PL-16新型対輻射ミサイル

 「イージス艦の天敵」という触れ込みなんですが。

http://military.china.com/important/11132797/20131111/18139435.html


アメリカサイドが明らかに:中国、最新のPL-16高速対輻射ミサイルを研究開発

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「PL-16型高速対輻射ミサイル:PL-16は新型高速対輻射ミサイルで、発射重量はたった360kg、射程は80km(AGM-88対輻射ミサイルに比べ30km余り長い)、最大速度は2,280km/hで、主に地上および艦載防空レーダーの攻撃に用いられる。」)

最近、西太平洋上で中国三大艦隊が「機動-5号」実兵演習を行った際、日本の海上自衛隊「むらさめ」級駆逐艦「いかづち」号(107艦)が演習区域に侵入して長時間滞留した。中日艦艇の対峙は多くの推測、想像を引き起こし、ある分析は、中日対決の背後にあるのは大型軍艦の防御の実力の勝負であり、アメリカの「イージス」システムと中国の「対イージス」システムとの勝負でもある、と指摘する。アメリカの対ミサイルの実力は日本をいささかしたい放題にさせているが、中国も一段と力を入れて「イージスシステムを刺し貫く利器」を研究開発しているのである(頑住吉注:中国語でイージスは「宙斯」で、後で「盾と矛の関係」といった表現も出てきますが、「盾を刺し貫く利器」という表現はちょっとしゃれているわけです)。

後ろ盾があるので恐れるものなし? 日本、「イージス」に頼って軍事演習に強硬に侵入

「東アジアのゲームがエスカレート 中日『闘鶏』状態へ」、アメリカのCNNは最近文章を発し中日の西太平洋における「軍事演習vs軍事演習」の情勢をこのように形容した。ある分析は、日本および駐日米軍が最も憂慮するのは中国の弾道ミサイルおよび巡航ミサイルである、と指摘する。だが最近の連続的な対ミサイル試験の成功は、米日の自信を急激に増長させ、日本艦艇が中国軍事演習を妨害する度胸をも助長した。

ロイター社は、主に「中国の急速に発展する機動式ミサイル戦力」に対応するため、アメリカは一段と力を入れて全世界のイージス戦闘艦のために新たな技術支持を提供している、とする。アメリカのロッキード・マーティン社は、ミサイル防御局はすでに10億アメリカドルにも達する契約をこの会社に与え、そのイージスシステムのグレードアップを委託した、とする。この会社はアメリカおよびその同盟国海軍のために、新世代イージス戦闘艦を設計、開発、整合、試験し、「あらゆるイージス戦闘艦を配備する国がミサイルの脅威に対応するのをも助ける」ことになる。

ロシアの「独立軍事評論」は、日本の他、アメリカは韓国やインドなどアジア諸国に向けより多くのイージスシステムを販売し、もって「中国に対する海上障壁を築いて包囲」しているところだとする。

関心を注ぐに値するのは、韓国が最近すでにアメリカの「イージスグレードアップ」計画に加入したことだ。韓国の「朝鮮日報」の報道によれば、韓国海軍は、戦略機動艦隊の主力戦闘艦として、一定数の排水量が5,600トンの中、小型イージス駆逐艦の建造を計画している。このコードネームKDX-IIAの戦闘艦はイージスシステムの核心たるSPY高性能レーダーおよび対ミサイルミサイル、近距離防御武器システムなどの先端装備を配備することになる。アメリカの「安全保障業務ニュース」は、韓国が非常に大規模なイージス艦隊を作り出し、単に北朝鮮への対応のみに用いるのは明らかに役不足で、その真の目的は「中国のミサイルの機能を失わせることができる戦略艦隊」を建設することである可能性があり、解放軍は近年来積極的に弾道ミサイルと巡航ミサイルを発展させ、すでにアメリカおよびその同盟国に対し「脅威を構成」している、とする。

