霹靂-15空対空ミサイルの用途は

 何しろ実戦のプルーフを経ていない兵器なんで何とも言い難いところがありますが。

http://military.china.com/important/11132797/20150928/20477371.html


中国の霹靂-15ミサイルはもっぱら早期警戒機を打撃:空戦に用いるのではない

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「画像は殲ー31戦闘機が霹靂-15空対空ミサイルを発射する想像図」)

最近あるメディアは我が国が最新型空対空ミサイルである霹靂-15を研究開発したことを明るみに出し、かつ現在すでに殲ー11に搭載され、しかも東海防空識別圏のパトロール任務に参加している、と称した。ネット上の情報によれば霹靂-15ミサイルは全長3.8m、本体直径210mm、翼の幅403mm、発射重量180〜230kg、全方向、全天候、「ファイアアンドフォーゲット」の作戦能力を持つ。

2段固体燃料ロケットエンジンを配備し、ラムジェットエンジン部分が増加しているため、最高速度はマッハ4を超え、最大射程は400kmで、これは現在いかなる現役あるいは研究開発中の空戦武器の中でも想像できない距離である。霹靂-15ミサイルは重量30kgの棒状ハイエクスプローシブ・事前に破片が設けられた弾頭を配備し、アクティブレーザー近接信管によって起爆し、大型機、ヘリ、甚だしきに至っては巡航ミサイルなどの目標を撃破するに足りる。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「最近殲ー15艦載機の最新の訓練の画像が明るみに出た。画像の中のコードナンバー551の殲ー15は、飛行中4発にも達する空対空ミサイルを搭載している。搭載するミサイルの中には2発の霹靂-8格闘ミサイルと2発の霹靂-12中距離ミサイルが含まれるが、ディテールから見て訓練弾に過ぎない可能性が高い。殲ー15がこのように多くの空対空ミサイルを搭載するというのは、制空権奪取の戦術技能を演習しているところである可能性が高い。(鼎盛軍事 topboy 画像提供)」)

まず我々はその基本的な物理データが、その体積は0.157mを超えないことをはっきり示しているのを見る(データに照らし純円柱体として計算)(頑住吉注:訳は間違ってないと思うんですが全く意味が分かりません。私数学極端に弱いんですけど直径0.21mで長さ3.8mの円柱の体積は約0.53立方mなのでは。ちなみに超えないというのは先端が尖っている以上単純な円柱より体積が大きいことは有り得ないという意味ですかね)。一方同クラスのAIM-120Dのデータは全長3.65m、直径177mm、重量150.7kg、翼の幅52.58mmである。ならばその体積が0.088mを超えることはあり得ず(頑住吉注:約0.36立方mですかね)、ならば霹靂-15はAIM-120Dに比べほとんど倍の大きさである(頑住吉注:1.5倍未満なのでは)。

一方AIM-120の最大射程は90kmで、霹靂-15が310km長い射程を実現しようとすれば、もし両者ともロケット燃料を装備したのでは当然達成できない。ならば2つの方法しかない。第1はラムジェットエンジンの使用で、ロケットエンジンで速度マッハ2以上に到達した後、ラムジェットエンジンが作動を開始する。空気動力推進を利用して非常に大きく燃料の使用量を減少させるのである。

次は多段ロケット推進器の使用である。1段の使用が終わった後、1段目を放棄し、もう1段が点火を開始し、このようにすればミサイルの重量を軽減し、したがってより長い射程を実現することができる。もし2つの手段を結合すれば、疑いなくよりミサイルの射程は増加するだろう。このため空対空ミサイルの400kmの射程は達成できないものでは絶対にない。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「最近、ある殲ー10B戦闘機の試験飛行の画像がネット上で広範な関心を引き起こしている。このコードナンバー1031の殲ー10B戦闘機は試験飛行過程で6発にも達するミサイルを搭載した。搭載したのは全て訓練弾だが、この我が国が研究開発する第3世代戦闘機の強大な戦力を目撃させるに足りる。」です。)

このような設計のミサイルにはいくつかの弱点があるだろう。ラムジェットエンジンは確かにマッハ4に加速できるが、その低速性能は並で、ラムジェットエンジンはエンジン前縁の空気の進入速度が非常に速いことを要求し、このためターボジェット、ターボファンエンジンの圧縮機やタービンを使用しない。エンジン前縁の速度と温度が音速に達した後、圧力壁が形成され、ターボファンやターボジェットエンジンの圧縮機に取って代わるのである。

この時空気はラムジェットエンジンへの進入後それ自体非常に高い速度と圧力を持ち、燃焼室でさらに燃焼を行った後での噴出はより高い温度、速度を持ち、非常に大きな推力を生じさせる。しかしもし低速状態下にあったら、空気取り入れルート付近に非常に大きな圧力がなく、高速の空気が形成できず、ラムジェットエンジンの推力はすぐ急激に下降し、甚だしきに至っては停止する。

このためこの種のエンジンを使用するのには一般的に全てロケットエンジンを用いそれをマッハ2以上に推進することを必要とする。例えばロシアのKh-31や我が国の鷹撃-12はいずれもこのような構造である。だがそれらの打撃目標は全て固定目標や低速で移動する艦船目標であって、もし直面するのが高速移動する戦闘機だったら、この種の構造は力不足が目立つようになる。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「IRIS-T空対空ミサイルシステムはドイツの主導により研究開発され、またイタリア、スウェーデン、ギリシャ、ノルウェーなどの国も一部の研究開発作業に参加した。IRIS-T空対空ミサイル最大の特徴としてその100%のヨーロッパの『血統』以上のものはない。IRIS-Tミサイルのあらゆる部品はいずれもアメリカの技術を利用していない。これはヨーロッパ主要国が軍事技術領域におけるアメリカに対する依存から脱するために採ったまた1つの重要な措置である。」です。)

戦闘機はミサイルの来襲に直面すると往々にして小半径のGの大きな旋回を行う。そしてこの時ミサイルも急激な旋回を行うことが必須で、それでやっと戦闘機に追いつける。だがラムジェットエンジンの空対空ミサイルは大幅な旋回を行う時、必ずやある速度ベクトル方向調整の過程に関わり、この過程の中でもし旋回半径が小さすぎたら、速度はすぐ音速以下に低下し、ならばエンジンはすぐ自ら停止しミサイルの落下をもたらすだろう。

また射程400kmの空対空ミサイルには実は多大な作用はなく、何故なら戦闘機のレーダー自体が距離400kmの目標を探知計測できないからである。大多数のフェイズドアレイレーダーの戦闘機のレーダーの探知計測範囲であっても200km前後で、目標ロックオンの距離はさらに短く、ならばこのような射程のミサイルを搭載して空戦することは実は全く必要がないのである。

このためこの霹靂-15ミサイルは絶対に空戦を行うのに用いられるのではない。それは戦闘機を打撃するのには用いることができないが、それにもかかわらず輸送機、特に早期警戒機といった種類の高価値低速目標を打撃するのには用いることができる。甚だしきに至っては弾頭上にレーダー波を探知計測するアンテナを装備し、対輻射ミサイルとすることができる。このようにすれば未来の空戦の中で早期警戒機にとって非常に深刻な脅威となる。(作者の署名:雲上の空母)

(頑住吉注:4ページ目)画像はKS172遠距離空対空ミサイル。これは我が国がスホーイー35を導入する1つの重要な要素でもあるかもしれない。


 急激な機動を行わない空中目標を撃墜することしかできないミサイル、ということのようですがどうなんでしょうか。搭載する戦闘機のレーダーの能力を超えた400km先での制御誘導はどうやることが想定されているのかの説明がないですね。
















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