台湾関係2題

 まず9月2日のコラムで紹介した「台湾メディア、台湾軍がアメリカから2隻の中古護衛艦を購入、とする」に関連する記事です。

http://military.china.com/news/568/20130902/18027184.html


台湾軍、大陸の軍事力レポートを発表:2020年までに大規模な台湾攻撃が可能に

【グローバル時報特約記者 李俊峰】 台湾「国防省」は最近「立法院」に向け最新版の「2013年中共軍事力報告書」を送付し、将来大陸が三棲(頑住吉注:水陸空)作戦を展開して直接台湾を攻撃奪取する可能性が排除できないと言明した。この報告書と共に「立法院」に送付されたものにはさらに台湾軍2014年度予算報告が含まれ、巨額の予算を組んでアメリカから武器装備を購入することが提案されている。台湾の東森ニュース評論は、台湾軍の「大陸の武力による威嚇」を誇大宣伝することによって軍備予算をスムーズに通過させることを図ることに期待する意図は言うまでもない、とした。

台湾の「自由時報」8月31日の報道によれば、「国防部」が最も新しく提出した「2013年中共軍事力報告書」は、大陸が近いうちに「台湾海で戦事を挑発して引き起こす」可能性は低いが、両岸の軍事衝突の可能性は依然存在する、としている。現在大陸はすでに台湾に対し軍事的威嚇、封鎖、火力打撃、外部の島の奪取占領を行う能力を持っており、しかも2020年までに大規模な武力による台湾攻撃ができる戦力を建立する計画である。アメリカ国防省も今年5月のレポートの中で、大陸が台湾を攻撃し、かつ外国軍の介入を有効に防止する能力の建立を推し進めているところだと明確に指摘し、大陸の「武力をもって統一を促す」の思想は決して変わっておらず、台湾に対し武力を使用する選択肢を決してまだ放棄していない、とはっきり示した。レポートは、将来大陸はそれぞれ同時に軍事的威嚇、封鎖作戦および火力打撃方式を採用し、台湾内部にパニックを引き起こすことによって台湾に屈服、講和を申し出ることを迫る可能性がある、と言明している。さらに、制電磁権、制空権、制海権を取得した状況下で、台湾に対し三棲攻撃を実施し、もって速戦速決、外部の力の介入前に台湾攻略を勝ち取ろうとする可能性があるという。

また、台湾「国防省」が提出した2014年度予算報告は3,127億新台湾ドルを組んでいる。このうち新型軍事装備購入、製造に関係する予算が大幅に伸び、これには56億新台湾ドルの予算を組んで2隻の「ペリー」級ミサイル護衛艦を購入し、もって海軍戦略を向上させること、2.8億新台湾ドルを費やして「重要指揮管理機関・レーダー基地電子防護システム」を建立し、もって大陸が電磁パルス爆弾を利用して台湾のレーダー設備を攻撃するかもしれないことから防備すること、24億新台湾ドルの予算を組んで「経国」号戦闘機のために性能向上を行うことが含まれる。この戦闘機はこれにより「万剣」武器システムを発射する能力を具備し、もって「遠距離制圧作戦」および「防空制圧作戦」任務などが執行できるようになる。解放軍の巡航ミサイルなど正確照準攻撃に対抗するため、台湾軍はさらに65セットのGPS妨害機を購入し、もって台湾軍の重要施設の、敵の第1波の飽和攻撃の中で生存する能力を向上させる計画である。

ある島内の分析は、近年来両岸の軍事力はすでにバランスを失しており、台湾「国防省」は解放軍の台湾に対する脅威を誇大宣伝することによってアメリカの援助と軍備強化のために口実を求め、同時に台湾軍の自身の実力を強化する決心を見せつけ、もって島内の不満を解消することを希望しているのだ、と考える。だがある台湾軍将校は密かに、今後何年かは台湾の安全保障業務は最低点に陥り、まず当局の財政逼迫が予算額の下降をもたらし、続いて募集兵制度が限られた予算を大量に飲み込むことになり、作戦訓練維持経費の不足が装備稼動率の低下をもたらすことになり、台湾軍の将来の発展は「全く憂慮させられる」と明らかにする。


 台湾の置かれている状況は非常に厳しいですが、能天気なマスコミもあるようです。直接間接に中国の影響力が及んでいるのかもしれませんが。

 続いて新型艦艇関連です。

http://military.china.com/news/568/20130902/18027785.html


台湾、双胴艦艇を建造中であると明らかにする 8発の超音速対艦ミサイルを搭載可能

[アメリカの「ストラテジー ページ」2013年8月30日の報道による] 台湾は最近ある双胴の巡視艇を建造中であると明らかにした。この艇は極めて高い航行速度を持ち、かつ重火力を持つ。この艇は耐波効果の高い双胴船型(WPC)を採用し、排水量は1,000トン未満で、全長60.4m、最高航行速度時速68km(頑住吉注:約37ノット)、艇員は34人である。艇上には多種の武器システムが装備され、これには8発の「雄風」-2あるいは3型対艦ミサイル、76mm艦砲1門、ミサイルの迎撃に用いる20mm速射砲(頑住吉注:ファランクスですかね)1基、12.7mm機銃4挺が含まれる。艇上には防空システムは搭載されず(携帯対空ミサイルが配備されるかもしれない)、ヘリも搭載できない(ただし尾部のプラットフォームはヘリの発着に供することができる)。艇はウォータージェット推進を採用し、極めて高い機動性を持つ(頑住吉注:ウォータージェット方式の双胴船ならもう少し速くできないかなとも思いますが)。艇上に搭載される補給品はこの艇の1週間にもわたるパトロール任務を支持できる。

艇上に搭載される対艦ミサイルは台湾自ら設計、製造を行ったものである。このうち「雄風」-3ミサイルは全長6.1m、重量1.5トン、戦闘部重量181kg、飛行速度時速2,300km、最大射程130kmである。このミサイルは慣性およびGPS制御誘導を採用し、目標に接近した後、ミサイル上のその他の複数のセンサーが目標への命中までずっとロックオンする。これに比べ「雄風」-2型対艦ミサイルが採用する制御誘導システムは相対的に立ち後れ、ミサイルは亜音速で飛行し、射程は160km、重量は「雄風」-3の半分である。

新たな双胴船は古い巡視艇の代替に用いられる。3年前、初の「光華」-6型ミサイル艇が就役した。この艇は全長34.2m、全幅7m、排水量170トン、艇員19名である。艇上には4発の「雄風」-2対艦ミサイル、20mm近接防御砲1基、7.62mm機銃2挺、およびデコイ発射装置2基が搭載されている。この艇の最大航行速度は時速55km(頑住吉注:約30ノット)で、時速22kmの速度で巡航した時は海上で2日パトロールができる。現在、その他の20隻の「光華」-6型艇も全て就役している。(中国船舶情報センター 白旭尭)


 類似の船は中国も開発、建造中です。













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