殲ー20関連2題

 別の記事によれば珠海航空展に登場するとの公式な事実確認があったようです。

http://news.china.com/domestic/945/20161026/23816964.html


殲ー20、90度高速垂直上昇を見せる エンジンの推力:重量比、すでにハイエンドレベルに到達

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「中国の殲ー20戦闘機は最近飛び方がかなり凄く、2機による飛行練習で各種動作をデモンストレーションし、大推力垂直上昇はさらに素晴らしい。」 続いて2枚目。「壮志雲をもしのぐ! 殲ー20戦闘機の大推力垂直上昇」 ちなみに「壮志凌雲」は映画「トップガン」の中国語題名でもあるそうです。)

第11回中国国際航空宇宙博覧会は11月1日から6日、珠海で行われる。中航工業は今回の航空展で力を尽くして「20系列」概念を作り出す。前回すでにお目見えした運ー20の他、「20系列」がさらにどういった新機種を包括するのかが外界の関心を集めている。ある姓名を漏らされたがらない軍事専門家は最近人民ネット記者のインタビューを受けた時、殲ー20が今回の中国航空展にお目見えする可能性は比較的高い、とした。

殲ー20が第11回中国航空展にお目見えする可能性は高い

現在まだ今回珠海にお目見えする中航工業「20系列」が一体どういった新機種を包括するのかはっきりしないが、殲ー20ステルス戦闘機は疑いなく非常に大きな期待を担っている。インタビューを受けた軍事専門家は、殲ー20が第11回中国航空展にお目見えする可能性は比較的高い、と考えていた。以前航空展にお目見えした殲ー31戦闘機と比べ、殲ー20の技術性能はより先進的で、サイズはより大きく、その飛行デモンストレーションの観賞効果はより素晴らしいだろう。

国慶節の期間、時間が4分あまりの殲ー20の低空飛行の動画傑作集が明るみに出、ビデオの中で2機の殲ー20戦闘機が編隊飛行し、空中で多項目の高難度機動動作をし、これには連続空中ロールや大角度旋回などが含まれ、国内外の広範な関心を引き起こした。軍事専門家の杜文竜は中央テレビのインタビューを受けた時、殲ー20の上昇角度は目測で約90度であり、高速垂直上昇の能力を具備している、とした。このことはこの機のエンジンの推力:重量比がすでにハイエンドの水準に到達していることを説明し、もしこうした動作が実戦に用いられたら、作戦の優勢が獲得できる。このことから、動力技術は殲ー20にとってすでに大きな問題ではなく、甚だしきに至っては国外戦闘機に比べやや進歩がある、ということが見て取れる。

また、動画の中の殲ー20の180度の極めて小さな半径での回転も非常に多くの軍事マニアを大いに満足させた。「この動作はエンジンに対する要求が非常に高い。」 杜文竜は、「もし判断が間違っていなければ、この機は推力ベクトルエンジンを使用しており、さもなければこんなに小さな半径、こんな短い時間内に機首の指向が完成されることはあり得ない。」と語る。

軍事専門家は本ネット記者のインタビューを受けた時、殲ー20の翼面荷重は比較的小さく、動力は強大で、機動性能は出色である、とした。

直ー20のステルス性能は直ー10をはるかに超えることに

軍事マニアは国産の直ー20ヘリの「尊容」を目の当たりにすることができることに熱く期待している。最近、直ー20の試験飛行の画像がインターネット上に明るみに出、人々をこの機種に対しさらに期待でいっぱいにさせた。

直ー20が具備する可能性のある特徴に言及した時、軍事専門家はこの機は搭載能力、エンジンの性能、情報獲得およびステルス性能などの方面で比較的大きな進歩があり、そのステルス性能は直ー10や直ー9をはるかに超えることになる、と考えた。

運ー20は次の一歩で規模の形成を必要とする

2014年11月、運ー20大型輸送機が珠海航空展で初めて公開されお目見えし、当時まだ試験飛行中だった運ー20は航空展現場で素晴らしい飛行デモンストレーションを行い、今に至るも依然軍事愛好家を興味深げに語らせている。今回の珠海航空展で、就役してほどない運ー20は再度お目見えする。まさにこの機の総設計師である唐長紅が言うように、運ー20のコードネームは「鯤鵬」だが、「鯤鵬」は中国の神話の中の神鳥であり、巨大なこと無比、力強きこと無限で、これこそ我々の運ー20に対する期待であり、それが神話から飛び出すのに期待しているのである。

運ー20は我が国が自ら研究開発を行った大型多用途輸送機で、複雑な気象条件の下で各種の物資および人員の長距離空輸任務を執行することができる。この機がスムーズに研究開発されかつ正式に部隊装備されたことは、我が空中戦略投入装備自主開発が重大な突破を実現し、我が国の航空設計製造能力が新たな段階に上がったことを象徴的に示し、空軍の戦略モデルチェンジの建設が新たな起点に上がったことを象徴的に示している。我が国の経済および国防近代化建設の推進、緊急救援災害救助、人道主義救援などの緊急状況への対応、空軍の戦略投入能力や我が軍が有効に使命任務を履行する能力の向上に対し、重要な意義を持つ。

