ロシア、中国にS-400対空ミサイルシステムの輸出を決定?

 スホーイ-35、「ラダ」級潜水艦とならんで噂があった最新型対空ミサイルシステムの輸出が決まったというんですが。

http://military.china.com/important/11132797/20130627/17914447.html


外国メディア:ロシア、中国に対し再び譲歩 S-400の販売を決定

(頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「ロシア軍事工業界の権威ある情報ソースは、ロシア政府はすでに中国にS-400地対空ミサイルの輸出を決定している、とする。」)

【グローバルネット総合報道】 カナダの月刊「漢和安全保障業務評論」7月号(繰り上げ出版)の報道によれば、ロシア軍事工業界の権威ある情報ソースは、ロシア政府はすでに中国にS-400地対空ミサイルを輸出することを決定している、としている。これはスホーイー35戦闘機、中国版「ラダ」級潜水艦に続く、ロシアが対中国兵器販売でなしたまた1つの譲歩である。

漢和は、中国はS-400の獲得を希望しており、これは若干年前から両国政府レベルの年度会議で不断に提出されてきたが、ロシア政府はコピー問題などの要素に基づき2012年になっても中国にS-400を販売することに決して明確に同意しなかった、とする。2012年末、ロシアは初めて直接北京に向け、S-400の販売に同意する、と表明した。現在中ロ双方はS-400問題で正式協議を成立させたり契約書に署名しているわけでは決してないが、談判はすでに議事日程に乗せられている。ロシアは、中国にS-400のレーダー、指揮コントロールシステムを販売してもよいと決定し、どんなミサイルシステムを選択するかに関しては今後の談判の重点である。ある1点は明確にできるが、それはロシアが中国向けにロシア軍版のS-400ミサイルを販売することはない、ということだ。S-400には輸出版があり、情報ソースの説明では、現在販売できるバージョンには射程380kmの迎撃ミサイルが含まれる。だが中国に販売されるS-400フルセットシステムの迎撃ミサイルも射程380kmなのか否か? 現在のところまだ定まった案はない。

(頑住吉注:これより2ページ目。画像のキャプションは「説明によれば、1セットのS-400は3セットのS-300に取って代わり得る。」です。)

報道は、現在中国版「ラダ」級潜水艦、スホーイー35戦闘機に関する正式契約はまだ準備中だと指摘する。しかも若干名の重量級のロシア高級当局者は、この談判は数回行われることになり、ごく容易なものではなく、何故ならそれぞれの大型兵器販売総契約の下に、さらにいくつかの子契約が含まれ、甚だしきに至っては段階に分けて締結される可能性もあるからだ、とする。中ロ両国は国防省レベルで軍事協力を討論しており、「戦略の安定」問題(アメリカのミサイル防衛計画の影響)、合同軍事演習の問題でも同様に具体的に契約は締結していないが、会談は軍事協力のいくつかの具体的内容を確定しており、続いてスホーイー35、「ラダ」級潜水艦に関する談判が事務的、技術的性質の段階に入ることになる。

文章は、中国が何故ずっとS-400の購入を希望しているのかに関し、最も可能性があるのはロシアの技術の獲得を希望しており、特に遠距離地対空ミサイルのエンジン技術で自らの「紅旗」-9地対空ミサイル(頑住吉注:トルコに売り込んでる奴ですね)を改良するというものだ、と考える。「紅旗」-9の射程は125kmしかなく、射程200km以上という目標を達成するには新世代のエンジンに換装する必要があり、装薬技術も改良が必須である。「紅旗」-9のこの2項目の技術はロシア式のS-300PMU2、S-400より低い。S-400の380kmという射程は中国にとっては極めて魅力があり、それは現有の大多数の米軍の空中基地防衛区域外投射武器の射程と比べてさえさらに長い。

ロシアが何故中国向けにS-400を輸出する決定をしたのかという問題に言及した時に漢和は、政治的に相互に必要としていることの他、主要な原因は米日連合がさらに一歩弾道ミサイル防御システムの計画を研究し、中ロを刺激したことだ、と考えている。この計画は安倍政権時代にさらに一歩発展し、特に「スタンダード」-3 Block2ミサイルの後の系列性の発展に関するもので、最終目標は飛行速度が毎秒6.5kmに達する迎撃ミサイルの研究で、相応の探知計測システムも日本に配備される可能性がある。これはシベリアに配備されるロシアのICBM部隊にとって、相当に受け身の立場に置かれると言える。このため中ロは弾道ミサイル防御技術方面の協議、協力を強化し、中国向けにS-400を輸出する決定をしたのであり、まさしくこのような背景の下でなされたものなのである、と。

(頑住吉注:3ページ目)S-300に比べ、S-400は目標に対する命中率および速度方面の性能が2倍に向上し、抗妨害能力は4倍に向上している。

(頑住吉注:4ページ目)S-400は初めて3種の新型ミサイルと機動目標捜索システムを採用し、各種の作戦機、空中早期警戒機、戦役戦術ミサイルおよびその他の正確制御誘導武器に対応でき、伝統的な空中防御任務も引き受けられるし、非戦略性のミサイル防御任務も執行できる。

(頑住吉注:5ページ目)S-400システムはさらに同時に多数のミサイルを制御誘導し、多数の目標を攻撃でき、特に強烈な電子妨害環境下での作戦に適する。

(頑住吉注:6ページ目)S-400が発射できるミサイルの機種は8種類にも達し、ワンセット、多層の効果の高い防空網が構築できる。

(頑住吉注:7ページ目)ロシア軍の言によれば、S-400は速度、精度などの方面でいずれもアメリカの「パトリオット」PAC-3地対空ミサイルシステムより優れており、現在世界で性能が最も良い対空ミサイルシステムである。

(頑住吉注:8ページ目)S-400システムは新型の40N6遠距離ミサイルを採用した時、射程は400kmに達し得、現在の地対空ミサイル射程の極みである。


 日本も「敵の基地を叩く」ミサイルを考慮し始めていますが、その効力を大きく減じる可能性があり、米軍のシステムより高性能というのは非常に気になります。それにしてもトルコは技術的に問題があって他国のシステムを参考にしようとしている中国の「紅旗-9」をこれから導入してそれでOKなんでしょうか。











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