中国原潜関連2題

 まず太平洋での活動に関する記事です。

http://military.china.com/news/568/20150206/19283311.html


中国の原潜の遠洋巡航には依然リスクが存在 二種の方式で列島線を突破可能

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「現在中国の戦略原潜の騒音はすでに顕著に低下し、性能もより信頼できるものになっており、遠洋巡航能力を具備している」)

人民ネット北京2月5日電(邱越) 中央テレビがロシアのタス通信の報道を引用したところによれば、アメリカ国防省情報局局長のスチュワートは2月3日議会下院軍事委員会で証言した時、米軍情報機関は2015年に中国は初めて核ミサイルを配備した原潜を派遣して海に出し、遠海戦闘当番任務を執行させることになるだろうと考えている、とした。軍事専門家の曹衛東は中央テレビのインタビューを受けた時、この報道は暗に、中国の戦略ミサイル原潜能力がすでに顕著に向上していることを指している、とした。軍事専門家の尹卓は、我が国の戦略原潜が列島線を突破したければ、1つの方式は艦隊あるいは商船に随行して隠蔽して前に出ること、もう1つの方式は武力の援護の下で強行突破することで、この方式は戦時に適用される、と指摘した。

曹衛東は、この報道の言下の意図は、中国の戦略ミサイル原潜の遠距離打撃能力が顕著に向上しているということであり、かつ中国がすでに戦略ミサイルを搭載した原潜を他国の門前まで派遣する能力を具備していると推測しているのだ、と指摘する。アメリカサイドは、過去中国の戦略ミサイル原潜は性能、騒音などの方面の原因ゆえにあえて遠海に赴かなかったが、現在では中国の戦略原潜の騒音はすでに顕著に低下し、性能もより信頼できるものになり、遠洋巡航能力を具備しており、さらに一歩相手方の捜索の難度が増加している、と考えている。もし中国の戦略ミサイル原潜が本当に他国の門前まで行けたら、相手方の防御のための時間を非常に大きく短縮し、原潜の威嚇効果は非常に大きく増大する。

我が国の戦略ミサイル原潜が遠海に進出する時、もしアメリカ、日本、インドなどの国に発見されたらいかに対応するかに言及する時に尹卓は次のように言った。我が国の戦略ミサイル原潜が太平洋に向かって東に進出する、あるいはインド洋に向かって西に進出するのには確かに一定のリスクがある。アメリカはずっと我が国の戦略ミサイル原潜の巡航区域、発射範囲、および騒音特性、使用方式や頻度などに対し探知計測を行っている。我が国の戦略ミサイル原潜が列島線を突破したければ、1つの方式は艦隊あるいは商船に随行して隠蔽して前に出ること、もう1つの方式は武力の援護の下で強行突破することで、この方式は戦時に適用される。

曹衛東は、アメリカとインド、米日韓の間のどんどん緊密になる情報共有は、確かに我が国の戦略ミサイル原潜の隠蔽された遠海への前進に不利であるとする。戦略ミサイル原潜のゲームのルールは、相手方に原潜の存在を知らしめる必要があるが、絶対に相手方に原潜の正確な位置を知らせてはならないというもので、「このため我が国の戦略ミサイル原潜がもし遠海に前進して巡航する必要があれば、より深く潜ることが必須である。」


 「中国の戦略原潜の騒音はすでに顕著に低下し」というのがどの程度なのか気になります。元々非常にうるさかったらしいので「顕著に低下し」ても依然充分探知できるという可能性もあるでしょうし。しかし仮にそうだとしても今後もずっとそうであることを期待するわけにもいきませんわな。

 次はインド洋での活動に関する記事です。

http://military.china.com/news/568/20150203/19275273.html


専門家:中印の海軍は同一ランクにない 中国原潜はインドのレッドラインにまだ触れず

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:中国海軍潜水艦」)

人民ネット2月3日電(邱越) インドの「今日のインド」ウェブサイトの報道によれば、2014年12月、1機のアメリカ無人機がインド洋のイエメン付近海域で中国の原潜1隻を発見し、インド安全保障機構は2014年に中国がインド洋に3回にわたり潜水艦を配備した問題に対し憂慮を感じている、とした。日本の「外交学者」誌も1月31日に文章を発表し、中国の原潜使用はすでにインドの「レッドライン」に触れており、この挙は必ずや両国海軍の軍備競争を引き起こすだろう、とした。だが軍事専門家は中央テレビのインタビューを受けた時、インドメディアの言う「中国が潜水艦をインド洋に配備」との言い方は不正確であり、しかも中印両国海軍の隔たりは非常に大きく、もし軍備競争と言っても、単にインドが中国を追いかける目標とするだけだ、とした。

