中国の大型機用ターボファンエンジンが空中試験を行う

 周知のように中国の弱点となっている分野ですが‥‥。

http://military.china.com/important/11132797/20140114/18285324.html


国産高バイパス比ターボファンエンジンが高空試験 性能はロシア製品を超える

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「最近、ある高バイパス比ターボファンエンジンが我が国の空中試験台で試験飛行する画像が明るみに出、この画像はロシア製D-30エンジンとは全く異なる新型エンジンをはっきり示しており、これは1機の空中試験台に装備されてテストを行っており、このエンジンの短さと構造はアメリカのCFM56-7エンジンおよびGE90エンジンに似ている。」 左翼内側のエンジンのことですね。)

大公ネット評論員 小飛猪

最近ネット上に、我が国のイリューシン-76航空エンジンの高空試験飛行の画像が出現し、ネット仲間はそのエンジンの1つがその他の3台のエンジンと異なり、より太短いことに気付いた。筆者はこのエンジンは伝説の中の渦扇ー20高バイパス比ターボファンエンジンである可能性があると考える。

エンジンが太短いことは実際上ある指標に関わる。それはバイパス比である。何故ならバイパス比が大きくなるほど、相応にファンの直径が大きくなり、すなわちエンジンの直径も相応に大きくなり、このため外観上比較的太短いことが目立つのである。

ならば渦扇ー20は何故バイパス比を高くする必要があるのか。画像からは、渦扇ー20の直径が明らかにイリューシンー76のD-30KP-2エンジンより大きいことが見て取れる。このため前者のバイパス比が後者より高いことが確定できる。人々は航空エンジンの推進効率を改善するため、タービンエンジンの空気を2つのルートに分ける。つまりいわゆる外バイパスと内バイパスである。バイパス比は2つのルートの空気の流量を対比した値のことである。内バイパスの空気は燃焼室に流入して燃料と混合されて燃焼を行う。外バイパスの空気は燃焼室には入らず、内バイパスから流出するガスと混合された後で排出される。外バイパスの空気はファンを通過するだけで、流速は比較的遅く、かつ低温で、内バイパスから排出されるのは高温のガスである。2種の気体は混合された後流速と温度が低下し、騒音の軽減、推力の増加ができるのである。

このため我々は次のことを知ることができる。バイパス比が高くなるほど、ガスのファンに作用するのに用いられるエネルギーが大きくなり、エンジンの熱効率が高くなり、燃料が節約される。だがその欠点はファンが大きくなるほどエンジンの重量が大きくなり、加速性が悪くなり、同時に大直径ファンの風を迎える面積もより大きくなり、空気抵抗がより大きくなることだ。このため高バイパス比エンジンは民間用輸送機に適し、戦闘機の動力システムとするには適さない。

わが国の運ー20は現在まさに試験飛行中であるが、その配備するエンジンはイリューシンー76のD-30KP-2であり、将来はその国産化機種である渦扇ー18に交換される可能性がある。D-30KP-2は旧ソ連の第1世代高バイパス比ターボファンエンジンであり、技術的難度を下げることを考慮して、そのバイパス比は比較的低く設定され、2.42しかない。一方現代の高バイパス比ターボファンエンジンの最高のものはすでに8を超えている。バイパス比が低いことはエンジンの効率がより低いことを意味し、このためD-30KP-2の推進効率は充分理想的ではない。その巡航状態下での燃料消費率は0.7kg/kgf.時前後で、西側の同類型エンジンは0.6、甚だしきに至ってはさらに低い値に到達可能であり、このようなことは同様の燃料を装備すれば、バイパス比の高いエンジンは推進効率が高いため、燃料消費が低く、このためより遠くまで飛べ、搭載荷もより大きくなることを意味している。

我が国の渦扇ー20の核心機のルーツはアメリカ・フランス合同研究開発によるCFM-56エンジンにある。このエンジンの推力カバー範囲は比較的広く、10〜15トンをカバーし、バイパス比は4〜6前後で、巡航状態下での燃料消費は0.6、甚だしきに至ってはより低い値に到達でき、このため運ー20にとって、もし渦扇ー20に換装されたら、有効にその戦術技術指標を向上させることができると言える。まず渦扇ー20の推力がもし15トンに到達できたら、飛行機の離陸推力は60トンまで増加でき(頑住吉注:4発なので)、一方現在のD-30KP-2の推力は12.5トンしかなく、機の離陸推力は50トンで、このように非常に大きく機の最大離陸重量を向上させ、したがって機の搭載重量を高めることができる。またエンジンの燃料消費の低下により、搭載燃料が不変の状況下で機の航続距離、搭載荷などの性能を向上させることができ、したがって運ー20の戦略、戦術空輸能力が向上する。

さらに重要なのは運ー20を国産高バイパス比ターボファンエンジンに換装することによって、軍用を通じてエンジンに対し最適化と発展を行い、このようにすれば我が国が民間旅客機を発展させるための堅実な基礎を打ち立て、現在の大型旅客機を他人に頼る局面が避けられる、ということである。(筆者は大公軍事評論員)

(頑住吉注:2ページ目)一部の分析者は、このエンジンこそ中国が「太行」エンジンを基礎に自ら研究開発した渦扇ー20高バイパス比ターボファンエンジンであり、このエンジンは主に運ー20大型輸送機に用いられ、将来はさらに大型旅客機、新型双発中型輸送機、全翼レイアウトの遠距離ステルス爆撃機、第2世代遠距離対潜哨戒機の主要な動力ともなり得る、と指摘する。

(頑住吉注:3ページ目)2012年、珠海航空展に展示された我が国の高バイパス比ターボファンエンジン。このエンジンは4つの特徴を持つとされる。すなわち、高い効率と低燃費、高い信頼性と長い使用寿命、低排気と低騒音、低い維持メンテナンスコストと維持修繕性の良さであり、国産大型機に用いられることになる。

(頑住吉注:4ページ目)画像はアメリカが研究開発するCFM56系列高バイパス比ターボファンエンジン。これは現在ボーイング737およびA320など多くの機種の旅客機の主要な動力である。外国メディアは普遍的に、我が国のWS-20エンジンはこのエンジンの技術を参考にしたと考えている。(頑住吉注:「WS-20」は「渦扇ー20」の表記違いです。)

(頑住吉注:5ページ目)画像は新型高バイパス比エンジンを装備した運ー20輸送機の模型。当初のD-30エンジンとのはっきりした差異が見て取れる。

(頑住吉注:6ページ目)ロシア製D-30エンジンを使用して試験飛行する運ー20大型軍用輸送機


 「性能はロシア製品を超える」というのはあくまで旧ソ連時代のエンジンと比べての話で、現在ロシアにはより改良されたエンジンがあります。また設計理論が進んでいてもタービンブレードの質が悪くてすぐ壊れるのようでは当然優秀なエンジンとは言えません。














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