中国国産空母はロシアのパクリではない‥‥? その2

 続きです。

http://military.china.com/important/11132797/20170426/30461078_all.html#page_2


李傑は、駐機区域の増加および飛行甲板の機能区域の区分けの最適化により、艦載機の出動効率が大幅に向上でき、したがって形を変えて国産空母の実戦能力を増強する、と考える。この方面で、アメリカの「フォード」級空母はすでに豊富な経験を有している。実戦の経験は、実戦機の出動効率を制限する重要なカギの1つは弾薬リフトと弾薬搭載という部分だということをはっきり示している。

アメリカ海軍の評価は、フォード級空母は駐機区域の面積を増加させ、かつリフト、給油や弾薬搭載など集中作業保障区域を計画し直すことによって、飛行甲板の面積にはいくらも差がない状況で、艦載機の出動効率をニミッツ級の毎日のべ140〜160機から、のべ180〜220機に急増させ、1/3の艦載機が増加したことに相当する、ということをはっきり示している。

李傑は、特に飛行甲板の機能区域の区分けの最適化によって、艦載機の効率を高めるのは各国がとっくに証明していることで、非常に行うこと有効なやり方で、このような改良は国産空母の戦力アップの助けになるだけでなく、同時にさらに一歩遼寧艦のポテンシャルを掘り起こすことに対しても大いに益がある、とする。

内面を見る:内部構造はより多く調整

こうした直接見える部分の他、国産空母のより多くの改良は見えない内部にある。李傑は説明し、過去何年かの遼寧艦に対する使用経験を根拠に、中国海軍は空母の内部船室構造レイアウトに対しより深入りした理解を持ち、かつ目的性を持って国産空母の上で改造を行った、と語る。例えばソ連が「ワリヤーグ」号を建造した時、艦首の飛行甲板の下方に12発の体積が非常に大きいSS-N-19大型対艦ミサイルを設置し、多くの内部スペースを占めた。一方中国海軍の需要を根拠に建造された国産空母はこの種の武器を配置する必要はなく、こうしたスペースはより多くのその他の装備の収納あるいは艦員の生活環境改善ができる。

西側メディアは、この種の最適化設計により、排水量が基本的に不変という状況下で、国産空母は36機の殲ー15戦闘機が搭載でき、遼寧艦に比べ1.5倍多い、と推測する。また、国産の新たな空母の一部の内部船室や弾薬運搬ルートなども新規設計を経ており、かつ航空燃料などの作戦物資の備蓄が増加し、もって空母の持続作戦能力が向上している可能性がある。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「『遼寧号』上の殲ー15」)

アメリカのグローバルセキュリティネットは、中国国産空母は情報収集、作戦指揮およびコントロールシステムなど電子システムの上での改良も非常に大きい可能性があり、結局のところ近年来中国国防工業はこの領域での快速の突破が人の注目を引いているのだ、と考える。

しかも艦橋の縮小、機格納庫の拡充など派手な改装に比べ、電子設備はモジュール化設計を利用し、便利に素早く更新世代交代ができ、したがって中国空母の作戦のソフト実力方面は終始リードを保持できる。こうした先進電子装備は同様に遼寧艦のグレードアップの上に用いることができる。

李傑は、遼寧艦は当初設計の上でいささか必ずしも意に沿わないが、艦体寿命は依然比較的若く、未来の中期改造の時に国産空母のこうした成功の経験をコピーし、その戦闘力を充分に発揮できるようにさせられる、とも言う。

国産空母進水ないし就役の意義

李傑は、この国産空母の中国に対するより大きな意義は、中国が大中型空母の設計および建造のフルセットの技術を掌握できることにある、とする。空母の建造は膨大なシステム工程で、これはまさに当時ウクライナの黒海造船工場長だったマカロフが、いかにしてやっと「ワリヤーグ」号を作り終えられたかを形容した時の言葉のごとくである。「我々はソ連、党中央、国家計画委員会、軍事工業委員会と9つの国防工業部を必要とし、偉大な国家があってのみやっとそれを完成できた。」 空母の建造難度は、インド、フランス国産空母の非常に困難な建造の歴史的過程からも証明される。

フランスが自ら建造を行った「ドゴール」号空母は1989年に竜骨を敷設してから、1999年になってやっと正式に戦力化されたが、就役後の相当の長時間内依然故障が絶えなかった。インド国産空母「ヴィクラント」号は2009年に着工してから進展が緩慢で、就役時期は今に至るも依然はるか先でいつになるか分からない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「再度インドの「ヴィクラント」号の現在置かれた状況を見てみよう」)

もし国産空母の試験や就役の進展がスムーズなら、中国の未来のより大型の空母の建造のために基礎を固めることになる。外界は、中国は排水量がより大きい、カタパルト発進模式を採用した新型空母の建造を準備している、と推測する。

香港商報は、中国海軍の動力および電気工程専門家である馬偉明少将が以前明らかにした情報は、中国は艦載機電磁カタパルト技術の上でアメリカと同等、甚だしきに至ってはやや勝っていることをはっきり示している。アメリカ海軍の経験は、この先進的なカタパルト技術は、艦載機の出動効率を倍増させ、したがって極めて大きく空母の実際の作戦機能を増強させられることをはっきり示している。

別の方面では、この国産空母が将来就役した後、中国はロシア、フランスなどの海軍強国を超越し、真の意味でのダブル空母戦闘群を持つことになる。これは中国が空母使用の上でやりくりがつかない状況を離脱するだけでなく、しかもさらに2つの空母戦闘群の相互援護、コンビネーション、共同作戦能力が演習でき、中国に強国の方向に向け堅実な一歩を踏み出させる。


 インドもいずれ複数の空母を持つでしょうし、ロシアにも空母建造計画がありますが、中国が最も早く実現するのは間違いなさそうです。それでも戦力的にはアメリカの1/5以下ということになるでしょうが。














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