中国戦闘機関連2題

 まず殲ー20関連です。

http://military.china.com/news/568/20161219/30092729_all.html#page_2


台湾メディア:2機の殲ー20、10:0の戦績をもって殲ー10、殲ー11、スホーイ-30をタコ殴りに

参考情報ネット12月19日の報道 台湾メディアは、大陸の殲ー20ステルス戦闘機が12月12日正式に就役し、現在甘粛鼎の新試験訓練センターに配備され、青軍旅団の任務を担当し、赤軍が組成する第3世代機と実戦対抗演習を行い、外電は対抗の中でしばしば殲ー10などの第3世代機を「タコ殴り」にし、何故なら最も先進的なAESAレーダー(アクティブフェイズドアレイレーダー、またの名をアクティブ電子スキャンアレイ)を配備し、遠距離から相手をロックオンでき、かつ自身はステルス性能を持つため、ずっと後の18kmまで接近した時やっと発見されるからであるとしている、とした。

台湾の東森ニュースネット12月9日の報道によれば、現在ネット上の大規模赤青対抗演習に関するバージョン(頑住吉注:どういう結果だったかに関する説のバリエーション)ははなはだ多く、あるものは赤サイドの第3世代機が接近して格闘するチャンスを探求できるよう希望したが、結果として全て2機の殲ー20がどこから来るか分からず、レーダー電子戦にも反応がなく、指揮部によって被撃墜が宣告された、とする。さらにあるものは、2機の殲ー20が10:0の戦績をもって殲ー10、殲ー11、スホーイー30戦闘機を「タコ殴り」にしたとする。

比較的確定的な殲ー20の殲ー10Cとの対抗の結果は一方的に圧倒されるというもので、その他の機種との対抗はまだ軍の情報の事実確認がない、とするより保守的なバージョンもある。だが当時の演習の詳細な状況は、殲ー20がRCS反射器を付属させない状況下で、距離18km前後の時にやっと殲ー10Cによって発見されるというものだった。バージョンがどうであろうと、殲ー20は第3世代戦闘機との対戦で顕著な優勢を持つというもので、類似の情報は11月にももうすでに続々とネット上に出現していた。

理解されているところによれば、殲ー20の優勢は主に最新の機載AESAレーダーの配備から来ており、米軍のF-22のAPG-77と全くよく似ていて、つまり「世代差の問題は存在しない」。フェイズドアレイレーダーの最も核心的な部品は信号発射/受信モジュール(T/Rユニット)で、探知計測能力はこのモジュールの多寡と正比例する。F-35のAN/APG81は1,600を超えないT/Rユニットを持ち、F-22が装備するAESA(米軍のコードネームはAN/APG-77)は2,000近いが、殲ー20のレーダーは少なくとも2,000個ある(頑住吉注:モジュール1個あたりの性能差が全くないということはないのでは)。

殲ー20のレーダーは機能が強大だが、ステルスの問題にはしばしば疑問が呈される。理解されているところによれば、アメリカのF-22のレーダー反射断面積(RCS)は0.0065平方mしかないが、実際の正面のRCSは0.01平方m前後だと考える人もいる。殲ー20のRCSに関する説ははなはだ多く、比較的楽観的な見積もりは正面半球のレーダー反射断面積が約0.1平方mで、決してF-22にあまり多くは負けていない、というものである(頑住吉注:比較的楽観的な見積もりがF-22の「もいる」というレベルの悲観的見積もりの10倍ということですから差はかなりありそうですわな)。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「第11回中国航空展に参加した殲ー20機が飛行デモンストレーションを行う」)

【延伸閲読】 F-35の単価は殲ー20の2倍! 香港メディア、2機種の第5世代機のどちらがより強いかを解析

参考情報ネット12月16日の報道 香港の「南華朝刊」は12月15日「アメリカのF-35戦闘機と中国の殲ー20:どちらがより良く、より安く、よりステルスか?」と題する文章を発表した。作者はクリスティーン 黄である。以下のように編集翻訳する。

