台湾、日本に戦意?

 巡視船への大口径機関砲搭載以外にも動きがあるというんですが‥‥。

http://military.china.com/news/568/20130129/17659385.html


台湾軍の「春節戦備」、日本を照準 F-16公然と戦意を示す (頑住吉注:「春節」は旧正月のことです)

台湾軍の「春節戦備」、日本を照準

空軍の切り札連隊は戦意を示し、巡視船は大口径火砲を装備して釣魚島に出発

記者/魏東旭

地上勤務員が素早くミサイルを搭載し、F-16戦闘機は6分以内に出動し敵機を迎撃する。「海巡署」艦艇は大威力艦砲を追加装備し、海空兵力の援護の下で釣魚島に出発する‥‥台湾当局はまさに海空の両ルートから同時に出撃し、釣魚島問題に火をつけ、挑発する日本に向けコンビネーションパンチを繰り出す。

1月23日、台湾空軍は花蓮地区で「春節戦備巡航」演習を行った。訪れた記者は、第401連隊の警戒室内で新版の空域図と機・艦識別図を見た。その中には唐突に日本のF-15戦闘機が加わっていた。台湾「公視」テレビ局は、台湾空軍はすでに釣魚島の新たな状況に照準を合わせて戦備を強化したのかもしれない、とした。

1月24日、民間の釣魚島防衛船を護送する台湾の「海巡署」艦艇と日本の海上保安庁巡視船とが再度放水砲で互いに攻撃する事態を勃発させた後、台湾サイドはさらにその重火力巡視船建造計画を発表した。台湾の「連合報」の報道によれば、40mm口径主砲を装備した台湾の「海巡署」新式巡視船は1月28日に実弾射撃を行う。日本に対する示威の意図はすでに非常にはっきりしている。

切り札部隊、日本戦闘機を照準

「敵機」が来襲し、警戒室に警告ベルが鳴り響き、警戒任務を担当するF-16戦闘機の飛行員は迅速に飛行前検査を完了させ、6分以内に戦闘機を操縦して離陸し、迎撃する。「敵機」との格闘戦の過程で、F-16戦闘機は連続して難度の高いロール動作を行う。戦闘機が減速傘(頑住吉注:ドラグシュート)を出して基地の滑走路上に降着し、8名の地上勤務人員は直ちに前に出て「サイドワインダー」、「スパロー」空対空ミサイルを追加装備し、機に弾薬を補充する。‥‥この一幕は台湾軍の「春節戦備巡航」のクライマックスで、劇中の主役である第401連隊こそが台湾軍の釣魚島をめぐる争いで、日本に対する軍備を行う快速反応部隊であるかもしれない。

「連合報」の報道によれば、第401連隊の警戒室内には台湾東部区域で活動する艦艇、実戦機の識別図が掛かっていて、これには「最近頻繁に離陸して解放軍空軍と対峙している日本のF-15戦闘機」が含まれる。報道はさらに、去年後半のある演習で、第401連隊のF-16戦闘機が吊り下げ搭載した1発の爆弾に、「釣魚島(原文は釣魚台)は我々のものだ」と唐突に書かれていた。この連隊はこのため、外界から「国防省」から「戦意」を表現することを黙認された唯一の部隊とも見られている。

アメリカの週刊「安全保障業務ニュース」ウェブサイトは、「春節戦備巡航」演習の挙行は潜在的敵に向け発したシグナルであり、大多数の政府機関が休暇のおめでたいお祝いの時期に、台湾軍は依然警戒を保持しているのだ、とする。報道は、軍事演習を見学した台湾の軍事記者協会のメンバーはいずれも新たな腕章を身に付け、それには「釣魚島は我々のものだ!」の文字があった。また腕章にはさらに、1人の台湾軍人が釣魚島の高い要地に旗を立てている図案があった。明らかに釣魚島の衝突が台湾軍事演習の背景である。

