もしシリアで軍事介入を行っているのが中国軍だったら?

 ロシアと中国の海空軍を比較した論です。

http://military.china.com/kangzhan70/zhjw/11173869/20151009/20529507.html


大胆な推測! 中国がもしシリアに出兵したらロシアに比べより良くやれるか否か

ロシアニュースメディアの報道によれば、ロシア大統領プーチンは、カスピ海艦隊の4隻の戦闘艦がシリア国内の11の目標に向け26発の巡航ミサイルを発射し、ミサイルは1,500km飛行した後であらゆる予定の目標に命中し、一般民の死傷はもたらさなかった、と言明した。ロシア国防大臣ショイグも、「この結果は我々のミサイルが遠距離で有効に目標を打撃する能力を持つことを証明している」とした。プーチン大統領はロシア国防省、総参謀部、および全軍の将兵のシリア国内のIS組織に対する打撃戦闘の中でのパフォーマンスを高度に賞賛した。ロシアのシリア出兵という挙動に直面し、多くのネット仲間は「プーチン大帝は真の男だ」と賞賛し、同時に中国がシリアに出兵すべきか否かに対する討論も非常に盛んである。ならば、錯綜し複雑な国際情勢は捨て置いて語らず、単に武器装備方面から比較してみよう。もし中国がシリアに出兵したら、ロシアに比べより良くやれるのか否か。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ロシア海軍『暴徒』級軽護衛艦(画像上)と「ダージスタン」号軽護衛艦(画像下)が巡航ミサイルを発射」 比較対象物ないですけどこれはどう見てもかなり小さい軍艦だというのが分かりますね。)

メディアの報道によれば、今回の作戦の中で巡航ミサイルを発射した4隻の戦闘艦はそれぞれ次の通りである。「ダージスタン」号巡視艦(11661K型、「チーター」級軽護衛艦ともいい、その機種名の中のKは「クラブ」ミサイルを表す。「ダージスタン」号は8発の「クラブ」ミサイルを装備する。同型のその他3隻の艦はいずれもKh-35「天王星」対艦ミサイルを装備し、このうち2隻はベトナム海軍に販売されており、ベトナムはさらにロシアにもう2隻発注済みである)。「ゲラジスウェイヤリスク」号小型ミサイル艦、「ウグリチ」号小型ミサイル艦、「ヴェリキイ・ウスチュグ」号小型ミサイル艦(3隻はいずれも21631型で、「暴徒」級軽護衛艦ともいい、満載排水量949トン、8発の「クラブ」ミサイルが搭載できる)。作戦の中で発射されたミサイルは3M14「クラブ」型巡航ミサイルで、これは3M10「柘榴石」(RK-55ミサイルともいい、NATOのコードネームはSSC-X-4「スリングショット」あるいはSS-N-21「サンプソン」)ミサイルから発展してできた新型ミサイルで、アメリカの「トマホーク」ミサイルに近い。またロシア軍の情報によれば、3M14ミサイルの最大射程は2,600kmに達し得る。米英海軍が実戦の中で巡洋艦、駆逐艦、ないし戦艦や原潜など大型艦艇を使用して巡航ミサイルを発射するのとは異なり(頑住吉注:さすがに戦艦はないでしょう)、ロシアが今回の行動の中で使用した艦船はいずれも小型をメインとし、そのいわゆる「暴徒」級軽護衛艦はさらに大型ミサイル艇の範囲内に含めることができる。この中から我々は難なく2点を見いだすことができる。1つ目はロシアが決して「牛刀を用いて鶏を割く」の方式を採ってISを打撃するのではなく、使用に充分ならもうそれでよしの原則通りにしているということである。もう1つの方面では、ロシア海軍は現在大型水上艦艇の上での苦境にあるということもはっきり示しており、キーロフ級原子力動力ミサイル巡洋艦を除き、ロシア海軍はもはやすでに巡航ミサイルを発射できる新型水上艦艇を非常に探し出し難いと言うことができる。こうした小さな艇に頼って攻撃の主力の役割を担当させるのは、おそらく単に止むを得ざることなのだろう。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「052Dミサイル駆逐艦は中国の現在の水上艦艇の中で唯一巡航ミサイル発射能力を持つ艦船である」)

