アメリカと中国の小火器を比較する

 全体としてはやはり差が縮まる傾向にはあると思いますが。

http://military.china.com/kangzhan70/zhjw/11173869/20160311/21842046.html


中米の小火器の隔たりは大きい 「伝統の問題」というような簡単なことには止まらない!

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国の小火器は国際的にすでに非常に大きな市場を持つ」)

近年来、国産大型武器が次々に現れては尽きず、中国の国防の実力は極めて大きな発展を達成しており、国にこれに対し喜ばない人はいない。だがもし我々が冷静になってちょっと考えてみればすぐに気づくだろう。ここ何年か国産小火器は比較的低調なことが目立つようで、新型小火器の報道を見ることが少ない。現代の戦争は高度技術条件下の情報化戦争であって、もはや小火器の間の勝負ではない、と言うお友達がいるかもしれない。果たして事実は本当にこうだろうか? 私の考える答案はノーである。戦争の形態がどんな種類の程度にまで発展しようとも、兵士は必ず不可欠の作戦ユニットであって、兵士が戦場にいさえすれば、彼らの第二の生命である銃を重視することが必須である。

国産小火器を熟知するお友達は皆知っているが、新中国の小火器工業はソ連に師事し、ソ連式武器装備の影響を受けること非常に大きく、今日まで中国軍が装備する小火器、例えば85式狙撃小銃などは依然ソ連式武器の代表である。小火器は目立たないようだが、それにもかかわらず直接的にある軍隊の作戦、指揮思想を反映している。ソ連軍は機械化大兵団作戦を主張し、このためソ連式小火器装備もこの点を余すところなく体現している。例えば、小火器の発射速度、殺傷性能を重視するが、小火器の照準装置に対してはずっと非常に重視してはいない。機関銃などの制圧火力の発展を重視するが、狙撃銃など正確射撃武器に対しては決して非常に重視してはいない。中国の小火器装備はソ連の影響を受けること非常に深く、このため長期にわたりやはりこの特徴があった。1つの直感的受け止めは、米軍の小火器は各種のタクティカルライト、補助照準器を追加装備しているが、中国の小火器にこの種の状況は決して多く見られないようだ。

だが近年来、中国軍の改革発展の深化につれ、どんどん多くの現代作戦理念が解放軍の中に深入りし始め、かつ国産小火器の発展に影響している。今日、我々は中米の拳銃、小銃、機関銃、狙撃銃、軍用散弾銃といったいくつかの小火器につき対比を行い、中米の小火器のどちらが優れどちらが劣るかを見、もってその背後から屈折して映し出される両国の作戦思想の深い分析を行うことを期す。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像1:アメリカのコルトM45拳銃」)

拳銃

現在、解放軍が装備する最も先進的な拳銃は92式5.8mm軍用拳銃で、この拳銃は主に解放軍陸軍作戦部隊の将校、特殊部隊、飛行部隊に装備される。この銃は全長188mm、重量(マガジン含む)0.67kg、マガジン容量20発、DAP92式5.8mm拳銃弾薬を使用し、弾頭の初速は470〜490m/s、最大射程は50mである(頑住吉注:それじゃエアソフトガンです。「最大有効射程」と言いたかったんでしょうかね)。25mのところの最大密集度はR50が2.2cmより大きくなく、R100は5.5cmより大きくない。50mのところで1.3mm厚の232ヘルメット鋼板を貫通後、依然50mm厚の松板を貫通することができる。こうしたデータからは、この銃が遠距離(拳銃にとって)の殺傷性能を強調し、貫通力が大だということが見て取れるが、接近戦時はそれにもかかわらず非常に大きな憂慮があり、例えば跳弾、誤傷などである。

一方米軍で装備されること最多なのはベレッタM92F式拳銃である。この銃はイタリアによって研究開発され、9mmパラベラム拳銃弾薬を発射し、マガジン容量は15発、全長217mm、空虚重量0.96kg、初速333.7m/s、有効射程50mである。データから見て、ベレッタ拳銃は92式拳銃と同じく、中遠距離の作戦効果を強調し、伝統的な拳銃設計理念に属する。性能について言えば、92式に比べ立ち後れているだろう。だが米軍は2013年には早くも新たな銃の換装計画を始動させ、現在装備されているのはコルトM45式拳銃である。この銃は全長219mm、全体重量1.14kg、マガジン容量8発、銃口初速度252m/sである。ここまで見て、あなたは本来の拳銃より良くないのに、何故交換したのか、アメリカは何故さらに後退したのか? と思うかもしれない。

