今後の中ロ兵器貿易は

 ロシアの専門家はあれもこれも日本を意識したものと言ってるようですが。

http://military.china.com/important/11132797/20140122/18306204.html


ロシアメディア、中ロで4項目の兵器貿易が談判中だとする 中国が潜水艦を輸入するのは日本に対応するため

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「スホーイー35戦闘機」)

「軍工信使報」記者 ワシーリ コーシン

ロシア、中国両国の国際政治と経済領域の関係が不断に近づくという、軍事、政治的要素の相互のコンビネーションは、双方の軍事技術協力にも新たな復興を出現させるよう促している。21世紀最初の10年の中、後期、ロシアと中国の軍事技術協力のレベルが低下し、かつ不可避的に衰退に向かう事に関する判断はほとんど広範な同意を得た。だが今、我々は自信満々で、衰退期はすでに終わったと言うことができる。ロシアの対中国軍事工業製品輸出はまさに徐々に増加する軌道に乗りつつあり、その規模は1990年代から今世紀初期の、両国軍事技術協力の「黄金時代」との比較に堪え、かつ今後何年かのうちに、ソ連時代以後に形成された史上最高記録を破るチャンスがある。

ロシア、中国軍備協力、量から質へと発展変化

現段階の輸出量は1990年代から20世紀初期の名目輸出量と似ているが、両者の根本的な差異は、現在の軍備輸出がロシア・中国協力構造の中で占める比率が非常に小さいことにある。1990年代、軍事技術協力はかつて両国の貿易の主要な領域の1つ、およびパートナー関係の基礎だった。だが21世紀に入った後、ロシアの武器輸出が新たな市場において不断に突破を取得するにつれ、中国のその輸出構造の中での比重は急速に減少した。既知のデータによれば、ロシアの対中国武器輸出は、21世紀の初期の何年かにかつてピークに達した。

このため、中国は依然ロシアの重要な協力パートナーであり、インドのすぐ次のロシア第2の武器輸出市場ではあるが、もはやすでにロシア国防工業の生存に関わるほど重要な作用は果たしていない。ついでにちょっと補充すると、ロシアの副首相ドミトリー ロゴージンは去年、輸出はロシア国防販売体系の22%しか占めず、一方国内発注は45%にも達し、その他33%は安全保障業務製品の生産のためだ、と言明した。ロシア国内発注の増大、製品輸出の多元化、および国防企業民間用業務の発展は、その中国市場に対する依存度を不断に低下させ、かつこのため談判の過程で相当に大きな自由度を持っている。

既知のデータによれば、2011年、ロシアの対中国国防製品輸出規模は19億アメリカドルを超え、増加の趨勢は2012年も継続した。新たに締結された契約に関しては、ロシア国防輸出社上層部の発表した声明によると、中国の輸入が総額176億アメリカドルの契約の中で占める比重は12%であり、これは双方が新たに締結した契約の総規模が21億アメリカドルを超えたことを意味している。

現在すでに具体的内容が確定している契約の総額は13億アメリカドルである。このうち6億アメリカドルの契約は中国に対し52機のミルー171Eヘリを供給するためのもので、一方7億アメリカドルの契約は140台のAL-31F航空エンジンの輸出に関わる。AL-31Fは中国に対し輸出されたスホーイー27、スホーイー30戦闘機、および中国が自ら製造した殲ー11B/BS、殲ー15、殲ー16戦闘機に装備される。その他の8億アメリカドルの契約の具体的内容は現在まだはっきりしておらず、金額が比較的少ない多項目の契約である可能性がある。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「ロシアのより先進的なラダ級潜水艦」です。)

ロシアのエンジンは中国の戦闘機の飛躍を助ける

過去10年、ロシアの対中国航空エンジン輸出は終始比較的高いレベルを維持している。まさに中国航空産業界代表が認めるように、この種の状況には今後何年かでは比較的大きな改変はないだろう。エンジン輸出には依然大幅な増加の余地がある。中国の飛行機製造業はすでに人に深い印象を残す進歩を取得しているが、航空エンジンは依然中国軍事工業の発展を制約するボトルネックの1つである。現在、中国の第4世代戦闘機である3種の主要機種はいずれもロシア製エンジンを使用している。すなわち、殲ー11が使用するAL-31Fエンジン、殲ー10が使用するAL-31Nエンジン、FC-1「梟竜」戦闘機のRD-93エンジンである。また、中国最新の遠距離巡航ミサイル搭載爆撃機轟ー6Kもロシア製のD-30KP2型エンジンを使用している。

ロシアのS-400対空ミサイルシステムは中国の国防の重要な組成部分になり得る。現在、中国の第5世代戦闘機の2機種、すなわち殲ー20と殲ー31は同時に飛行テスト段階にある。このため、中国サイドはすでにロシアの次世代航空エンジンに対し興味を示しており、特にスホーイー35戦闘機に用いられる117S型エンジンである。さらに指摘しておくべきなのは、ほとんどあらゆる中国製の輸出機種および民間用機種がロシアのエンジンを使用していることである(頑住吉注:途上国に輸出される旧式戦闘機の改良型やターボプロップ機などは国産エンジンのはずです)。

