中ロ海上合同演習関連2題

 演習自体は昨日で終わりましたが。

http://www.hinews.cn/news/system/2014/05/23/016689696.shtml#p=1


中ロが東海で行う海上合同軍事演習、全面的に展開される

5月23日、「海上連合-2014」軍事演習に参加する中ロ双方の将兵は、艦艇合同防空、合同航路護衛、合同捜索救援、合同でのシージャックされた船舶の救出などの戦術科目を演習し、両国海軍の共同での海上の安全への脅威への対応能力を高めた。画像は双方の演習参加将兵が合同でシージャックされた船舶の救出を演習しているところ。中新社発 張雷撮影

新華ネット上海5月23日電(記者 王玉山、李宣良) 合同航路護衛、合同でのシージャックされた船舶の救出、合同での検査確認、識別、合同での防空、合同での対艦突撃演習‥‥中ロ「海上連合-2014」軍事演習の実兵演習が23日長江河口以東の東海北部海空域で全面的に展開された。

合同航路護衛演習では、水上艦艇艦隊はロシアサイドの「ワリヤーグ」号ミサイル巡洋艦の指揮の下に、護衛される船舶と合同航路護衛隊形を組成し、双方の艦載ヘリは舞い上がってパトロール、警戒し、航路護衛艦隊に高速で接近する2隻の「海賊船」に対し迎撃、追い払いを実施した。

シージャックされた船舶の合同での救出演習では、水上艦艇艦隊は通報に基づいて「シージャックされた船舶」に接近し、中国サイドの艦載ヘリが前に出て偵察を実施し、双方の特戦チームが小型艇に乗って高速で接近し、かつ「シージャックされた船舶」の救出を組織的に行った。中国サイドの特戦チームは船室内の「海賊」の捜索殲滅を担当し、ロシアサイドの特戦チームは甲板上の「海賊」の捜索殲滅を担当した。

合同調査確認、識別および合同防空演習では、水上艦艇艦隊はそれぞれ防空隊形を組成し、各水上艦艇艦隊は自ら不明の空中目標の捜索発見を行い、かつ上に報告し、合同指揮部は空中の殲ー10およびスホーイー30機を組織し、不明の空中目標に対し調査確認とスクランブルを行い、その後水上艦艇艦隊はそれぞれ青サイドの「来襲するミサイル」に対し反撃を実施した。

合同対艦突撃演習では、水上艦艇艦隊は中国サイドの空中の早期警戒機の誘導の下、別の演習区域で活動する青サイドの水上艦艇艦隊と対抗を行い、相互に超視距離突撃を実施した。

「演習は9時頃から15時30分前後までずっと持続した。」 演習指導部中国サイド派遣チームのチーム長の王超は、「今日は中ロ『海上連合-2014』軍事演習開始以来、双方の最も『繁忙』な1日だった。」と語った。

23日の演習内容は、伝統的および非伝統的な安全に対する脅威への対応など多くの領域をカバーした。海軍軍事学術研究所の研究員張軍社は、こういった課目を演習することは、中ロ両軍の実務的協力の重要な体現であり、両国海軍が海上での実際の防御作戦能力を向上させることに対し、非常に大きな助けになる、と考える。


http://military.china.com/important/11132797/20140524/18521322.html


ビッグデータで中ロ軍事演習を解読:これまでに比べより真に迫り、かつ実戦に近づく

新華社の情報(新華軍事評論員 孔祥竜) このビッグデータ爆裂の時代、戦争の形態と作戦様式には重大な改変が発生しつつある。ビッグデータは戦闘力生成の核心的要素となり、データに対する捜索、分析、処理の争奪は、戦争で勝利を得る決定的要素の1つとなっている。軍事行動に対するデータ分析により、軍事行動の正否のカギとなる重要なポイントがはっきりと見いだされるだけでなく、以後の決策と行動の依拠とすることができる。今回の中ロ「海上連合-2014」軍事演習で、筆者は第3水上艦艇艦隊の指揮艦柳州艦と共に演習中のデータの対抗を全過程目撃し、かつ3回の中ロ海上合同演習データと結合して簡単で要領を得た分析を行う。

ビッグデータで軍事演習の見所を見る

見所その1:5つの「初」

これまでの2回の中ロ「海上連合」系列演習に比べ、今回の演習は初めて「合同での調査確認、識別」課目を演習し、初めて双方の演習参加艦艇が全部混編し、初めて水上艦艇艦隊を組織して互いに条件付きの超視距離攻防演習を行い、初めて潜水艦と水上艦艇を組織して自主対抗を行い、初めてスホーイー30など新型戦闘機と戦闘艦を投入して演習に参加させた。メディアが総括するこの5つの「初」からは、今回の中ロ海軍合同演習がより真に迫り、より実戦に近づいていることが見て取れる。

