インド、アメリカから無人機とF-16を導入へ

 インドは中国とパキスタンという対立の深刻度は比較的低いが強力な敵、やや戦力は弱いが対立の深刻度が高い敵を同時に抱えており大変です。

http://military.china.com/important/11132797/20170628/30852304_all.html#page_2


インドが巨資を投じた偵察無人機は誰に対応? 遠距離攻撃を発動することができる

インド首相モーディ訪米の前、アメリカはインドに対し金額20億アメリカドルの無人偵察機を輸出する契約を批准し、同時にインドはアメリカとF-16戦闘機導入などの協定を談判している。たった何年かのうちに、インドはすでにアメリカから150億アメリカドルにも達する武器装備を購入済みで、これは輸送機、哨戒機、ミサイル、ヘリなど多くの領域に関わる。このように高密度の対米兵器購入で、インドはいったい誰に対応したいのだろうか?

「衛士」「海神」がインド洋を監視 (頑住吉注:前者はガーディアン、後者はポセイドンの中国語名称です。)

最も積極的にアメリカがMQ-9B「ガーディアン」無人偵察機の輸出を批准するよう推進した人には、インド国家安全顧問のドワールが属する。インドの「indiasamvad」ウェブサイトは26日、ドワールのこの兵器購入計画は中国海軍の南アジア地域での活動を抑制しようとするもので、「ガーディアン」無人機はインド海軍の厳密な監視範囲をインド洋から南海までずっと延伸させることになる、とした。モーディとアメリカ大統領トランプの27日の会談結果もインドのインド洋に対する支配権の重視をはっきり示している。アメリカ・インドは7月インド洋で最大規模の軍事演習を行う。

アメリカのゼネラルアトミック社が明らかにした情報によれば、同社はインドに向け22機のMQ-9B無人機を販売し、総額は約20億アメリカドルである。これはアメリカ初の非NATO加盟国へのこの先進無人機の輸出である、とされる。

外界が「ガーディアン」無人機がインド洋で存分に腕前を見せられると考えるのは、その出色の海上偵察能力のおかげである。説明によれば、MQ-9Bは対テロ戦争で大いに頭角を現した「リーパー」無人機を基礎に改良されてできたもので、主翼に対地攻撃ミサイルを搭載できる他、さらに機体下方に追加で対海捜索レーダーを増やしており、主に開放水域や沿海の水上の監視に用いる。この機は1万m以上の高空で35時間超巡航でき、今年5月MQ-9Bは48.2時間に達する航続記録を創造した。

「インド時報」は、中国のインド洋で最も活発な力量は潜水艦部隊で、毎年必ず多くの解放軍通常潜水艦あるいは原潜がインド洋を巡航する、と言明する。広大な大洋の中で水中目標を捜索しようとすれば、長時間巡航できる飛行機が必要不可欠である。以前インドが購入したアメリカ製のP-8I「ポセイドン」哨戒機はまさに同様の目的から出たものだが、その飛行コストは比較的高く、しかも捜索時間も遠距離コントロールされる無人機とは比べられない。アメリカの「ニューヨークタイムス」は26日、「ガーディアン」と「ポセイドン」は手を携えてアンダマン諸島付近で中国の潜水艦を捜索できる、とした。ゼネラルアトミック社は、「新たな無人機は極めて大きくインドのインド洋-太平洋地域における海洋態勢関知能力を増強させることになる」と言明した。

この機を借りて無人機技術を導入

海洋監視任務執行の他、MQ-9Bは依然完備された対地偵察および攻撃能力を留保している。MQ-9のイラク、アフガニスタンなどの地での長期配備経験によれば、この長航続時間武装偵察機は砂漠、高原など各種環境下でパトロール、監視を行い、甚だしきに至っては遠距離攻撃を発動することができる。

ゼネラルアトミック社は5月、アメリカ空軍向けに36機のMQ-9無人機を提供することになると宣言したが、総額はやっと4億アメリカドルで、単価の上で見れば、インドのこれらMQ-9Bの購入はひどく馬鹿を見るようである。だがモーディ政権の武器輸入時の厳格な「インド製造」の要求を考慮すれば、インドは「ガーディアン」無人機購入時に関連の製造技術移転の要求を提出した可能性が高い。

インドはとっくに現在世界で活発に発展する無人機技術に着目しているが、伝統的武器輸入相手国であるロシアは無人機領域技術が立ち後れ、またアメリカはこれまでずっとインドに対し武器禁輸を実行し、導入したくても道がなかった。インドはかつて「ニシャンテ」無人機の研究開発を自ら行ったが、性能はまったくもってインド軍を失望させた。2016年、インドが自ら研究開発を行った中高度長航続時間無人機「ウォリアー-2」が初飛行に成功したが、その各項目の性能指標は依然顕著に時代に立ち後れ、就役までの距離ははるかでいつになるか分からない。ある分析は、もしインドがアメリカのMQ-9B無人機の製造技術を獲得できたら、インド国産版「ガーディアン」は広範に中国、パキスタン国境地域の監視とパトロール任務に用いられる可能性がある、と考える。

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像」)

F-16導入は「一挙多得」

アメリカ・インドが近い時期に達成させる可能性がある協定にはさらにF-16戦闘機購入プロジェクトが含まれる。アメリカのロッキード・マーティン社は、もし同社がインド空軍新型戦闘機購入契約を勝ち取ったら、インドのタタ社によってインドに生産ラインを建設し、インドに販売するF-16戦闘機を組み立てることになる、と言明した。現在アメリカのロッキード・マーティン社、ボーイング社、スウェーデンのサーブ社がいずれもインドの新型戦闘機の発注を競争している。

もしインドが最終的にF-16戦闘機の購入を決定したら、一挙多得と言うべきである。F-16の国際的発注は日増しに萎縮しているため、ロッキード・マーティン社は全F-16生産ラインをインドに移転することを考慮中である。その時インドは機に乗じてこの先進的な戦闘機の生産技術を獲得できるだけでなく、同時に宿敵パキスタンの最も先進的な戦闘機の命脈を制することもできる。アメリカの「外交」誌ウェブサイトは分析し、F-16は同時にパキスタンの主力戦闘機の1つでもあり、関連の部品の供給のチェーンがインドに掌握されれば、パキスタンに対する影響は言わずとも明らかである、とする。

また、ロッキード・マーティン社が対インド輸出を準備するのは最新改良型F-16Vであり、この機はアクティブフェイズドアレイレーダーやネットワーク化作戦など大量の第4世代戦闘機の先進技術を採用しており、「あらゆる第3世代機を制圧できる」と称され、パキスタンや中国の第3世代機に対し脅威を構成することになる。


 ただ実際そうなればパキスタンは中国との関係をより強め、殲ー31を何としても欲しがるようになるでしょうし、アメリカもパキスタンが際限なく自国から離れ中国に傾倒するのは避けたいところでしょうね。


















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