もし今回の進攻サイドを中国海軍に変えたら、メインの攻撃手を担当するのは誰になるのだろうか? 全く擬いなくこの重任はきっと052Dミサイル駆逐艦に任されるだろう。結局のところ現在まで、052Dミサイル駆逐艦は中国海軍水上艦艇の中で唯一対地攻撃巡航ミサイル発射能力を持つ艦船なのである。注意に値するのは、052Dミサイル駆逐艦が64発の垂直発射ミサイルを搭載することで、汎用化設計を採用しているため、それは即対空、対艦ミサイルが搭載でき、対地攻撃巡航ミサイルも搭載できる。もしその中の半分の数で巡航ミサイルを搭載したら、1隻の052Dミサイル駆逐艦しか必要とせずもう4隻のロシア軍艦船の任務が完成でき、「1隻にして4隻に比べさらに強し」と言うことができる! このことは充分に中国海軍のここ何年かに取得した進歩をはっきり示す。ロシア海軍が小型艦船をもってISを攻撃したことはいささか「大国のメンツを失った」きらいを免れ難いが、このことは我々に一定の啓示をも与える。筆者の見たところ、052Dミサイル駆逐艦は確かに優秀だが、結局のところ数が限られ、もしアメリカがアーレイ・バーク級を大量に製造したようにするとしたら、現段階の中国にとっては多少なりとも浪費が目立つと言える。一方保有数が比較的多い054Aおよび056ミサイル護衛艦に関して言えば、遠距離対地打撃能力の欠如は、その用途が非常に大きな制限を受ける結果をもたらす。ロシアが千トンに満たない戦闘艦上に垂直発射巡航ミサイルを追加装備できる以上、中国は関連の技術を利用して054Aや056ミサイル護衛艦に対し改良を行い、それに一定の遠距離対地攻撃能力を具備させることは完全にできる。こうすれば単一の艦船のトン数、レイアウト、甚だしきに至っては建造コストが基本的に不変の状況下で、攻撃能力にはそれにもかかわらず質的飛躍が生じ、どうしてそうしないことがあろうか? 関連の改良を行った後、もしこうした艦船がシリアのような中、低烈度衝突地域に派遣されたら、その発揮する作用はロシアの小型艦船に比べより優秀で、同時に052Dの数が少なすぎるというまずい局面も緩和できると筆者は信じる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「シリア空襲に参加するロシアの実戦機。上から下にそれぞれスホーイー24M、スホーイー25、スホーイー34」です。)

海上力量の他に、ロシアは今回シリアに向けさらに実力が非凡な空中打撃力量を派遣した。現在ロシアはシリアに50機の作戦機とヘリを配備し、これにはスホーイー24M戦闘爆撃機、スホーイー25低空攻撃機、スホーイー34戦闘爆撃機などが含まれる。ロシアが空襲を開始して以来、スホーイー24戦闘爆撃機とスホーイー25低空攻撃機は主に通常爆弾(頑住吉注:ここでは自由落下爆弾のことらしいです)を使用して過激組織目標に対し打撃を行い、一方スホーイー34戦闘爆撃機は各種正確制御誘導武器を使用している。現在のロシアの経済状況について言えば、欧米の軍隊のようにISに狂ったように正確制御誘導武器を向けるのは明らかに(頑住吉注:意味不明でたぶん変換ミスだと思います)、やはり通常爆弾の投擲をメインとする必要がある。スホーイー24戦闘爆撃機やスホーイー25攻撃機がIS空中打撃の主力となることが見て取れ、いわゆる「正兵」である。一方スホーイー34戦闘爆撃機は高価値目標を選択して急所を突く打撃を行うことができ、例えばテロ分子の武装車両、枢軸たる拠点、および主要な首脳などで、いわゆる「奇兵」である。ロシア方面の報道によれば、空襲を発動して1週間以来、ロシア空軍はすでに120回の空襲を発動し、112カ所の「イスラム国」目標に命中している。破壊された過激武装目標には次のものが含まれる。71両の装甲車両、30両のその他の車両、19の指揮所、2つの通信センター、23の燃料および兵器庫、6つの簡易爆破装置製造工場、数カ所の訓練兵営など。信じられているところによればすでに過激組織内部にはパニックが引き起こされている。ロシア軍の言い方によれば、空襲行動は過激武装組織の士気を打撃し、千をもって数えられる武装分子が逃走している。これらのデータから我々は、「正兵」、「奇兵」両者の結合した方式を利用し、ロシアのIS空襲はあるいはこれまで欧米の軍隊が達成できなかった効果を達成できるかもしれないことを難なく見て取る。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中国空軍の対地打撃任務を執行できる主力戦力。上から下にそれぞれ殲轟ー7A、強-6、殲ー16」)