(頑住吉注:これより2ページ目)

我々は、拳銃は近距離作戦に用いるものだと知っている。米軍は、戦場では拳銃が真に有効な交戦距離は一般に10〜15m前後であると気づいた。しかも、現代の特殊作戦の発展につれ、室内特殊作戦(ICQB)がどんどん重要になり、コルトM45はまさにこのために研究開発されたのである。このため、これは米軍が立ち後れていないというだけでなく、まさに米軍の実戦経験の豊富さを証明している。米軍はずっとCQB作戦を重視し、実戦の中ですでに拳銃作戦の真髄を悟っている。我々はこの方面で明らかに隔たりが非常に大きい。この点は我々が依然拳銃の50m射撃訓練を非常に強調していることから見て取ることができ、何故ならCQB作戦の中で、50mはまさに隠蔽して接敵する距離であり、銃を発砲する作戦距離ではないからである。

また、コルトM45は「ビーバーテイル」式グリップセーフティ、アンビのマニュアルセーフティレバーを採用しており、スライド前端にも傾斜した形式の滑り止めセレーションがあるなどの設計はいずれもXSE拳銃から来ている。一方M45A1の主要な改変はフレーム前端にピカティニーレールを追加し、もって各種タクティカルライト、レーザーポインターなどのアクセサリーの取り付けに便としたことで、またこの拳銃の外表面処理は現在流行の砂色となっている。こうした方面で、我々とアメリカとの隔たりは非常に大きい。

小銃

現在解放軍で装備数最大のものは95系列自動小銃と03式自動小銃で、この2種の銃はいずれも皆が比較的熟知している。95式自動小銃は部隊での装備数が03式よりずっと多く、解放軍の現在の主力小銃である。95式自動小銃は全長743mm、重量3.3kg、マガジン容量30発、弾薬の口径は5.8mm、銃口初速度930m/s、有効射程400mである。米軍のこれに対応するものはM4A1カービンのはずで、この銃は全長840mm、ストックを縮めると長さ757mmで、95式小銃と基本的に同等である。このため、2つの銃は携行性能方面で互角であり、優劣はない。マガジン容量は30発で、95式と同等であり、理論上の発射速度は2つの銃で近く、火力持続性方面でも2つの銃は同一水準に属する。弾薬の口径は5.56mm、銃口初速度984m/s、有効射程600mと、95式より優れている。

03式自動小銃は、全長725mm(ストックたたみ)、950mm(ストック伸ばし)、空虚重量3.5kgで、ショートストローク式ピストン、回転式ボルトを採用し、銃口初速度は930m/s、有効距離は400〜500m、弾薬の口径は5.8mm、マガジン容量は30発である。権威ある資料の紹介によれば、03式自動小銃の研究開発の始動は非常に遅く、1997年になってやっと開始され、当初95A式自動小銃と命名されたが、2003年の定型以後、95式とは明らかに異なることにかんがみ、03式自動小銃と改名された。この銃は81式小銃と基本的に近く、このため5.8mmの81式小銃とも呼ばれる。この銃の研究開発作業は始動が比較的遅かったが、材料技術や銃器設計方面ではそれにもかかわらず根本的な突破はなく、例えば使用される工程プラスチックは性能上ずっと難関を突破していない。一方米軍特殊部隊は同時代にSCAR小銃を装備し、この銃の性能は各方面からしていずれも03式自動小銃を超越している。SCAR小銃の頂部は全通式ピカティニーレールで、ハンドガード両側および下方にはいずれもピカティニーレールが設置され、スコープ、グレネードランチャーおよびタクティカル器材が追加装備できる。こうしたピカティニーレールがあれば、小銃はもはや単純な小銃ではなく、1つのプラットフォームであり、機能の多様化が実現できる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「各種タクティカル用具を追加装備したSCAR小銃」)

中国のコンベンショナル小銃の集大成として、03式小銃の進歩は非常に大きいが、国際先進水準との隔たりはまだ非常に大きいということも見ておくべきである。03式小銃は95式小銃と同じ時代の製品に属し、その機能の開拓展開性にも非常に大きな不足が存在する。例えば上方だけにアリミゾのインターフェイスが設置され、光学照準具の追加装備に用いるが、その他の開拓展開インターフェイスは未設置であり、現代の作戦使用の要求に符合せず、部隊は普遍的に照準具を追加装備するアリミゾのインターフェイスには照準具を追加装備した時にロックがしっかりしておらず、重装備取り付けの効果が良くないなどの問題を報告している。このため、小銃方面において、我々にはまだ非常に大きな進歩の余地がある。いたずらに自らを卑下してはならないが、取得したちょっとの成就のためにうぬぼれ得意になってもならないのであって、いかなる夜郎自大な国家も必ずや失敗することになる。

