中ロ共同開発の大型旅客機はどんなものになるのか

 まあ当然日本にも飛来することになるでしょうが。

http://military.china.com/important/11132797/20170929/31532120_all.html#page_2


中ロのワイドボディ旅客機が新たな命名を獲得! 独特の深い意味を包含

原題:ワイドボディ旅客機の始まりと未来:最新技術の成果を採用し、より経済的、エコ、快適へ

中ロ合資企業成立の4ヶ月後、双方手を携えて研究開発する遠距離ワイドボディ旅客機はCR929と正式に命名された。

その中の、CとRはそれぞれ中ロ両国の英文の頭文字で(頑住吉注:主に技術を出す国より主に金を出す国が先と)、このワイドボディ旅客機は両国が協力して研究開発する先進的な商用飛行機であることを意味する。「929」の中の「9」は最大の数字で、双方の協力が深遠で持久的なことを意味し、この飛行機の寿命期間がより長く、運営期間がより長く、合資会社の発展の規模がより壮大になるだろうことをも意味している。「2」はこの飛行機が両国企業によって手を携えて協力し、合同研究開発されることを表す。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中ロ遠距離ワイドボディ旅客機の模型。画像は微信公号『大飛机』から。」)

今年5月22日、中国商飛(COMAC)とロシア連合航空製造集団(UAC)の合資企業、中ロ国際商用飛行機有限責任会社(CRAIC)が上海で成立した。合資会社は主に中ロ合同研究開発の新世代遠距離ワイドボディ旅客機プロジェクトの運行作業を担当し、主要な経営範囲はワイドボディ機の製品研究開発と技術開発、製造、市場マーケティング、諮問およびプロジェクト管理などの業務である。

ロシア連合航空製造集団総裁のユーリ スルサリーは以前メディアのインタビューを受けた時に次のように言った。合同研究開発の初のワイドボディ旅客機は2025年に初飛行し、2028年に引き渡される計画である。総組立は上海で完成され、双方は5月にはもう遠距離ワイドボディ機の系列化された発展方案を確定し、飛行機のクラス指標の初歩的定義付け完成し、基本型の航続距離(12,000km)と座席クラス(280席)を明確にした。

ワイドボディ旅客機のキャビンはダブルルート

ワイドボディ機は何故その名を得たか?


微信公号の「大型機」の「ダブルルートの他、ワイドボディ旅客機にはさらにどんな特別のところがあるのか」との一文によれば、旅客機のキャビンがシングルルートだと、ナローボディ旅客機と呼び、ダブルルートならワイドボディ旅客機と呼ぶ。一般にナローボディ旅客機の座席配置は1列3-3レイアウトの6座席で、ワイドボディ旅客機の座席には2-4-2、2-5-2、3-3-3、3-4-3などのレイアウトがある。

上述の文章は、A330、A340、ボーイング777、ボーイング787などワイドボディ機の座席数はいずれも200以上であるとし、中国を出発してヨーロッパあるいは北米に直接飛べる。ボーイング、エアバスなどの飛行機メーカーはさらにボーイング747、A380などの「ビッグマック」超大型ワイドボディ機を研究開発し、400を超える座席があり、キャビンは上下二層に分けることができ、毎回輸送できる乗客の数は2〜3機のナローボディ機の輸送量に相当する。

ワイドボディ旅客機はスペースが大きい、および受ける気流の影響が小さく搭乗が快適なため乗客に大いに歓迎を受ける。データは、中国のワイドボディ旅客機が執行するフライトの量が年を追うごとに増大していることをはっきり示している。

世界初の大陸間遠距離ワイドボディ旅客機であるボーイング747は、アメリカのボーイング社によって研究開発され、世界で搭載客数最大、航続距離最長の幹線ジェット旅客機でもあり、1970年1月22日にニューヨーク・ロンドン航行ラインの飛行に初めて投入された。1988年に引き渡され使用されたボーイング747-400は系列の中で最も先進的で、搭載可能な客数は524人、最長航続距離14,297kmである。1990年にアメリカ政府はボーイング747-400を用いて大統領専用機「エアフォース1」への改装に用い、もって元々の8人の大統領に奉仕したことのある機に取って代わらせることを決定した。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ボーイング747(資料画像)」)

上述の文章は、第1世代ジェット旅客機誕生から始まり、世界に11機種のワイドボディ旅客機が出現し、総生産量は数千機で、旅客機がナローボディ旅客機からワイドボディ旅客機に到達したことは航空技術の巨大な飛躍だとする。