ヘリに関しては、輸送ヘリの購入の他、中国サイドはさらに継続して適度に「カーモフ」社が生産する専用ヘリを継続すると見られる。中国サイドにとって、近い時期にコピー生産する可能性は非常に小さく、しかも実行可能性も持っていないと言える。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「ミルー171Eヘリ」です。)

ロシア軍備の中国に対する回復性の輸出

科学研究と試験、設計作業の合同での実施あるいは中国サイドの需要に基づくロシア国内での実施は、ロシア・中国両国科学技術協力の固定された模式となる。この模式の枠組みの下に取得された成果の中の多くの項目には中国の武器システムと関係があるものがあり、例えば霹靂-12空対空ミサイル、ЗРК紅旗-16対空ミサイル、L-15練習機、武直ー10戦闘ヘリ、FC-1梟竜戦闘機、054A型護衛艦、などである(頑住吉注:武直ー10にロシアが関与したとの説は中国は否定してますし、他にもロシアが関係したという記述を読んだことがないものが多いんですが)。ロシア国防輸出社上層部が発表した声明によれば、中国サイドから来る研究開発の需要の数は不断に増大している。声明の中ではプロジェクトの具体的内容は明らかにされていないが、将来我々は中国サイドがロシアサイドの援助の下に創造した人に深い印象を与える武器システムを知ることになるかもしれない。

ここ何年か、対中国輸出が下降していたいくつかのロシアの現有の武器システムであるが、その大規模輸出回復の前途の見通しはさらに一歩明るくなっている。以下の各項目の契約は異なる実施段階にある。

24機のスホーイー35戦闘機の対中国輸出。2012年、ロシア・中国双方は協力意向書に署名し、現在契約の詳細を協議している。正式な契約は今年年末かあるいは来年の年初に締結されると見られる(頑住吉注:これ去年の秋頃の記述の流用臭いですが、あるいは現在の予測でこうなっているのかもしれません)。また、戦闘機の販売に技術移転が付帯することはない。供給規模は限られるが、スホーイー35戦闘機は一連の優越した性能を持つ。特にその強大な新型レーダーシステムは中国サイドの、日本サイドとの論争が存在する釣魚島などの地域の危機に対する対応能力を顕著に向上させることができる。

S-400対空ミサイルシステムの輸出。現在、両国はこの問題につき継続して談判を行っている。具体的な商品供給期日はまだはっきりしない。以前のある情報は、商品供給時期はロシア本国空軍の優先的な発注状況を見て決められることになる、としていた。中国サイドは射程400kmの大型ミサイルシステムに対し興味を示している。中国大陸に配備されるS-400の射程は台湾、釣魚島いずれもカバーできる。

ウリヤノフスクで生産されている34機のイリューシンー76MD-90A大型軍用輸送機の対中国輸出。中国の運ー20輸送機計画は、量産実現まで依然非常に大きな努力をする必要がある。中国サイドは力を尽くし、一段と力を入れて戦略軍事輸送の実力を向上させる。一部の中国専門家は、空軍の大型輸送機に対する需要は約100機と考えている。現在、中国サイドはさらにロシアとウクライナからソ連が生産し就役を経たイリューシンー76型機を購入している。

677型通常動力潜水艦の対中国供給と中国での組立。双方はすでに諒解の覚え書きに署名している。種々の兆しは、中国サイドの新型潜水艦に対する興味は中日関係悪化と関係があり、中国は強大かつ効果の高い日本対潜潜水艦に対抗し得ることを必要としていることを示している。

上述のいかなる協議の最終的な実行も、ロシア・中国軍事技術協力の新たな飛躍となる。

(頑住吉注:4ページ目)AL-31F航空エンジン

(頑住吉注:5ページ目)イリューシンー76MD-90A大型軍用輸送機

(頑住吉注:6ページ目)スホーイー35戦闘機に用いられる117S型エンジン

(頑住吉注:7ページ目)中国海軍の現代級駆逐艦は前世紀にロシアから輸入された

(頑住吉注:8ページ目)解放軍のいくつかの先進装備も同様にロシアから来たものである


 ロシアが今では「談判の過程で相当に大きな自由度を持っている」というのは、以前は中国に大量に買ってもらわないと「生存に関わ」ったので強気の交渉ができなかったが、今なら「こっちの条件が飲めないなら買わなくていいよ」と言える、ということですね。確かにロシアの先進装備の対中国輸出は日本にとって脅威ですが、昔とは違って中国の言いなりにはならず、その一例がスホーイー35に関する「戦闘機の販売に技術移転が付帯することはない」なんでしょうね。
















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