スホーイー35の中国向け輸出はまだ相当先?

 中国兵器関連の2013年の動きと今年の展望、といった記事をいくつか紹介しましたが、これはロシア関連の記事です。

http://military.china.com/important/11132797/20140103/18261758.html


ロシアメディア:情報、ロシアには中国に対しスホーイー35を販売する準備はない、とする

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:2013年8月27日、ロシアのスホーイー35機がモスクワ航空展開幕式でデモンストレーションを行う。新華社発(申進科撮影)」)

参考情報ネット1月3日の報道 ロシア軍事視察ネットは1月1日「2013年を総ざらい:武器更新、協力と発展」という題の報道を発表し、1年が終わったばかりであり、この総ざらいを行うのにちょうど良い、とした。2013年、ロシアは国防を強固なものにするため各種各様の措置を取り、継続して武器と装備を研究開発、生産し、軍事工業企業を更新し、軍隊の将兵は演習を行った。国は防御能力の重視を始め、各種の方式はいずれもある程度体現されている。例えば2013年、国防上の発注の総額は1.45兆ルーブル(約439億アメリカドルに相当)に達し、2012年に比べ2/3増加した。

武器装備の更新

報道は、武器装備更新の予算割り当てが増加しているため、軍隊に装備される武器装備の数も相応に増加している、とする。2013年はさらに対空兵器への関心が高まった。たった1年内で、航空宇宙防御部隊はもうS-400「凱旋」対空ミサイル6個大隊を装備した。さらに6セットの「鎧甲」-S1ミサイル・砲一体化防空システム、24セットの「トール」-M1-2U対空ミサイルシステム、および12両のミサイル・砲一体化「ツングースカ」戦闘車を装備した。

2013年、陸軍は5,200両余りの各種自動車および300両余りの軍用車、補助的車両を新たに増やした。指摘しておくことが必須なのは、多数の新たに増やされた軍用車両には「グロナス」衛星位置決定システムが装備されていることだ。

2013年、連合飛行機製造社は金額620億ルーブルで60機の飛行機を生産する発注を得た。2012年の兵器発注は35機の飛行機でしかなく、一方2014年の発注は100機にも達する。現在まで、あらゆる発注任務はすでに完成している。12月中旬、2008年に締結された36機のスホーイー34戦闘爆撃機の契約の履行が完成した。2012年5月末、国防省は92機のスホーイー34爆撃機を発注し、最初の2機の爆撃機はすでに商品が引き渡された。さらに前倒しで12機のスホーイー35S戦闘機の生産契約が完成された。

2013年の国防発注に基づき、さらにヘリが生産される。空軍は19機のKa-52「アリゲーター」ヘリ、8機のミルー28Nおよび3機のミルー35Mヘリ、3機のミルー26大型輸送ヘリ、5機のミルー8MTSH輸送・攻撃ヘリ、7機の妨害装置を持つミルー8ヘリを手にした。

報道は、過去1年は海軍の数十年来収穫が最も多かった1年だったと考える。海軍は35隻の各種戦闘艦、快速艇、各種用途の艦船を新たに増やした。去年海軍最大のニュースは突然に2隻の955型「北風の神」級ミサイル原潜を受領したことかもしれない。このうち「ユーリ ドルゴルーキー」号は1月に就役を開始し、12月には「アレキサンダー ニェフスキー」号潜水艦の受領式が行われた。

2020年までに装備更新と国防工業発展に用いられる資金は20兆ルーブルを超える計画で、非常に大きく軍隊の作戦能力が向上する見込みである。本期国家軍備特定項目綱要が終わる時までに、新たな武器装備の比重は75%を超えるべきことになっている。いくつかの軍の兵種は2015年前後までにはもうこの目標を達成させることができる。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「フランス人がロシア海軍専用に建造した第1隻目の『ミストラル』級強襲揚陸艦『ウラジオストック』号」です。)

軍事技術協力

報道は、最も重要な軍事技術協力プロジェクトは海軍と関連がある、と指摘する。10月15日、フランス人がロシア海軍専用に建造した第1隻目の「ミストラル」級強襲揚陸艦「ウラジオストック」号が進水した。この艦は2012年2月に建造が開始され、2014年秋にロシアに引き渡される計画である。第2隻目のこの種の艦艇である「セバストポリ」号は2013年にフランスの造船工場で着工され、2015年にロシア海軍に引き渡される計画である。2隻の軍艦は太平洋艦隊に就役することになる。この協力に対しては多くの論争があるが(頑住吉注:アメリカが反対し、またロシア国内にも何故国産でやらないのかという強い批判があるとされています)、「ミストラル」級強襲揚陸艦は疑いなくロシアの現代海軍史上最も重要な艦種の1つである。

11月16日、ロシアとインドは「チャンドラグプタ」空母の引き渡し文書に署名した。去年秋、インドが発注したこの空母は試験航海を完成させた。10年前、インドはロシアから「ゴルシコフ海軍元帥」号空母を購入し、かつこれに対し改造を行うよう要求した。当初2008年に全部の工程が完成する計画だったが、いくつかの技術と生産上の問題が再三の引き渡し期日遅延をもたらした。今年1月末、「チャンドラグプタ」空母は就役地点に到達するべきことになっている。

2013年、何度も中国と輸出契約が締結されるかもしれないとする情報があった。北京は、少数のスホーイー35S戦闘機の購入を希望し、かつこの問題につき談判を開始するよう提案する、としている。この1年内に何度か契約が締結されるかもしれないとする情報があったが、協議は今に至るも達成され得ていない。11月初め、いくつかの技術問題ゆえに、ロシアサイドにはまだこの新型機販売の準備がなく、問題解決には2、3年の時間を必要とする、ということが分かった。問題の性質は明らかにされていない。予見できる将来、中国がスホーイー35Sを購入することはないだろう。だが、2015年以後類似の協議が達成される可能性は排除されない。