「世界ニュース報」記者はさらに、去年9月7日に台湾地区の指導者馬英九が彭佳嶼に上陸した期間、および去年9月末の台湾・日本巡視船の衝突が勃発した時、台湾空軍のF-16戦闘機が目的性を持った示威動作をなしたことに注意する。今年1月24日、民間の釣魚島防衛船を護送した台湾の「海巡署」艦艇は釣魚島海域で日本の海上保安庁の巡視船と再度衝突を勃発させた。第401連隊は、「春節戦備巡航」の機を借りて快速反応能力をデモンストレーションしたのである。その剣先が指すところは言わずとも自ずと明らかである。

当然、台湾空軍には間違いなく日本に対し剣をきらめかせる実力がある。台湾軍の装備するF-16戦闘機はアメリカ製の中、近距離空対空ミサイルを搭載できるだけでなく、さらに「ハープーン」対艦ミサイルの発射能力もあり、釣魚島上空に押し入った日本戦闘機を迎撃することもできるし、悪意を持った日本艦艇を監視コントロールし、威嚇することもできる。

(頑住吉注:これより2ページ目)

「海巡の砲第1号」釣魚島に出撃

台湾空軍は釣魚島の衝突に照準を合わせて練兵に一段と力を入れ、台湾の「海巡署」と海軍にも新たな動きがある。

台湾の「中央社」の報道によれば、「海巡署」初の40mm口径主砲を装備した2,000トン級の巡視艦「新北艦」は1月28日に左営軍港を出て実弾射撃訓練を行う。報道は、「新北艦」は今年3月に就役することが有望で、その時北部機動海巡隊に編入され、その巡航範囲は釣魚島海域を含む、とする。

注意に値するのは、「新北艦」が装備する40mm口径主砲は本来台湾海軍の「陽字艦」駆逐艦上の機関砲だったことで、有効射程は4,670m、毎分300発の砲弾が発射でき、火力と発射速度は「海巡署」艦艇が普遍的に装備している20mm機関砲より明らかに優れている(頑住吉注:1月31日のコラムで紹介した「台湾海巡船、日本船の放水砲により損傷に遭う 火砲を装備し再び釣魚島へ赴く、とする」、では「これまで大部分の台湾海巡船舶は大型進攻性武器を未搭載で、「連江艦」にだけ20mm機関砲1門と12.7mm機関銃2挺が装備されている」、となってましたが)。台湾海軍はすでに譲渡協議を成立させ、無償で「海巡署」に8門の40mm口径火砲を提供する、とされる。

大威力の火砲の追加装備の他、「新北艦」の艦首の砲の位置も強化され、高圧放水砲の射程も80mから100mにまで延長された。艦上にはさらに先進的な夜視赤外線撮影機も配備された。

「連合報」の報道は、台湾の「海巡の砲第1号」が日本を照準していると暗示している。報道は、「新北艦」は元々去年年末に台北で戦力化の典礼を行う計画だったが、当時台湾と日本が積極的に第17回漁業会談の予備的会議の打ち合わせを行っていて、台湾と日本の法執行力量が軍備競争を勃発させることを避けるためという意味で、台湾サイドは「火砲装備工程の遅延」を理由に典礼を今年3月に延期した、とする。

しかし、最近の一時期に台湾と日本の巡視船がまた釣魚島海域で衝突を勃発させ、「海巡署」がこのタイミングでこの重火力巡視艦を出航させ発砲することは、必ずやこの挙が日本に照準を合わせているとの連想を引き起こす。

ある分析は指摘する。台湾と日本の釣魚島海域における対峙と衝突が、すでに徐々にエスカレートする趨勢を見せていることにかんがみて、台湾の「海巡署」が巡視艦に海軍艦砲を装備することは、明らかに優勢な火力をもって日本の海上保安庁の大型巡視船を制圧するためである。これはあるいは、台湾当局が釣魚島をめぐる争いの前線陣地において日本に対し新な攻勢を取る可能性が高いことを意味しているのかもしれない。