ロシアの「独立軍事評論」は、韓国が小型イージス艦を建造する計画はシグナルであり、もし日本が中日関係緊張を口実に、ほしいままにイージス艦をグレードアップするならば、中国周辺を取り囲む「対ミサイル戦闘艦」の数は短期間内に急増する、と考える。ある噂は、今年年初に北朝鮮ミサイル危機が勃発した時、米日のイージス艦は東海付近で防御壁を組成し、「随時北朝鮮のミサイルを迎撃する」と言明し、中国の戦闘機がパトロールした時、付近のイージス艦のレーダーが中国戦闘機の行方をすぐ捜索して照射し、中国戦闘機とミサイルの生存に深刻な脅威を与えた、とする。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「『雷電』-10対輻射ミサイル。このミサイルの寸法はおよそ直径203mm、重量200kg、射程は70km以上である。この小型で精巧な遠距離対輻射ミサイルは、便利に中国の現役のあらゆる戦闘機上に搭載でき、したがって中国戦闘機が対艦、対地攻撃を行う時、随時対輻射ミサイルを発射し、自己を防衛すると同時に攻撃力を増強できるようにさせる。」です。)

いかに対抗するか? 中国、対輻射ミサイルを研究開発

アメリカの構築する「イージス城壁」に直面し、中国にはどんな対抗の方法があるのか? ロシア軍事工業ニュースネットは推測し、中国の切り札は新型対輻射ミサイルかもしれない、とする。CIAの消息筋の人物は、中国はすでに最新のPL-16型高速対輻射ミサイルを研究開発しており、性能はアメリカのAGM-88対輻射ミサイルを超える、と明らかにした。

米軍はレーダーに対する破壊能力を非常に重視し、米軍機は普遍的にAGM-88対輻射ミサイルを搭載している。戦争開始の前、米軍はまず対輻射ミサイルを用いて敵サイドのレーダーを破壊し、その早期警戒システムを麻痺させ、大規模奇襲行動のために道を開く。湾岸戦争中、米軍は開戦5日前にもう600発余りの各タイプの対輻射ミサイルを発射し、イラクの90%の早期警戒レーダーと地対空ミサイル制御誘導レーダーシステムを破壊、制圧した。戦争終結までに、多国籍軍は全部で対輻射ミサイルを2,000発近く発射し、各国飛行員は制空任務を執行する時であろうと地上支援任務を執行する時であろうと、いかなる疑わしい信号に対しても対輻射ミサイルを発射した。

もし専門の対輻射任務を執行する時でなくても、自衛目的から対輻射ミサイルを搭載する配置は戦闘機の安全係数を増加させている。2003年のイラク戦争中、イラクの「パトリオット」防御システムがイラク・クウェート国境で1機のイギリスの「トーネード」戦闘機を撃墜し、2名のイギリス軍機クルーは死亡した。その後、「パトリオット」はまたアメリカのF-16戦闘機1機をロックオンしたが、このF-16は直ちに「HARM」対輻射ミサイル1発を発射して「パトリオット」のレーダーを破壊した。

「ロシアの声」ラジオ局は、東海情勢が日増しに緊張すると、解放軍空軍と海軍航空隊部隊の一部の特殊作戦機は新型の対輻射ミサイルに換装し始め、したがって日本の自衛隊に対し圧力を形成した、とする。報道は、1990年代、中国はロシアからKH-31P型対輻射ミサイルを導入し、かつ性能がロシアの同類製品より優れた「鷹撃」-91対輻射ミサイルを自ら生産した、とする。中国はさらに自主的に「鷹撃」-91ミサイルに対し改良を行い、対艦型の「鷹撃」-91ミサイルを開発した。2010年の珠海航空展では、「鷹撃」-91ミサイルと殲ー10が一緒にお目見えし、多くの推測を引き起こした。

ロシアメディアは、「このことは日本の軍事基地の防空システムの他、日本の自衛隊のイージス防御システムを装備する水上艦隊も解放軍の強力な空中火力の脅威に直面することを意味している」と考える。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「『鷹撃』-91対輻射ミサイル。『鷹撃』-91対輻射ミサイルは飛行速度や殺傷力方面でアメリカの現役の『Shrike』、『HARM』などの高速対輻射ミサイルより優れており、例えばアメリカの『タイコンデロガ』級、『アーレイ・バーク』級大型水上艦艇が使用するAN/SPY-1イージスフェイズドアレイ制御誘導レーダーを有効に攻撃できる。」です。)

