創新の基礎は依然比較的薄弱で、創新能力の向上は依然長期的に持続する努力を必要とする、と指摘している。

ランキングは去年に比べ1ランクアップし、一部の指標は世界に先んじる

「国家中長期科学・技術発展計画綱要(2006〜2020)」の発表、および創新駆動発展戦略の実施と共に、中国の自主創新能力は大幅にアップし、科学技術競争力と国際的影響力は顕著に増強され、一部の指標は世界に先んじている。

このうち、国家創新指数ランキングは19位までアップし、去年に比べ1ランクアップした。研究開発経費は1029.4億人民元に達し、世界第3位に安定して位置し、全世界に占める割合は2000年の1.7%から11.7%まで急上昇し、アメリカ、日本との隔たりがさらに一歩縮小した。研究開発人員の全時当量(頑住吉注:後述)は324.7万人年に達し、世界の首位にいて、全世界の総量の29.2%を占めた。国際科学論文産出実現の質は向上し、論文の数は世界2位にいて、頻繁に引用された論文の数は世界4位にいる。本国人の発明パテント申請数と権利が与えられた数はそれぞれ世界の首位と2位にいて、全世界の総数の37.9%と22.3%を占める。高度技術産業輸出が製造業に占める比率は世界の首位で、知識サービス業の増加値は世界3位にいる。

報告は、「第十二次五カ年計画」科学技術発展計画が確定する指標の大部分はすでに前倒しで完成し、あるいは完成に近づいていることをはっきり示している。このうち、国際科学論文が引用された回数の世界ランキング、研究開発人員の発明パテント申請数という2項目の指標はすでに前倒しで完成されている。1万人の就業人員ごとの研究開発マンパワー投入は目標(43人年)より1人年低いだけで、1万人ごとの発明パテントを持つ数は目標(3.3件)より0.1件低いだけである。全国技術市場契約交易総額はすでに目標の90%を完成させている。

科学技術貢献率は向上が待たれ、企業の創新、進歩は顕著

科学技術進歩貢献率とは、経済成長の中で科学技術の進歩がもたらした成長の占める比重を指し、科学技術と経済が相結合する程度と、経済発展方式の発展変化を反映する総合的な指標である。報告は、2012年の中国科学技術進歩貢献率は52.2%に達し、2003年に比べ11.3%アップしたが、計画目標とはまだ一定の距離があることをはっきり示している。期限通りこの指標の計画目標を実現するには、まださらに一歩経済発展方式を発展変化させ、経済成長の投資に対する依存を減少させ、科学技術創新に頼って経済発展と発展変化、グレードアップを駆動する必要がある。

報告は、中国企業の創新は長足の進歩を取得し、企業の創新指数は2000年に比べ2.2倍に増加している、と指摘している。具体的指標から見て、企業の研究開発経費は急速に増加し、全社会総量の76%を占め、全世界の企業科研経費総量の13%を占め、2000年に比べ11.5%アップしている。企業の発明パテント申請数は17.6万件に達し、1万名就業人員あたりの発明パテントを持つ数は29.2件に達し、2000年に比べそれぞれ21倍および9倍に増加している。

発明パテント申請と授権のパフォーマンスは突出し、創新能力はBRICの先頭を走る (頑住吉注:「BRIC」はブラジル、ロシア、インド、中国という経済成長著しい4か国の頭文字を取った名称です)

報告は、中国の創新指数ランキングのアップは主に知識創造能力の向上と創新環境の改善に功が帰せられる、ということをはっきり示している。発明パテント申請と授権などの方面のパフォーマンスが突出しているため、我が国の知識創造ランキングは前年の24位から18位まで躍進した。このうち、1万名の研究人員あたりの発明パテント授権数、1億アメリカドルの経済が生む発明パテント申請数は顕著な優勢を持ち、それぞれ3位と2位にいる。

創新環境方面では、中国の創新環境ランキングは前年の第19位から第14位までアップした。創新資源、企業創新はそれぞれランキング第30位と第15位で、いずれも前年と同じである。調整後の新指標によって計算すると、創新成果ランキングは第14位である。

評価結果は、アメリカは強大な創新資源とずば抜けた創新成果に頼って、再度最も創新能力を持つ国になったことをはっきり示している。全BRICの中では、中国の創新能力は継続して先んじた地位にあり、ロシア、南ア共和国、ブラジル、インドはそれぞれ32位、35位、38位、39位にいる。

(頑住吉注:これより2ページ目)

中国の最近20年の科研経費総投資、アメリカのここ2年の累計額に及ばず

国家創新指数の得点を根拠に、報告は40カ国をランキングの順序に照らして10カ国を1組に分けて4グループとした。結果は、中国の国家創新指数の総合得点は65.2点で、競争が最も激烈な第2グループに位置し、1つ前のベルギーとの差が3点で、その後にぴったりつけているカナダ、ルクセンブルグ、ニュージーランドに比べてそれぞれ0.6点、0.9点、1.3点先んじていることを示している。

報告は、中国の創新の基礎は依然として比較的薄弱で、ここ20年の科研経費累計投入量は、アメリカのここ2年の累計量に及ず、日本のここ4年の総投資よりも少ないことを指摘している。このことは、国家の創新能力を高めるには、我が国は依然持続的に投資を強化し、かつ長期的な努力をする必要があることを示している。

創新指数報告はいかにして生まれたのか?

理解されているところによれば、国家の創新能力を客観的に監視計測および評価するため、科学技術部所属の中国科学技術発展戦略研究院は2006年から国家創新指数研究作業の展開を開始した。最初の3部の「国家創新指数報告」はすでに相次いで2011年、2012年、2013年に発行されている。

説明によれば、「国家創新指数報告2013」は国内外の「国家の競争力」と「創新の評価」などの方面の最新研究成果を参考にし、世界の経済フォーラム、スイスのローザンヌ国際管理発展学院など国際的に権威ある機構の評価報告を参考にし、「創新資源」、「知識創造」、「企業創新」、「創新成績」、「創新環境」という5つの一級指標、30の二級指標の指標評価体系を包括し、世界の研究開発経費総量の98%、全世界のGDP総量の88%を占める40カ国を選択して評価対象とし、国際的に通用しているベンチマーキング分析法を採用し、2011〜2012年の関連の統計データに基づき、40カ国の創新指数を測定計算した。

報告の中で採用されている評価データの主要なソースは国内外の権威あるデータバンクで、これには国家統計局、科学技術部が合同で発行する「中国科学技術統計年鑑」、世界銀行の「世界発展指標」、経済協力発展組織の「主要科学技術指標」、アメリカ国家科学技術基金の「科学および工程指標」、世界知的財産権組織の「パテント統計データ」、ローザンヌ国際管理開発学院の「世界競争力年鑑」、世界経済フォーラムの「グローバル競争力報告」、ユネスコ統計研究所などが含まれる。


 そもそも他人からの客観的評価じゃないというのは置いておいて、人数が圧倒的な割にはそれぞれたいした順位ではないという感じもありますが、いろいろな面で改善されつつあるのも確かでしょう。

 なお、「全時当量」ですが検索して意味の解説を読みましたが、とあるページではこんな計算の例が挙げられていました。

「2人のフルタイム人員と3人の非フルタイム人員(労働時間はそれぞれ20%、30%、70%)がいると、全時当量は2+0.2+0.3+0.7=3.2人年」

 要するに全員をフルタイムに換算した場合の労働者の数ということでしょう。まあフルタイム人員が同じ数いても、9時5時でぴったり帰ってしまう人が多い国と例えば日本とではかなりの内実の差があると考えられますが。




















戻るボタン