人民解放軍が台湾のレーダー破壊を演習

 関係が悪化しているだけに台湾では気にせざるを得ないでしょう。

http://military.china.com/important/11132797/20161118/30043550.html


殲ー10、台湾の先進レーダーの打撃を演習:鷹撃-91ミサイルを発射しターゲットを爆破

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「中央テレビのニュースの画面」)

その状態から見て、実戦的ミサイル発射訓練を行った可能性があり、その主翼右側に搭載された対輻射ミサイルの実弾はすでに訓練の中で発射された可能性がある。

そしてこのシーンの後、中央テレビのニュース画面の中には鷹撃-91ミサイルが目標に命中するシーンが出現した。視察者ネット軍事評論員は、画面の中からは、このターゲットに上下2組のアンテナがあることが見て取れる、とする。ロシアのP-15、P-19系列低空補盲(頑住吉注:死角を補う、でしょうか)レーダーと一見ちょっと似ている。このターゲットのアンテナは比較的早い時期に生産されたレーダーシステムを使用し改装してできたものに違いなく、コストの上で比較的割に合う。しかもこのターゲットは同時に2つのアンテナを装備しており、3Dスキャンレーダーを模すのに用いたに違いなく、1つのアンテナは垂直方向のスキャンを執行する。このレーダーはS周波数帯レーダーを模している可能性がある。

(頑住吉注:原ページのここにある1枚目の画像のキャプションです。「ニュース画面のキャプチャー画像。対輻射ミサイルが目標に命中する一瞬前」 続いて2枚目。「対輻射ミサイルがターゲットを完全に粉砕」)

これにより、古いレーダーを用いて改造しているが、このターゲットはまさに機動式3Dスキャンレーダーシステムを模した可能性があると推断される。

資料によれば、海峡の対岸の軍は2000年に「戦管レーダー全体配備案」により、一連のアメリカ製先進レーダーを購入し、その初期の比較的旧式なレーダーシステムと交換し始めた。その核心はTPS-117FPS-117およびTPS-75(V)レーダーである。これらのレーダーはいずれもパッシブフェイズドアレイアンテナの遠距離捜索レーダーを採用し、このうちTPS-75(V)機動配備レーダーは当時の米軍現役装備と同時進行で、これにより台湾軍の非常に大きな重視を受けた。

このレーダーはS周波数帯(精度が比較的良い)で作動する遠距離空情レーダーで、探知計測距離は400kmあまりに達し得、弾道ミサイルを含む各種目標が探知計測できる。比較的高い電子対抗能力を持ち、さらに多種のレーダーデコイを配置し、レーダー自身も短時間(白昼は半時間、夜間は2.5時間)内に陣地を移ることができる。

米軍の中で、このレーダーは一般に軍級に配置され、「パトリオット」対空ミサイルのために目標指示を提供する。

(頑住吉注:これより2ページ目)

レーダーアンテナの配置方式はP-19レーダーに近く、このレーダーは低周波数低空補盲レーダーに属し、そのアンテナの外形はターゲットの外形と全く異なる。

TPS-75(V)レーダーは台湾軍の宝物で、2000年の関連の契約に照らし、台湾軍の当時のTPS-43FレーダーをTPS-75(V)にグレードアップするプロジェクトは9,600万アメリカドルの資金を消耗させた(米軍が自身で使用するもののオファー価格はレーダー1台あたり830万アメリカドルだった)。

このレーダーの他、台湾軍はさらに比較的旧式なHADRGE-592レーダー、および自ら製造したGD-53など多種の機種の遠距離捜索レーダーを装備し、多種の周波数帯、多種の体制のレーダーシステムを形成している。このシステムには比較的強い生存能力があると言うべきである。

だが当然のこととして、今日の解放軍にとって、この種の程度の生存能力は‥‥

今年の「紅剣」演習の画面からは、近年来解放軍では敵サイドのレーダー網に対する破壊の訓練が日増しに強化されつつあるのが見て取れる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「台湾軍の比較的先進的なレーダーであるTPS-75(V)レーダー」)

アメリカは2014年の「レッドフラッグ」軍事演習に始まり、もうF-16CJ中隊を用いて「赤軍」のレーダー打撃行動への対抗をシミュレーションし、これは過去ごく少なくしかみられなかったことで、何故なら当時のソ連軍が専門のSEAD(敵サイドの防空システムの制圧)作戦を行うことはごく少なかったからである。近年来ロシアと中国の空軍は日増しにSEADを重視し、だからこそ米軍も日増しにSEADを防ぐ作戦の戦法の研究を重視するよう促しているのである。