ロシア空軍に比べ、もしシリアに配備されたのが中国空軍だったら、筆者はそれでも非常に良く作戦任務が完成でき、甚だしきに至ってはロシア空軍に比べより素晴らしかったと信じる。まず、我々は中国空軍のシリアに配備できる機種を見てみよう。ロシアのスホーイー24M、スホーイー25、スホーイー34という3機種に対し、中国空軍は殲轟ー7A戦闘爆撃機、強-5攻撃機、殲ー16戦闘爆撃機のコンビネーションを持ち出すことが完全にできる。スホーイー24Mとの比較で言うと、殲轟ー7Aの全体性能は疑いなく先進的で、結局のところ殲轟ー7Aはスホーイー24Mに比べ技術的優勢がずっと多く、一方殲ー16とスホーイー34の性能も基本的に伯仲しており、何らの質的隔たりも決してない。実は性能に関する論争が比較的大きいのはやはり強-5とスホーイー25というこの両者に関してである。強-5とスホーイー25は同様に、いずれも中ロ両国の前線攻撃機に属し、一般的に見てスホーイー25の各項目の性能は強-5を超えるだろう。結局のところスホーイー25の就役は強-5に比べ20年近く遅かったのである。だが実際の作戦という角度から言うと、両者の隔たりは決してカタログデータ上のように大きくはない。強-5は1,500kgの武器を搭載した時、作戦半径がおよそ400〜600kmで、一方スホーイー25は2,000kgの武器を搭載した時、作戦半径がおよそ700km前後である。一方速度の上では強-5は超音速攻撃機に属し、スホーイー25は亜音速攻撃機に属する。この点は「仁者見仁智者見智」(頑住吉注:それぞれが重視するものによって見方が変わってくる)に属するかもしれない。ある視点は、強-5は攻撃機に属し、速すぎる速度はその低空、超低空性能がよくない結果をもたらし、同時にスホーイー25、A-10攻撃機が持つような厚く重い装甲を犠牲にしている、と考える。だが、スホーイー25、A-10といった種類の飛行機の防御突破速度は往々にして戦闘機の半分でしかなく、地上砲火の脅威が比較的大きい結果をもたらし、装甲による防護はあるが、より容易に目標となり、優勢と劣勢が相互に打ち消しあっている、と考える視点もある。このため一体どちらが強くどちらが弱いかは、おそらくさらに具体的任務や飛行員の操縦技術を見て決定される必要がある。また中国空軍にもう1つある優勢はロシア空軍が持たないもので、それは無人機技術である。現在中国の各種無人作戦機は次々に現れては尽きず、アメリカを追い越す勢いが大いにあり、一方ロシアの無人機は音沙汰全く聞かれずの類型に属し、それぞれの大きな航空展の中でも成果が見られることは稀である。もし中国空軍がIS打撃戦闘の中で、大量の無人機を用いて殲轟ー7A、強-5、殲ー16とコンビネーションさせたら、あるいは取得される成績はロシア空軍に比べさらに大きいかもしれない。

中国は某いくつかの海軍および空軍の武器方面ですでにロシアにわずかに先んじているかもしれないが、これは決して我々が誇れる資本ではない。このシリア出兵の軍事行動の中で、ロシアには依然多くの我々が学習するに値する部分がある。例えばグロナス衛星ナビゲーションシステムで、そのサービス範囲は2009年に全世界に開拓展開され、一方現在中国の北斗ナビゲーションシステムは単にアジア太平洋地域をカバーするだけにすぎない。同時にロシア軍の海外作戦経験は解放軍に比べはるかに豊富だろう。これもロシア軍の優勢の1つである。中国のシリア出兵は現在単なる机上の空論だが、我々は依然、我々がロシアに比べより良くやるだろうことを完全に肯定はできない。中国の夢、強軍の夢! 解放軍が世界第1の軍事力に邁進する過程の上にはまだ非常に長い行かねばならない道がある。


 中ロはよく合同軍事演習をやるので、ロシア軍がこれくらいできるなら中国軍はこの程度実戦でもやれるはずだ、という手ごたえはつかむでしょうね。それにしても日本の無人機に関する大幅な遅れは非常に憂慮すべきと思われます。




















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