何に頼って勝負する? LD-10はイージスを刺す利器

これは矛と盾の勝負であり、中国のミサイルという矛とアメリカのイージスという盾は東海でずっと密かに勝負している。アメリカがイージスをグレードアップすると同時に、中国の対輻射ミサイルも不断に改良されている。

外国メディアの見たところ、「鷹撃」-91はイージスシステム専用に「オーダーメイド」された天敵である。このミサイルは対輻射と対艦の2つの型に分かれる。外形寸法と戦術使用上は、「鷹撃」-91はフランスとドイツが研究開発中のANSミサイルと非常に似ているが、肯定できるのは「鷹撃」-91対輻射ミサイルは飛行速度と殺傷力方面でアメリカの現役の「Shrike」、「HARM」などの高速対輻射ミサイルより優れており、例えばアメリカの「タイコンデロガ」級、「アーレイ・バーク」級大型水上艦艇が使用するAN/SPY-1イージスフェイズドアレイ制御誘導レーダーを有効に攻撃できる、ということである。

範囲が広く異なる周波数帯のレーダー目標に対応するため、「鷹撃」-91も互換使用可能な、異なる周波数帯に対応するパッシブレーダー誘導弾頭を採用し、地上レーダー目標も攻撃できるし、また空中早期警戒機も攻撃できる。「鷹撃」-91超音速対艦ミサイルはアクティブレーダー誘導弾頭を装備しているので、独立自主で艦艇目標が攻撃できる。その射程は120kmにまで延長され、巡航段階の超低空飛行高度は20m前後に維持され、攻撃段階に至ると飛行高度は海面から7m前後まで下降し、最低では1.2mにさえ降下可能で、攻撃される艦船上のレーダーによる発見を非常に難しくさせる。

だが、「鷹撃」-91の直径は380mm、重量600kgであり、このような大きなサイズは専門に対輻射任務を執行する実戦機しか搭載できず、しかも弾薬搭載量も非常に大きくなるはずはなく、このため使用の不便がもたらされる。

外国メディアは、中国は現在すでに系統の「対輻射ミサイル」ファミリーを発展させており、このうちPL-16は新型高速対輻射ミサイルであり、人の注目を引きつける、とする。また2012年年末、珠海航空展でお目見えした「雷電」-10(LD-10)対輻射ミサイルがあり、外国メディアから「中国の電子戦能力が根本的に向上され得た」ことを象徴的に示す対輻射武器だと考えられている。ロシアの「独立軍事評論」は、新型のLD-10対輻射ミサイルは「アメリカのイージスを刺し貫ける」利器であると推測する。このミサイルの探知計測は現役イージスシステムのいかなる周波数帯もカバーしている。現役イージス艦の実際の信号特性を収集、分析しさえすれば、すぐにその攻撃システムは完備されたものにできる。もしミサイルが敵艦から50mのところで爆発しても、敵艦の60%の電子システムを破壊できる。

「法制文萃報」、グローバルネットの報道を総合

知らねばならぬこと

対輻射ミサイル

対輻射ミサイルは敵サイドのレーダーの輻射する電磁波を利用して目標の発見、追跡、破壊を行うミサイルで、対レーダーミサイルとも称する。対輻射ミサイルは戦闘機が敵サイドのレーダーを攻撃するのに必ず必要な近代化された武器で、電子対抗の中でこの種のミサイルはレーダーに対するハード殺傷(頑住吉注:電子妨害などの「ソフト殺傷」に対する表現)を行う最も有効な武器である。これがないと、空軍は敵サイドの防空システムの制圧任務を完成させることができなくなるし、敵サイドの陣地を有効に打撃することも難しくなる。対輻射ミサイルには通常空対地、空対空、艦対艦、地対地などの類型があるが、その中でまず研究開発され、部隊に装備され使用されるのは空対地対輻射ミサイルである。

(頑住吉注:以下のページのキャプションは本文の一部を切り取ったものか要約なので省略します。)


 中国サイドがこちらのイージス艦にレーダー照射のような挑発を行って「イージス艦の実際の信号特性を収集、分析」しようとすることも考えられるわけでしょうね。














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