ソ連と異なるのは、中国がSEAD作戦に対し非常に重視していることで、これは解放軍が、「世界で最高の対空ミサイル密度」を持つと称する仮想敵と直接向かい合っているからである。台湾軍は数千発の各機種の対空ミサイルを持つ。1980〜90年代、主力機種に有効な電子対抗能力が欠乏していたため、もし性能がすでに時代に立ち後れた「ホーク」対空ミサイルも、解放軍空軍の海峡をまたいでの作戦に対し脅威を構成することができた。

当時解放軍はもうイスラエルの「ハーピー」無人機を購入し、かつ対輻射誘導弾頭を持つ殲ー6無人機の改装を自ら行い、簡単なSEAD作戦を執行した。その主要な狙いは無人機に敵の防空火力を消耗、牽制させ、後に続いて前進する低空攻撃機、爆撃機によって敵防空陣地に対し攻撃を実施することだった。この種の考え方の筋道はイスラエルが1982年にベイカー谷のソ連の対空ミサイルシステムを爆撃した時の戦法と基本的に近い。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「このレーダーは2000年に輸入し、9,600万アメリカドルの資金を消耗し、台湾軍の心中の宝物である」です。)

後に、解放軍がロシアのKh-31PPD対輻射ミサイルを購入するのと共に、状況にはある程度の改変があった。外国メディアの言によれば、ロシアのKh-31P対輻射ミサイルは射程は長く、威力は大きいが、誘導弾頭のスマート化の程度がダメで、異なる周波数帯のレーダーに照準を合わせて、わざわざ3種の亜種を有し、1つのタイプは1つの特定の周波数帯の目標しかカバーできない。だが中国の購入したKh-31Pに関し、ある説はこれは専門に研究開発されたタイプで、調整を経て専門に台湾の某いくつかの特定の機種のレーダーに照準を合わせている、と考える。しかも中国が後にコピー生産したKh-31Pである鷹撃-91対輻射ミサイルは、すでに国産の先進的な対輻射誘導弾頭に交換し、全周波数帯の目標がカバーできる、とされる。技術水準が似た対輻射誘導弾頭を2014年の珠海航空展になってロシア方面はやっと初めて展示した‥‥さらに中国サイドに向けてのセールスを企図したが、当然これには成果はなかった。

Kh-31Pと鷹撃-91ミサイルは解放軍の多種の戦闘機上に装備できる。だが、結局のところこのミサイルの重量は600kgに達し、もし自衛ミサイルにするのに用いたら実際重すぎる。このため近年来、解放軍のためにより軽い対輻射ミサイルを研究開発する方案がすでに少なからず出現している。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「B-611MR輸出型対輻射弾道ミサイル‥‥この「正気の沙汰でない」機種から、解放軍の対輻射作戦に対する重視度がどんなに高いかが見て取れる」)

例えば、今年ウクライナ国営輸出入社はR-27P、R-27EPミサイルの方案を提出し、すなわち解放軍が当初購入した、性能がすでに立ち後れた大量のR-27系列中距離空対空ミサイルを対輻射ミサイルに改装するものである。この方案はコストが低連のように見えるが、実際上効果は良くないかもしれず、まだ歓迎は受けていない。

また、2012年珠海航空展でさらにLD-10対輻射ミサイルの模型が出現した。これはSD-10(霹靂-12)中距離空対空ミサイルを改装した小型対輻射ミサイルである。これは本来パキスタンの「梟竜」戦闘機向けに推薦された方案のようだが、その後パキスタンサイドはブラジルが製造した小型対輻射ミサイルを購入し、見たところこの種の空対空ミサイルを対輻射ミサイルに改める考え方の筋道は間違いなく非常に信頼できるものではない。

解放軍最新の小型対輻射ミサイル方案は2014年に初めて展示されたCM-102ミサイルで、このミサイルは各方面から見てアメリカのAGM-88「HARM」により近い。一方においては充分に小型軽量、もう一方では戦闘部が比較的大きく、射程が比較的長く、かつ飛行速度が速い。2016年の航空展ではCM-102ミサイルの実弾あるいは実弾に近い模型弾が出現し、このミサイルの研究開発作業が進展を取得しつつあることを示している。

だが現在見たところ、解放軍のSEAD作戦執行は主にやはり鷹撃-91あるいはKh-31Pミサイルを用いる必要がある。


 言うまでもなくこうした兵器は日本の特に南の島に配備したレーダーに対する攻撃に使用される可能性もあるわけですが、確実に防御するのは困難でしょう。














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