アメリカの大統領に当選したドナルド トランプは12日、米軍の次世代戦闘機、F-35連合攻撃戦闘機製造のコストはすでに「アンコントロール」だと語った。

アメリカの経済が不景気な際、トランプの批判は、アメリカ政府とF-35の設計者およびメーカーであるロッキード・マーティン社が達成した非常に高額な協定では、生産コストがすでに4,000億アメリカドルを超え、したがってこの飛行機を軍隊の歴史上最も高価な武器システムとさせていることを明らかにした。

アメリカのF-35に比べ、中国最新の殲ー20戦闘機はずっと安価だろう。

以下は2機種の戦闘機の簡単な比較である。

初お目見えはいつ?

F-35が初お目見えしたのは2006年12月15日である。10年後の2016年8月2日、アメリカ空軍はその初のF-35A戦闘機中隊がすでに作戦準備を整えていることを明らかにした。この第5世代戦闘機は地上攻撃実施および空中防御任務執行のために設計されたものである。

殲ー20ステルス戦闘機が初めて発表されたのは2011年である。今年11月の珠海航空展で、殲ー20は初の公開での飛行を行った。信じられているところによれば、それは中国軍が研究開発中の最も先進的な戦闘機である。

それらはどのように成長したのか、また各自の特徴は?

F-35は単座、単発、全天候のステルス多用途戦闘機で、アメリカの空軍部長補佐で調達の補助を担当するマーク シャッカーフォルドは、その設計の初志はアメリカの「最も良い空中の殺し屋となることで、この機は最先端の情報処理能力、合成開口レーダー一体化技術および先進的な目標認知システムを持つ、とする。

ロッキード・マーティン社は、F-35は近距離および遠距離空対空作戦能力を持ち、F-22戦闘機に比べ柔軟性、先進的なセンサー、情報総合方面で優勢を持つ、とする。

中国の最新世代戦闘機である殲ー20は双発単座ステルス戦闘機である。この機は長くて幅広い機体を持ち、武器と燃料が置け、この機は3つの内部武器庫を持つようで、2つの比較的小さな武器庫は短距離ミサイルの収容に用い、もう1つの比較的大きな武器庫は遠距離空対空ミサイルや空対地ミサイルの収容に用いる。

イギリス王室連合軍種国防研究所で空中作戦力量を専門に研究する研究員のジャスティン プランケットは11月、アメリカの第5世代戦闘機に比べ、殲ー20は航続距離がより長く、より多くの燃料が搭載でき、またより大きな武器庫を持つ、と語った。

この新兵器の多くの特徴は依然知ることができず、何故なら中国の軍隊は殲ー20に関するより多くのディテールを提供したがらないからである。

この2種の戦闘機のステルスの状況はどうか?

アメリカのこれまでの戦闘機とは異なり、F-35はステルス設計である。この機はレーダー波を吸収できる材料を使用して作られており、以前の機種に比べより耐用性があり、さらにあまり多くの維持保護を必要としない。

だが、その他のステルス戦闘機同様、F-35は依然低周波のレーダーによって容易に探知計測される。例えばああいった民間航空の交通管制に用いるレーダーである。しかし、低周波レーダーは充分詳細な座標を提供し、ミサイルの目標命中を誘導することはできない。

殲ー20のノーズコーンとキャノピーにはいずれもF-22に似たステルス設計が使用されており、したがってその前部のステルス性能を非常に大きく向上させているが、側面と尾部噴射口は依然レーダーに暴露するリスクに直面している。

この2機種の戦闘機はどれだけ高価なのか?