見所その2:軍事力の連合からデータの融合へ

今回の中ロ「海上連合-2014」軍事演習は行動が高い効果で融合した合同作戦である。両軍の単純な艦船力量の連合の他、今回の演習にはもう1つ非常に重要な内容があり、それは両国海軍の艦艇が全面的に艦隊を混合することである。これまでの2回の中ロ海上軍事演習は一般にロシア軍と中国軍が互いに赤軍と青軍として対抗を行い、両方の協同はそれぞれの艦隊で、時間と海域によって協同を行い、指揮も各自が各自の軍隊を指揮した。だが今回は全面的な変化と差異があり、それぞれの課目の中で両国海軍の作戦兵力は全面的に混合編成され、3つの海上艦隊は全て両国の演習参加兵力の混合編成である。単純な力量の連合から両軍の協同作戦の中でのデータの融合へ、ということであり、これはビッグデータ時代の軍事演習の重要な見所である。

(頑住吉注:これより2ページ目)

見所その3:データ分析下での自主演習

今回の軍事演習で赤青双方は超視距離ミサイル攻撃演習を行い、かつ事前に都合よく手配された事前案がなく、対抗する双方が実際に獲得したデータ、情報を根拠に行動を取った。5月23日午後2時40分頃、柳州艦の艦載レーダーは3つの目標を発見し、レーダーのデータに対する分析を根拠に判定し、艦隊指揮員は指令を下し、目標に対し超視距離ミサイル攻撃を実施した。15時40分の演習終了まで、第3水上艦艇艦隊はデータの分析を根拠に敵情を判定し、全部でミサイル攻撃6回を実施し、16発のミサイルを発射した。

ビッグデータで軍事演習の見所を見る

要点その1:データ捜索収集能力

今回の軍事演習の中の、赤青双方のデータ収集能力の対抗も非常に人の注目を引く。筆者がいた第3水上艦艇艦隊の指揮艦柳州艦には空中早期警戒機の支援がなく、艦隊は天候状況の比較的良い実戦条件を根拠に、アクティブレーダーを作動させて赤サイドのデータを能動的に獲得し、同時に周辺の商船や漁船を援護として利用し、赤サイドに対し幻惑を実施し、赤サイドが真のデータを獲得する難度を上げた。

要点その2:データから決策能力まで

「敵サイド」のデータを獲得した状況下では、獲得したデータから作戦決策をなすまでの過程も非常に重要である。戦場の形勢は瞬時に様々に変わり、同時にデータを獲得した状況下で、「敵サイド」に先んじて正確な決策がなせるか否かが、双方の勝敗の重要なカギとなる。

要点その3:ビッグデータ時代の「データ主導権」争奪

膨大な量のデータに対する占有、コントロール、分析、処理の主導権を握れば、「データ主導権」を持つことになる。これまでの中ロ軍事演習の時、しばしば国籍不明の艦船や飛行機が監視を行い、情報の捜索収集や現場の偵察を行い、某いくつかの国のレーダー基地も全面的に監視を行い、かつ各種の方式を用いて軍事演習のデータ獲得を希望した。将来の軍事演習の中では、「データ主導権」に対する争奪が必ずやより激烈になる。

(頑住吉注:これより3ページ目)

ビッグデータが引き起こす軍事演習の創新

創新その1:戦法の創新

固定した事前案がある演習から事前案がない全過程自主対抗まで、データの捜索収集、コントロール、分析、処理は、これまでとは異なる創新戦法の出現をもたらす。

創新その2:人員の創新

ビッグデータ技術の応用と軍事情報化レベルの不断の向上と共に、軍事演習に参加する人員の組成構造に重大な変化が発生する可能性がある。

創新その3:科学技術の創新

データ捜索収集能力に対する要求の不断の高まりは、新たなデータ捜索収集プラットフォームの出現と応用をもたらす可能性がある。例えば遠距離無人機を利用しての敵サイドのデータの捜索収集である。一方データの分析処理能力に対する要求は必然的に、データ分析判定システムを不断にグレードアップ、世代交代させ、軍事演習の対抗をより自動化させる。

あるいは未来の軍事演習は次のような情景かもしれない。作戦室の巨大なスクリーン上に緑色の無数のコードが表示され、いっぱいに座ったデータ分析員たちはハッカーのように不断に隠形の空間内で緊張してデジタル対抗を行い、一方壁を隔てた空軍飛行員は模擬コックピット内で、ミサイルや高解像度撮影設備を装備した無人機を遠隔操作する‥‥


 自衛隊機の接近も「合同での調査確認、識別」課目の演習の材料になったわけでしょうね。もちろん自衛隊側も有用なデータを得たでしょうし、双方の政府のコメントも含め虚虚実実の駆け引きという奴なんでしょうか。






















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