中ロ合作の大型旅客機は成功するか

 安ければ売れるという性質のものではないですからね。

http://military.china.com/important/11132797/20170715/30971397_all.html#page_2


ロシアメディア:中ロのワイドボディ大型機の任務は非常に困難 新たなエンジンを配備へ

【グローバル時報総合報道 特約記者アレクセイ ローサン】 ロシア大統領プーチンの2014年の訪中の期間、ロシア・中国両国は中遠距離ワイドボディ旅客機合同研究開発の覚え書きに署名し、ロシア連合飛行機製造集団社(UAC)は中国商用飛行機有限会社(COMAC)と手を携え、上海で遠距離ワイドボディ旅客機を生産することになる。現在このプロジェクトはすでに初歩的な成果を取得しているが、直面する科研任務は依然非常に困難で、未来の市場競争も非常に激烈なものになる。

初歩的成果

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像」)

2016年7月、ロシア・中国双方はエンジン合同研究開発チームを組成し、かつ同年11月珠海航空展で飛行機の模型を展示した。ロシアのプレハーノフ経済大学経済学部主任のアレキサンダー ティモフィイェフ(Aleksandr Timofeev)の説明によれば、今年4月に旅客機のデータが確定した後、飛行機の理論的外形の3D模型が設計され、主翼の模型が製造され、かつ旅客機のあらゆる性能の計算されたデータに対する最適化が行われた。今年5月末、UACとCOMACは上海にロシア・中国国際商用飛行機有限責任会社(CRAIC)を成立させ、ワイドボディ飛行機の生産、販売、アフターサービスを担当させる。その中で、UACは開発、設計を担当し、COMACは生産を担当することになる。280座席型の飛行機は2020年の年半ばあるいは年末に運営準備を整え、2023年に初飛行を実現し、2026年に商品が引き渡される見込みである。

現在のプロジェクトの進度に対し、Finam管理社の高級専門家ドミトリー バラノフ(Dmitry Baranov)は次のように語った。「双方はすでに協力の形式と方案、および飛行機の初歩的性能を確定し、かつすでに飛行機が大量の複合材料を使用することが知られている。」 彼は、合同プロジェクトは市場にすでにあるワイドボディ旅客機の設計と生産の経験を参考にし、同時に新たな飛行機の関連の性能を向上させ、もってそれが既存の旅客機と競争できるようにさせる、と語る。

雄大な意気込みに満ちて

280座席、航続距離1.2万kmの基礎型の他、合同プロジェクトはさらに230座席と320座席のタイプを研究開発する。バラノフは、現在も将来も、世界市場にはワイドボディ旅客機に対し需要が存在し、このことは新型ワイドボディ旅客機のために一定の前途の見通しを創造している、とする。

ティモフィイェフは、新たな飛行機の効率は世界のその他の同類製品に比べ少なくとも10%向上し、これは新たな飛行機が新型ダブルバイパスエンジンを配備するからで、この挙は非常に大きく飛行機の運営費用を下げ、同時にこの飛行機は最新世代の複合材料を採用し、このことも新たな飛行機の効率を高めることができる、とする。彼は、初歩的な見積もりの計算によれば、飛行機の研究開発費用は130億〜200億アメリカドルに達する、とする。

TeleTrade集団社の高級分析者であるマーク ゴヘマン(Mark Goykhman)は、研究開発計画は雄大な意気込みに満ち、かつすでに初歩的な経済論証を取得している、とする。この飛行機の価格は1.135〜1.178億アメリカドルと確定され、つまり効率が10%〜15%向上するのと同時に、価格が20%下がる、とする。ゴヘマンは、双方は2045年までに1,000機のこの飛行機を販売し、販売収入1,230億アメリカドル、利潤96億アメリカドルを実現する計画である、と語る。

競争は激烈

ゴヘマンは、新型ワイドボディ飛行機は競争が激烈な市場に進入することになるが、この市場は現在完全にボーイングとエアバスによって独占されている、とする。ボーイングとエアバスは価格の優勢と運営の優勢を持つだけでなく、さらに先進的な飛行機生産、販売と維持修理基地を持つ。「開放経紀人」社社長宏観経済顧問のセルゲイ ヘスタノフ(Sergey Khestanov)は、「このプロジェクトの主要な問題は、市場が技術「不成熟」な新メンバーを必要としていないことだ」と語る。

ワイドボディ旅客機プロジェクトには融資およびプロジェクト参加者の機能区分方面にも難題が存在する。ゴヘマンは、2017〜2018年、ロシアは国家特定プロジェクトによって遠距離ワイドボディ旅客機プロジェクトのために74億ルーブル(約8.3億人民元に相当)を資金拠出する計画だが、このことは資金消耗が大きい合同プロジェクトに対しては焼け石に水と同じであるとする。

また、ワイドボディ旅客機自体市場がもう比較的狭小で、中国サイドは新型旅客機の販売を担当し、かつ巨大な国内市場を開放するが、ゴヘマンは、市場の需要はそれでも旅客機の販売に対して影響をもたらすだろう、とする。彼はさらに、このプロジェクトは中米合同研究開発のC919中短距離ナローボディ旅客機とは競争を形成しないだろう、何故ならワイドボディ旅客機の用途と航続距離は全く異なるからだ、とする。

直面する挑戦はまだ非常に多いが、中ロの専門家はそれでも、双方はこうした困難を共同で克服し、成功裏に新型旅客機を研究開発し販売できる、と考えている。「このような旅客機を研究開発する困難は非常に大きいが、ロシアと中国は成し遂げ、かつ市場の現有の機種と競争を形成することができる」とバラノフは語る。


 今後中国だけでなくインドなどの新興国でも旅客機の需要が増えるでしょうが、問題はやはり経験不足の両国に信頼性の高い製品が作れるかどうかでしょう。また両国の合作機なら西側との合作と違い早期警戒機、空中給油機その他軍用機に転用するのにも問題がなく、こうした機が不足している中国としてはぜひ欲しいはずです。
















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