専門家は、我が国は現在空中給油機でも、あるいは空中早期警戒機方面でも、プラットフォームが相対的に欠乏している、とする。もし運ー20を基礎に空中給油機を開発すれば、我が空軍の実戦機の戦略輻射距離は3,000km以上に到達し、第一列島線を遥かに突破することが有望である。

「わが軍の運ー20は次の一歩で一定の規模を形成することを必要とする。」 専門家はこのように語る。

1996年に殲ー8II戦闘機が第1回珠海航空展にお目見えしてから、12年後のわが国初の自主研究開発の第3世代機殲ー10の展示参加、さらに2014年に第4世代戦闘機殲ー31「鶻鷹」が第10回中国航空展に姿を現す、および今回の航空展で関心を集める「20系列」概念まで、この20年の歴史的過程で、珠海航空展は我が国の航空宇宙工業と国防の実力の急速な発展を終始目撃している。


 一方こういう過度に楽観的な見方に対してたしなめる意見も出てます。

http://military.china.com/news/568/20161025/23811879.html


殲ー20とF-22を対比:今に至るもまだ過失速機動を行わず 高望みし過ぎるなかれ

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「あるネット仲間は、広東で2機編隊飛行する殲ー20を見たとし、殲ー20はすでに場所を移動し、珠海航空展でのお目見えのために準備するのだと推測される、とする。(画像のソース:@JacKsonbobo @机外停車Rabbit @SAM-00Lin)」)

殲ー20戦闘機の最近の塗装から外部搭載までのいくつかの微細な変化は、中国の軍事マニアを興奮させており、中国はステルス空軍時代の第一人者となったかのようだ。だが専門家は、殲ー20の性能に対しては依然客観的に、冷静に見る必要がある、と考える。

ある分析は、殲ー20の活動が日増しに頻繁になるにつれ、この機は中国空軍への装備が近づき、あるいはすでに装備されている可能性が高い、と考える。もう一方においては、今年9月、日米もロッキード・マーティン社で日本版F-35A戦闘機が生産ラインを降りる式典を行った。アジアの空軍はステルス時代に足を踏み入れつつある。一方殲ー20が珠海にお目見えする可能性があるとの噂と共に、現在ネット上は一様に楽観的ムードで、一部の人は殲ー20が飛行中に引き出す「華やかで美しい渦流」から、即この機は超機動飛行を行い、その機動性はF-35を圧倒してF-22に肉薄すると判断し、甚だしきに至っては殲ー20が米日を横なぎにするといったような視点が出現している。

だが専門家は、殲ー20の戦力に対してはまだ冷静に見る必要がある、とする。現在の飛行の画像や少数の動画から見て、殲ー20はまだ過失速機動を行っていないことがほとんど断定できる。第4世代機は超音速巡航およびステルスを併せ配慮するため、空力上機動性に対しある程度妥協しており、加えて内部に置かれた弾薬コンパートメントがもたらす余分の重量と体積は、いずれも亜音速機動に不利な要素である。亜音速機動性能を向上させるため、第4世代機は普遍的に推力:重量比10(頑住吉注:「以上」でしょう)のエンジンを採用し、F-35のような機動性がよくないと指摘されているものであってもである。F-22とT-50はいずれも推力ベクトルノズルを採用して亜音速機動性能を向上させている。現在の状態の殲ー20のエンジンの性能はこれらの機種に及ばず、その亜音速機動性能は第3世代大型戦闘機の水準に到達できれば即OKで、機動性に対し高望みする必要はない。結局のところ、ステルス戦闘機は近距離格闘を行うのに用いるものでもないのである。専門家は、中国はステルス技術と電子技術領域でいずれも後発者であり、一定の後発の優勢はあるが、アメリカは関連領域で依然非常に大きな優勢を有し、この方面の隔たりを認める必要がある、と考える。当然、ステルス空軍の新たなる勝負の中で、中国はアジアの隣国に立ち後れてはいない。

注:過失速機動とは飛行機が失速仰角を超えた後、依然操縦を完成させる能力を有する戦術機動のことである。それは主に有利な位置を占める機動飛行の中で用いられる。失速仰角:失速過程と飛行機の飛行姿勢・仰角は線形の関係がある。このため通常飛行機が失速する時の臨界仰角をも用いて飛行機の機動能力を表示し、これが失速仰角である。

飛行機の過失速機動は非通常機動動作である。飛行機の実際の仰角が失速仰角を超えると、飛行機の速度が非常に小さい状態下で、飛行機はまだコントロールを受ける状態にいることができ、依然関連の操縦指令通り、迅速に飛行速度、ベクトルや機首の指向を改変する一種の戦術機動ができる。この過失速機動は非常に大きな機動過負荷を必要とせず、格闘ミサイルの素早い発射や回避、敵戦闘機を有効に攻撃しまた自らを保護するのに有利である。


 しかしまあ客観的に見ても全体的に従来に比べ飛躍的に進歩しているのは間違いなく、お祭りムードの中でこういう意見はあまり影響力を持たないでしょう。















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