(頑住吉注:これより3ページ目)

機関銃

機関銃方面では、中米の小銃分隊の編成が異なるため、直接定量化を行っての分析はできない。また、中米の機関銃の性能に対する要求も異なり、これは両国が自身の状況を根拠になした決定である。このため、機関銃領域ではたとえ中米いずれにも非常に大きな成就があっても、真剣に分析すれば、分隊用軽機関銃だけが対比できる。

分隊用軽機関銃方面では、中国が装備するのは主に95式分隊用軽機関銃で、一方アメリカが装備するのは主にM249機関銃である。前者は95式銃器ファミリーの重要なメンバーで、この銃は全体重量3.95kg(ドラムマガジン含まず)、全長0.84m、有効射程600m、75発ドラムマガジン給弾である。87式5.8mm普通弾薬を使用し、300mの距離で10mm厚のA3鋼板を貫通できる。600mの距離では、弾頭は14cm厚の松板を貫通する。大量の技術データと実弾射撃の結果は、国産95式5.8mm分隊用軽機関銃はすでに世界の名銃とスタンダードを共有していることを示しており、すなわち射撃精度が高く、寸法が短く、重量が軽く、作動に信頼性があり、使用寿命が長く、照準具の機能が全て揃い、威力が大で、後座力が小さく、全体構造がコンパクトで、レイアウトが合理的で、外観がスムーズで、美しく上品で、グリップが快適で、人間工学的に良いなどである。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「95式分隊用軽機関銃の分解図」)

M249機関銃は、全体重量10.4kg、5.56mmx45NATO弾薬を発射し、銃口初速度915m/s、有効射程1,000mである。M249機関銃には2種の給弾方式があり、弾薬ベルト給弾を採用した時、携帯に便利なため(特に突撃による陣地攻略時)、FN社は給弾具でもあり弾薬を収納する箱型弾薬ボックスでもあるものを設計し、弾薬ボックスはアメリカのM12型分解式弾薬ベルトを配備し、200発の弾薬が装備できる。弾薬ボックス左側のカバー板を取り外すと、弾薬ベルトを弾薬ボックス内に入れることができる。弾薬ボックスは機関銃の給弾機構の下方にあり、銃と一体の一部分となる。後にまた米軍のために軟式弾薬袋を設計し、100発と200発という2種の容量がある。弾薬ボックスはプラスチックを用いて一体インジェクション整形されているため、コストが低廉で、丈夫で耐用性がある。いくつかの弾薬ボックスを1つのハンドフレーム上に置くことができ、もって輸送に便利とする。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「分隊用軽機関銃の使用の上で米中には非常に大きな差異があり、全体的に言って中国の歩兵分隊の火力は米軍より強いだろう。」)

狙撃銃

狙撃銃方面でも、中米両国の使用にはやはり非常に大きな差異がある。単に技術の上で言えば、米軍は解放軍にずっと先んじているだろう。だが、これは決して解放軍の歩兵分隊の支援火力が非常に弱いことを意味しておらず、米軍が21世紀戦闘旅団など何度もの改革を経た後、どんどん普通の歩兵連隊の特戦化を重視していることを証明しているだけである。もし解放軍が将来この道を行こうとすれば、する必要のある努力は非常に大きい。解放軍歩兵小隊は88式狙撃小銃を装備し、この銃は全体重量4.2kg(これは世界各国の軍隊で現役の狙撃銃の中で最も軽い)、全長920mm、照準長394mm、マガジン容量10発、配備される昼間スコープは重量650g、最大拡大倍率9倍、有効射程800mである。この銃は5.8mm重量弾を使用し、85mの距離で16mm厚のミディアムカーボン鋼板を撃ち抜くことができ、1,000mの距離でまだ3.5mm厚のA3鋼板が貫通できる。

米軍が装備するのはM21半自動狙撃小銃で、この銃の性能はM14小銃と基本的に似ていて、米軍の中では正確射撃小銃に属し、全体性能は88式狙撃小銃より低い。だがこの銃は特殊作戦や小規模歩兵分隊の使用に適しており、このため各種の特殊作戦を描いた国外の映画の中ではしばしばその姿を見かける。