文章は、ワイドボディ旅客機の発展の趨勢は同様に市場の需要と航空技術という両者の関係を考慮することを必要とし、それでやっと有効に前進できる、とする。ワイドボディ旅客機は継続して材料、構造、空力、制御、動力などの技術領域の最新の成果を大量に採用し、安全性信頼性を確保する条件の下、より経済的、よりエコ、より快適な方向に向かって発展することになるだろう。

今後20年、中国はダブルルート旅客機2003機を引き渡すことに

遠距離ワイドボディ旅客機プロジェクト正式始動と共に、中国民間航空製造業は再度新たな「十年征程」を開始した。

9月19日、第17回北京航空展で、中国商業飛行機は「中国商業飛行機2017〜2036年民間用飛行機市場予測年報」(略称「年報」)を発表した。年報は、2035年になれば、全世界の旅客機の機隊規模は45,376機に達すると予測し、これは現有の機隊(21,662機)の2.1倍である。2036年になれば、中国が全世界の旅客機の機隊に占める比率は現在の15%から19%まで増加するという。

年報は、2035年になれば中国の機隊規模は8,684機に達し、このうちシングルルートジェット旅客機が5,539機、ダブルルートジェット旅客機が2,048機、ジェット支線旅客機が1,097機だと予測する。

年報はさらに次のように予測する。今後20年、中国は8,575機の旅客機を引き渡す見込みで、その価値は約12,104億アメリカドルである。このうちシングルルートジェット旅客機は64%を占め、合計5,475機である。160座席クラスのシングルルート旅客機がメインで、4,052機に達する。ダブルルートジェット旅客機は23%を占め、合計2,003機で、そのうち250座席クラスの旅客機は1,097機に達する。ジェット支線旅客機は13%を占め、合計1,097機で、90座席級の旅客機をメインとする。

CR292の主要な市場は中国、ロシア、独立国家共同体諸国

解放日報の報道によれば、航空業専門家は、市場の需要からだろうと、国家の装備製造能力の向上という角度からだろうと、ワイドボディ旅客機の研究開発は必ず行われる趨勢である、と考えている。

現在多くの国内外の航空会社、特にアジアの航空会社は、揃って国内航空ラインと国際航空ラインを併せ配慮するやり方を採用している。このため、航空会社の多数はボーイング737あるいはエアバスA320などのシングルルートのナローボディ支線旅客機を購入し、搭載客数は150人前後である。同時に少数の各種類型のダブルルートワイドボディ旅客機を補い、搭載客数は250〜300人前後である。

一方中国市場では、いくつかの人気の航空ラインの旅客輸送量は非常に大きく、例えば北京・上海航空ラインでは、大型航空会社はダブルルートワイドボディ旅客機を大量に使用して国内フライトを運営している。また、ARJ21支線旅客機やC919幹線旅客機の研究開発過程の中、すでに非常に大きな産業と技術が連動する効果と利益が形成されている。

澎湃新聞の報道によれば、9月20日、中国商飛有限責任会社科学技術委員会常任委員、CR292ワイドボディ旅客機総設計師の陳迎春はあるフォーラムで講演報告し、初めてCR292遠距離ワイドボディ旅客機のより多くの進展の詳細を披露した。

陳迎春は次のように紹介した。CR292ワイドボディ旅客機には4種のレイアウトがあり得る。典型3キャビン(280座席)、典型2キャビン(291座席)、コンパクト型3キャビン(310座席)と全エコノミーキャビン(416座席)である。複合材料の比率は51%を占め、主に機体の窓枠、脚のハッチ、客/貨物室ハッチ、翼の整流カバーなどの部位に分布する。

陳迎春は次のように語った。CR292の主要な目標たる市場は中国、ロシア、独立国家共同体諸国、重要市場はアジア太平洋地域で、競争機種はA330neo、A350XWB、ボーイング787である。機体断面から比較して、CR292遠距離ワイドボディ旅客機は機体の全高が6.068mと、競争機種であるA350の6.096mとB787の5.956mの間である。全幅は5.920mと、同様にA350の5.969mとB787の5.731mの間である。


 価格がどれだけ安くなるか、実績のない両国合作の旅客機がどれだけの信頼を得られるかなどが成否のカギとなるでしょうね。
















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