軍隊の改革が進展

2013年、軍隊は構造改革と発展を継続した。軍隊の構造と関係する、最も人の注目を引きつける決定は師団の回復である。セルゲイ ショイグをトップとする国防省の新たな指導層は、少し前に実行された旅団編成の放棄を決定した。一部の軍隊は再度旅団から師団に改組される。また、モスクワ近郊地区部隊の中にカンジェミロフ戦車師団とタマン第2機械化歩兵近衛師団が再建されたが、ここ若干年それらはいずれも旅団だった。国防省は今後継続して旅団を師団に改めるつもりである。

2月中旬のある日、中央軍区部隊は警報音によって驚いて目を覚ました。中断して20年後、部隊に対し抜き打ち戦備検査が改めて展開されたのである。7月、東部軍区に対しても類似の訓練措置が取られた。10月、核戦力、航空宇宙防御隊、遠距離航空隊に対し戦備検査が行われた。抜き打ち検査の主旨は部隊の実際の戦備レベルを評価することにある。今年の検査を通じ、各部隊は長所も見せたし、短所も暴露した。すでに検査結果の中から必要な結論が得られている。将来国防省はさらに継続してこの種の活動を組織することになると断言できる。

今年の興味深い新たな措置は科学中隊の建設である。すでに4つのこのような部隊が成立して各種科研作業を展開している。科学中隊がかき集める対象には天賦の才を持つ大学生や高校卒業生がある。その他の兵士と同様に、これらの部隊の軍人も新兵課程を受け、武器あるいは技術装備の使用を学習する。だが彼らの主要な任務は各種科研作業を展開することである。現在、180人が科学中隊で就役している。将来このような部隊はさらに増加するだろう。科学中隊の成立により、大学生と若い専門家は軍の中で1年を過ごし、かつ学業あるいは専業科研活動に影響しないものと見られる。同時に国防科学および工業もまた新たな思想と研究開発の助力を得ることになる。

(頑住吉注:これより3ページ目。画像のキャプションは「ロシアのS-400対空ミサイル」です。)

未来の武器の展望

報道は、軍事工業企業はまさに国防省の発注に基づいて若干のプロジェクトを展開し、もって新たな兵器および技術装備を製造しつつある、とする。これらのプロジェクトは異なる段階にあるが、現在すでに関連の世論と専門家の注意を引きつけている。

最も名声が高く前途の見通しあるプロジェクトはPAK FA(前線航空隊未来実戦機システム)である。これはスホーイ社によって開発され、目的は第5世代戦闘機の製造である。2013年、アムール河畔共青城ガガーリン飛行機製造工場は第5機目のT-50原型機を作り出した。見通せる将来、新戦闘機に対する国家試験が開始されるはずである。最新の情報によれば、この機は2016年に装備されることになる。

T-50をテストし改修を行うのと同時に、その輸出型であるFGFAの研究開発作業も進行中である。この戦闘機はインドと合同で研究開発されるものだ。ある資料は、FGFAはT-50基本型の複座バージョンで、主に教練用途に用いられる、とはっきり示している。

もう1つの未来飛行機プロジェクトはPAK DA(遠距離航空隊未来実戦機システム)である。このプロジェクトはまだ設計準備段階にある。最新情報によれば、技術設計は来年開始されることになり、新型遠距離爆撃機は2010年代の終わりに初飛行を実現することになると見られる。

2013年9月、政府軍事工業委員会副主席ボチカリョフは、2015年5月9日、「アーマタ」新式戦車が勝利記念閲兵式に参加することになる、とした。新戦車は2010年からウラル自動車工場で研究開発され、ロシア国防工業の最も神秘的な研究開発製品の1つである。プロジェクト着手から3年後であってもこの戦車の外観あるいは性能に関するいかなる公式な情報もない。

2015年、「アルマズ・エトナ」社は新たな対空ミサイルシステムであるS-500の研究開発を完成させる計画である。装備の大量供給はやや後に開始されることになる。「アーマタ」の状況と同じように、S-500に関する情報もごくごく少ない。現有の資料から見て、S-500システムは航空機目標が打撃できるだけでなく、さらに弾道ミサイルにも対応でき、これには中、短距離弾道ミサイルの弾頭部が含まれる。S-500防空システムは現役のS-400と汎用化され、かつ若干の現有の機種のミサイルを使用できるものになると考えるには理由がある。

2010年代の終わり、戦略ロケット軍は新型大陸間弾道ミサイルの装備を開始することになる。

(頑住吉注:4ページ目)ロシア空軍のT-50戦闘機

(頑住吉注:5ページ目)「アーマタ」新式戦車

(頑住吉注:6ページ目)10年前、インドはロシアから「ゴルシコフ海軍元帥」号空母を購入し、かつこれに対し改造を行うよう要求した。

(頑住吉注:7ページ目)Ka-52「アリゲーター」ヘリ

(頑住吉注:8ページ目)スホーイー34戦闘爆撃機


 これまで中国のスホーイー35購入契約は早ければ2013年内、おそらく2014年の早い時期に締結される、とする情報が多かったですが、これによれば当分なく、早くとも2015年以降だとされています。「11月初め〜ということが分かった」という記述からすればこちらの方が新たな情報を踏まえてのもので信憑性が高そうにも思われますがどうなんでしょうか。「アーマタ」新型戦車の模型はちょっと現実離れしているようにも見えます。














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