(頑住吉注:これより4ページ目)

大口径アンチマテリアル狙撃小銃は近年来また熱く議論される1つの話題である。その非常に大きな本体、超越的に長い射程、極めて大きな威力はしばしば軍事マニアのお友達が興味深く話す事柄となる。この方面において、真に先んじているのはアメリカではなく、南ア共和国である。だが、中国と比べれば、アメリカの技術上の先行はやはり疑いの余地がない。この方面において、中米両国それぞれの代表的な武器はそれぞれQBU10式狙撃小銃とバレットM107である。QBU10式は国産の12.7mm専用弾薬を使用する。資料がはっきり示すところによれば、この銃はプローン射撃を採用した時、200mの距離の3発の弾の最小散布円直径が約13cmで、1,000mの距離での3発の弾の散布円直径が約62cmである。一方アメリカのM107は550mの距離での散布円直径が15cm未満で、精度は1MOAに相当し、距離1,000mの時、散布円直径は約28.8cmである。データの上からは、M107の射撃精度がQBU10式をはるかに超えることが見て取れる。だが弾薬の威力の上では、QBU10式とM107はいずれも500mで8mm鋼板を貫通し、1,200mで4mm鋼板を貫通する能力を実現できる。威力の上では互角ということができる。照準具や人間工学の上で、国内は近年来長足の進歩を取得し、このため隔たりは大きくない。

軍用散弾銃

軍用散弾銃というと、疑問を持つお友達がいるかもしれない。軍隊がこれを装備して何をするのか? と。実は、米軍が散弾銃を装備する歴史は相当に長く、1886年には早くももう軍用散弾銃を装備した。CQB戦術の発展と共に、軍用散弾銃の腕の振るい場所はどんどん大きくなり、米軍は1980年代に専門に接近戦突撃武器計画(CAWS)さえ行った。現在米軍が装備する最新のものはM1014式散弾銃である。この銃は12ゲージ散弾を発射し、空虚重量は3.0kg、マガジン容量10発である。この散弾銃が持つ10発というマガジン容量は大変なもので、射程内で10発連射したら絶対に前方をクリーンにできる。この銃の自動方式はガスピストン式で、回転式ダブル閉鎖突起ボルトを採用する。信頼性が高く、火力が猛烈である。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「米軍のM1014式半自動散弾銃」)

QBS09式軍用散弾銃は解放軍に装備される初の軍用散弾銃で、このことは我が軍が特戦化の道の上で、徐々に米軍に近づきつつあることをも示している。この銃は工程原理がガスオペレーション式の半自動散弾銃で、そのガスピストンシステムはレミントン1100半自動散弾銃を参照している。この銃の最も特別なところは専用に開発された純合金全アルミ薬莢のDBD09式18.4mm殺傷散弾を配備することである。この弾は高密度のタングステン合金弾丸を採用し、現在世界で最も強い貫通力を持つ。09式散弾銃の誕生後、相次いで多くの特殊部隊に装備され、近年来いくつかの機動歩兵旅団特戦中隊もこの銃の装備を開始している。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「空軍特戦部隊が使用するQBS09式軍用散弾銃」)

以上の対比を通じて皆は気づくだろう。歩兵が最も常用する小火器である小銃と拳銃方面で、中国のアメリカとの隔たりは非常に大きい。しかもこうした銃器はまさに兵個人の戦闘力に関わり、それらの背後からは同様に中米両軍の未来の戦争に対する異なる見方も屈折して映し出されている。だが近年来の趨勢から見て、米軍歩兵連隊(装備歩兵連隊などの連隊は含まず)の特戦化はすでに1つの趨勢で、この方面において解放軍も発展の歩みを止めていない。強軍改革の大きな背景の下で、中国の小火器はどんどん先進的になり、どんどん人間工学化、モジュール化されると信じる。(作者:王晨陽)


 そういえば何年か前まで思いつきでどんどんみたいな形で92式のバリエーションが登場したり、ユニークなサブマシンガンやコーナー銃、アンチマテリアルライフルが登場したりしていましたが、ここのところ「戦略小銃」を除き新しい銃が登場したというニュースがないですな。警察用として92式がP226コピーに取って代わられるなんていう動きもあるようですし、やはり短期間内にこの分野で大きな進歩はなさそうな感じもします。

















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