「中国が潜水艦をインド洋に配備」との言い方は不正確

インドメディアの言う中国潜水艦のインド洋「配備」に対し軍事専門家李莉は次のように考える。インドメディアが報道する情報はそれ自体決して正確ではなく、「配備」という言葉は中国潜水艦がインド洋の某一地点での長期駐屯を実現し、明確な任務と編成があることを指す。だが我々はインド洋において明らかにこのようではない。

軍事専門家曹衛東は次のように指摘する。中国の潜水艦、原潜がインド洋まで行く目的は非常に明確で、それは航路護衛に参加し、ソマリアの海賊を打撃し、海上ルートの安全を維持保護することに他ならない。中国の潜水艦が任務を執行する期間は、シンガポール、インド、スリランカなど周辺国、およびアメリカに向け通報を行っている。当時いかなる国もこれに対し報道することはなかったのにもかかわらず、現在いくつかのメディアがこの件の騒ぎ立てを開始しており、その原因は一方においては中国の潜水艦の実力に対し驚きを感じていること、もう1つの方面は「中国脅威論」の宣揚である。

中国の原潜の活動はすでにインドのレッドラインに触れたか

日本の「外交学者」誌も1月31日に文章を発表して、中国海軍が最近インド洋において展開する活動は多くの国を心配で気が気でなくさせている、とした。報道はさらにインド当局者の話を引用し、「中国原潜の活動はすでにインドのレッドラインに触れた。この挙は必ずや両国海軍の軍備競争を引き起こす。」と考えた。

何故日本は中国海軍のインド洋での活動にこのように関心を注ぐのだろうか? 李莉の説明によれば、日本は近年ある新概念を提出しており、「拡大されたアジア地域」と呼び、太平洋およびインド洋を包括する。つまり日本はインド洋をもその戦略的視野に区分けし、この地域を自らが拡張展開する「地盤」と見なすのである。日本はアデン湾西岸のジブチに軍事基地を新たに建設済みであり、ここは紅海からインド洋に入るカギとなる重要ルートである。この基地の力を借りて、日本はインド洋の少なくとも1/3の範囲がその支配範囲内にあると考えている。「日本は中国潜水艦のインド洋進入はその利益の境界への挑戦だと考え、このためその現在の態度表明と反応は完全にそれ自体の戦略的利益の考慮から出ているのである。」

曹衛東は、中国は20年余り前にはもう原潜を持ち、かつずっと使用しており、何故現在原潜を使用することがインドの「レッドライン」に触れたのだろうか? とする。中国原潜は決してインドの領海には進入しておらず、インド洋の公海区域で任務を執行しているだけであって、インドには中国が原潜を使用するのを阻止する権利はない。また、インド海軍と中国海軍はパフォーマンス上から見ると兵力に大差がないようだが、実際には武器装備レベルの隔たりは非常に大きく、潜水艦でも水上艦艇でも、インド海軍は中国海軍と同一レベル上にはない。インドは海軍装備研究開発能力方面でも中国との隔たりが非常に大きく、もし強いて軍備競争と言うにしても、インドが中国を追いかける目標とするだけである。

1月29日に行われた国防部定例記者会見で、国防部スポークスマン楊宇軍は次のように言った。国連の関連の決議に基づき、2008年から中国は海軍の多種の類型の艦艇を派遣してアデン湾、ソマリア海域に赴かせ行き交う船舶の航路護衛を行っており、この過程の中で我々は関連国に向け潜水艦の活動を含む関連の状況を通報済みである。今後、中国軍は航路護衛の形勢の変化と任務の需要に基づいて各種艦艇を派遣して関連海域に赴かせ航路護衛任務を執行するが、こうした全ては正常な活動に属し、過度な解読は必要ない。


 軍艦を独自に建造する能力では確かに中国の方がだいぶ上でしょうが、数は少なくてもロシアから賃借、購入した潜水艦の性能が中国のそれ以上であるという可能性はあると思われます。また日本に対する評価はピンとはずれとしか思えません。そもそも日本に「外交学者」なんていう雑誌は実在しませんし、仮にあっても中国と違って雑誌は当局の意をそのまま伝えるメディアじゃないですからね。
















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