F-35には3つのタイプがあり、最も安いF-35Aの最新の契約価格は1機9,800万アメリカドルである。これにはエンジンは含まれない。公式な見積もりによれば、大量生産後、この価格は1機8,500万アメリカドルまで下がるだろう。

資産によれば、殲ー20の価格は1機3,000万アメリカドルから5,000万アメリカドルのはずである。


http://military.china.com/news/568/20161220/30095041.html


ロシアメディア:殲ー11Dは決して中国版スホーイー35ではない 中国サイドはまだロシアのエンジンに依存

ロシア衛星ネット12月19日の報道によれば、香港の「南華朝刊」は最近、間もなく生産されるJ-11D戦闘機に関する文章を発表した。文章は、以前本国の第5世代戦闘機J-20のためにロシア製エンジン購入を希望していた中国は、エンジン製造領域での突破を実現した、と指摘する。文章は、現在中国はこの領域でロシアに対する依存から完全に離脱することができ、しかもJ-11D戦闘機の大量生産を準備している、とする。J-11Dは「中国版スホーイー35」である。だがロシアの軍事専門家であるコーシンは衛星ネットのために執筆した文章の中で、「南華朝刊」の文章の作者の結論は決して完全に実際の状況に符合してはいないと指摘し、かつそれに対し詳細な論述を行っている。

まず、「もはや依存せず」は見たところまだ時期尚早で、何故ならロシアが中国に対しエンジンを供給する契約は遠くない前の2016年秋に締結されたからである。中国サイドは輸送機Y-20のためにエンジンD-30KP2を大量購入する、総額約6.58億アメリカドルの契約を締結し、さらに同様の金額を用いて戦闘機のためにAL-31Fグレードアップ版エンジンを購入する契約を締結した。一体どんな種類の戦闘機のためかは知り得ない。ある人は、それらは最初のJ-20用だが、J-16の可能性もある、と推測する。

どうであろうと、中国はずっと現在まで依然継続してロシアのエンジンAL-31Fを大量購入している。中国は本国空軍のエンジン確保の上で顕著な成績を所得済みだが、完全に独立して生産できるとはまだ言えない。特に最新式の飛行機のために配備するエンジンはそうである。

中国はスホーイー35を購入するのと同時にさらに一定数の117Sエンジンを購入するつもりであり、すでにロシアによって事実確認されている。だがロシアサイドは、中国人に向け廉価で少数のエンジンを販売しその研究に供するべきでないと考えている。中国は自らの第5世代戦闘機のために必要とされるエンジンを獲得できるが、これは別の話題である。

さらに指摘を必要とするのは、どうであろうともJ-11Dを「中国版スホーイー35」と称することはできない、ということである。実際にはそれは中国が別の道を切り開き、根本からスホーイー27ファミリー大型戦闘機の性能を向上させる措置で、スホーイー35とは無関係である。J-11Dは機載電子設備の上でスホーイー35とは全く異なり、機体の設計や空力方面でも両者には非常に大きな差異がある。

アメリカの第5世代戦闘機の発展史は我々に、軍人がこうした戦闘機を掌握するのには非常に長い時間を必要とし、かつ非常に大きな困難に遭遇し、しかも最初その生産規模はごく小さい、ということを教える。最初の一定数のJ-20はすでに中国空軍に引き渡されて訓練が行われているが、こうした戦闘機がいつ参戦の準備を整えられるかは予測が非常に難しい。もし一切の準備ができても、それらの価格が非常に高いがゆえに、同時により単純な第4世代戦闘機を生産する必要があるだろう。このことは、J-11ファミリー戦闘機の完備は中国人にとって長期的で非常に困難な任務と言えることを意味している。彼らのスホーイー35に対する興味が減らず、不断に自主研究開発およびロシア製エンジンの購入を行うことも、全てこれと関係がなくもない。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「2014年にボゲダンがスホーイー35戦闘機を操縦して珠海航空展ですばらしいデモンストレーションを行う」)


 将来中国は比較的少数の殲ー20と無数の殲ー10、殲ー11最新改良版で武装されることになるんでしょうか。エンジンの国産化が真に実現するのがいつになるのかも日本の安全保障に大きく関係してくる問題です。


















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