台湾軍の日本に対する「第二線戦略」

日本が「島購入」のどたばた劇を演じ、しかも頻繁に巡視船と飛行機を派遣して釣魚島での戦火を挑発した後、両岸は釣魚島に照準を合わせた防衛巡航を強化することで期せずして一致した。だが、あえて直接殲ー10戦闘機を派遣して日本戦闘機にスクランブルをかけた大陸の解放軍とは異なり、台湾軍はまだあえて直接顔を出しておらず、第二線にいて「海巡署」のために支援と援護を提供するしかない。馬英九はかつて次のように強調した。「海巡署」の背後には軍隊がいて、これには海軍と空軍が含まれ、彼らは一方においては「海巡署」に向け最も正確な情報を提供し、釣魚島の海空の情勢を把握させることができる。他方においては軍艦、軍用機とも命令を待っている状態で、「我々は絶対に軍隊を第一線に配置することはなく、きっと第二線に置く。」 だが軍隊が、万一何らかの状況が発生したら、最短の時間内に援助を提供できる準備を整えることをしないのでは駄目である。

最近の何回かの台湾・日本の釣魚島をめぐる対峙事件を分析すれば、台湾軍の日本に対する「第二線戦略」がすでに効果を見せていることを見て取るのは難しくない。台湾の「国防省」スポークスマンの羅紹は次のように明らかにした。「中華釣魚島防衛協会」のメンバーが1月24日に釣魚島に行ったことに対し、台湾軍は全行程で状況を掌握し、しかも政策に依拠して指導を行った。「海巡署」が第一線の漁業保護業務を担当し、台湾軍は偵察巡航、監視コントロール、側面の護衛などの任務を担当し、もって関係人員の安全を保護した。

また台湾軍高層が漏らすところによれば、台湾軍は台湾北部周辺海域において毎日海、空軍偵察巡航任務を行っている。今回の釣魚島防衛活動に焦点を合わせ、台湾軍は既定の任務を結合させ、周辺海域に対する掌握と監視コントロールを強化し、かつ側面の護衛任務を行い、必要な時は援助、救援を行い、もって漁民や釣魚島防衛活動家を保護することができた。

事実として、ひとたび台湾と日本が釣魚島で衝突を勃発させれば、ずっと第二線で戦闘準備する台湾軍は大いになすところがある。

香港の「週刊アジア」はこの前、台湾の軍事評論家黄銘俊が執筆した「台湾軍の釣魚島での過小評価された役割」との一文を掲載した。文章は、ひとたび釣魚島問題をめぐり軍事衝突が勃発すれば、台湾の戦略および戦術的位置の優勢がさらにはっきりする、と考える。台湾サイドは釣魚島付近の海域の海水の状態、海流などの状況に対する掌握が大陸に比べより透徹している。釣魚島に照準を合わせ戦略あるいは戦術行動を実施するのに、台湾軍は地の利を持っている。もし状況が突然エスカレートしても、戦機を誤ることはない。文章は、台湾軍はさらに間もなく納品されるアメリカ製のP-3C対潜機を使用して日本の潜水艦を制圧することもできる、とする。ひとたび花蓮基地のF-16戦闘機と新竹基地の「ミラージュ」-2000戦闘機が参戦すれば、日本の航空自衛隊は「いまだかつて見たことのない相手」に遭遇することになる。


 台湾軍の識別表に日本のF-15が「唐突に〜加わっていた」というのは本当なんでしょうか。例えば日本の戦闘機パイロットなら、日本は使っていないが在日米軍は使っている、という機種を識別できる必要があり、またミラージュなど台湾軍機も識別できる必要があるはずで、識別表に載っていても不思議ではなく、「日本は密かにアメリカと戦う準備をしている」なんて言う人はいないでしょう。「最近頻繁に離陸して解放軍空軍と対峙している日本のF-15戦闘機」がカッコ付きなのはたぶん識別表に書いてあった通りの引用、ということだと思いますが、台湾軍としては「我が領空に侵入する敵機」ではなくこう認識し、またさせようとしている、ということです。このようにこの文章は「こうだったらいいな〜」という願望から見方が歪んでしまっている感じです。ただし台湾がより強硬な態度に出てくる可能性は確かにあり、その点は警戒しておくべきでしょう。















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